物流営業の仕事内容とは?転職に有利なスキルや経験も解説

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物流業界 物流営業の
仕事内容とは?
転職に有利なスキルや経験も解説

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陸海空の輸送機関を用いて、モノを運ぶ「物流」。
モノの運搬に限らず、荷物の保管や管理、配送なども物流に含まれ、
近年はネット通販サイトの台頭もあって、大きく成長を遂げている業界の一つです。

そこで、今回は物流業界への転職を考えている方々に向けて、
物流業界の花形とも言える営業職と物流管理職にスポットを当て徹底解説。
マイナビエージェントで多数紹介実績がある「大手通販サイト」の求人動向や、
転職に求められるスキル、その後のキャリア
など、詳しくご紹介します。

物流業界とは?

一口に物流業界といってもその領域は大変幅広く、
国内でモノを運送する「トラック輸送」や「鉄道輸送」から、
国内外のモノを大量輸送する「海上輸送」、
モノを保管・管理する「物流倉庫」などさまざまなサービスを提供する会社があります。

ここでは、物流業界の代表的なサービスをご紹介します。

トラック・宅配系

トラック運送は、物流サービスの代表格ともいえるもの。ネット通販の台頭により、コロナ以前から宅配を中心とした需要が高まっていましたが、新型コロナウィルスの感染拡大による外出自粛を受けて、宅配市場がさらに拡大。トラック運送のニーズがますます高まっています。

鉄道(貨物輸送)系

私たちが普段利用している「鉄道」は、ヒトだけでなくモノも運んでいます。国交省の調べによれば、JR貨物の2018年のコンテナ輸送実績は2,027万トンで、食品や農産品、宅配物などを、貨物列車が運んでいます。石油の輸送実績も高く、石油を全国各地に安定的に供給する上で、貨物輸送は欠かせない存在となっています。

海運(海上輸送)系

日本は原材料やエネルギー、消費財などを輸入し、各種機械や自動車などの製品を輸出しています。これら日本の貿易を支えているのが、海運(海上輸送)です。世界各国との輸出入を支える大動脈のような存在で、日本の海運会社が保有する船腹量(貨物を積み込む量)はギリシャに次いで二位。貿易においては、実に99.6%の貨物が海上貨物で占められています(2019年/国土交通省海事局、財務省貿易統計より)。

空運(航空輸送)系

航空機でモノを運ぶ空運(航空輸送)は、海運(海上輸送)のように大量輸送はできないため、輸送量はそれほど多くありません。しかし、スピードにおいては、海運をはるかにしのいでおり、輸送時の揺れなども少ないことから、精密機器や高付加価値商材などを中心に高い需要があります。

倉庫系

倉庫系のサービスとは、荷主から預かった物品を倉庫に保管するのはもちろん、預かり期間中は温度や湿度管理などを行って物品の品質を管理。荷主の依頼に応じて仕分け・荷揃えを行い、出庫します。

2002年、改正倉庫業によりそれまでの許可制から登録制に変更。料金届け出制度などが廃止されるなど、大規模な規制緩和が行われました。これを機に、倉庫業に参入する企業が急増。さらに、近年のネット通販拡大により、倉庫サービスは急速に成長しています。

総合ネット通販系

最後に紹介するのは、総合ネット通販系です。日本では、外資系大手企業と国内大手企業の二社が高いシェアを誇っており、両者ともに直販サービスを提供。独自のSCM(サプライチェーンマネジメント)を構築し、エンドユーザーの手元にスピーディかつ正確にモノを届けています。

マイナビエージェントでは物流業界のさまざまな企業と取引があり、物流業界への転職を志望するご登録者さまとのマッチングを行ってきました。特に近年は総合ネット通販系の大手二社の求人を数多くご紹介しています。

物流会社の仕事内容

物流業界の中でも、大手総合ネット通販会社2社は幅広い職種を採用しています。
ここでは、需要の高い職種を取り上げ、それぞれの仕事内容について解説します。

Transport Management Manager

輸送管理マネージャー
(本社勤務)
の仕事内容

独自のSCM(サプライチェーンマネジメント)を構築している大手総合ネット通販会社では、さまざまなケースを想定して、物流の仕組み強化を進めています。

例えば、台風が発生したら。配送車が事故渋滞に巻き込まれてしまったら――。このようなトラブルが起きたとしても、遅延せず予定通りにエンドユーザーのお手元に商品を届けるためにはどうしたらいいのか。輸送管理マネージャーは、あらゆるケースを想定して輸送のスキームを構築する「輸送管理」の構築を担います。

