更新日:2023/09/05
この記事のまとめ
転職を検討している女性の中には、正社員を目指したいと考えている方もいるのではないでしょうか。すでに正社員として働いているものの、キャリアアップのために転職をしたいと考えている方もいるでしょう。
しかし、女性の転職で正社員を目指すのは難しいと思われる方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、本当に正社員への転職が難しいのか、実際に転職するときにはどのようなポイントに注意すればよいのかを紹介します。
事前に転職のコツを押さえておくことで、自分が思い描くキャリアプランを実現できる転職先を見つけやすくなるでしょう。
目次
転職で正社員を目指しており、さらに未経験の業界に挑戦しようとしている方は、「業界未経験から正社員になるのは難しいのだろうか」と悩むことも多いでしょう。
業界未経験の方よりも業界経験がある方が転職活動で有利なケースが多いものの、不可能ではありません。企業の採用担当者は、経験の有無だけで採用可否を判断しているわけではないからです。
採用担当者が経験以外に重視するポイントは、能力とスキルです。たとえば営業職や販売職であれば、対人面の積極性や周囲への配慮などが適性にあたり、ビジネススキルとして評価されます。
業界によって求められるスキルは異なるため、自分に合った職種を選べば未経験でも正社員を目指せる可能性はあります。経験のない業界にチャレンジするのであれば、その業界で求められる能力とスキルの習得に努めましょう。スキルを身につけていれば、不足している経験をカバーできます。
どのような理由で転職するかによって、新たな職を探すときに重視しなければならないポイントは大きく異なります。ここでは、転職理由としてよくある3つの理由を紹介します。転職を考えるようになったら、まずは自分がなぜ転職したいと思うのかを明確にすることが大切です。
より高い年収を得たい、やりがいがある仕事に携わりたい、スキルレベルを高めてより高度な仕事に従事したいと考えている方は、転職でキャリアアップを目指すのがおすすめです。
キャリアアップを目的として転職を検討しているのであれば、まず自分が目指すキャリアの方向性を定めましょう。そのうえで、自分が取得しているスキルやこれまでの経験を高く評価してくれる企業を探すことが大切です。
激務に陥っていて身体面・精神面に不調を来している場合やプライベートに影響が出ている場合は、ワークライフバランスを改善する目的で転職を検討してもよいでしょう。まだ不調を感じていない場合でも、激務を続ける中で疲労やストレスが蓄積され、体調を崩してしまいかねません。
ワークライフバランスの改善を目的としている場合は、勤務時間や通勤時間、時間外労働の量などを重点に置いて転職先を探すとよいでしょう。そのうえで自分のスキルを活かせる企業を選べば、意欲的に働きやすくなります。
現職の職場環境が悪く、働きにくいことも転職を決断する理由のひとつです。パワハラやモラハラをはじめとした不法行為が横行していたり、業務が属人化していて自分が活躍する場がなかったりする場合は、転職することでよりよい職場環境で働ける可能性が高まるでしょう。
ただし、転職活動において応募先企業の職場環境はなかなか目に見えてこない部分です。ミスマッチを防ぐには、企業の内情に精通した転職エージェントを活用するなどの対策を考えたほうがよいでしょう。
正社員として転職することには、収入面や福利厚生面で多くのメリットがあります。ここでは、正社員の主なメリットを4つ紹介します。これらのポイントが自分にとって魅力的だと感じ、実現したいと思う場合は正社員を目指すことをおすすめします。
正社員の大きなメリットのひとつが、収入が安定するということです。企業によっては固定給に加え、住宅手当などの諸手当が充実していて賞与も支給されるため、非正規雇用に比べて金銭面で不安を感じることは少なくなるでしょう。
非正規雇用の場合は、育休に関して取得のための条件があり、場合によっては取得できずに退職せざるを得ないことがありますが、正社員であれば産休・育休制度を活用して出産後も安心して働けます。
正社員として勤務している会社に産休・育休制度があれば、退職しなくても休暇取得後にすぐに職場復帰できます。また、いったん退職した場合でも、正社員のキャリアがあれば転職先を探しやすくなるでしょう。
非正規雇用に比べると社会的な信用が高く、クレジットカードを作ったりローンを組んだりする際、審査に通りやすくなります。
正社員には多くのメリットがある反面、いくつかのデメリットもあります。メリットだけに注目するとデメリットが見えにくくなり、転職してから後悔する結果につながりかねません。
ここでは、正社員として転職するときに見逃せない3つのデメリットを紹介します。これらのデメリットが自分にとって致命的なものだと感じるのであれば、正社員以外の選択肢も検討したほうがよいでしょう。
正社員には、給与や待遇がよいといったメリットがあります。しかしその分、仕事の成果や責任が求められます。正社員として働くには、仕事に対する責任感が不可欠です。
