更新日:2022/09/30
この記事のまとめ
営業としてキャリアアップするためにIT業界への転職を検討している方の中には、IT営業がやりがいのある仕事かどうか考える方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、IT営業のやりがいや厳しい点、転職を成功させるためのコツを紹介します。転職を通じて自分が望むキャリアパスを実現するためにも、IT営業とはどのような仕事なのかを正しく理解しましょう。
目次
IT営業の具体的な仕事内容や担当する分野はさまざまで、転職先の企業によって異なります。やりがいがある仕事に携わりたいと考えているのであれば、取り扱う商材の特徴を理解したうえで企業を選ぶことが大切です。ここでは、IT営業として携わる商材を5つ紹介します。どの商材が自分にマッチしているかを見極め、後悔しない転職を実現しましょう。
SIerとは、クライアントから委託を受けてシステムを開発する企業を指します。既存のシステムを販売するのではなく、クライアントの要求に応じてオリジナルのシステムを開発することで利益を生み出すビジネススタイルです。
SIerの営業は、クライアントが抱える課題や実現したいことをヒアリングし、どのようなシステムを開発すればよいかを提案します。相手のニーズを正しく理解し、現実的な範囲で実現できるシステムを提案するスキルが求められるでしょう。
SESはシステムやソフトウェアを販売するのではなく、ITエンジニアを必要としている企業に労働力(エンジニア)を派遣することで利益を生み出す企業です。
SES営業の役割は、システムエンジニアやインフラエンジニアを探している企業を見つけて契約を締結することで、同業他社と契約してエンジニアを派遣することもあります。派遣したエンジニアのフォローも重要な役割です。一般的な営業の仕事に加えて、マネジメントにも携わる仕事といえるでしょう。
ハードウェアとは、PCやスマホ、ネットワーク機器のような機器類を指す言葉です。これらの製品を取り扱うのがハードウェア営業で、サーバーのリプレースやPCの新規調達を考えている企業に機器を販売することで利益を得ます。
目に見える有形商材ではあるものの、製品の差別化が難しいのがデメリットです。価格競争に陥りやすいため、クライアントと良好な関係を築いたり既存顧客のフォローに力を入れたりと、自社製品を選んでもらえるような営業活動が求められます。
パッケージソフトウェアとは、完成している既製品のソフトウェアのことです。すでに存在するソフトウェアをクライアントに販売することで利益を生み出します。
オリジナルのシステムを設計・開発するのに比べて営業しやすいように感じるかもしれませんが、効果的に販売するにはソフトウェアが顧客のニーズを満たせることをアピールする必要があります。自社製品が他社の競合製品に比べてどのような強みがあるのかを把握することも重要です。
クラウド営業とは、パブリッククラウドサービスを販売することで利益を生み出すビジネスモデルです。パブリッククラウドにはGoogle CloudやAWS、Microsoft Azureとさまざまなサービスがあります。クライアントのニーズを満たすためにパブリッククラウドをどのように活用できるかを考え、適切な導入プランやシステム設計を提案するのが営業の仕事です。
新たにクラウドサービスを導入したい企業だけでなく、すでに存在するオンプレミスのシステムをクラウド化したい企業に対して営業します。パブリッククラウドでできることは数多く存在するため、適切にプランニングする提案力が求められるでしょう。
IT業界は日進月歩の世界で、新しい技術に興味がある方や社会貢献を重視する方にとってやりがいがある業界です。ここでは、IT営業として働くうえでやりがいを感じられる5つの要素をまとめました。自分にマッチする仕事かどうか判断しにくいと感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
IT営業が取り扱う商品の多くは、ソフトウェアやシステム、サービスといった無形商材です。したがって、IT営業として働くことで無形商材を販売するのに必要なスキルを習得できます。具体的なスキルの一例は以下のとおりです。
無形商材は目に見えないため、相手がイメージしやすいように説明し、導入するメリットを明確に理解してもらわなければなりません。上記のスキルを高めれば、将来的に別の無形商材営業に転職する際にも役立つでしょう。有用なスキルを習得できるのは大きなやりがいにつながります。
IT業界で働いていると、ITに関する知識やスキルを習得できます。本格的に習得するには自発的かつ継続的な学習が求められますが、IT技術に関心がある方であれば積極的に学べるでしょう。
最新のIT技術を駆使してクライアントの課題を解決に導けるのは、IT営業のやりがいのひとつです。目に見える成果を上げたときは達成感を味わえます。ITはさまざまな分野で活用されているため、スキルの汎用性が高く、将来的にさらなるキャリアアップを目指す際にも役立つでしょう。
ITは社会インフラとしての地位を確立しており、さまざまな分野で活用されています。自動運転やIoT、AIといった技術をはじめ、ITは今後もさまざまな場面で活用が進むと予想されており、社会への貢献度が高い分野のひとつです。相手から感謝されたり社会に役立つ仕事をしているという実感を持てたりするのは大きなやりがいにつながるでしょう。
