更新日:2022/09/30
この記事のまとめ
消費財メーカーで営業として働いている方の中には、キャリアアップを目的として転職を検討している方もいるのではないでしょうか。転職する目的を果たすには、転職先の業種について正しく理解したうえで転職するか判断するのがおすすめです。
そこでこの記事では、消費財メーカーから転職したいと考えている方におすすめの転職先やキャリアパスを紹介します。本当にやりたい職に就くためにも、さまざまな転職先を比較・検討して自分にマッチした企業を選びましょう。
目次
消費財とは、ユーザーが日常生活で使用するさまざまな製品を指します。家具・家電といった「耐久消費財」と消耗品をはじめとした「非耐久消費財」が存在し、これらを製造するのが消費財メーカーです。消費財メーカーが製造・販売する製品には以下のような製品があります。
これらの商品は「有形商材」に分類されるため、有形商材を扱う営業に転職すれば、経験を十分に活かせるでしょう。ほかの職種に転職したいと考えている方は、これまで積み重ねてきた営業経験を評価してくれる企業を選ぶのがおすすめです。
消費財メーカー営業からの転職先はさまざまです。ここでは、これまでの経験を活かしてキャリアアップを実現するのにおすすめの転職先を6つ紹介します。それぞれの企業の特徴を正しく理解し、自分が携わりたい商材を取り扱っている企業を選ぶとよいでしょう。自分が何を目的として転職するのか明確であれば、後悔のない転職を実現しやすくなります。
消費財業界に不満を感じているわけではなく、経験やスキルを最大限に活かしてキャリアアップしたいと考えているのであれば、同業他社に転職するのがおすすめです。年収アップや待遇改善、ワークライフバランスの見直しを重視している方にも向いています。
これまでの経験やスキルが高く評価され、経験者として有利に転職を進められるでしょう。転職後も消費財メーカーでの経験を活かして即戦力として活躍できます。
総合商社とは、特定の商品に限らずさまざまな商品を取り扱う商社を指します。消費財以外に、石油のようなエネルギー資源や情報通信・金融をはじめとした非資源分野を取り扱うのが特徴です。
消費財メーカーから総合商社に転職すれば、さまざまな商材を扱えます。日本国外に販路を有している企業も多く、海外営業に携わりたいと考えている方にもおすすめです。多くの商品の営業を経験し、営業のスペシャリストを目指したい方は総合商社を検討してもよいでしょう。
医療機器メーカーに在籍し、自社で製造する製品を医療機関に紹介して導入してもらう仕事です。さまざまなメーカーの製品を取り扱う販売代理店(ディーラー)に対して営業するケースもあります。
医療機器という特殊な商材を扱いますが、ヒアリングスキルや課題解決力といった一般的な営業スキルをはじめ、消費財メーカーで有形商材を取り扱った経験が活かせる仕事です。メーカー以外にもディーラーで働く道も開かれているため、さまざまな製品を取り扱いたい方は検討してみるとよいでしょう。
土地や建物といった不動産を取り扱うのが不動産営業です。不動産には居住用不動産や投資用不動産、オフィスビルとさまざまな種類がありますが、何をメインに扱っているかは不動産会社によって異なります。
不動産営業は取り扱う商品の都合上、成約難易度が高いのが特徴です。その分成約につながったときの達成感が大きく、やりがいがある仕事といえるでしょう。年収水準が高い傾向があり、別業界に転職して年収アップを実現したい方におすすめです。消費財メーカー営業で培った相手のニーズを把握するスキルや信頼関係を構築するスキルは、不動産業界に転職してからも役立ちます。
広告代理店とは、広告を出稿したい企業と掲載したいメディアを仲介する企業です。広告営業は、出稿したい企業を探し、ニーズに合わせてプランニングして制作・出稿をサポートします。
広告は無形商材に分類され、有形商材とは違ったノウハウが必要です。しかし、消費財メーカー営業として法人営業に携わった経験を活かせます。クライアントのニーズを引き出し、適切な商品を提案するスキルは広告営業として活躍するうえでも役立つでしょう。
保険会社は金融業に分類され、生命保険や損害保険、医療保険を販売します。保険会社の営業は個人・法人にさまざまな保険を宣伝し、契約を獲得するのが主な仕事です。成果が報酬に反映されやすいのが特徴で、転職の目的が年収アップという方に向いています。
消費財メーカー営業で培ったスキルのうち、相手との信頼関係を築くスキルや一人ひとりのニーズに合わせて提案するスキルを活かせるでしょう。ただし、保険は無形商材であるため、転職後は保険業界ならではのスキルを習得する必要があります。
コンサルティング職とは、企業経営者や行政機関に課題解決策を提示して、業績アップや課題解決をサポートする仕事です。営業とは異なる職種ですが、営業で培ったヒアリングスキルや課題解決力、プランニングスキルを活かせます。
「企業の経営をサポートする仕事をしたい」と考えているのであれば、コンサルティングファームへの転職を検討してもよいでしょう。ただし、事業計画をサポートする企業があれば、IT戦略やDX推進をサポートする企業もあります。自分が興味を持てる分野のコンサルティングファームを目指すのが転職成功のコツです。
消費財メーカー営業からの転職を成功させるには、転職する目的や実現したい目標を明確にすることが大切です。転職後のミスマッチに後悔することを防ぐためにも、さまざまな要素を総合的に考えて転職先を選びましょう。ここでは、転職するときにチェックしておきたい5つのポイントを紹介します。
