更新日:2021/11/15
働き方が多様化している近年では、在宅ワークが注目されています。
場所や時間にとらわれない働き方を考えたとき、在宅ワークはとても魅力的に思えるでしょう。
一方で気になるのは、収入面ではないでしょうか。
在宅ワークにはさまざまな案件があり、業務の内容ごとに報酬が異なります。
「在宅ワーク=稼げない」というイメージがある方もいるかもしれませんが、中には作業単価の高い仕事も存在します。
その特徴を知ることで、自身のスキルや経験を在宅ワークで活かすことができます。
そこでこの記事では、在宅ワークの平均月収や、収入を増やすためのポイントをご紹介します。
在宅ワークに向いている人の特徴、また実際にどんな仕事があるかも見ていきましょう。
目次
厚生労働省が2013年に在宅ワークの実態を調査した結果、在宅ワークの平均的な月収は、「5万円以下」が最も多いことがわかりました。
この数字は過去1年間の収入を調査し、1ヵ月あたりの手取りを平均で表したものです。
収入金額ごとの割合は、1ヵ月の手取りが5万円以下である在宅ワーカーは約27.7%、6万円~9万円の在宅ワーカーは約18.0%、10万円~19万円の在宅ワーカーは約18.5%という結果になっています。
この調査により、約半数近くの在宅ワーカーが月収10万円に達していないことがわかりました。
在宅ワークの月収が少ない理由には、在宅ワークを本業としていないことや、家事や育児の合間に在宅ワークをしていることなどが挙げられます。
ほかにも案件の受注が不定期であることや、報酬の低い仕事があることも、月収が少ない理由のひとつでしょう。
ここでは、月収が少ない理由を大きく3つご紹介します。
在宅ワークで収入を得ている方の中には、「副業」という働き方を選んでいる方もいます。
近年は副業を推奨している企業もあるため、収入の安定やスキル向上などの理由から、副業者は増加傾向にあります。
副業で在宅ワークをする場合、作業時間にあてられるのは帰宅後や休日となります。
そうなると在宅ワークへのフルコミットが難しく、収入が少なくなるケースもあるでしょう。
また、家事や育児の隙間時間で在宅ワークをしている方も同様に、仕事に全力を注ぐことは難しいかもしれません。
★【資料5】(副業・兼業の現状①/就業構造基本調査)事務局提出資料案 - 厚生労働省労働基準局提出資料
継続して案件を受けていないことも、在宅ワークの月収が少ない理由のひとつです。
在宅ワークをする場合、基本的には案件を自分で探す必要があります。
そのため希望の案件が見つからなければ収入も減ります。
近年は、ネット上で仕事の発注・受注を行うクラウドソーシングという働き方が広がっており、それに伴い在宅ワークの案件も増えている状況です。
しかし、案件の内容によっては募集が少ない場合もあるでしょう。
継続して案件を受注できないことは、なかなか収入が増えない原因となります。
報酬の低さが原因で収入が少ないケースもあるでしょう。
在宅ワークの中には、作業単価の低い仕事も存在します。
特に専門的な資格や技術を必要としないものはその傾向が高いといえます。
例えば、簡単にはじめられるデータ入力やアンケートなどは、1件10円ほどが報酬の相場となっています。
簡単な業務は、はじめるハードルが低いという魅力はありますが、高収入につながりにくいのも現実です。
月収が低いといわれる在宅ワークですが、ポイントをおさえておくことで月収を増やすことができます。
例えば、作業スピードを上げることや業務にフルコミットすることも、収入増加にもつながるでしょう。
ここでは、月収が増えるポイントを4つに分け、それぞれ具体的に解説していきます。
在宅ワークで月収を増やすためには、作業スピードを上げることが効果的です。
タスク完遂までのペースを速めることで、より多くの仕事を受注できます。
そうなれば、おのずと収入も増えるでしょう。
また単に仕事を受ける・こなすのではなく、作業効率を上げるためにはどうすればよいのかを考え、計画的に進めることも重要です。
仕事が最もはかどる時間帯に業務を行う、集中力を高めるための環境作りなど、効率を上げる工夫をしましょう。
スキルアップをすることで収入が増える場合もあります。
在宅ワークでは、スキルや資格に応じて作業単価が設定されているケースも多いでしょう。
