更新日:2022/04/08
ここ数年、転職を考える方が増えていますが、高専を卒業している場合にはどのような会社を転職先として探すと良いのでしょうか。
高専卒には、大卒や高卒とは違う転職活動のポイントがあります。
高専卒の方が転職を成功させるかどうかは、そのポイントを押さえているかどうかが重要です。
この記事では、高専を卒業している方が転職先を探す際のポイントやおすすめの転職方法、どのような会社を転職先と選ぶといいのかを具体的に解説します。
目次
高専卒の方が満足できる転職を実現するためには、転職活動を始める前にどのようなポイントを押さえておくべきなのでしょうか。
まずは、高専を卒業した方が転職を成功させるためのポイントについてお伝えします。
転職市場には、高専卒の他に大卒と高卒の方も当然います。
転職を成功させるためには、大卒や高卒との違いをよく押さえておく必要があります。
大卒や高卒との違いを明確化するために、今一度、高専にはどういった特徴があるのか確認しておきましょう。
高専とは「高等専門学校」の略で、修業期間は5年間です。
工業専門学校、商船高等専門学校、電波高等専門学校の3種類が主に設置されています。
高卒後に2年間の短大へ通った人と同じ修業期間になるので、一般的には短大卒と同等の学歴とみなされます。
高専が設置されている目的は、実践的で専門的な技術者を養成することです。
入学資格は中学卒業程度で、中学卒業後に入学するとすぐに専門的な教育が始まります。
国語や保健体育のような、高校と同じ一般教養的な科目はありますが、社会など専門領域に関係ない科目は勉強しません。
5年間専門的な技術教育を受けるので、卒業生は専門的な知識と技術力が高く評価されて、求人倍率は毎年とても高い点が特徴です。
しかし、学歴としては大卒には劣る点から、会社によっては出世競争に不利になる場合もあるというデメリットもあります。
以上の高専卒の特徴を踏まえたうえで、転職の成功のポイントを探っていきましょう。
高専卒の大きな強みは高い技術力と専門性です。
分野によっては、大卒よりも高い技術力や実践力を備えていることもあります。
しかし、大卒のような教養教育を受けていないので、専門外の分野へのつぶしがきかないと見られてしまう側面もあります。
この点を踏まえると、高専卒の方が転職活動を始める時には、キャリアの整理がとても重要です。
実際の転職活動に踏み出す前に、自らが積み上げてきたキャリアを整理してまとめておきましょう。
キャリアを整理する時には、高専で学んできたことや、就職後に身につけてきたスキルを年齢ごとに年表の様にしてまとめておくと、相手にも伝えやすくなります。
その上で、自分が転職先でどのような仕事をしたいのか、明確にしておきましょう。
できることとやりたいことを明確化しておくことで、適切な企業とのマッチングがスムーズになります。
自分のキャリアを整理するのと同様に、転職理由を明確化することも重要です。
転職活動は一般的に、「なんとなく」今の会社に不満を感じるので転職を始める、という方が多いようです。
しかし、会社に対する不満を明確化せずに転職してしまうと、次の会社でも同じようなモヤモヤが起きてしまう可能性が高くなります。
なんとなく転職したい、という思いを抱き始めたら、その「なんとなく」の理由を自分の中で掘り下げていくことが大切です。
転職活動での面接でも、転職する理由は質問されやすい傾向にあります。
転職者は転職に対するハードルが低く、また転職先を辞めてしまう可能性があるためです。
転職理由が曖昧であると、すぐにまた適当な理由をつけて辞めてしまうのではないかと思われてしまうかもしれません。
一方で「収入を上げたい」「スキルをもっと磨きたい」「ブラックな環境に耐えられない」のような前職への不満が明確化しているのであれば、その不満を解消できる職場環境を提供できるかどうか、企業側が判断できます。
この2点は、面接のときに明確に自分で伝えられるように考えておきましょう。
高専卒が転職する場合には、どのような方法をとればいいのか見ていきましょう。
高専卒を採用したいと考えている企業は、高専卒の専門性に期待しています。
そのため、転職活動の流れは大卒の方とほぼ同じです。