転職を決断したら、自分が働きたい業界と職種を決めましょう。年収アップを目指して同業他社に転職するのか、別の業種・職種にキャリアチェンジしたいのかによって転職の方向性が異なります。
明確に決まっていないのであれば、転職の目的を考えて選ぶとよいでしょう。消費財メーカー営業の仕事ではなく、待遇や企業風土に不満を感じているときは同業他社への転職がおすすめです。消費財業界に将来性を感じられないといった理由で、業界を離れたいと考えているのであれば、自分が興味を持てる業界は何かを考えます。
転職後に希望する年収を明確に定めることが大切です。特に、年収アップを目的として転職するのであれば、実現したい年収を優先して転職活動を進めるとよいでしょう。
未経験の業界・職種に転職すると、年収がダウンするケースがあります。ほかにも、年収が下がってもよいからワークライフバランスを改善したいと考える方もいるでしょう。転職の目的はさまざまですが、年収水準を明確にして実現できる企業を選ぶことで後悔することを防げます。
希望する勤務地によって転職先は異なります。自宅近くで働きたいと考えている方は、転居を伴う転勤がない企業を選ぶとよいでしょう。異動しながらさまざまな環境で働きたいのであれば、勤務地を限定しない企業がおすすめです。
いずれは海外営業に携わりたいと考えている場合、日本国外に拠点を構えている企業を選びます。求人情報をチェックしたり企業の担当者に質問したりして、希望にマッチする企業を選ぶことが大切です。
ワークライフバランスの改善を求めて転職するのであれば、勤務時間や残業時間、休日といった条件を忘れずにチェックしましょう。きちんと確認せずに転職すると、転職後も激務が続いて目的が実現できない恐れがあります。
ほかにも、繁忙期の有無や繁忙期がある場合の残業量、通勤にかかる時間や準備の時間も併せて検討すると、より現実に近い条件で判断できるでしょう。
転職する際は将来的なキャリアパスを描き、実現できる転職先を選ぶことが大切です。たとえば、「営業のスペシャリストを目指したい」「いずれは管理職や経営職に就きたい」「海外営業に挑戦したい」といったさまざまな目標が考えられ、達成するにはキャリアパスも異なります。
応募先企業についてしっかりと調べて、自分が思い描くキャリアパスを実現できるか検討しましょう。また、必要なスキルも異なるため、スキルアップに励むことも大切です。
転職するときは、転職先で必要となるスキルを習得することも欠かせません。スキルアップすることで自分の市場価値を高め、望む転職を実現しやすくなります。ここでは、消費財メーカー営業からの転職で武器となるスキルを5つ紹介します。自分に不足していると感じた場合、優先的にスキルアップに励むとよいでしょう。
課題発見力とは、さまざまな要素を分析して課題を発見するスキルです。現在発生しているトラブルの背後に隠れている原因だけでなく、今後トラブルに発展しそうな課題を見つけることもあります。営業として成果を上げるには、ヒアリングを通じて相手が何に困っているのか、その背後には何が隠れているのかを見つけ出すことが欠かせません。ビジネスにおいて基本的なスキルであるため、転職後も大いに役立つでしょう。
どのような職種でも、ビジネスを円滑に進めるには調整や交渉が欠かせません。ヒアリングスキルは、相手の話を注意深く聞いて要点を整理し、理解するスキルです。
営業は自社の商品を魅力的にアピールして契約につなげる仕事ですが、相手の話を聞くほうがより重要であることを意識しましょう。相手の話を聞かないと、「課題は何か」「何を必要としているのか」「自社のどの商品が相手にマッチしそうか」を適切に判断できないためです。
ロジカルシンキングとは論理的思考とも呼ばれ、結論と根拠を明確に示したうえで、そのつながりを結びつける思考方法です。物事を説明するときは、結論と根拠を結びつけないと、何が言いたいのか伝わらずに話の説得力が低下します。ビジネスでは、さまざまなシーンで相手を納得させたり問題の解決策を分かりやすく提示したりする必要があるため、ロジカルシンキングが役立ちます。
相手のニーズをヒアリングしたうえで、適切に提案することで受注につながります。状況に応じて適切なプランを提案するスキルが提案力です。
ビジネスでは相手のニーズを満たすだけでなく、自社に利益をもたらす必要があります。関係者の利害関係を調整して適切な施策を提示することもあるでしょう。提案力の高さは状況に合わせて適切なアクションを考えるために欠かせません。
提案を相手に理解してもらうため、必要な情報を提供するのがプレゼンテーションです。プランを説明したり自社製品の魅力を提示したりする際に、プレゼンテーションをする機会があります。説得力のあるプレゼンテーションによって、相手を納得させて交渉を有利に進める効果が期待できるでしょう。営業としてキャリアアップしたい場合、どの業界に転職してもプレゼンテーションスキルは重宝されます。
消費財メーカー営業から転職するのであれば、同業他社や商社といったさまざまな転職先があります。転職を成功させたい方は、実現したいキャリアパスを思い描いたうえで必要なスキルを習得し、転職活動に取り組むとよいでしょう。
自分だけで転職活動を進めるのが難しいと感じているのであれば、マイナビ営業エージェントにご相談ください。営業に特化した求人を取り扱っており、キャリアアドバイザーが最適な転職をサポートします。
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