そのため自分のスキルを上げることで、報酬の高い案件を受注できるようになります。
スキルアップをするためには、資格取得や専門技術を身につける方法がおすすめです。
例えば、知識や技術を学べるスクールに通い、実践的なスキルを得る方法があります。
また、社会人向けのセミナーに参加し、知識をインプットするのもよいでしょう。
数多くあるセミナーの中には、フリーランスのスキル向上を目的とした勉強会も存在します。
勉強会に足を運ぶことで、技術的なノウハウや新しい考え方を学ぶことができます。
業務にフルコミットすることも収入の増加につながります。
受注した仕事にフルコミットするためには、食事や睡眠、運動などの基本的な体調管理が必要です。
作業時間を自由に設定できる在宅ワークでは、生活が不規則になりやすいという特徴があります。
在宅ワーカーの中には、多くの作業をこなすために睡眠時間を削る方や、長時間イスに座りっぱなしで作業をする方もいるでしょう。
しかし無理な働き方で体調を崩してしまっては、結果的に作業効率が下がり、収入が減る原因となります。
収入を増やしたいと考えている方は、体調管理をしっかりと行い、業務にフルコミットできる環境を作りましょう。
報酬の高い仕事を受注して、在宅ワークの収入を増やす方法もあります。
在宅ワークにはさまざまな案件があり、内容ごとに作業単価が異なります。
報酬が高ければその分収入アップにつながりますが、業務内容が専門的なケースがほとんどです。
例えば、報酬の高い仕事のひとつとしてWebサイト制作があります。
この仕事を受けるには、プログラミング言語に対する専門的な知識と技術が必要です。
無理をして自分の能力以上のスキルを必要とする仕事を引き受けると、業務完遂までに時間がかかり、結果として収入が減ってしまう可能性もあります。
そのため案件を選ぶときには、自分の得意なジャンルの中から、報酬の高い仕事を探すとよいでしょう。
数ある在宅ワークの中で報酬が高いといわれる仕事として、WebエンジニアやWebデザイナー、Webマーケターなどがあります。
またWebライターも、案件によっては報酬が高いものがあるでしょう。
ここでは、在宅ワークで報酬が高い仕事について、具体的な仕事内容と必要なスキルをご紹介します。
報酬の高い在宅ワークといわれているのが、Webエンジニアです。
Webエンジニアは、Web上のさまざまなシステムを開発します。
具体的には、Webサイトの設計や構築、アプリケーションの設計や開発などです。
また、安定した稼働をサポートするために、システムの保守や運営も行います。
Webエンジニアの業務では、プログラミング言語を使用します。
プログラミング言語には多くの種類があるため、言語を理解して扱えるスキルが必要となります。
Webデザイナーも報酬が高い仕事といわれています。
Webデザイナーの仕事はその名の通り、Webサイトのデザインや構成です。
また、Webサイトが指示どおりに動くようコーディングを行う場合もあります。
そのためWebエンジニア同様、プログラミング言語のスキルが必要です。
また「Webデザイナー検定」という資格もあるため、資格取得が案件依頼の判断基準になるケースもあります。
在宅ワークで報酬が高い仕事のひとつに、Webマーケターという業務があります。
Webマーケターは、オンライン上でマーケティングに携わる仕事をする人材です。
目的に応じて業務内容は異なりますが、企画の立案や問題の解決を行うケースが多いでしょう。
在宅ワークとの相性がよいといわれるWebマーケターは、募集案件も比較的多く存在します。
情報解析や企画力、情報収集力などのスキルが高い人が向いている仕事です。
Webライターも、在宅ワークにおいて報酬が高い案件のひとつでしょう。
Webライターの業務は、Web上で公開する文章を作ることです。
具体的には、Webサイトに掲載する記事作成や、ネット広告における文章作成などがあります。
案件によって求められる内容は異なり、旅行やグルメ、美容や医療など幅広い分野で募集があります。
Webライターには資格が必要ないため、初心者でもはじめやすいのが特徴です。
案件によっては低い報酬が設定されているケースもありますが、経験を積むことで単価が高くなる傾向があります。
