更新日:2023/12/01
この記事のまとめ
パソコンやデジタルツールなどを用いて自宅で働くことを在宅勤務と呼びます。インターネットの発展や働き方の見直しによって、リモートワーク(テレワーク)を導入する企業が増えてきました。在宅勤務には、どのようなメリットがあるのでしょうか。
この記事では、在宅勤務のメリットやデメリットについて解説します。また、在宅勤務を実現したい方に向けておすすめの仕事を8つピックアップして紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
2023年4月に内閣府が公表した「第6回新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」によると在宅勤務の実施率は全国で30%であり、比較的高いことが分かります。
しかし、在宅勤務が可能な職種もあれば難しい職種があるのも事実です。人によって在宅勤務が向いていない場合もあるでしょう。ただし在宅勤務には多くのメリットがあるため、興味を持った方はぜひ目指してみてください。
参照:新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査|内閣府
在宅勤務を始めるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。在宅勤務のメリットを知ることで、いままでの仕事に対する自身の価値観が大きくアップデートされるでしょう。ここでは、特に知っておきたい6つのメリットについてそれぞれ解説します。
在宅勤務であればオフィスに出社する必要がないため、通勤時間の削減や満員電車での負担を軽減できます。通勤時間を別のことに有効活用でき、朝はゆっくり準備をしたり、勤務後にすぐに出かけたりすることも可能です。また外に出る必要がないことから、真夏日や真冬日といった気候に対するストレスも感じなくなるでしょう。
リモートワークはインターネット環境とパソコンさえあれば仕事ができるため、勤務地に制約はありません。自宅での作業が行き詰まった際にはカフェで紅茶を飲みながら作業をするなど、働く場所を柔軟に変更できます。
また、勤務地が自宅から遠い場所にあってもストレスなく働けるうえに、地方や遠隔地に在住していても首都圏企業の社員としての勤務が可能です。
企業にとっても遠方にいる人材を採用できるのは大きなメリットで、これまでは通勤が困難なため採用できなかった地方在住の優秀な人材もリモートワークであれば雇用できます。企業側と従業員側の双方にとってメリットのある働き方といえるでしょう。
リモートワークで行う仕事内容や成果物の納品期限は決められていますが、仕事のプロセスに関しては個人に委ねている会社も多いようです。そういった会社では、きちんと仕事を終わらせられれば時間の使い方は自由です。
朝のうちに一気に仕事を終わらせて午後は休憩するパターンや、朝はゆっくり寝て昼夜に仕事を終わらせるパターンなど、自分のペースで仕事を進められるのがメリットです。
在宅勤務は基本的にひとりでの作業になるため、人によっては仕事に集中でき、業務効率化や生産性向上につながる場合があります。オフィス内で仕事をしていると電話のコール音、ほかの人の話し声などがつい気になってしまい、業務に集中できず仕事がはかどらないこともあるでしょう。在宅勤務であればそのような障害はなく、仕事に集中できる環境を作れます。
オフィスで仕事をする場合、相性が合わない人とも仕事上ではうまくつき合っていく必要があります。上司の顔色をうかがいながら仕事をする場合は、精神的にも疲れを感じるでしょう。
しかし、在宅勤務であればひとりで仕事をするため、人に気を遣う必要もありません。仕事終わりの飲み会や歓送迎会なども誘われにくくなり、面倒なつき合いや人間関係に悩まされることが少なくなるでしょう。
育児や介護をしている家庭の場合、オフィスに出社して仕事をしている間は誰かに子どもの面倒を見てもらう、もしくは子どもを保育園などに預ける必要があります。また、子どもが病気になったときには、遅刻や早退、欠勤をする必要もあるでしょう。
介護の場合も同じで、デイケアや介護ヘルパーと連携を取りながらも、仕事以外の時間のやりくりに疲れる人も多いようです。
その点、在宅勤務であれば家庭の事情に合わせて柔軟に働き方を調整しやすく、不測の事態が起こってもすぐに対応できるため、仕事と育児・介護の両立が可能です。
在宅勤務には多くの魅力的なメリットがある一方で、少なからずデメリットもあります。在宅勤務が可能な仕事に就きたいと考えている方は、デメリットもきちんと把握したうえで転職を検討しましょう。ここでは、在宅勤務のデメリットを3つ紹介します。
