更新日:2024/03/15
この記事のまとめ
外資系企業や国外との取引が多い企業に応募するときに、選考で英文履歴書の提出を求められるケースがあります。中には、いきなり英文履歴書の提出を求められて、どのように作成すればよいか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、英文履歴書の作成方法や、記述する内容を例文と合わせて詳しく解説します。基本的な書き方を知り、スムーズに英文履歴書を作成しましょう。
目次
転職活動において英文履歴書を作成するときは、日本語の履歴書とは異なるルールを意識する必要があります。特に意識しておきたいポイントは以下のとおりです。
体裁を整えることは書類作成の基本であるため、きちんとポイントを押さえられているか確認することをおすすめします。
実際に英文履歴書を書くときには、どのようなことを盛り込めばよいのでしょうか。ここでは、主な7つの内容と例文を合わせて解説します。自分が伝えたい情報に合わせて適宜アレンジしましょう。
日本語の履歴書と英文履歴書では、同じ情報を伝える場合でも書き方が異なります。基本的なルールに沿ってわかりやすく作成することが大切です。
氏名・住所・電話番号・Eメールアドレスを記入します。一方、性別、生年月日、年齢、家族構成、国籍などは「仕事に不要な個人情報」なので記載しません。日本語の履歴書と同じ内容を羅列していると、意識の足りない人とマイナスに見られることもありますので注意しましょう。顔写真の添付も不要です。
【例文】
Taro Mynavi
2-8 Kojimachi, Chiyoda, Tokyo, Japan 102-0083
+81-3-1234-5678 aaaaaa@bbbbb.com
(日本語)
マイナビ 太郎
郵便番号102-0083
東京都千代田区麹町2-8
電話番号:03-1234-5678
メールアドレス:aaaaaa@bbbbb.com
履歴書を送付した目的、すなわち「なぜその会社を志望したのか」という動機や希望する職種や役職について記します。
【例文】
Seeking a position as a project manager where I can utilize my experience in a developing team.
(日本語)
開発チームでの経験を活かせるプロジェクトマネージャーとしてのポジションを探しています。
どのような分野の仕事に何年就いたことがあるか、身についているスキルなどについて箇条書きにします。具体的に使いこなせるPCのアプリケーション名を書いたり、得意なことについてPRしたりしてもよいでしょう。
【例文】
・5 years of experience in a developing team for new web applications.
・Management experience (50+ members)
(日本語)
・新しいアプリケーションの開発チームにて5年の経験があります。
・50人以上のメンバーをマネジメントしていた経験があります。
応募する求人の仕事内容に関係のある職歴を中心に、社名・住所・役職名または所属先・在職期間・仕事内容や業績などを新しいものからまとめます。営業成績の推移など、業績は具体的な数値で示すようにしましょう。
【例文】
・Project manager in a software development team (2021 - Present)
・Programmer in an embedded software development team (2017 - 2021)
(日本語)
・2021年〜現在:ソフトウェア開発のチームにてプロジェクトマネージャーとして勤務
・2017年〜2021年:組み込みソフトウェア開発のチームでプログラマーとして勤務
原則として最終学歴だけを記入しますが、複数書きたい場合は卒業年度が新しいものから並べます。大学名や大学の所在地、卒業年度や専攻学部、学科名、取得学位などを記載します。
【例文】
Master of Science (Computer and Information Sciences), Tokyo Institute of Technology, Tokyo (2017)
(日本語)
2017年 東京工業大学(東京)卒業 コンピューター情報科学修士号取得
応募する仕事に関連する資格やスキルについて書きます。
【例文】
Technical Skills
・Languages: Java, PHP, C++
・Database: MySQL
Certifications
・Java Programming Skills Qualification Test (1st Grade)
・TOEIC Listening & Reading Test (Score: 880)
(日本語)
技術スキル
・プログラミング言語: Java、PHP、C++
・データベース: MySQL
資格
・Javaプログラミングスキル資格試験(1級)
・TOEICリスニング&リーディングテスト(スコア:880)
第三者に自分のスキルや人柄を推薦してもらうことで、履歴書の内容が確かなものであると証明したり、人脈をアピールしたりできます。場合によっては、履歴書に記載するだけでなく、推薦人に推薦状を書いてもらい、提出するケースもあります。
求人に応募する段階では、「Available upon request」と記載しておけばよいでしょう。
【例文】
Available upon request.
