更新日:2022/08/02
この記事のまとめ
物流営業からキャリアを展開させたいと考えている方もいるでしょう。しかし物流営業が描けるキャリアパスにはどのようなものがあるのか、どの業界であれば物流営業の経験が活かせるのかがよく分からない方は多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、物流営業のキャリアパスや転職先を解説します。物流営業から転職を検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
物流営業の主な業務は、自社の物流サービスを企業に紹介して利用してもらうことにあります。物流会社の利益に直結する重要な役割を担う職種であり、企業にとっては欠かせない存在です。ここでは、物流営業の業務に携わる中でどのようなスキルを習得できるのかについて解説します。
各部署と連携し、効率的な業務遂行を目指すためには社員同士による綿密なコミュニケーションが欠かせません。そのため物流営業としての仕事をこなしていく中で、自然とコミュニケーションスキルが育まれます。
コミュニケーションスキルは、物流センターや近隣住民からのクレーム防止にも役立ちます。たとえば出荷数を間違えてしまった際、連携が密に取れていれば早急な対応が可能です。顧客からの問い合わせに対しても迅速に対応すればクレームを回避できるでしょう。
物流業界では、自社の競争優位性を高めるためにもマーケティングを用いた営業戦略が欠かせません。物流営業としても、顧客がいったい何を求めているのかを察知し、ニーズを満たすようなサービスを提供する意識が重要です。
日々の業務で顧客の立場から物事を考える習慣が生まれれば、自然と市場で求められているニーズをつかむ感覚を養えます。
物流営業として実績を積む中で、キャリアアップを目指す気持ちが芽生えることもあるでしょう。しかし物流営業がどのようなキャリアパスを描けるのかがよく分からない方もいるのではないでしょうか。そこでここでは、物流業界の営業が目指せるキャリアパスについて紹介します。
営業職からトラックドライバーとしてキャリアを成長させる選択肢があります。キャリアを重ねれば主任ドライバーへとキャリアアップし、チームリーダーとして活躍することが可能です。
主任ドライバーの主な業務としては、欠員が出た際の配送代理業務や、配送先の顧客と良好な関係を保つことなどが挙げられます。営業職で培ったヒューマンスキルを活かせる場面が多い点が特徴です。
営業職からマネジメント職のポジションを目指すキャリアパスがあります。管理職には、現場のさまざまな業務内容を把握したうえで適切な采配を下すスキルが欠かせません。倉庫管理や物流コンサルティングといった業務をこなす中で、管理職に必要な能力を磨く意識が重要です。
さらにステップアップを考える場合は、事業拡大に向けた企画を提案しましょう。経営サイドの人材として会社に貢献する意思を伝えれば社内での評価が高まり、より付加価値の高い仕事ができるようになります。
営業としての実績を積み上げていくことで、営業所の所長として活躍する道が開かれます。営業所長は人事評価や現場のリソース管理、採用コスト配分など営業所の運営に関する幅広い業務をこなす役職です。
また、毎月の売り上げ目標を達成して効率的な営業所運営を実現するためには、営業所員のマネジメントも欠かせません。営業所員一人ひとりが高いモチベーションを保ちながら業務に励めるよう、精神面におけるケアも重要です。
物流営業からのキャリアアップを図るうえで、新たな資格の取得は有効です。しかしいったいどの資格が業務で役立つのかが分からない方もいるかもしれません。ここでは、物流業界の管理者に役立つ資格を解説します。業務と並行して勉強時間を確保することで、自然と時間をマネジメントする力も養われるでしょう。
倉庫管理に携わるのであれば、倉庫管理主任者の資格取得をおすすめします。倉庫管理主任者の資格を持っていれば、たとえ未経験者であっても倉庫管理の業務に従事可能です。原則としてひとつの倉庫に1人の倉庫管理主任者を配置しなければならないため、資格を取得していれば重宝されるでしょう。
資格は講習を受講すれば誰でも取得可能です。ただし、倉庫管理主任者に選ばれるには倉庫管理業務に関する3年以上の実務経験、もしくは指導・監督役として2年以上の実務経験が必要です。
