更新日:2022/09/06
この記事のまとめ
Webやテレビのような媒体の制作物に携わる仕事をクリエイターといいます。仕事内容はさまざまで、多くの業界で欠かせない職種です。クリエイターを目指している方の中には、平均年収が気になる方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、クリエイターの平均年収について解説します。職種別の年収や年収アップのポイントをまとめているため、クリエイティブな職種に転職したいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
目次
クリエイターにはさまざまな職種があります。職種によって年収は上下するため、自分が目指す仕事の平均年収はどの程度なのか、チェックしておくとよいでしょう。ここでは、クリエイティブ職全体の平均年収のほか、3つの職種の平均年収を紹介します。
マイナビエージェントの調査によると、クリエイティブ職全体の平均年収は349万円です。年齢別では、20歳~24歳は270万円、25歳~29歳は321万円、30歳~34歳は359万円、35歳~39歳で393万円で、20代前半と30代後半を比較すると、120万円以上増加しています。経験を積むことで年収アップを見込めますが、平均年収はほかの職種を下回っており、全体で見ると低水準です。
デザイナーは、視覚的な意匠や設計を担当する職種です。製品の意匠や書籍・ポスターのレイアウトといったジャンルを問わないさまざまな分野のグラフィカルなデザインを手がけます。Webデザインの場合、情報系の知識が必要で、プログラムやコーディングのスキルも求められる職種です。
デザイナーの平均年収は352万円です。20代と30代を比較すると、男性は319万円から413万円に上がっていますが、女性は309万円から296万円に下がる結果となりました。
ライターは編集や制作が企画した内容に沿って文章を作成する仕事です。書籍や雑誌のような紙媒体のほかにも、ニュースサイトや特定のジャンルの記事を掲載するオウンドメディアといったWeb媒体も扱います。企業に所属する以外に、フリーランスとして活動するケースも珍しくありません。
ライターの平均年収は382万円です。近年は、特にウェブ系ライターの需要が高くなっており、SEOなど、ウェブマーケティングに関する知識があれば、活躍の場が広がるでしょう。
プロデューサーは企画全体の責任者で、企画内容の発案やプロジェクトの進行管理に携わるポジションです。ディレクターはプロデューサーの下について制作の監督や指揮を担当する立場で、現場の管理が主な仕事です。
プロデューサー・ディレクターの平均年収は442万円です。デザイナーやライターよりも高いのは、管理職であるためといえるでしょう。受注する側から発注する側へキャリアアップできれば、さらに年収アップが見込めます。
クリエイターの平均年収を知って、予想よりも低いことに驚いた方もいるでしょう。20代の場合、300万円を下回ることも珍しくありません。ここでは、クリエイティブな職種の年収が高くないのはなぜか、その理由について解説します。
国税庁の調査によると、令和2年時点の日本の平均給与は433万円です。平均年収が349万円のクリエイターの給与水準は低めといえるでしょう。ほかの職種に目を向けると、営業は412万円、システムエンジニアは455万円で、クリエイターより年収が高い職種は少なくありません。
クリエイターの中でも、ファッション関連や出版の広告・販促関連の職種は特に低く、プロデューサー・ディレクター・プランナーといった管理職は比較的高めです。
クリエイターの平均年収が低いのは、需要と供給のバランスが釣り合っていないためと考えられます。クリエイターになるには資格が必要なく、資本金なしで始められる職種も多いため、需要よりも供給が多くなりやすいのが実情です。したがって、供給過多による価格競争が起こり、安く買いたたかれる傾向があります。
年収をアップするには、多くの人にはできないような能力を磨き、自分の市場価値をアピールして認められる必要があるでしょう。
平均と比較すると年収が低めといえるクリエイターですが、高年収が見込めないわけではありません。仕事の取り組み方によっては年収アップを目指すことも可能です。ここでは、クリエイターの年収を上げるための3つのポイントを紹介します。
クリエイターの年収は本人のスキルに大きく左右されます。業務に必要なスキルを磨き、スキルアップすることで年収向上につながるでしょう。スキルアップするには、自分に必要なスキルや年収アップにつながるスキルは何なのか、見極めることが大事です。
コンテンツを創出する技術だけでなく、プレゼンを成功させるためのコミュニケーション能力やPowerPointを扱う技術を養うこともスキルアップのひとつといえるでしょう。
プロデューサーやディレクターのような管理職のほうが平均年収は高いため、キャリアアップを目指すとよいでしょう。クリエイターとして制作の現場に携わり続けるよりも企画や管理にシフトしたほうが将来性は高いという見方もあります。
ただし、クリエイターのキャリアアップはマネジメントサイドに進むケースが多く、キャリアアップするほどクリエイティブな現場から遠のくのがデメリットです。やりたいことと年収を比べて選択することを求められるかもしれません。
現在の職種では将来性がないと感じた場合、転職するのもひとつの方法です。平均年収が高い職種へ転職できれば、収入に関する悩みが解消するかもしれません。いまの仕事を続けたい場合、より好待遇の同業他社へ転職してもよいでしょう。
転職先を選ぶときは、まったく別の業種よりも、これまでの経験を活かせる企業を検討したほうが転職成功しやすい傾向があります。
転職先を検討する際に年収を重視する方は多いでしょう。しかし、金銭的な補助や休暇制度といった福利厚生が充実している企業を選ぶことで、年収の低さをカバーできる場合もあります。ここでは、どのような福利厚生があるか具体例を紹介します。
会社が定めた条件に合致した住宅に居住すると、家賃補助の対象になる場合があります。家賃補助が支給される条件や補助金の額は企業によって異なり、一定の基準はありません。「会社から住居までの距離」「世帯主か否か」「賃貸かどうか」といった条件が問われるケースが一般的です。
業務に関する専門書籍が必要になったとき、会社が購入費用を支払ってくれる制度です。新たなスキルを身につけたいときや未経験の業務の理解を深めたいときに利用できます。うまく活用すれば、自身のスキルアップに役立つでしょう。
誕生日や記念日に休暇を付与する制度です。アニバーサリー休暇とも呼ばれ、休暇だけでなく手当てを支給するケースもあります。有給休暇の利用は労働者の権利ですが、周りに気をつかって取りにくい方もいるでしょう。会社が休暇を取りやすい環境を整えることで、有給消化を促すと同時に意欲向上効果が期待できます。
クリエイターの年収はほかの職種の給与水準よりも低い場合が多いものの、スキルアップやキャリアアップによって向上を図れます。福利厚生にも目を向けて、納得のいく待遇で働けるように問題の解決策を探りましょう。
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