正社員の場合、企業によっては部署の異動や転勤の可能性があります。特に育児をしながら働いているケースでは、育児中でない場合と比較して転居を伴うような異動や転勤は難しくなりがちです。場合によっては、昇進やキャリアアップの機会を断念せざるを得ないケースもあるでしょう。
正社員は、残業や休日出勤を求められることもあるため、育児をしながら働いている場合は、特に仕事と家事・育児の両立が難しくなりがちです。企業によって差があるものの、非正規雇用であれば家事・育児のことを考えた働き方がしやすい傾向にあるため、正社員に転職するとワークライフバランスが取りにくくなる場合もあります。
業界選びに迷っている方は、市場規模が大きい業界に目を向けてみましょう。市場規模が大きい分野はニーズが高く、人手不足になりがちです。そのため、業界未経験でも転職しやすい傾向にあります。
ここでは、転職して正社員を目指す際におすすめの業界を紹介します。なお、掲載したデータは、総務省が2023年に発表した「情報通信白書令和4年版」の名目GDPに基づいています。
情報通信産業とは通信業や放送業、情報サービス業、インターネット付随サービスなどで、スマートフォンの普及も後押ししてニーズが高い業界です。実際、2022年の情報通信産業の市場規模は104.8兆円で、全産業の10.7%を占めています。 中でも成長中のIT企業は慢性的な人材不足に陥っている傾向にあります。IT人材の確保・活用が求められる中、今後、女性の受け入れはさらに進んでいくものと考えられます。こうした状況にあることから、未経験でも正社員を目指しやすいでしょう。
情報通信産業とは通信業や放送業、情報サービス業、インターネット付随サービスなどで、スマートフォンの普及も後押ししてニーズが高い業界です。実際、2022年の情報通信産業の市場規模は104.8兆円で、全産業の10.7%を占めています。
中でも成長中のIT企業は慢性的な人材不足に陥っている傾向にあります。IT人材の確保・活用が求められる中、今後、女性の受け入れはさらに進んでいくものと考えられます。こうした状況にあることから、未経験でも正社員を目指しやすいでしょう。
商業は情報通信産業に次いで市場規模が大きく、90.1兆円と莫大な金額が動いています。商業では販売職を中心に多くの女性が活躍していて、現場だけでなくマーケティング職など全体の方向性を決める職種に就いている女性もいます。
一般消費者目線の考えも求められるため、日常生活が仕事に活きるケースも多いでしょう。商業は市場規模が大きい反面、小売業をはじめとして深刻な人手不足にありますが、その要因には長時間労働、休日が少ない、低賃金など労働環境の問題も挙げられます。
一方、働き方改革関連法が2019年4月から順次施行されており、商業においても労働環境は改善に向かっていくと考えられます。もともと女性の求人が多い業界ではありますが、今後は条件面からも転職先として注目できるでしょう。
3番目に大きい市場規模を誇るのが不動産で、名目GDPは80.2兆円です。商業施設やビルなどを開発するデベロッパーや個人の住宅を手掛けるハウスメーカーなどさまざまな企業があり、働き口が多いのが特徴です。
さらに、国や企業の遊休不動産の活用、企業のオフィス改革などの動きもあり、それらに関する求人の増加も見込まれます。
マンション管理や不動産仲介など、高いレベルの接客スキルが求められる職種もあります。中にはインセンティブが充実していて高所得を目指せる企業もあり、自分の希望に合った転職先を探しやすいでしょう。
医療・福祉は市場規模が69.0兆円と4番目に大きく、高齢化に伴いニーズが高まっていて転職しやすい業界の代表格です。診療所やクリニックでは資格がなくても事務として働いている方もいます。
また、超高齢化社会が進むにつれて、介護の需要がますます高くなると予想されています。介護分野は医療・福祉業界の中でも特に成長が期待されており、それを担う人材が不足しているのが特徴です。そのため、介護職は転職先としてさらに注目が高まるでしょう。
医療・福祉業界は、全体的に未経験からでも現場経験を積みながらステップアップできる仕事が多いといえます。数ヵ月で取得できる資格もあるため、今後のキャリアアップにも活かせるでしょう。
5番目に市場規模が大きい業界は建設で、名目GDPは62.3兆円です。建設業界は男性中心の業界と思われがちですが、実は女性が活躍できる業界を目指しています。2014年に「もっと女性が活躍できる建設業行動計画」を策定して以降、女性技術者・技能者の増加を図る取り組みも実施されているのが特徴です。
人手不足の企業も多いので、未経験でも入社のチャンスがあるのも魅力です。造園やリフォームなどでは、感性や洗練されたデザインセンスを求められる場合もあるでしょう。
施工・設計などの現場仕事以外にも、営業や経営企画、人事や総務などのコミュニケーション能力が求められる職種もあります。建設に興味がある方は、一度チェックしてみてもよいでしょう。
女性が転職で正社員を目指す際には、年代によって重視したいポイントが変化します。ここでは、20代、30代、40代の女性が正社員になるために押さえておきたいポイントを年代別に紹介します。
20代での転職は、自分が今後どういった働き方をしていきたいのかを考えて転職する必要があります。キャリア志向なのか、また出産・結婚後に家庭(育児・家事)と両立させながら長く働ける仕事に就きたいのかなど、考え方は人それぞれです。