Execution of Transportation Plan

輸送計画の実行
(本社勤務)
の仕事内容

輸送管理マネージャーが構築した輸送計画にもとづき、実行に移す仕事です。例えば輸送を担う協力会社を選定したり、輸送に関する価格交渉を行うなど、営業の要素を多く含んでいます。そして、これら協力会社を管理して、輸送計画を滞りなく実行していけるよう管理していきます。

Logistics Manager

物流管理職
(物流センター勤務)
の仕事内容

全国の物量センターに勤務し、センター内の工程管理を担います。物流センターでは、入庫した商品の品質を管理し、エンドユーザーの注文に応じてピッキング・梱包・配送しています。これらの流れを独自のシステムにより進めており、各工程をパート・アルバイトスタッフや契約社員、ロボティクスによって作業しています。

物流管理職は、これらの工程を管理するマネージャーです。ワンフロアに数百名勤務する大規模な拠点で、どのように人員を配置し、動かしていけばよいのか。一つの組織を束ねる立場として管理していき、課せられた予算を達成していきます。

Logistics Consultant

物流コンサルタント
(本社勤務)
の仕事内容

最後にご紹介する物流コンサルタントは、物流コストで悩んでいる法人のお客さまに物流面のコンサルティングを行う職種です。

大手総合ネット通販会社では、自社で直販のサービスを提供しているほか、さまざまな小売店と契約を結び、自前の通販サイトを通じて商品を販売しています。小売店のなかには、「物流コストが負荷になっている」など、物流面でのお悩みを抱えている方が少なくありません。そこで、物流機能のアウトソース化など、中長期的な視点で原価費削減につながるような提案を行い、課題解決に導いていきます。

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物流業界の現状と今後

COVID-19

大手総合ネット通販会社が独自の物流網を構築

物流業界ではコロナ以前からネット通販の需要が高く、外資系大手企業と国内大手企業二社が業界をけん引する形で、急成長を遂げてきました。例えば外資系大手企業は物流センターを保有し、エンドユーザーに商品をお届けする独自のビジネスモデルをいち早く確立。

国内大手企業も追随する形で物流センターの設立を進めていくなど、二社が競い合いながら売上を伸ばしていきました。

コロナ禍が追い風となり、さらなる成長を遂げる

新型コロナウィルスの感染拡大を受けて多くの業界が打撃を受けているなか、ホームワーク・リモートワークが定着し、ネット通販の需要が急激に高まったことから、大手総合ネット通販会社二社ともに、売上を拡大させました。二社ともに採用数を大幅に増加し、人員の拡大を行いました。

独自のサービスを次々と打ち出す

大手総合ネット通販会社は、その事業規模を生かして次々と新しいサービスを生み出しています。生鮮食品に特化した通販サービスを始めたのは、その一例です。スーパーマーケットとの協業により、その日のうちにエンドユーザーにお届けしています。

また、商品購入により得られるポイントサービスを拡充。複数のサービスを利用することでポイント率が高まる仕組みを構築し、多くのエンドユーザーが幅広い商品を購入するようになりました。

こうした新しいサービスを次々と生み出すだけでなく、SCM(サプライチェーンマネジメント)を統括する事業部を強化するなど、物流システムの改善にも力を入れています。

本社ではフルリモートが定着

では、働き方に関しては、どのような変化があるのでしょうか。二社ともに、早期からコロナ対策に取り組んでおり、本社ではフルリモートに移行しています。

物流センターは「商品を管理・出庫する」という業務柄、現場での仕事が大前提となります。そのため、検温をはじめ感染対策を徹底するなど、物流センターに勤務する社員たちの安全を守っています。

今後の展望は?

コロナ禍で急成長したことから、「コロナが落ち着けば、売上が縮小するのでは」という考えを持つ方もいらっしゃるかもしれません。しかし、コロナ以降も一定の割合でリモートワークが定着することを考えると、大手総合ネット通販会社は引き続き成長していくと予測できます。

いずれにしても、ネット通販市場をけん引している外資系大手企業及び国内大手企業は、コロナ以前から革新的なサービスを次々と打ち出しています。先見性のある企業であり、今後も時流を見極めながら新たな市場を開拓していくことでしょう。

物流業界の求人動向

コロナ禍の影響を受けず、むしろコロナ禍を追い風に成長を遂げた物流業界。
大手総合ネット通販会社では、どのような求人動向があるのでしょうか。

本社での採用と物流センターでの採用の二つに分けて、
それぞれの求人動向についてご紹介します。

本社・本部オフィス
での求人動向

本社・本部オフィスでは、主に企画系の職業を中心に求人の動きが高まっています。特にコロナ禍では、SCM(サプライチェーンマネジメント)を中心に、部門強化を目的に経験者を採用する傾向が高まりました。この動きは、今後も続くものと思われます。

