更新日:2022/05/27
素材メーカーは、さまざまな工業製品の原料となる素材を企画・製造・販売します。
一般消費者からの認知度はあまり高くないものの、製造業において縁の下の力持ちともいうべき大企業が多いのが特徴です。幅広い産業に素材を提供していることも多く、法人取引が多いため業績も比較的安定しているといえます。
ここでは、素材メーカーの魅力や業界動向を押さえつつ、素材メーカーへの応募に必要な志望動機の書き方について考えてみましょう。
目次
素材メーカーは様々な製造業に素材を提供しているため、身の回りにある様々な製品に自社製品が使われるというやりがいがあります。企業として歴史のある素材メーカーも多く、社員もプライドを持って仕事をしている企業が多いようです。
一口に素材といっても、そのジャンルは多岐にわたります。
ここでは、素材ごとの業界動向を見てみましょう。
鉄鋼業界の特徴は、巨額の設備投資が必要なことです。中国などの新興企業が低価格で鉄鋼の量産をしているため、日本の鉄鋼会社は合併などの経営統合により生産規模を大きくし、生産コストを下げようという動きが強まっています。
非鉄金属とは、鉄以外の銅、金、ニッケル、アルミなどの金属です。非鉄金属業界は規模が大きく、あらゆる身の回りの製品に使用されているという特徴があります。非鉄金属の原材料は輸入が多く、製品の出荷も海外市場が多いため、為替や海外情勢に業績が大きく影響されます。
繊維業界は、従来の衣料用繊維を高機能化する動きだけではなく、産業用繊維という、工業製品の材料などに使われる繊維の生産割合が増え続けています。繊維産業は効率化、生産性の向上のために、生産工程へのIT活用を推進しています。
化学品の世界的な産業が大規模化、高収益化する中で、日本の化学素材メーカーは収益性を高めていく必要が指摘されています。ガラス産業は、ガラス需要が世界的に飽和してきており、より付加価値の高い素材を生産する必要が指摘されています。
また、セメント業界は、セメント需要の縮小に対応するため統合・再編を行い、生産拠点を減らすことで設備の稼働率を維持しています。
紙・パルプは生活必需品であるため、国内需要は比較的安定しています。インターネットやスマートフォンの普及により、新聞紙や印刷用紙の需要が減り、ネット通販の隆盛により段ボール原紙の需要は増加の傾向があります。
素材メーカーへの転職を目指すには、どのような自己PRや志望動機が高評価につながるのでしょうか。
ここでは技術職への転職と営業職への転職とに分けて、自己PRと志望動機をまとめました。
素材メーカーの技術職への転職活動をする場合、まずは自分のスキルや今後のキャリアの方向性をしっかりと把握しておくのが大切なようです。
素材メーカーの業界動向を踏まえながら、志望企業の強みや、その製品の特徴をよく理解していることをアピールしましょう。
志望企業のどこに魅力を感じたのか、また、自分が身に付けている知識や技術を志望企業でどんな形で役立てたいのかアピールしましょう。
たとえそれが正解でなくても、面接担当者には好印象を与えるはずです。
もし、自分が志望企業に入社したら、社内でどのようなキャリアを積んでいきたいか、イメージを伝えましょう。
志望企業の方向性や、応募ポジションで求められる役割と、今後の自分のキャリアイメージが合っていれば、面接担当者も安心して選考を進めることができるはずです。
素材メーカーの営業職への転職活動をする場合、世界を相手にビジネスをする姿勢や、入社後も勉強を続けて成長する意欲を見せると良いようです。
日本の素材メーカーは、世界的な市場で取引をしています。そのため、素材メーカーの営業職は海外でも活躍するチャンスがあります。
営業職志望なら、海外勤務について前向きに考えていることをアピールすれば、評価は高まるでしょう。志望企業の主要取引国を調べたり、英語の勉強をしていたりすることも、評価につながる可能性があります。
素材メーカーの営業職は、営業先がメーカーの担当者であるため、業界や製品に関して深い知見が求められます。
技術に限らず、最新の経済動向にも目を配り、取引先の担当者に情報を提供したり、ヒアリングを通して新素材開発のヒントを吸収したりといった努力が必要です。
こういった日々の勉強やコミュニケーションを怠らない姿勢は、高評価につながるでしょう。
日本の素材メーカーは、世界的な市場でビジネスをしている優良企業が多く、そのやりがいはとても大きなものがあります。
素材メーカーで働く志望動機として、「大企業なので福利厚生が良く安定しているから」「有名企業で歴史が長くステータスがあるから」などと言ってしまっては、面接官も採用したいとは思えません。
その素材メーカーに就職したら、どんなやりがいが感じられそうか、そこで働いている自分をイメージして志望動機をまとめておきましょう。
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