案件を受注する方法ではなく、自分で仕事を作り出す方法のひとつとしてアフィリエイトがあります。
アフィリエイトとは、ネットやブログなどに商品を掲載し、その広告費用として収入を得る仕組みのことをいいます。
主にオンラインショップが提供するプログラムや、ASPと呼ばれるサービスを利用し、商品を紹介します。
アフィリエイトをはじめるのに資格はいりません。
しかしサイト構築やSEO対策、マーケティング分析などの幅広い知識が必要となるため、安定した収入を稼ぐことは難しい場合も多くあります。
在宅ワークは、ある程度の向き・不向きがあります。
例えば、自己管理ができる人や計画性をもって作業に取り組める人は、在宅ワークに向いているといえるでしょう。
また自発的に行動し、周囲とのコミュニケーションをまめに取れることも重要です。
ここでは、どのような人が在宅ワークに向いているのか、さらに具体的な特徴をご紹介します。
自己管理が上手にできる人は、在宅ワークに向いているでしょう。
自宅で仕事を行う在宅ワークは、自分を監視している人がいないため、オフィスのような緊張感はありません。
極端なことを言えば、いつでもサボれる環境にあるのです。
また、自宅はプライベートな空間であるため、オンとオフの切り替えが難しい場合もあります。
スマホやテレビに夢中になったり、疲れて寝過ごしたりする可能性もあるでしょう。
そこで必要となるのが、誘惑に負けずに作業を遂行できる能力です。
作業時間を決めて、その時間は業務に集中するなど、徹底した自己管理が必要となります。
計画性がある人も在宅ワークに向いているといえます。
在宅ワークは自分で作業の段取りを組むため、いつまでに何をすべきかを正確に把握しておかなければなりません。
例えば締め切りのある案件の場合、締め切りまでの日数や時間を計算し、日ごとや時間ごとにすべき作業を決めます。
またトラブルや差し込み案件にも対応できるよう、時間に余裕をもって計画を立てることも大切です。
自発的な行動ができる人も在宅ワークに向いています。
在宅ワークはオフィスでの業務とは違い、コミュニケーションがとりにくい傾向があります。
顔を合わせて作業を行うわけではないため、思い込みなどからすれ違いが起きる場合もあるでしょう。
また自ら意見や質問ができなければ、常に指示待ち状態となり、仕事の効率も下がってしまいます。
そこで重要なのが、自発的に仕事に取り組む姿勢です。
わからないことを相談したり、まめに連絡を取ったりと、積極的に業務に取り組みましょう。
自発的な行動は、仕事の質を上げることにもつながります。
キャリアアップを目指している場合や、スキルアップなどの目標をもっている場合にも、在宅ワークという働き方が向いています。
目標をもって仕事に取り組むことで、行動計画が明確になります。
必要なスキル取得のためにさまざまな案件をこなすことで、仕事の幅が広がる可能性もあるでしょう。
また、副業として在宅ワークで未経験の分野に挑戦し、本業以外のスキル取得をねらうこともできます。
注意したいのは、勤めている企業が副業や在宅ワークを許可しているかどうかです。
企業が副業を禁止している場合、理想的なキャリアアップを目指すことは難しいでしょう。
在宅ワークを通してキャリアアップを目指している場合には、副業ができる企業への転職もひとつの方法です。
近年では、副業を許可する企業が増えています。
中には社員の自立やスキルアップを目的とし、在宅ワークや副業を後押ししてくれる企業もあるでしょう。
転職することで新たなキャリアを形成できたり、仕事の幅が広がったりと、自分にとってプラスになる可能性は大いにあります。
長期的なキャリアパスを見据えて、理想とする転職先を探してみてはいかがでしょうか。
近年では柔軟な働き方が注目され、副業として在宅ワークをする方が増えています。
さらなるキャリアアップや収入アップを目指している方は、副業を推奨している企業へ転職をして、まず環境を整えるところからスタートしましょう。
マイナビエージェントでは、一人ひとりのキャリアプランに寄り添いながら転職活動をサポートします。
自分に合った働き方ができる企業に勤めることは、仕事とプライベートの両面でさまざまなメリットが生まれます。
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