全国の物流管理センター
での求人動向

物流センターでは、物品の動きや人員の管理など、ヒト・モノ・金の動きをコントロールする物流管理職の需要が高まっています。

外資系大手企業では新拠点のローンチを控えており、国内大手企業も直販に力を入れ、全国に物流センターを5拠点新設する計画があります。物流管理職は未経験者も採用しているため、未経験で物流業界への転職を考えている方は、このチャンスを逃さないようにしましょう。

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物流営業のやりがい・メリット

モノを運び、エンドユーザーの元に届ける総合ネット通販会社に転職した方々は、
「エンドユーザーに貢献する」「仲間と一緒に目的を達成する」といった、やりがいを感じています。

「自らのスキルを人や社会のために生かしたい」といった
気持ちの強い方に向いた業界と言えるでしょう。

やりがい

01

エンドユーザーに貢献する

どのポジションに配置されたとしても、共通して得られるのが「エンドユーザーに貢献している」というやりがいです。

例えば輸送管理を担当する社員の場合、自ら計画した輸送計画を実行することで、目に見えて配送品質が高まっていくのを実感できます。エンドユーザーから「配送がスムーズでした」といったレビューをいただくこともあり、「ユーザーの反応が返ってくる」といったやりがいも得られます。

仲間と一緒に目的を達成する

物流センターに勤務する物流管理職は、多くの人員を束ねる立場にいます。巨大な物流センター内で、数百名の人員に指揮をし、計画通り配送を進めていく。大変な仕事ではありますが、だからこそチームワークを発揮して仲間と一緒に目的を達成できる喜びを得られるのです。

身につくスキル
得られる経験

02

次のトレンドを先読みするスキル

総合ネット通販会社のユーザーは、私たち一般の消費者です。常に同じ商品が同じ量だけ売れるようなことはなく、トレンドの動き次第で商品の売れ行きも大きく変わります。そのため、トレンドを先読みし、小売店に交渉して次のトレンドとなるような商品を多く仕入れることで、在庫の最適化を図ることができます。

このように、物流営業職は、時代を先読みするスキルを磨くことができます。

プロジェクトマネージメントスキル

外資系大手企業では、本部のスタッフも現場に勤務する物流センターのスタッフも、常に複数のプロジェクトを抱えています。

例えばトレンドを先読みしてある商品を多数仕入れた場合、その在庫をどのようにして効率よく売りさばいていくか。マーケティング部門とも協力しながらプロジェクトを成功に導きます。

また、チームのリーダーとして動く立場になれば、プロジェクトを遂行するだけでなく、企画力や調整力、対人折衝能力、PCスキルなど、幅広い力が求められます。これらのスキルをバランスよく身につけることができます。

物流営業への転職に求められる資格・スキル

物流業界に転職したいが、未知の業界だし、採用してもらえるか自信がない――。
このような不安を抱えている方は少なくないと思います。

多数のご紹介実績を誇るマイナビエージェントが過去の事例を分析し、
「大手総合ネット通販会社が求職者に求める資格やスキル」についてご紹介します。

QUALIFICATION

資格

大手総合ネット通販会社への転職において、必要となる資格は特にありません。フォークリフトや自動車の運転免許なども不要ですので、資格のない方も安心してご応募ください。

SKILL

スキル

Excelスキル

Excelスキルは、転職において最も有利に働くスキルです。最低限、四則演算とSUMを使えるようにしておきましょう。ピポットテーブルやVLOOKUP(ブイ・ルックアップ)を扱えるレベルになると、さらに採用の可能性が高まります。

いずれにしても、転職後、日々の業務でExcelを扱うことになるので、Excelのスキルに自信がない方はスクールに通うなど準備をしておくと良いでしょう。

数値管理スキル

店舗販売職として商品の在庫管理の経験がある方や、営業職としてKPIに基づき数値目標を達成してきた方は、数値管理スキルがあるとして、高く評価をされます。店舗販売職や営業職に限らず、数値管理の経験があれば問題ありません。

英語スキル

大手総合ネット通販会社は海外の顧客も抱えているため、一部の業務では英語のスキルが求められます。ただし、求人においてはマストではなく、あくまで「歓迎」といったレベルです。英語に自信のない方も転職した実績が多数ありますので、ご安心ください。

物流営業が目指せる次のキャリア

物流営業の経験で身につけたスキルを発揮して、社内でのキャリアアップはもちろん、
同業他社や他業界への転職、中には独立・開業して新たなキャリアをスタートさせる方もいらっしゃいます。