在宅勤務では、スケジュールを自分で管理する必要があります。自宅の環境によっては、仕事とプライベートの切り替えが難しい場合もあるでしょう。オフィスであればオンオフの切り替えがしやすいものの、自宅だとテレビや漫画などといった誘惑が多くあります。また、子どもがいる家庭では騒がしくなりがちなため、仕事に集中しにくい環境になることもあるでしょう。
オフィス勤務であれば上司や同僚とデスクを並べての仕事となり、相手の表情や声のトーンを確認しながらコミュニケーションが取れます。
しかし、在宅勤務では主にメールやチャットでの会話となるため、同じプロジェクトに関わるメンバーの進行状況を把握しづらかったり、文章だけではきちんと意図が伝わらず相手に誤解を招いてしまったりすることも多々あるでしょう。また、仕事を一緒に行う仲間が目の前にいないため、人によっては孤独を感じてしまうこともあります。
成果に加えて勤務態度などを総合的に判断できるオフィス出社と比べて、業務への取り組み方やプロセスが見えにくい在宅勤務では、成果物の仕上がりといった「結果」に重点を置いた評価になりやすい傾向にあります。成果物のみでの評価となると、双方にとって納得感が薄くなることがあるでしょう。高い評価を受けられなければ、自身のキャリアアップもしづらくなるデメリットがあります。
在宅勤務を実現したい場合は、リモートワーク可能な職種へ転職するのがおすすめです。在宅勤務が可能な条件としては、パソコンひとつで完結する仕事、時間や場所に制約されない仕事が挙げられます。ここでは、在宅勤務が可能な仕事を8つピックアップして紹介します。
主にMicrosoft WordやGoogleドキュメントを使用して記事を執筆するのがWebライターの仕事です。パソコンとインターネット環境さえあれば、「不動産」「スポーツ」「テクノロジー」「就職・転職」「金融」などさまざまな分野の記事を執筆できます。
ある程度の文章能力や多くの経験・知識が求められますが、特別な資格は必要ないため、未経験の方でも始めやすい仕事といえるでしょう。
WebデザイナーはWebサイトのデザインやコーディング、ヘッダーのロゴ作成、バナー作成などを行う仕事です。Webデザインの技術を身につけられるスクールや講座が多く、育児や介護との両立もしやすいことから注目されている職業です。
Webサイトの知識やデザインセンスが問われますが、勉強すればスキルを習得できるため、未経験者もぜひ挑戦してみてください。
クライアントと適宜コミュニケーションを取りながらシステムの開発や運用・保守を行うのがITエンジニアです。Web系エンジニアや業務系エンジニアなど、ITエンジニアの種類は幅広く、携わる業務も多岐にわたります。
それぞれに高度な専門知識が求められるため、スキルを習得するまでに時間がかかることもあります。ただしITエンジニア不足という現状から、今後ますます求人が増える可能性の高い仕事といえるでしょう。
カスタマーサポートは、顧客の質問に電話やメールを通じて対応する業務です。電話やインターネットの回線、パソコンがあれば、在宅でも仕事できます。勤務先から専用のパソコンや携帯電話を支給されることがあり、またマニュアルなども完備されているため、未経験でも始めやすい点が魅力です。
他者とのコミュニケーションに苦手意識がなく、隙間時間を利用して気軽に働きたい方は、ぜひ目指してみてください。
データ入力は情報やデータをパソコンに入力する仕事です。具体的には、手書きのアンケート調査や統計データ、請求書などの情報を打ち込みます。パソコンにMicrosoft ExcelやMicrosoft Wordがインストールされていれば可能な仕事で、特別な資格も必要ありません。中にはスマートフォンひとつでできる仕事もあります。
データ入力の就業形態はアルバイトやパートが多い傾向にありますが、単発バイトや成果報酬型もあります。未経験者でも始めやすく、パソコンスキルを磨きたい方、タイピング速度を上げたい方におすすめの仕事です。
外国語で書かれたテキストやセリフを日本語に変換するのが翻訳の仕事です。翻訳の仕事には大きく分けて「文芸翻訳」「実務翻訳」「映像翻訳」の3ジャンルがあります。
翻訳の仕事は外国語のスキルに加えて、正しい日本語を扱う能力も欠かせません。語学力に自信のある方はぜひ挑戦してみてください。
クライアントの要望に応じて、雑誌・書籍やポスターなどのイラストを手掛けるのがイラストレーターの仕事です。イラストレーターはイラストを描くスキルやセンスに加えて、Adobe IllustratorやAdobe Photoshopといったデジタルツールを使用するスキルが求められます。
