更新日:2024/08/19
フィールドエンジニアという職業は、聞き慣れない方も多いと思いますが、私たちの生活に大きく関わっています。
フィールドエンジニアは、会社の製品を購入した顧客の要望に応じて、その顧客の元に出向き、保守点検などのメンテナンスや、製品機器にトラブルが生じている場合は、その修理や交換、復旧作業など行います。
会社や業態によってさまざまな呼び名があり、フィールドエンジニアの他、医療関連の業界では「フィールドサービスエンジニア」、コンピューター・デジタル系の業界では「フィールドアプリケーションエンジニア」と呼ばれ、他にも「サービスエンジニア」「カスタマーエンジニア」「サポートエンジニア」などと呼ばれることもあります。
ここでは、フィールドエンジニアの仕事内容のほか、フィールドエンジニアに向いている人やキャリアプランなどについてご紹介します。
目次
パソコンを使い慣れていない初心者のお客様が、インターネットにつなげられないなど操作に困っている場合は、フィールドエンジニアはリクエストに応じてお客様の元へと伺います。そこで、操作方法の説明をしたり、ネット接続ができなくなっている原因を特定できたのなら、足りない機器を提供したり、代わりに必要なソフトウェアをダウンロードして、使用方法を説明します。
ここでは、フィールドエンジニアの仕事をいくつかに分けてご紹介します。
製品のトラブル解決が、フィールドエンジニアのメイン業務になります。困っているお客様の元へ駆けつけて、あなたの腕一本でトラブルを解決します。機械に強くないお客様の前で、短時間でトラブルを解決すれば、感謝だけでなく尊敬の言葉をもらえることもあります。
お客様が自身で製品の導入を始めることができない場合は、設置やセットアップのサポートを行います。
お客様に製品を安全に末永く愛用していただけるよう、保守点検を行うことも大切な業務です。
見込み客に対して自社製品の説明を丁寧に行って、製品を導入した後の未来を想像してもらい、購入へと誘導します。顧客への製品説明業務が多いフィールドエンジニアは、「セールスエンジニア」と呼ばれることがあります。
フィールドエンジニアは、会社からお客様のいる場所へ、基本的には一人で出向き、一人で作業をし、完了したら一人で帰ってきます。トラブルが起きた機器の復旧作業をお客様の近くで行い、お客様が理解するまで、根気良く説明します。
このように、フィールドエンジニアは技術者であると同時に、お客様と対話をする接客業の側面も持っています。フィールドエンジニアの対応が、会社の「顧客満足」や「対外的イメージ」「社会的信用度」に直接結び付くため、責任も重いのですが、お客様からの喜びの声を直接聞けるなど、やり甲斐もあります。
技術者でありながら営業の顔も持つフィールドエンジニア。この職業に向いている人は、いったいどのような人なのでしょうか。
機械に強いというのは、フィールドエンジニアに求められる基本能力です。機器をどのような環境でどのように利用しているのかは、お客様次第です。ですから、教科書どおりには直せない機械トラブルも発生することがあります。それでも、知識や経験を総動員して、いろいろな角度から機械と向き合うことをおもしろがれる人に適性があるといえるでしょう。
接客は、フィールドエンジニアのもうひとつの顔の部分です。お客様の元へ伺って作業を行うフィールドエンジニアは、初対面の方と会話を交わす場面が多くなります。挨拶などの最低限の礼儀をしっかりと行い、第一印象で損をしないようにします。世間話や雑談などをする必要はありませんが、まずは、お客様が何に困っているのかを、会話から的確につかむ必要があります。
また、お客様の説明で理解に苦しむ部分を何度も確認したり、専門用語をまくしたてたりすれば、場の雰囲気も悪くなってしまいます。トラブルに巻き込まれているお客様の心情に寄り添い、ご迷惑をおかけしていることについて謝ることで、その後の作業もしやすくなるでしょう。
お客様は、それほど機械に詳しくない方も多いでしょう。うろ覚えの用語を使ったり、誤解に基づく説明をしたりすることもあるかもしれません。
しかし、不十分な説明からでも、機器の現状や過去の経験などと照らし合わせながら、お客様の意図を察して、想像力で補いながら対応することが求められます。
下記のように、さまざまな理由で機器のメンテナンスや修繕がしにくい状況が発生します。
これ以外にも、想定しなかったことが発生します。しかし、慌てそうになるときほど落ち着いて、ひとつの方法にこだわりすぎず、臨機応変に作業を進めていく必要があります。
フィールドエンジニアは、追い込まれたときに力を発揮でき、日頃ほとんど緊張しない胆力のある人が向いています。
しかし、メンタルが強いからといって、フィールドエンジニアの仕事が務まるわけではありません。自信満々な態度だと、今度はお客様とのコミュニケーションに問題が出てくる可能性があるからです。お客様とのコミュニケーションは繊細に、機械と向き合うときは堂々と臨むバランスが重要です。
フィールドエンジニアの仕事は、基本的にお客様の元へ一人で出向く仕事です。それは、スポーツの試合でいえば「アウェイ」であり、調子を崩してしまう気持ちもわかります。しかし、お客様の課題を解決し、コミュニケーションもうまくとれれば、お客様が喜ぶ姿や感謝の言葉を自分だけのものにすることができるのです。
お客様の元に出向く際に社用車を使う会社では、自動車免許が必要な場合があるでしょう。
また、フィールドエンジニアは、ビジネスコミュニケーション能力が要求される職種であることから、「コミュニケーション検定(主催:サーティファイ)」などの資格を取得しておくと仕事の役に立つでしょう。
社会人としてのさまざまなスキルを、同時並行的に磨くことができる魅力的な職業、それがフィールドエンジニアです。
現場一筋で働くこともできますし、次のステップとしてプログラミングの腕を発揮するSEを目指すこともできます。もし、対面販売のおもしろさに目覚めたら、営業職に転身するのもいいでしょう。
このように、フィールドエンジニアだけにとどまらず、その先のキャリアも明るい仕事です。もしも、転職をお考えの方は、マイナビエージェントにご相談ください。あなたのニーズに合わせた求人をご紹介いたします。
マイナビエージェント編集部
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