転職後のキャリアについて、詳しく解説します。

転職先の会社でキャリアアップする

転職後、社内でキャリアアップを目指したり、グループ会社に出向するなど、さまざまなキャリアが拓けています。大手総合ネット通販会社は比較的社内での異動がしやすく、社内公募制を設けている会社もあり、自ら手を挙げて希望のポジションに異動する社員も多いようです。

この制度を活用すれば、異動により営業に関連した業務に就くことも可能です。

同業他社に転職する

大手総合ネット通販会社に勤務し、輸送計画や物流管理など大規模なプロジェクトを管理した経験のある方は、その経験を生かすことで、同業他社はもちろん、物流商社への転職も可能です。

同業他社に転職する

大手総合ネット通販会社の勤務経験は、他業界も歓迎する傾向があります。マイナビエージェントでご紹介した方の中にも、転職先でプロジェクトマネージメントの経験を積んだ後、他業界の企業に転職して経営企画や事業企画を担っているケースがいくつもあります。

また、アパレルショップの販売職経験を生かして大手総合ネット通販会社に転職し、さらに大手物流商社に転職したケースもあります。

独立・開業する

物流管理職の場合、ヒト・モノ・お金を動かす立場にいるため、広くマネージメントの能力が身につきます。この強みを生かして、独立・開業される方もいらっしゃいます。

例えばご自身でネット通販サイトを立ち上げたり、倉庫会社を立ち上げて倉庫サービスや配送サービスを展開する方もいらっしゃいます。

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物流営業に関するFAQ

Q 未経験で物流営業への転職は可能ですか?
Answer 可能です。一部の職種で経験者を求めていますが、物流管理職を中心に、多くの職種を「未経験可」としています。物流業界未経験の方でも、大手総合ネット通販会社に多数転職されています。
Q 物流営業に転職可能な年齢は何歳までですか?
Answer 採用のコアゾーンは25~35歳。物流業界は他の業界に比べて年齢のレンジが高く、未経験者採用でも、45歳ぐらいまで採用される傾向にあります。
Q 20~30代の物流営業の平均的な年収水準を教えてください。
Answer 企業によって異なりますが、未経験者の場合、400~520万円程度となっています。転職後は、リーダー職になると100~150万円ほど年収がアップ。実績を出されている方なら、転職後2~3年でマネージャークラスに昇格し、800万円以上の年収を期待することもできます。
Q 物流営業の選考の特徴を教えてください。
Answer 大手総合ネット通販会社への転職において求められるスキルはあるものの、実際の採用では、「人物重視」の面接を行っています。

例えば、会社の風土や文化にマッチした人材であるのか。会社の理念や取り組みに共感してくれているのか。会社にマッチした人材であれば、多少スキルが低かったとしても、ポテンシャルを評価して採用される可能性が高いと言えます。
Q 物流営業は、残業や休日出勤は多い?
Answer 転職先によって異なりますが、大手総合ネット通販会社の場合、本社勤務なら月に15~30時間程度、現場勤務の物流管理職は月に20~50時間程度となっています。

休日出勤は、本社勤務であれば基本的にはありません。物流管理職は土日祝日も含めたシフト制になるため、休日出勤や夜勤を伴うこともあります。
Q 物流営業を目指す上で、やっておくべきことはありますか?
Answer もし、この記事を読んでくださっている方が「大手総合ネット通販会社に転職したい」と思っているのであれば、ぜひマイナビエージェントにご登録いただければと思います。なぜなら、これまで申し上げてきたとおり、マイナビエージェントでは大手総合ネット通販会社へのご紹介実績が多数あり、常に多数の求人案件を抱えているからです。

物流業界では、社会経験があまりない20代の若手の方から、物流未経験の40代の方まで、さまざまなバックグラウンドを持った方がご活躍されています。「未経験」であることが不利にならない業界なので、勇気をもって一歩踏み出すことをお勧めします。

私たちマイナビエージェントも、物流業界への転職を目指す求職者の皆さまを引き続き、支援して参りたいと考えています。ぜひ、お気軽にご相談ください。
この記事の監修者

鍛治本 聖

株式会社マイナビ所属。転職エージェント歴13年、理系大卒。経験領域として、いちアドバイザーとしても管理職としてもオールジャンルを経験(Web広告、商社、消費財、医療、不動産、IT(Web・SIerNIerとも)、製造業メーカー(電気・機械・化学とも)、職位もメンバーから役員クラスまで)。法人営業担当、キャリアアドバイザー双方の経験を活かした、双方にとってベストなアドバイスを心がけています。