自分のキャリアプランを描いたうえで、正社員なのか、非正規雇用なのかを踏まえた転職先選びをしましょう。
30代は、結婚や出産、育児といったライフイベントが発生する年代です。すなわち、「スキルアップをしてさらなるキャリアを積むのか」「プライベートを充実させた働き方をするのか」という選択を迫られることもあります。
企業側も、応募者が今後どのようなキャリアプランを描いているのかを知りたいと考えます。そのため、5年後~10年後のライフ・キャリアプランを描いたうえで、どのような働き方や待遇がベストなのか確認することが大切です。
40代の転職では豊富な経験やキャリアが求められることから、正社員の求人も管理職クラスのものが多くなります。
正社員への転職にあたっては、これまでの自分の経験や知識が活かせるかを把握し、それが希望条件にかなうものなのかどうかを見極めることが大切です。
転職で正社員を目指すときには、いくつか注意しておきたいポイントがあります。転職の成功率を上げるために、これらのポイントを押さえてから転職活動に臨みましょう。転職前にしっかりと考えることで自分に合った転職先を選ぶことができ、転職後の後悔を防ぎやすくなります。
すでに子育て中だったり、これから子育てすることが予想されたりする場合は、仕事と育児を両立できる環境であるかを重視しましょう。具体的には、以下の要素を検討します。
・育休・産休の制度があるか
・実際に育休・産休を取得している社員がいるか
・時短勤務制度があるか
上記に挙げたような制度面に加えて、家から会社までの通勤時間や平均残業時間なども確認しておきましょう。さらに、子育てに対する理解があるか見極めることも重要です。面接時に「子育てと両立したい」と素直に伝えたほうがミスマッチを防げます。男性の育休・産休の取得を支援しているかどうかも重要なポイントです。
出産祝い金や資格取得時の補助金制度、バースデー休暇など福利厚生面がどれだけ充実しているかも、しっかりチェックしましょう。福利厚生が充実しているほど、家庭と仕事の両立がしやすくなるからです。
家事や育児の都合上、働き方を変えなければならないときもあります。補助金制度や休暇制度を利用して資格を取得すれば、どこに行っても正社員として働ける可能性は広がるでしょう。
もともと正社員として勤務していても、出産後に同じように社会復帰することが難しくなるケースもあります。場合によっては一時的にパートから再就職し、そこから正社員へステップアップしながら復職したほうが無理なく働ける場合もあるでしょう。
上記のようにライフスタイルに応じて柔軟に働き方を変えられる職場かどうかチェックしておくと、結果的に正社員として長く働けるでしょう。
転職で正社員を目指すのは難しいといわれることもありますが、自分のスキルや経験を活かせる職を選ぶことで転職を成功させる確率を上げられます。ほかにも正社員への転職を成功させるコツがいくつかあるため、代表的なものをここでチェックしておきましょう。
正社員としてキャリアアップを実現したい方は、転職活動をスタートする前に確認しておくことをおすすめします。
資格を取るなど、転職に有利となるようなスキルを習得することは有用です。正社員としての転職では、即戦力としての活躍、貢献が期待されます。
したがって、転職先の仕事に直結する資格やスキルがあると、正社員に転職しやすいといえるでしょう。業種によって有利な資格はさまざまですが、以下のような資格はニーズが高いといえます。
・日商簿記検定
・宅地建物取引士
・社会保険労務士
・秘書技能検定
上記の資格以外にも、自分が働いている職種・業界で重宝される資格があるのであれば、積極的に取得を目指しましょう。
中途採用市場においては、新たに入社する人材には即戦力として活躍するのに必要なスキルや経験が求められます。そのため、転職を成功させたいのであれば、自分がこれまでに培ってきたキャリアを活かせる職種を選ぶことが大切です。
たとえば、ITエンジニアとして働いてきた方は、年収水準が高い別分野のITエンジニアに転職するなど関連性が高い職種を選ぶとよいでしょう。自分が習得したスキルやこれまでの経験で何が高く評価されるのかを考え、ステップアップを目指すのが転職成功のコツです。
自分ひとりで転職活動を進めるより、転職エージェントのサポートを受けながら進めるほうが成功にいたりやすくなります。その理由は、転職エージェントを利用することで経験豊富なキャリアアドバイザーのサポートを受けられ、転職のコツをはじめとしたアドバイスを得られるためです。
さらに、転職エージェントには非公開求人も集まっています。非公開求人は転職エージェントを利用しなければ紹介を受けられないため、転職先の選択肢を広げるという観点でも有用です。転職活動自体の効率アップにもつながるため、積極的に活用するとよいでしょう。
女性の転職で正社員を目指すのは難しいといわれることもありますが、自分の経験やスキルを活かせる職を選べば転職を成功させられる確率を高められます。自分に合った企業に転職するためには転職理由を明確にするとともに、理想の転職を実現できる業界・職種・企業を選ぶことが大切です。
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