転職活動の流れは企業によって多少異なりますが、基本的な流れは次のようになります。
まずは「高専卒の転職成功ポイント」でお伝えした、自分のキャリアの整理と、転職理由の明確化を行います。
この2つをしっかりと整理しておくことで、転職活動を進める上での方向性が定まります。
履歴書や職務経歴書の準備を始めましょう。
企業によっては市販のものではなく、指定のフォーマットが用意されている場合もあります。
転職の場合には、職務経歴書がとても重要になります。
あなたの経歴を正確に、かつ魅力的にアピールできるように心がけて書きましょう。
転職サイトや求人情報などで、職種や勤務地等の希望する条件に合った求人を探してみましょう。
複数社同時に選考を進めることも可能なので、気になる企業にはどんどん応募してみましょう。
履歴書を送って応募したら、いつ面接の連絡が入るかわかりません。
面接の準備もしっかりとしておきましょう。
身だしなみや面接マナーの確認だけではなく、質問への受け答えの準備もしましょう。
特に、その企業への志望動機と、前職の退職理由は聞かれる可能性が高い質問です。
面接の連絡があったら、指定された日時にその企業へ出向いて面接を受けます。
身だしなみを整えて、面接マナーを守って面接に臨みましょう。
答えを用意していない質問をされることもありますが、落ち着いて自分の言葉で正直に答えましょう。
面接は1回の場合もありますが、二次面接、三次面接と複数回行われるときもあります。
また、知識や技術に関するテストを課される場合もあります。
内定の連絡が入って内定を受諾したら、今勤めている会社を辞める手続きに入ります。
強い引き留めに合ってしまって、退職に難航することもあります。
また、用意する書類が意外に多いこともあります。
内定が決まったらすぐに退職準備に取りかかり、転職先へ迷惑をかけないようにしましょう。
退職が決まったら、仕事の引き継ぎや関係各所への報告とあいさつ回り、退職に関する手続きを進めます。
健康保険証や入館証、名刺など、会社へ返還するべきものは返還して、年金手帳等会社に預けているものを受け取りましょう。
自分で中途採用者を募集している会社を見つけて、履歴書を送るという転職活動を行うことも不可能ではありません。
しかし、近年は転職エージェントを活用する方が増えています。
転職エージェントは通常、企業側から成功報酬が支払われるため、一般的には無料で利用できます。
高専卒の方の転職活動でも、転職エージェントを活用することをおすすめします。
転職エージェントを利用するメリットは次の通りです。
転職エージェントには、中途採用者を採用したい数多くの企業が登録されています。
その中から、職種やエリア、報酬など自分が希望する条件を詳細に絞り込んで企業を探すことが可能です。
自分一人で転職情報を探していると、どうしても名前を知っている企業にしか目が行かなくなります。
しかし、転職エージェントにあらかじめ自分の希望を登録しておくことで、今まで知らなかった企業への応募も可能になるのです。
特に専門性が高い高専卒の方は、せっかく転職できてもミスマッチが起こる可能性が高いのが現実です。
そのために、「高専卒の転職成功ポイント」でお伝えした、キャリア整理と転職理由の明確化が大切です。
しかし、自分一人ではキャリアの整理や転職の動機を言語化することが難しいこともあります。
そういった場合に、自己分析ツールや適職診断ツールを使うことで、また、エージェントの対話を重ねることでより深く自分自身を分析できるでしょう。
転職エージェントには、長年の転職のマッチングの経験から、数多くのノウハウが蓄積されています。
エージェントのノウハウを惜しみなく教えてもらえるため、自分一人で転職活動を行うよりも有利に転職活動を進められると期待できます。
転職エージェントの規模にもよりますが、一般的な転職サイトよりも、求人情報を掲載する企業数が多いことも少なくありません。
より多くの選択肢の中から転職先を選べるので、より自分が希望する条件に近い企業を見つけられる確率が高くなります。
以上の5つのポイントから、高専卒の方の転職活動をより成功させるためには、転職エージェントを活用することがおすすめです。