IT業界では成果を上げれば報酬に反映される傾向があり、働くうえで大きなやりがいにつながる要素です。営業も例外ではないため、成果をきちんと評価してほしいと考えている方にとっては魅力的な環境といえます。いままで成果をきちんと評価してもらえずにやりがいを失っていた方や、不公平感を持っていた方は、IT営業への転職を検討してみてもよいでしょう。
IT業界は今なお発展途上にある業界です。AIやIoTをはじめ、次々に新技術が登場して実用化されています。今後もいままで存在しなかった新技術が開発される可能性が高く、向上心がある方にとっては業務に打ち込める環境です。「業界の発展に貢献している」「新技術を活用して社会貢献している」という実感は、大きなやりがいにつながるでしょう。新しいことが好きな方や常に新鮮な気持ちで働きたい方におすすめです。
IT営業はやりがいがある仕事ですが、仕事を進めるうえで厳しさを感じることもあります。具体的な要素の一例は以下のとおりです。
ハードウェア営業やSIerは価格競争や調整・交渉の難しさに直面しがちです。大規模なプロジェクトに携われば、進捗管理をはじめとしたマネジメントの難しさを実感するでしょう。携わる業務によって何が難しいと感じるかは異なります。
IT営業にやりがいを感じるかどうかは、何を得意とするかによって異なります。自分の得意分野や仕事の進め方がIT営業とマッチしないケースもあるため、転職前にきちんと考えることが大切です。ここでは、IT営業にやりがいを感じる方の特徴を紹介します。
IT営業は、関係各所とスケジュールを調整したりクライアントの声を開発現場に伝えたりと、他者とコミュニケーションを取る機会が多々あります。技術的な限界が発覚したときはクライアントに伝え、代替案を考える必要があるでしょう。これらの調整や交渉をスムーズに進めるには、高いコミュニケーションスキルが求められます。
IT技術は日進月歩で、常に学習して新しい技術を習得しないとすぐに役に立たなくなります。開発トレンドも目まぐるしく変化するため、自社で新たな技術を活用したシステムやサービスを開発することもあるでしょう。営業として自社の技術を積極的にアピールするには、最新の技術や開発中のシステムについて正しく理解しなければなりません。最新技術に興味があり、自ら進んで学習できる方に向いているといえるでしょう。
IT営業はロジカルシンキングを磨く必要があります。ロジカルシンキングとは、物事を分析して結果と原因を見極める思考パターンです。クライアントの課題を解決するには、背後に隠れている原因を追究し、自社製品を活用することでどのように解決できるかを考えて提案しなければなりません。原因と結果、解決策が論理的につながっていれば相手も納得しやすくなり、「製品を導入したい」と検討してもらえるでしょう。
IT営業が自分にマッチした仕事であると判断できたら、実際に転職に向けて準備を進めましょう。ここでは、転職活動を進めるときに抑えておきたいコツを2つ紹介します。自分のキャリアパスを思い描き、後悔しない転職を実現するためにも事前にチェックしておきましょう。
自身が保有する経験・スキルを活かせる分野を選ぶことで、転職後に即戦力として活躍して高い成果を上げられるでしょう。たとえば、SIer企業でエンジニアとして働いていた方が営業にキャリアチェンジする場合、同じSIer企業を選ぶとスキルを活かせます。Webマーケティングに携わった経験があれば、WebサイトやWebサービスを開発している企業に転職するとよいでしょう。
ほかにも、プログラミングをはじめとした開発スキルを有している方は開発者目線で物事を考えられるため、より実際的な提案が可能です。マーケティングスキルがあれば、集客に関する課題を抱えている企業に適切な提案ができるでしょう。
IT業界未経験の方は、無形商材の営業経験をアピールしましょう。IT業界は無形商材を取り扱う場合が多く、これまでの経験が転職後も活かせます。IT業界は営業も含めて常に人材不足であるため、営業経験があれば、十分に転職は可能です。
転職後は、相手と強固な信頼関係を構築するスキルやクライアントの要望に応じてプランニングするスキル、臨機応変に対応するスキルが役立つでしょう。無形商材の営業で高い成果を上げた経験があれば、積極的にアピールするのがおすすめです。
ほかの業界からIT営業への転職を検討している方は、IT業界の将来性が気になるかもしれません。IT業界は発展途上にあり、さまざまな新技術が開発されています。新技術の一例は以下のとおりです。
上記の新技術を活用したサービスの開発が活発なことを考えると、将来有望な業界といえるでしょう。転職後もIT営業の経験を活かして別分野にキャリアアップするなど、さまざまなキャリアパスが用意されています。
IT営業はIT技術を活用してクライアントの課題を解決し、社会に貢献できるやりがいがある仕事です。ITに興味がある方やコミュニケーションが得意な方、無形商材の営業経験がある方は活躍できるでしょう。
IT営業への転職を検討している方は、自分のスキルを活かせる企業を探すことが大切です。どの企業を選べばよいのか迷っている方は、ぜひマイナビ営業エージェントをご利用ください。マイナビ営業エージェントでは営業に特化した転職サービスを提供しており、一人ひとりに合った転職をサポートします。
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