更新日:2023/01/24
この記事のまとめ
新卒で入社したものの、いまの職場に見切りをつけ、未経験ながら経理にチャレンジしたいという人もいるのではないでしょうか。3年以内に辞めて転職する第二新卒者が欲しいという企業もあるため、決して無理なチャレンジではありません。しかし、第二新卒者だからこその難しさもあります。
そこでこの記事では、第二新卒から経理を目指すうえで知っておきたい転職ポイントを解説します。転職を有利に進める方法が分かれば、いまの仕事の辞めどきも転職への道筋も見えてくるでしょう。
目次
第二新卒とは、一度学校を卒業して就職した後、3年以内に転職活動をする人のことです。簡単とはいえませんが、第二新卒で経理を目指すことはできます。ただし、新卒時とは異なる準備が不可欠です。ここでは、第二新卒から経理を目指すうえで押さえておきたい重要なポイントを4つ紹介します。
社会を一度経験している第二新卒であれば、これまでの業務の中で自分の適性を実感するシーンもあったことでしょう。過去の仕事の経験を、経理という新たな業務で活かせることをアピールできるのが第二新卒の大きな強みです。
以前勤めていた企業で、専門分野や業種・業態への見識を深めてきたかもしれません。コミュニケーション能力やパソコンスキルを磨いてきた人もいるでしょう。そのような経験を経理という仕事へつなげる工夫をしてみましょう。
第二新卒から経理を目指すのであれば、企業としては教育して育てていかなければなりません。新卒者同様、即戦力にはならないということです。しかし、未経験ながら「素養がある」「経理に向いている」という印象を採用担当者に与えられれば、転職は有利に進められるでしょう。そこでおすすめしたいのが簿記資格の取得です。
簿記資格があれば、「実務経験はなくても基礎知識はある」と判断されます。経理の仕事の概要が分かったうえで応募しているという安心材料にもなるでしょう。
第二新卒は学校卒業後3年くらいまでを目安に転職活動をする人のことです。そのため、就業経験には幅があります。
第二新卒としてうまく転職したいのであれば、1年半以上は就業経験を積んでおきましょう。就業経験が短いと、前職で培ったスキルをアピールしにくく、またすぐに辞めてしまうのではないかという不安材料にもなりかねません。1年半以上の就業経験があれば企業側も安心できるため、転職先の選択肢も広がるでしょう。
事務職には経理以外にも労務や総務、一般事務などがあります。実務経験がないにもかかわらず経理を目指すのであれば、あえて経理を選んだ理由を採用担当者に納得してもらわなければなりません。そのためにも、経理がどのような仕事で自分には何ができるのか、しっかりとイメージしておくことが重要です。
数字に強い、パソコンが得意、IT関連の資格をもっているなどの強みを活かし、将来どのように企業に貢献できるのか、ビジョンをしっかりともっておきましょう。具体性があるとそれだけ説得力も増します。
未経験の第二新卒は、経理業務の即戦力としてではなく、教育の必要な人材として採用されるのが一般的です。とはいえ、最低限のスキルは採用前に身につけておかなければなりません。それはパソコンスキルとコミュニケーションスキルです。加えて、学習を続けるスキルも必要になるでしょう。それぞれがなぜ必要なのか、どの程度のレベルが求められるのかを解説します。
現在はほとんどの企業が経理業務に会計ソフトを使っています。パソコンの基礎知識があれば、ソフトの使い方をマスターするのにそう時間はかかりません。業務をスピーディーにこなすためにも、ブラインドタッチは習得しておきましょう。ショートカットキーも業務の効率化に役立ちます。
経理は企業内だけでなく企業外ともメールでやりとりするため、メール操作やITリテラシーなども勉強しておきましょう。WordやExcelなどOfficeソフトを扱えるとポイントはぐっとアップします。初級レベルでもよいので、転職前に学習しておくことをおすすめします。
経理は企業内の多くの部署と関わる仕事です。請求書発行に関わる納品の確認や経費の申請に関するお願いなど、直接顔を合わせてコミュニケーションを取らなければならないシーンもたびたびあります。言いにくいことをはっきりと言わなければならないケースも少なくありません。そこで必要になるのがコミュニケーションスキルです。
「嫌な思いをさせない気遣いを示しつつも、言うべきことは言う」といったスキルが、業務の効率化にも役立つでしょう。
経理の業務内容は社会のルールや法律に大きく影響を受けます。消費税率や投資促進税制など、税法が改正されれば期限内に新たなやり方を学習し、業務に反映させなければなりません。会計ルールが変われば、いままでのやり方を一新する必要さえ出てくるでしょう。
常に情報を取り入れ、社会・経済ニュースについていきましょう。新たな変化に柔軟に対応する心構えと学習する意欲があれば、経理として長く活躍できます。
第二新卒から経理を目指す場合、「やる気」だけでアピールするのには無理があります。採用担当者が知りたいのは、適性があるのか、使える人材なのかという点です。そこで大きなアピールとなるのが資格です。
経理の関連資格を取得していれば、基礎知識があり、経理業務への見識があることを証明できます。学習する意欲や経理業務への投資をアピールすることにもなるでしょう。ここではおすすめの資格を2つ紹介します。
日商簿記(正式名称は「日商簿記検定試験」)とは、日本商工会議所が主催する簿記の試験です。初級、3級、2級、1級と難易度が上がっていきます。3級までは「ビジネスパーソンが身につけておくべき必須の基本知識」とされていますが、2級になると「経営管理に役立つ知識」という位置づけで、専門性も上がります。第二新卒から経理を目指すのであれば、この2級取得を目指しましょう。
