プロセス開発の仕事内容と、転職を成功させるためのポイント|求人・転職エージェント

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更新日:2022/06/06

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プロセス開発の仕事内容と、転職を成功させるためのポイント

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製造業の求人を見ていると「プロセス開発」という職種を見かけると思います。製造業をよく知らない人にとっては「プロセス開発とはそもそも研究職なのだろうか、それとも技術職なのだろうか」といった素朴な疑問がわくと思います。
ここでは、そんなプロセス開発をよく知らないという方のために、プロセス開発という仕事の内容や、転職を成功させるためのポイントについてご紹介します。

目次

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プロセス開発とは?

業種によって内容に違いはありますが、プロセス開発とは「プロダクトを製造するにあたり、その製造過程(プロセス)に必要な技術を開発すること」です。
製造業に限らず、ものづくりの現場の課題といえば「良い物を早く安く作る」です。目的を達成できるのであれば、その製造プロセスは簡単で低コストであるのに越したことはありません。また、製造スピードを向上させることが実現できれば、短納期や大量生産が可能になり、収益性を高めることができます。このような製造プロセスを開発するのがプロセス開発の仕事です。

製造過程(プロセス)について

例えば、化学的に酸素を発生させる方法といえば、水の電気分解がよく知られています。しかし、過酸化水素と二酸化マンガンを混合することでも酸素は発生します。
前者は水に電圧をかけることで酸化還元反応を起こさせるのに対し、後者は二酸化マンガンが触媒の役割を果たして過酸化水素を分解しています。このように、「酸素を発生させる」という目的は同じでも、異なる方法を経て目的を達成することが可能です。これが製造過程(プロセス)です。

プロセス開発は試験管の話を実践に生かす仕事

新しい原理の発見や、既存技術の応用によって、今までにない技術を生み出す研究開発の仕事ですが、それはあくまで研究室レベルでの話です。工業レベルに落とし込み、製造ラインでそれを実践するためには、別の知識や技術が必要となります。
例えば、試験管の中で1mlの薬液を混ぜるのと、工業プラントで1tの薬液を混ぜるのとではまったく事情が異なり、「大量の薬液を均質に混ぜ合わせるにはどうしたらいいか」「大量の薬液を混ぜたとき、反応が安定するまでの時間はどう変化するか」といったノウハウが必要になってきます。
このように、「試験管の中で成功した実験を工業プラントや製造ラインで実践するためにはどうすればいいか?」といったプロセスを考え、具体的な生産設備にまで落とし込むのは、普通の研究開発ではなかなか味わえないプロセス開発ならではの仕事です。

生産技術の中のプロセス開発の位置付け

生産技術の求人を見ると、案件によっては「生産技術・プロセス開発」とひとまとめにしている場合があります。
生産技術とは、製造業における生産性を高めるためのあらゆる技術の総称です。
例えば、製造に使用する機器の開発・改良も生産技術ですし、製造に携わるオペレーターの生産性を向上させるためのラインの組み方の改善方法や、人員配置の調整方法なども生産技術に含まれます。
これに対してプロセス開発は、前述したように「製造プロセスを開発していく仕事」ですから、生産技術の中の1つの仕事ととらえることができます。

プロセス開発の喜びとおもしろみ

製造業がプロセス開発を重視するのは、製品に高い付加価値を持たせ、尚且つ短納期・低コストで製品を供給することで、高い競争力を獲得できるからです。そういう意味では、プロセス開発は研究開発職というより、企業の利益を直接追求する職種といってもいいかもしれません。
前述したとおり、研究室レベルの試作でプロセス開発が成功しても、それを製造現場で実践するためには数々の課題を解決しなくてはなりません。そんな苦労がある代わりに、新しい製造プロセスの開発に成功すれば、それは自社の利益に直接結び付くだけではなく、技術を通じて世の中に広く貢献することができます。努力の成果が「製品」という形で結実し、世の中の役にも立つ。こうした実感を得られるのが、プロセス開発という仕事のおもしろさであり、やりがいにもつながります。

転職の際にあると有利な経験、スキル、思い

ここでは、実際にプロセス開発への転職をする際に役立つ経験やスキルなどについてご紹介します。

評価される経験

プロセス開発の経験はもちろん優遇されますが、プロセス開発に未経験からチャレンジする人の場合、採用選考の場で有力なアピールの材料になるのは、生産技術に関連する実務経験や製造現場経験などです。

評価されるスキル

ひとつの技術を実用化し製造技術に落とし込むまでには、膨大な試行錯誤の繰り返しが必要です。素材の選定、加工方法の組み合わせなど、無数の可能性の中から、たったひとつの正解にたどり着くためには、技術力や知識だけでなく忍耐力、直感力、課題発見力、問題解決に立ち向かう強い意欲と意思、精度の高い実験・評価・分析を行うスキルなどが求められます。

仕事にかける思い

プロセス開発という仕事は、業種ごとに違った専門知識が要求されるため、まったくの未経験からの転職は、ハードルが低いとはいえません。しかし、業種や業態によっては、学歴・経験を問わず中途採用の門戸を開いている企業は少なからずあります。
「ものづくりの仕事に携わりたい」「ものづくりを通じて人の役に立ち、大きなやりがいを感じたい」という思いのある人なら、必ず道は開けるはずです。経験の有無に関わらず、積極的にアプローチしてみてください。

ここまでの自分のプロセスを話せるようにする

転職活動に際しては、「自分はなぜプロセス開発の仕事がしたいのか」を、合理的・客観的に説明できるようにすることが重要です。「御社に貢献したいから」などという理由では答えになりません。「自分がプロセス開発を志すまでのプロセス」を自分の言葉で語れないようでは、一流のプロセス開発エンジニアになれる見込みが感じられないからです。

実際にプロセス開発への転職を目指すなら

もしも、プロセス開発への転職を考えているのであれば、ぜひ、マイナビエージェントにご相談ください。
あなたの希望と状況に合わせた転職先をご紹介いたします。また、転職が有利になるよう、書類選考で提出する書類の添削や面接の対策、条件交渉などのサポートも行います。

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執筆・編集

徳田 正広

株式会社マイナビ所属。製造業専任のキャリアアドバイザー歴6年。機械、電気、ソフト、化学等、領域問わずキャリア支援の実績あり。前職は機械設計エンジニアだったため、エンジニアの気持ちに寄り添った支援を心掛けております。

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