ロジスティクスオペレーションの資格を取得していれば、荷役や包装・在庫管理といった物流倉庫内の業務を適切に進められる人材であることを証明できます。資格には3級と2級があり、いずれも受験資格はありません。ただし合格率は50%を下回るため、業務の合間で勉強時間を確保する意識が必要です。
運行管理者は安全な輸送体制の確立には欠かせない資格です。ドライバーの疲労度や健康状態を考慮したうえで安全な運送を実現するための指導を実施します。
配送を中心とする企業では車両数に応じた運行管理者の配置が義務づけられているため、運行管理者の資格を持っていれば社内で高く評価されるでしょう。実務経験がなくても基礎講習を修了すれば受験資格を得られます。
衛生管理者は労働安全衛生法で定められた国家資格で、主な目的は衛生的で快適な職場環境を保ち、労働者の健康障害や労働災害を防止することにあります。常に50人以上の従業員が働いている事業所では必ず1人以上置かなければならないと定められているため、衛生管理者の資格を取得すればキャリアアップに役立ちます。
資格は第一種と第二種に分かれていますが、運送業における衛生業務に携わるには第一種の取得が必須です。
危険物取扱者は、ガソリンや化学薬品といった火災・中毒を引き起こす可能性を持った危険物を取り扱う際に必要となる資格です。
資格には甲種・乙種・丙種の3種類があり、甲種を取得すればすべての危険物を取り扱えます。ただし甲種を受験するには乙種危険物取扱者免状を受けたのちに危険物取り扱いの実務経験が2年以上などの条件を満たす必要があるため、まずは誰でも受験可能な乙種の取得を目指すとよいでしょう。
消防設備士は、施設に設置された消火器や火災報知器といった消防設備の点検・整備・設置・交換工事を実施できる資格です。
資格は甲種と乙種の2種類があり、乙種は消防整備の点検・整備のみ、甲種は点検・整備に加えて設置・交換工事が可能と、それぞれ実施できる業務範囲が異なります。乙種には受験資格はありませんが、合格率は30~40%と難易度は高めのため、資格取得に向けた勉強が欠かせません。
物流営業としての経験を積み重ねていく中で得られるスキルは、転職活動にも役立ちます。しかし物流営業からどのような業界への転職が可能なのか、イメージがしづらい方もいるのではないでしょうか。ここでは物流営業の経験が活かせる転職先を紹介します。
総合商社で取り扱われる食品や化学品などの多種多様な商品は、陸運・海運・空運を通じて輸送・輸出されます。物流営業を経験する中で得た商品の輸送に関する知識は総合商社においても役立つでしょう。
企業によっては、物流ノウハウの共有を求めているケースも少なくありません。総合商社に転職すれば、物流に関する経験と営業として培ったスキルの両面の提供が可能であり、付加価値を生み出せる人材を目指せます。
自社製品の売り込みや紹介といった営業面で活躍したい方は、通信販売営業を目指しましょう。通信販売営業では、テレビや雑誌、ラジオなどの媒体を通じて製品の売り込みに携わります。営業で磨いた提案スキルが活かせる転職先のひとつです。
また、近年はインターネットを通じての業績が右肩上がりに推移しており、将来性にも期待できる業界といえます。安定した業界で働きたい方にもおすすめです。
物流業界のうち倉庫運営に興味がある方は、倉庫運営企業への転職をおすすめします。一般的に倉庫業の主な業務は、さまざまな企業の在庫・荷物や一般消費者の家財などの保管です。物流営業を経験していれば、検品から出庫にいたるまでの業務にも着手しやすいでしょう。
また一口に倉庫業といっても、預かる荷物は企業によって異なります。自身がこれまで物流営業で携わってきた商品を扱っている企業であれば、即戦力として活躍できるでしょう。
物流営業が目指せるキャリアには、管理職や営業所長といったポジションがあります。また、総合商社や通信販売営業、倉庫運営企業など、これまでの物流営業としての経験が活かせる転職先も多様です。今後、自身が目指したい立ち位置をしっかりと考えたうえで、理想のキャリアパスを実現しましょう。
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