更新日:2022/09/06
Webライティングのスキルを身につけることで、多くの方に情報を伝えることができるようになります。
WebライティングにはWebならではの手順や注意点があるため、事前にポイントを確認しておくことがスムーズに進めるコツです。
今回は、Webライティングの基本構成やチェックポイントについて紹介します。
目次
Webライティングとは、パソコンやスマホなどのWebサイト上で読まれることを目的とした文章を執筆することです。
Webサイトは幅によって1行あたりの文字数が変わったり、閲覧環境によってフォントや文字サイズが変わったりといった、紙媒体とは異なる表示特性を持つのが特徴です。
また、ユーザーが求めている情報を読みやすく、且つ分かりやすく文章に落とし込むスキルが必要なほか、SEOを意識した、印刷物とは異なるライティング技術が求められます。
Webライティングの構成には、主に以下の4つのテンプレートがあります。
テンプレートを活用することで、効率的に一定品質の文章を作成できます。
概要(Summary)、詳細(Details)、概要(Summary)の3つの文章構成で組み立てるテンプレートがSDS法です。
はじめのSと最後のSが同じ概要になっているのがポイントです。
概要を説明した後に詳しく説明し、最後にまた概要をまとめます。
テレビのニュース番組でも、「本日は〇〇のニュースをお伝えします」と概要を述べた後に内容を話し、「〇〇のニュースをお伝えしました」と締めくくるSDS法が使われています。
同じ内容を最初と最後に繰り返すことで、どのような情報を伝えているのかを簡潔に伝えられます。
前提から結論を導き出すことを推論と呼びます。
三段論法は、大前提、小前提、結論という3つの文章構成で組み立てる推論のテンプレートです。
「AはBである(A=B)。XはAである(X=A)。ゆえにXはBである(X=B)。」という構成をとります。
三段論法を用いてライティングをすることで、論理的な文章になります。
ただし、2つの前提に基づいて結論を導くため、前提となる内容に誤りがあると、最後の結論が成立しなくなってしまいます。
単純な文章であれば間違えることはありませんが、文章が複雑なものになると前提を誤ってしまう可能性もあるため、構成を組み立てる際には注意が必要です。
また、ライティングをするうえで、記事の信憑性や信頼性はとても重要です。
そのため、前提となる内容の信憑性についてもしっかりと調べておきましょう。
過去、現在、未来の順番(時系列)で構成されたシンプルなテンプレートになります。
時系列に沿ったストーリーを立てて述べることで、ユーザーからの共感を得やすく記事内容が読み手の印象に残りやすくなります。
結論(Point)、理由(Reason)、事例(Example)、結論(Point)の3つの構成で組み立てるテンプレートがPREP(プレップ)法です。
SDS法と同様に、最初と最後が「結論」になっているのがポイントです。
まず結論を述べた後に、その理由、理由を裏付けるための事例を説明し、最後に再び結論を述べます。
論理的で説得力がある表現になる点と、Webライティングの特性として、Webページの離脱防止のために結論を先に述べる点が特徴です。
Webライティングにおける基本手順を紹介します。
規模が大きいWebサイトの場合は、ニーズを明確にして文章の構成を組み立てる人、文章を執筆する人、校正を行う人、と役割分担がされることが多いです。
まず文章を読んでもらいたい対象を明確にします。
ペルソナとは、ターゲット層をより具体的な人物像として表現した架空の人物設定です。
例えば、「ITエンジニアとして5年目だが、新しいことに挑戦しようとしてWebライティングを始めようと思っている。
基本的な書き方の作法や上手に書くためのノウハウがわからず専門用語を使わずに説明してくれるWebサイトを探している」 といったように詳細なペルソナを設定することで、どんな内容が求められているのかが明確になります。
ペルソナの設定が完了したら、文章の構成を作ります。
ペルソナから、ユーザーがどのようなキーワードで探すのか、どのような情報を求めているのかを調査し、前項で紹介したSDS法やPREP法を基に、必要な見出しを作成していきます。
構成が決まったら、必要な内容が含まれているかなどをチェックして、執筆を開始します。
タイトルと見出し、本文にずれがないかも確認しましょう。
記載した内容が正しい情報に基づいたものであるか、不適切な表現がないか、誤字脱字がないかなどをチェックします。
Webコンテンツとしてタイトル、見出し、本文にタグをつけて設定し、公開します。
HTMLファイルを直接編集することは少なく、CMSと呼ばれるWebコンテンツの投稿を容易にするシステムを用いて設定するのが一般的です。
Webライティングのチェックポイントは、主に以下の5つです。
ペルソナが求めている情報を含めることを意識して構成・ライティングを行います。
きちんと要点がまとまっているかも確認しましょう。
トンマナとはトーン&マナーの略で、Webサイトのテイストや文章のトーン、統一感を揃えるためのルールです。
レギュレーションとは、文章を記載する際のルールで、「数字は半角」、「子供→子ども」など、用語の統一や語尾の統一などを明文化したものです。
Webサイトごとにレギュレーションは異なるため、執筆するWebサイトのレギュレーションを事前に確認するほか、掲載予定のWebサイトを確認してトンマナを理解することが必要です。
文章に説得力を持たせるために、具体的な数値を用いると効果的です。
しかし、他人からの情報をそのまま記載したり、他のWebサイトからコピーした内容を記載したりすると、情報の信憑性・信頼性に関わります。
Webサイトに載っている情報が全て正しいとは限りません。
数値情報を記載する際には、できるだけ一次情報に近いソースを確認することが重要です。
通常、Webコンテンツは目的に合わせて作成されます。
Webサイトの目的によって書かれる内容が異なるため、自分が執筆する記事の目的は事前に確認しましょう。
たとえば、AIについての記事を書く際に、特定のAIサービスをPRする目的なのか、SEOで記事を上位表示させる目的なのか、AIに関心がある人を呼び込む目的なのかによって、記事の構成や記載する内容が異なります。
目的を確認したうえで、その目的に合った内容を記載するように意識しましょう。
WebサイトのUI(ユーザーインターフェイス)とは、見た目や読みやすさを指します。
テキストだけだと最後まで読み進めてもらえない可能性もあるため、「アイキャッチ画像」と呼ばれる、記事タイトル下に画像を設定したり、文中にも適度に画像を挿入するなど、ビジュアル面でも見やすくする工夫が必要です。
また漢字が多い、見出しが少ない、一文が長い、といった文章は読みにくく、読者から敬遠されやすくなります。
下記に気を付けながらライティングをおこなうと読みやすい文章になります。
SEO(検索エンジン最適化)とは、検索エンジン経由で自社のWebサイトに訪問するユーザーを増やすための施策を指します。
Webライティングでは、読者にとって読みやすい文章であると同時に、検索エンジンからも評価されやすい内容であることが求められます。
具体的には、以下のような内容を意識すると適切な文章になります。
Webライティングでは、基本構成のテンプレートや記載する際のチェックポイントを理解することで、効率的に一定品質の文章が書けるようになります。
本記事で紹介した内容を押さえておくと、スムーズにライティングができるようになるのでぜひ参考にしてください。
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