(日本語)
必要に応じて準備いたします
英文履歴書を作成するときには、書いてはいけないことがいくつかあります。不要なことを書くと「常識がない」「ビジネスマナーをマスターできていない」と判断されるケースがあるので注意しましょう。英文履歴書に掲載しないことの具体例は以下のとおりです。
上記の情報はいずれも選考において不要なものです。「偏見を助長する可能性がある情報は掲載しない」という原則を覚えておきましょう。
一言で英文履歴書といっても、そのスタイルは「コンビネーション・レジュメ」「クロノジカル・レジュメ」「ファンクショナル・レジュメ」の3つに分けられます。
何をアピールしたいのかをよく考え、目的に適したスタイルの英文履歴書を作成することが大切です。ここでは、それぞれの英文履歴書がどのようなものか紹介します。
自分がこれまでに上げた業績や習得したスキルをアピールするのに向いているのが、コンビネーション・レジュメです。以下の順番で情報を掲載し、コンビネーション・レジュメを作成します。
業績やスキルを強調して記載するため、キャリアアップを目指す方におすすめのスタイルです。一方、記載内容が重複しやすいのがデメリットといえます。見直すときには、内容の重複で冗長となり、読みにくくなっていないかチェックしましょう。
これまでの職歴や学歴・経験を新しいものから時系列でまとめるスタイルの英文履歴書を、クロノジカル・レジュメと呼びます。具体的な構成は以下のとおりです。
クロノジカル・レジュメは、同業種もしくは同職種での転職で職歴が一貫していることや順調にキャリアアップしてきたことをアピールしたい場合に有用です。一方で、スキルを強調するのは不向きです。
ファンクショナル・レジュメは自分の経験やテクニカルスキルを目立たせるタイプの英文履歴書です。以下の構成で情報を掲載します。
コンサルタントや法務など、専門的なスキルが求められる職に向いています。一方で業績・成果をアピールするのが難しい点に注意しましょう。
十分なスキルや経験を保有していても、それが選考担当者に正しく伝わらなければ適切に評価されません。ここでは、英文履歴書を作成するときに意識したい5つのポイントを紹介します。
いずれもわかりやすい英文履歴書を作成するための重要なポイントです。作成するときだけでなく、提出前に内容を見直すときにも以下のポイントがきちんと押さえられているかチェックしましょう。
それぞれの項目において伝えたいことを冒頭に記述しましょう。実績やスキルをアピールする場合、最初に「どのような実績を上げたのか」「どの程度のスキルを有しているのか」を明記します。
実績やスキルにつながった経験は、あとに記載するのが基本です。結論を冒頭に記述しないと選考担当者が見落とすリスクが高まるため、忘れないようにしましょう。
英文履歴書に記述する文章は、意図的に主語を抜いて名詞や動詞から始めます。通常は「I managed ~」と記述する場合でも、英文履歴書では「Managed ~」と動詞から記述しましょう。
動詞や名詞句から書き始めることで文章を短くし、理解しやすくなります。基本的な英文法では主語を抜くことは少ないため、シーンに応じて使い分けることが必要です。
多くの情報を記述すると、文章が長くなって読みにくくなったり誤解につながったりしかねません。そのため、箇条書きを使用するのが基本です。
不要な情報は省いて必要な情報を目立たせることで、選考担当者は自社が求めている人材か判断しやすくなります。また、図表を使用する方法も理解しやすくするうえで有効な方法です。
実績に言及するときは、数値をセットで盛り込みましょう。一例として「前年より市場シェアを高められた」より「市場シェアが前年比+10%になった」と記述すると、実績が明確になります。漠然とした情報では実績やスキルをイメージしにくいため、数値化して明らかにしておきましょう。
ビジネスシーンでは、簡潔かつ明確に情報を伝えるために「Action Verb」と呼ばれるワードを使用します。英文履歴書で頻出するワードの例は以下のとおりです。
文章の冒頭に上記のワードを使用することで、内容がより明確になります。実績や職歴を記載するときは、特に有用です。
英文履歴書の書き方は日本語の履歴書とは大きく異なる部分があるため、どのように書けばよいかわからなくなることがあります。ここでは、迷いがちなポイントとして保有資格の書き方と職歴の書き方を見ていきましょう。適切な表現で自分の市場価値をアピールすることが大切です。
保有している資格に言及するときも、ほかの情報を提供するときと同様に箇条書きを用いて端的に記述します。具体例は以下のとおりです。
(日本語)
スコアや等級がある資格を保有している場合は、資格の名称に加えて取得したスコアや等級にも言及します。あわせて、取得時期も明記しましょう。
職歴は新しいものから順番に並べ、在職中の職に言及する場合は現在形を、過去の職に言及するときは過去形を用います。使い分けの一例は以下のとおりです。
時制の使い分けは間違いやすい部分であるため、完成後に見直すときにも正しく使い分けているかチェックしましょう。
企業から英文履歴書の提出を求められ、どのように書けばよいか迷っている方もいるでしょう。自分の力だけで作成するのが難しいと感じているのであれば、マイナビエージェントにぜひご相談ください。
マイナビエージェントでは英文履歴書の添削やスキル・経験を活かせる求人の紹介、面接対策などの総合的な転職サポートを提供しています。ひとりで転職活動に取り組むより有利に進められるため、不安がある方はぜひご活用ください。
企業によっては、応募書類のひとつとして英文履歴書の提出を求めることがあります。英文履歴書は日本語の履歴書と書き方や構成が異なるため、基本ルールを理解したうえで作成することが大切です。
英文履歴書の作成を含め、自分ひとりで転職活動を進めるのが難しいと感じているのであれば、早めにマイナビエージェントにご相談ください。マイナビエージェントでは、選考対策の一環として英文履歴書の添削も実施しています。非公開求人を含め、これまでの実績や培ったスキルを活かせる求人の紹介も可能です。
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