管理部門　総務

論理的な表現と読みやすい文章量

職務経歴書に記載する内容は、読みやすく、簡潔なものになるよう心掛けましょう。まずは、職務経歴書に記載すべき情報を整理・要約して、実績に数字を入れて客観性を持たせるなど、ポイントを押さえます。

詳細は面接で語るほうが効果的です。

自分の得意分野を明確に書く

総務の業務は多岐にわたるため、自分が何に特化しているのか、明確に説明することがポイントとなります。一般的には、上場企業なら株主総会関連業務、未上場も含めればファシリティ管理、社内規程管理などの経験が、総務職では重視される業務経験です。

また、総務にはあらゆる事態に柔軟に対応できる姿勢も求められます。最近では、リスクマネジメントやコンプライアンスなどを担う役割としての期待も高まっているため、業務経験でアピールできることがあればもれなく記載しましょう。

株主総会・会社移転の経験は大きなアピールになる

株主総会関連業務は、役員答弁をサポートする想定質問および回答案の取りまとめなど、積極的な関わり方をしているほど、高く評価されます。

オフィス内のレイアウト変更や設備・備品の管理、内線管理などによる社員の業務効率化や、モチベーション向上を目指すファシリティ管理については、会社移転といった規模の大きいプロジェクトの経験がアピールポイントになります。

折衝・調整能力が問われる

総務に特に必要とされる能力は、折衝・調整能力です。これまでの経験で、社内の他部署や外部業者といかに連携し、円滑な関係を築いていたか。それにより、どのように会社に貢献してきたかが問われます。

「外部との折衝で、○年間据え置き価格を実現し、最終的に予算内で収めることができた」など、具体例を挙げてアピールすると伝わりやすくなります。

また、業務の無理や無駄を省くための課題認識力および解決力も、総務に求められる能力です。企業によって業務は異なるため、どんなことを解決したかは、採用担当者にも伝わりやすいよう、具体的なエピソードとしてアピールしましょう。

コミュニケーション能力やホスピタリティが求められる

総務は社内外問わず人と良い関係を築くことが不可欠な職種であるため、コミュニケーション能力やホスピタリティにあふれている人材が求められます。

職務経歴書を通してホスピタリティを感じさせるためには、「貴社で活かせる経験・スキル」という項目を設け、その内容は、その企業のために何ができるかを考えたものであることを強調しましょう。そうすることで、相手を気遣える人材であることをアピールできます。

自分のスキルを活かして前職で手掛けたことと、そこでは実現できなかったこと、それが応募先企業では実現できそうであることをまとめることで、採用側の納得度を高めることができます。

応募先企業の総務の仕事に向いているかどうか

総務という職種は、よく「縁の下の力持ち」とも呼ばれるように、業務内容が幅広いことが特徴となっています。組織の環境整備や機器管理、福利厚生の利用手続き、来客対応、社内の環境改善なども総務の業務となります。

企業によって担当業務も様々であるため、応募先企業は任せたい仕事ができるのかどうか、また、向いているのかを知りたがっています。そこで、企業が求める総務の業務内容を把握し、その内容に対する自分の経験やスキルをアピールすることが大切です。

総務への転職で必要な資格については、求人情報の条件面で記載されることは少ないです。しかし、業務内容が多岐にわたるため、活かせる資格も様々あります。安全衛生技術試験協会の「衛生管理者」や大阪商工会議所の「メンタルヘルス・マネジメント検定」などはアピールポイントとなるでしょう。

経験業務はもれなく記載しよう

総務の業務は幅広いため、職務経歴書には「事務業務全般」と記載してしまう人もいるかもしれません。
しかし、それでは具体的な経験やスキルをアピールすることができないため、経験業務はもれなく、簡潔に記載することが大切です。

庶務関連、福利厚生関連、株式実務、社内規定管理など、項目別に職務内容を書き出すことで、読み手にも伝わりやすい書面となります。

未経験者は自分の経験をどのように総務の仕事につなげるか

未経験で転職を目指す場合は、総務の業務内容とマッチする自分の業務経験やスキルを探してみましょう。総務の仕事は多岐にわたるため、意外と他の職種の経験を活かせるケースが多くあります。

たとえば、事務関連であれば事務処理能力、営業関連なら折衝力や提案・解決力、接客業であればコミュニケーション力などを、応募先企業の求める総務の仕事とリンクさせてアピールすることができます。

また、総務業務未経験であれば、高い意欲を伝えることも大切です。取得予定の資格や勉強中の業務についても伝えましょう。