更新日:2022/08/02
この記事のまとめ
消費財には耐久消費財と非耐久消費財の2種類が存在し、それぞれ営業職の働きによって品質の高い製品が市場に流れます。未経験から消費財営業を目指したいと考えていても、具体的な転職戦略がイメージしづらいかもしれません。
そこでこの記事では、未経験から消費財営業を目指すうえで役立つ情報をまとめました。仕事内容や年収など、いずれも転職前にチェックしておきたい情報です。
目次
消費財とは消費することを目的とした製品やサービスを指します。主に「耐久消費財」と「非耐久消費財」の2種類に分類されますが、どのような基準で分けられているのか正確に理解している方は少ないでしょう。ここでは、消費財の分類を具体例とともに解説します。
消費財のうち、長期間の使用を想定したものを耐久消費財と呼びます。具体的には、自動車や家具、家電製品といった長期的な使用を前提とする消費財が該当します。単価が高いため、消費財営業に携わるのであれば、確実に知識を押さえておきたい分野といえるでしょう。
耐久消費財のひとつとして扱われる家電は、テレビやラジオのような「民生用電子機器」と、冷蔵庫や掃除機といった「民生用電気機器」に分類されます。法人・個人いずれの営業でも扱う商材である点も押さえておきましょう。
自動車営業は、メーカーごとに分けられた販売企業で、顧客に合う一台を提案する仕事です。車を買うために来店した顧客を丁寧にサポートし、サービスや製品の購入につなげます。顧客にとっては高価な買い物になるため、ニーズに応じた適切なアドバイスや提案が欠かせません。
家具の営業は、インテリア製品を扱う店舗で自社製品を扱ってもらえるように交渉する仕事です。椅子やテーブルはもちろん、小物や雑貨に至るまで幅広い製品を扱うケースもあります。日々商品知識を深め、トレンド情報を取り入れながら仕事をする意識が求められます。
顧客の生活空間選びに寄り添いたいのであれば、住宅営業がおすすめです。生活するうえでの価値観や予算といったあらゆる条件のヒアリングを通じて、最適な物件を提案します。多くの顧客にとって住宅は一生に一度の買い物です。責任感が問われる反面、大きなやりがいや達成感も得られるでしょう。
消費財のうち、耐久消費財に該当しないものが非耐久消費財です。具体的には、食料品や衣料品を指し、「ソフト・グッズ(soft goods)」と呼ばれる場合もあります。日常的に使用する製品やサービスがほとんどで、未経験から消費財営業を始める方でもイメージしやすいでしょう。
食料品や飲料水を扱うのは、食品メーカーです。営業職は、卸売店やメーカー向けのルート営業や飲食店向けエリア営業といった仕事があります。自社製品と相性のよい取引先を考えたり、仕入れ担当者と良好な関係を築いたりするスキルが重要です。
衣料を扱いたい方は、ファッション・アパレル業界で営業職に就きましょう。メーカーや卸問屋に勤めれば、自社製品を小売店やアパレル店舗に販売できます。自社製品の展示会を開く企業も少なくありません。売り上げサポートにつながる業務を担当する機会が多いのも特徴です。
化粧品メーカーも日々の営業活動は欠かせません。営業職の役割には、取引先への営業活動や社内メンバーの業務における要望確認があります。社内外を問わず人間関係をスムーズにつなぐことで、自社製品の売り上げ向上を目指すのが仕事です。
消費財営業は業界や企業ごとに仕事内容が異なる一方、営業職として共通の仕事も存在します。未経験から消費財営業を目指す場合、どのような仕事があるか分かれば、転職後のビジョンをイメージしやすいでしょう。ここでは、消費財営業の主な仕事内容を紹介します。
ほとんどの営業職で中心となる業務は、自社製品やサービスの営業活動です。日用品や衣類といった日常生活に不可欠な製品を、市場で扱ってもらえるように働きかけます。
営業対象は法人が中心です。卸売販売店や小売店といった販売業者と交渉し、自社製品を店頭に並べてもらいます。中には、営業先店舗のPRや販売支援に協力するケースもあり、積極的な姿勢が求められる仕事といえるでしょう。
営業の業務には、自社製品のマーケティング活動が含まれる場合もあります。企業がマーケティングの施策として、自社サイトを利用した製品購入への誘導を狙っているためです。
Web広告を利用するケースもあり、自社製品の購買層に届くような広告を設定し、目標売り上げに応じて出向量を調整します。対面営業だけでなく、製品の認知活動に取り組む意識が求められる仕事です。
販売促進に向けた企画・広報も営業活動のひとつです。自社製品やクライアントサービスの売り上げを拡大するうえで、自社サイトの改善やオンラインでの販促活動は欠かせません。
具体的には、既存サイトの顧客管理システム改善やSNSにおける競合調査、コンテンツ制作が挙げられます。最適な企画提案を促すことで、営業活動の効率化を目指せるでしょう。
集客のためにイベント設営に携わるケースもあります。扱う製品によっては、新作発表や人気シリーズの再販売など、個別のプロモーションが必要となるためです。
たとえば、自動車業界のモーターショーが挙げられます。イベントブースを借りて、必要機材の搬入・設営といった業務を通して、イベントに多くの顧客が集まることを目指す仕事です。大規模なイベントになるほど注目度も高まるため、自社製品のプロモーションには欠かせない活動のひとつといえるでしょう。
マイナビエージェントの調査によると、営業職全体の平均年収は412万円です。ただし、インセンティブが発生する企業や資格に応じた手当が出る企業など、それぞれの企業の給与形態によって年収は異なります。
消費財営業に関しては、単価の安い商材を扱っている企業より高価格帯の商材を扱っている企業のほうが高収入を見込めるでしょう。たとえば、家電製品や精密機器といった付加価値の高い製品で売り上げを伸ばしている電子・電気機器業界の平均年収は466万円です。高年収を目指すのであれば、扱う商材に注目した企業選びが重要です。
未経験から消費財営業を目指すのであれば、資格を取得して強みにするとよいでしょう。中でも、営業士や販売士といった資格は、扱う商材が変わっても採用で有利になる傾向があります。
営業士の試験では、営業活動やマーケティングの基礎、プレゼン基礎といった営業に必要なさまざまなスキルを問われます。さらに上級レベルになると、マネジメントや営業戦略といった付加価値の高い知識やスキルも学べるため、未経験でも営業職に必要なスキルが身につくでしょう。
経験が浅いうちに資格を取得すれば、選考の場で熱意をアピールできます。ポテンシャルを評価してもらえれば、採用の確率も高まるでしょう。
消費財は、使用年数が長期間の「耐久消費財」と即時使用する目的の「非耐久消費財」の2種類に分類されます。営業職の仕事内容は営業活動に加えて、マーケティングや販促といった業務も重要です。また、未経験から目指す場合は資格取得が有利になる場合があります。知識やスキルを身につけるためにも、積極的にチャレンジしましょう。
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