経理の求人には、日商簿記2級が条件とされているケースも少なくありません。日商簿記2級をもっていれば、高度な商業簿記と工業簿記を習得していること、財務諸表の数字を読み解く能力があることを証明できます。実務経験のない第二新卒であっても、経理としての適性をより強くアピールできる資格です。
日本FP協会が実施するファイナンシャル・プランニング技能検定は国家検定です。検定試験に合格するとファイナンシャル・プランニング技能士として認定されます。
ファイナンシャル・プランニング技能士は家計管理・税制・保険・年金・社会保険制度など、お金に関する幅広い知識をもつ専門家です。ファイナンシャル・プランニング技能士になれば、金融・財務・会計に通じていることをアピールできます。企業の資金計画策定や資金調達といった専門業務も扱えるため、より有用な人材として企業に貢献できるでしょう。
第二新卒から未経験で経理へ転職する場合には、企業が第二新卒に求めることをしっかりと理解したうえで転職活動に臨まなければなりません。ポイントをきちんと押さえておけば、デメリットにもなりかねない第二新卒の特徴を、うまくメリットに変えられるでしょう。ここでは、特に注意しておきたい2つのポイントについて解説します。
第二新卒には「基本的なビジネススキルがすでに備わっている」「前職の色に染まりきっていない」といった人材価値があります。それと同時に、早期退職していることで「忍耐力がないのでは」「すぐに辞めるのでは」といった不安材料をも併せもっています。採用担当者はこのメリットとデメリットを見極めたいと考えていることを思いに留めて、志望動機を準備しなければなりません。
早期退職の理由はよく尋ねられる質問です。人間関係がうまくいかなかった、職場環境や待遇に不満があったという理由では、同じことが繰り返されることを連想させてしまいます。培ってきた知識やスキル、自分の適性や将来に対するポジティブな理由を提示できるようにしておきましょう。
経理の仕事には日々の経費精算や伝票・入力業務といった単純作業から、決算報告、資金調達など経営や財務に関わる分野まで、さまざまな業務が幅広く含まれます。計算に強い、単純作業をコツコツできるといったアピールポイントは、経理の末端業務においては不可欠です。しかし、すでに社会経験がある第二新卒であれば、さらに大きな視野をもっていることをアピールできます。
将来的なキャリアアップも見据え、会社経営や財務に関われる人材へと成長する意気込みがあること、必要な知識やスキルを身につける意欲があることを伝えるとよいでしょう。どのような勉強が必要なのか、いまから調べておけば、第二新卒から経理を目指すモチベーションもアップします。
ここでは実際に第二新卒から経理へと転職する方法を解説します。行き当たりばったりで前職を辞め、それから転職方法を検討するのでは、転職に思わぬ時間がかかることにもなりかねません。転職に時間がかかれば、履歴書に職歴が記載できない空白期間も長くなります。第二新卒のメリットを十分に活かした転職をスピーディーに成功させるためにも、転職方法をきちんと確認しておきましょう。
第二新卒として経理を目指すのであれば、いまの仕事を辞める前にスケジュールを立てましょう。資格をもっていなければ、すぐにでも勉強を始めます。転職活動をしながら資格取得を目指すよりもずっと効率的です。
転職はスムーズにいっても、応募してから内定獲得、入社とおおむね1ヵ月~2ヵ月ほどの時間がかかります。転職活動をスタートする時点で、最低でも1年半はいまの仕事を続けておきましょう。資格取得もスタートに合わせたスケジューリングで進めておきます。経理の繁忙期を避けて転職活動スタートのタイミングを定めるのも賢い方法です。
いよいよ転職活動をスタートさせたら、まずは応募先企業を選びます。給料や待遇さえよければどこでもよいという考え方もありますが、業種や業界を絞ることで、自分のスキルや知識を強くアピールできることもあります。転職を有利に進められる企業を見極めることも重要な戦略のひとつといえるでしょう。
応募先企業を選んだら、企業の情報を集めます。企業のホームページや求人の要項、説明会の資料などを参考に、応募先企業の事業内容や規模、社風や経営理念をしっかりと把握しておきましょう。
応募先企業の情報収集に加え、履歴書や職務経歴書の準備、面接の練習など、転職活動にはさまざまな側面が含まれます。すべてをひとりでカバーするのは負担が大きく、1度で決まるというケースは少ないため精神的なタフさも必要です。転職エージェントを利用して効率よく転職活動を行えば、負担が軽くなるだけでなく、転職の成功確率も上がります。
転職エージェントは求人情報からだけでは知りえない企業の内情に通じているため、自分の強みを活かせる企業を紹介してくれます。未公開求人も取り扱っていることから、チャンスはさらに広がるでしょう。履歴書や面接の準備、精神的なサポートも任せられるため、効率的に転職活動を進められます。
第二新卒から経理を目指すのであれば、マイナビエージェントをぜひご利用ください。登録は無料で、専任のキャリアアドバイザーと一緒に転職活動を進められます。前職で培った知識やスキル、転職先企業に臨むことなどをしっかりとくみ取ったうえで、あなたに合った最適な企業をご紹介します。
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第二新卒には、前職で培ったビジネススキルがありつつも前職に染まり切っていないという2つの側面があり、そこが企業にとっては魅力です。第二新卒で経理を目指すのであれば、自分の強みを経理という新たな分野でどのように活かせるのかをアピールしましょう。パソコンスキルや経理関連の資格の勉強も必要です。
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