更新日:2022/09/07
この記事のまとめ
工作機械・建設機械・精密機械などを製造する機械メーカーには、研究や設計、営業など幅広い職種があります。機械メーカーへの転職を考えているものの、はたして自分が向いているのかどうかについて気になっている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、機械メーカーの職種や仕事内容に触れつつ、どのような人が向いているのかを解説します。求められるスキルについても紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
目次
機械メーカーは工作機械や農業機械、OA機器などを製造する企業で、研究職や製造職、営業職などさまざまな職種があります。機械メーカーへの転職を検討するにあたり、自分がどの職種へ転職したいかを明確にするとともに、仕事内容をきちんと把握しておきましょう。ここでは、機械メーカーの主な職種と仕事内容について解説します。
研究職は開発テーマを設定し、新商品を開発する仕事です。世界の最先端技術や動向にアンテナを張り、実験と分析を繰り返しながら製品化および実用化を目指します。研究は、基礎研究・応用研究・製品化研究と分かれているのが一般的です。研究職は地道な作業も多いため、探究心や根気が求められます。
開発・設計は、機械や電子機器などの構造設計を行う仕事です。CADを使用し、図面設計からコスト計算、不具合の修正なども行います。デザイン性や剛性、熱変異などさまざまな点に注意しながら進めなくてはいけません。専門的な知識・スキルを要する職種といえます。
製造に必要な素材や部品を調達する仕事で、購買部門とも呼ばれます。生産計画に基づいて必要な素材・部品の数量を確保するために、部品メーカーや素材メーカーと価格、納期などを交渉します。できる限り低コストで質のよいものを仕入れることが大切です。
工場で製品を製造する仕事です。図面やマニュアルに沿って組立・加工・検査などを行い、製品を仕上げていきます。ライン作業で行われることが多く、ひとりで黙々と作業をこなすことがほとんどです。学歴不問・未経験可の求人も多いため、転職しやすい職種といえます。
完成した製品の品質を管理する仕事です。クライアントから要求された仕様になっているか、必要な数量を生産しているかなどをチェックします。不良品の出荷は顧客からの信頼を失う結果につながりかねません。そういった観点からも、品質管理職は企業に欠かせない重要な仕事です。
法人相手に、自社製品を提案する仕事です。新たな顧客を開拓すれば、その分、企業の売り上げにも直結します。営業職では自社製品の知識に加え、コミュニケーションスキルや提案力も必要です。未経験者を募集していることも多いため、製造職と同様に転職しやすい職種といえます。
同じ企業で長期間安定して働くためには、その仕事に対する適性が重要です。自分に向いている仕事であれば、モチベーションを保ちながら働けるとともに、やりがいも感じられるでしょう。職種によって適性は異なりますが、ここでは主に設計や製造職を中心に、どのような人が向いているのかを解説します。
機械メーカーはモノづくりの業界です。「小さな頃からプラモデルを作るのに熱中していた」「学校の授業で図工が好きだった」といったように、モノづくりが好きな人は楽しく働ける仕事といえます。
自分が関わった製品が世の中に出回り、それを目にした瞬間は大きなやりがいや達成感を得られるでしょう。また「誰も作ったことのない製品を生み出したい」といった人も、機械設計の仕事に向いています。
機械メーカーの製造職では、決められた仕様に沿って確実に製品を作る必要があります。万が一不良品を顧客に納品してしまえば、一気に信頼を失ってしまうことでしょう。
どのような仕事でも責任感は重要ですが、機械メーカーでは特に高い品質基準と精密さが求められるため、仕事を適当に済ませる人には向いていません。自分の仕事にミスがないかをしっかりと確認し、最後まで責任を持って作業を進められる人が向いています。
機械設計の仕事に就く場合、CADをはじめとした設計に関するソフトやツールを使いこなすスキルが求められます。手書きで製図を行うこともありますが、現代ではPCで設計することがほとんどです。
また、企業によってはWordやExcelの知識を必要としているところもあります。そのため、PCの扱いが得意な人は向いているでしょう。
機械設計では製図作業をはじめ、試作品の作成においても細かい作業が求められます。製造職でも、不良品を出さないために一つひとつの作業に細心の注意を払わなくてはいけません。
そのため「手先が器用な人」「細かい作業が得意な人」に向いている仕事です。また、細かい作業をひたすら繰り返しても集中し続けられる忍耐力も求められます。
機械メーカーへ転職できたとしても、自分に合っていない仕事の場合は働いてもやりがいを感じられず、長続きしません。転職前に自身に適性があるのかどうかをしっかりと確認しておきましょう。ここでは、機械メーカーに向いていないのはどのような人なのかを解説します。
製造職であればひとりで黙々と作業することが多いため、人と接するのが苦手でも、さほど問題はありません。しかし、営業職であればクライアントとの交渉が必須です。開発職では、チームで連携して仕事を進める必要があります。
設計職も同様に、クライアントとの打ち合わせや他部署との調整が必要な場面が多々あるため、コミュニケーションスキルが重要です。人と接するのが苦手な場合は対応に苦労するでしょう。
設計・開発職では、常に新しいものを生み出そうとする意欲が大切です。そのためには、新しい知識や技術を取り入れるために継続的に努力し続けなければなりません。
実験の過程でうまくいかないことがあっても、諦めずに粘り強くチャレンジすることが重要です。「努力が苦手」「新しいことにチャレンジしたくない」といった人は、機械メーカーの仕事を長く続けるのは難しいでしょう。
機械メーカーへの転職を有利に進めるためにも、どのようなスキルが求められるのかを把握しておくことが大切です。求められるスキルは職種によって異なりますが、ここでは設計・開発職をメインに、どのようなスキルが必要かを解説します。
設計職では、機械工学における「材料力学」「流体力学」「熱力学」「機械力学」の4つの力学と、設計・加工に対する幅広い専門知識が求められます。
営業職も設計職ほどではありませんが、基礎学問や製品に関する知識が求められます。開発・研究職においては、構造設計や強度解析を繰り返し、ひとつの製品を形にする論理的思考力も必要です。
海外展開している機械メーカーであれば、英語をはじめとする語学力が求められます。特に設計・開発職は海外のサプライヤーとのやり取りで英語を用いることも多いため、ビジネスレベルの英語を身につけておくとよいでしょう。
転職時に英語力をアピールするためには「TOEIC」の受験がおすすめです。TOEICは自身の英語スキルをスコアで証明できます。必須条件ではありませんが、転職を有利に進めるためにも受けておくとよいでしょう。
機械メーカーに向いているのは、モノづくりが好きな人や細かい作業が得意な人、PCスキルがある人です。一口に機械メーカーといっても、研究や設計、営業など職種はさまざまです。自分に合った職種への転職を目指しましょう。
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