転職エージェントのサービスはさまざまありますが、多くの求人情報を得るなら大手の利用がおすすめです。
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高専卒の転職では、大きなミスマッチが起こりやすいとも言われています。
その理由は、中学卒業後5年間という長きにわたる専門教育を受けてきたことにあります。
専門分野に関する高い専門性が養われる一方で、普通の高校や大学で学ぶ一般教養を幅広く学んでいないことで、専門性が大卒よりも狭い領域でしか発揮できないと見られてしまうことがあります。
また、分野によっては大卒よりも高い技術力を持ちながらも、学歴としては大卒よりも低い短大卒扱いになってしまいます。
そのために実力主義ではなく学歴主義の会社に入ってしまうと、昇給や昇進スピードが大卒よりも低く抑えられてしまうこともあります。
このような現状を踏まえ、高専卒がその高い技術力を活かせる転職にするために、転職先の企業選びのポイントを詳しく解説します。
高くて狭い領域での専門教育を受けている高専卒の場合には、新卒で就職した会社と同じ業種で転職先を探すことをおすすめします。
高専の新卒での就職の多くは、学校へ届いた求人を元に学校推薦で行われます。
そのために、高専で学んだ専門性に合う求人を見つけることが可能です。
そのほか、今まで学校で学んできた技術や知識、就職先で身に付けたスキルを活かしやすいという理由もあります。
より高い技術力を身につければ、さらなるキャリアアップも期待できます。
高専卒のキャリアの道筋を考えると、中学卒業後から磨いてきたスキルをいかにしてさらに伸ばしていくか、という視点で考えた転職がおすすめです。
異業種への転職が望ましくない理由も解説します。
異業種で、あなたのスキルを活かした経験がない場合には、今までのノウハウが通用しません。
企業にとっては、活躍できない、企業にとってプラスの利益をもたらさない人材に対して高い報酬を払うわけにはいきません。
異業種への転職によって、収入や昇進などの条件が悪くなることもあります。
年齢が若く、教育に割く余裕が企業にもある場合は、今後の成長を高専卒に期待してくれることもありますが、そういった企業は多くはありません。
今までの専門性とは違う分野の異業種への転職は苦戦する可能性があります。
高専卒の方と相性の良い企業は、実力主義の会社です。
技術があって即戦力になる人材を求めていて、高専卒の方が持つ専門性と技術力に正当な評価をしてくれる企業であれば、昇給や昇進のスピードが大卒よりも上回る可能性があります。
一方、学歴主義の会社に入ってしまった場合、高い技術力があっても正当に評価してもらえない可能性があります。
とはいえ、実力重視の会社なのか学歴重視の会社なのかは、実際に入社してみないと分かりません。
学歴重視の会社なのかどうかを見分けるポイントは、社員間の会話にあります。
「旧帝大」や「〇〇大学」、「派閥」のような言葉が多く聞こえる会社は学歴重視の傾向が強い可能性が高いです。
また、転職者の口コミサイトなどでの書き込みを調べても、その会社の学歴への評価の傾向がわかるでしょう。
また、高専卒が活躍できる企業風土がある企業かどうかは、卒業した高専の先生やOB・OGなどに評判を聞いてみることがおすすめです。
高専には、就職した生徒の就職後の情報が全て集まってきます。
就職後に辞めたらその情報も学校に届きます。
卒業後に短い期間で辞める人が多い会社は、高専卒が活躍できない、居心地が悪いなど、長く働き続けられない会社である可能性が高いです。
一方で、卒業生で辞める人が少なくて、長く働き続ける人が多い会社は、高専卒にとっては居心地がいい会社だということです。
高専卒の技術力に対する正当な評価ができていて、待遇も良い会社だということです。
実際に働いていたり、過去に働いたことのある人の話は信頼性が高い情報です。
ネットワークをフルに活用して、気になっている企業の情報を探りましょう。
また、企業の情報を知りたい場合には、転職エージェントに話を聞いてみるのもよいでしょう。
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