イラストレーターになるには、専門学校や美術系の大学を出てイラスト会社やデザイン会社に就職するのが一般的です。未経験からイラストレーターに転職するのは簡単ではありませんが、働きながらイラストレーターに必要な技術を学べる学校もあります。
事務職は書類の整理や電話対応、データ入力などを行う職業です。会社によって在宅勤務が可能な場合があれば、1週間のうちに何日かオフィス出勤が必要なケースもあります。
事務職に転職するために必要なのは、Microsoft WordやMicrosoft Excel、Microsoft PowerPointなどのオフィスソフトを扱うスキルです。未経験者歓迎の求人もありますが、競争率が高いため転職するのは簡単ではありません。選考ではビジネスマナーやコミュニケーションスキルなどをうまくアピールする必要があるでしょう。
メリットが多く、ストレスフリーなイメージを持たれやすい在宅勤務ですが、本当に誰でも取り組めるのでしょうか。ここでは、在宅勤務をスムーズに進めるためのポイントを紹介します。特に重要な4つのポイントについてそれぞれ見ていきましょう。
在宅勤務をするうえで大切なのは、体に負担をかけることなく業務に取り組める椅子やデスク、インターネット環境といった仕事をしやすい環境の整備です。仕事をする際に、ある程度の環境が整っていないと集中力を保つことが難しくなり、業務効率が落ちてしまう可能性もあります。
さらに、インターネット環境を整える際にはセキュリティー対策もしておきましょう。パソコンが貸与される企業であれば問題ありませんが、個人所有のパソコンを業務に使用する場合は、機密情報の漏えいには注意する必要があります。
基本的には会社からインターネット環境やパソコンの設定について細かく指示されますが、自分の身を守るためにも、ある程度のネットリテラシーは身につけておきましょう。
在宅勤務は家族に仕事を遮られてしまったり、コミュニケーションが不足したりする可能性があります。「今日は大事な会議があるからこの時間だけは静かにしてほしい」など事前に家族と仕事のスケジュールを共有し、理解を得られるようにしましょう。
ただ協力してもらうだけではなく、自分自身も積極的に家族とのコミュニケーションを心掛け、仕事とプライベートのオンオフをはっきりさせることが重要です。
タスク管理をして仕事の進み具合を把握することで漏れがなくなり、効率的に作業が進められます。「緊急でやらないといけない仕事は何なのか」「今日中にやらなければならないことは何なのか」など、業務の優先順位を明確にできます。
在宅勤務をする際は、勤怠状況や仕事の進み具合などをできる限り詳細に会社へ報告することが重要です。細かく報告することで、自分がいま何の仕事をやるべきかの理解や、ミスや誤解の早期発見につながり、会社側も安心して業務を任せられます。会社によって報告の形態は異なるため、それぞれのルールに沿った報告方法を守ることを心掛けましょう。
在宅勤務が増える一方で、心身の体調不良を訴える人や生活習慣病を患う人も増えてきています。通勤の必要がない在宅勤務は運動不足に陥りやすいため、健康面に気を使いましょう。ここでは、健康を維持しながら在宅勤務を実現するポイントについて解説します。
基本的に在宅勤務は自分で休憩時間を管理する必要があります。それゆえに仕事に集中してしまい、つい休憩を取ることを忘れるケースも珍しくありません。仕事に集中することは大事ですが、働きすぎは体に負担がかかってしまいます。
会社のルールに従いつつ適度に休憩を取りましょう。ただし、休憩が長くなりすぎないように注意が必要です。在宅勤務は自己マネジメントをしっかりと行い。メリハリをつけて働くことが求められます。
在宅勤務は通勤の必要がないことから、オフィス通勤者と比べて運動不足に陥りやすい傾向にあります。運動不足になれば、筋肉が衰えたり太りやすくなったりします。運動不足が深刻化すると、生活習慣病にかかるリスクが増加するため注意が必要です。
仕事終わりや休日には、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動、腕立て伏せやスクワットなどの筋力トレーニングを行うとよいでしょう。運動をすると気分転換となり、精神面にもよい影響をもたらします。
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在宅勤務には「通勤の必要がない」「人間関係の悩みが少なくなる」「仕事に集中しやすい」など、多くのメリットがあります。時間を有効活用したい方、ワークライフバランスを実現したい方は、在宅勤務が可能な仕事への転職を目指してみてください。
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