更新日:2023/12/08
雇用形態の種類には、正社員、派遣労働者、契約社員、パートタイムなど様々ありますが、メーカー・製造業の募集では、「期間工」という雇用形態をよく目にします。求職者中にはブラックなイメージを持つ方もいるようですが、実際はどのような内容なのでしょうか。
ここでは期間工について、働き方の内容や求められるスキル、得られる収入、メリット・デメリットなどをご紹介します。
目次
期間工は、主に製造業界において「働く期間が決められている契約社員」のことをいいます。企業の業績が良くなり、生産が拡大しているときなどに募集されています。
「一定期間だけ働く」という点では派遣社員に似ていますが、派遣社員の場合は雇用契約を結ぶ相手は派遣会社であり、給与や手当ても派遣会社から支払われます。一方、期間工は企業との直接契約であり、手当てや給与、福利厚生などは、全て企業から受ける点で違いがあります。
期間工を募集しているのは、自動車工場をはじめとする製造工場が多く、その場合、寮も完備していることも珍しくありません。また、職歴が少なくても採用されやすく、給与水準も高めに設定されていることから、誰でも気軽に応募することができます。
期間工の採用では、工場勤務経験者が優遇される傾向がありますが、特別なスキルを求められることはありません。
雇用契約を結ぶにあたり健康診断を受けることになりますが、日常生活を送る上で問題がない健康状態であれば、特に心配しなくてもいいでしょう。
期間工の収入は、勤務する企業の規模などにもよりますが、大手企業の工場であれば、週休2日、寮完備(水道光熱費無料)、食事補助付きで、月収30万円弱が見込めます。また、多くの場合、勤務日数や勤務時間が一定の条件をクリアしていれば、社会保険に加入することも可能です。
さらに、この給与に加え、「満了金」や「満了一時金」と呼ばれる、一定期間勤務したことで支給される給与があるのが一般的です。
企業の中には、満了金を3ヵ月ごとに支給し、その額も3ヵ月目は90,000円だったものが、9ヵ月目には15万円、15ヵ月目には17万円というように、増額するところもあります。
期間工のメリットは、未経験者や就労経験が少ない人でも採用されやすいことです。また、多くの場合、寮や食堂も完備されているので生活に困ることもなく、企業の規定に則った福利厚生も受けることができます。
一定期間働いて貯金をし、その後の一定期間は趣味や、夢を叶えるための時間に使いたいといった人にも働きやすい仕事といえます。
一方、デメリットとしては、一般的には勤務地や配属先を選べないこと、また、更新して働ける期間に制限が設けられていることが多く、いつかは辞めなくてはならないため、その後どうするかを不安に感じることなどが挙げられます。
前項でも紹介したとおり、期間工は最長で働ける期間に制限が設けられていることが多いので、いつかは辞めなくてはいけません。辞めた後は、「他の企業の期間工になる」「期間工の経験を活かして他の仕事に就く」「正社員登用制度を利用する」といった選択肢があります。
正社員登用制度を利用して正社員採用にチャレンジするには、企業の定める条件を満たしていることが必要です。
期間工の経験を活かして他の仕事に就きたいという方は、マイナビエージェントでキャリアの相談をしてみることをおすすめしています。
期間工には正社員登用制度が設けられていることが多く、採用試験に合格すれば正社員になることができます。試験の受験要件は企業ごとにまちまちですが、概ね1年以上の期間工としての勤務と、上司の推薦を登用試験の受験条件とする企業が大半です。
採用試験は、筆記試験と面接試験の2つに分かれている場合が多く、筆記試験では英語や国語、算数などの基本的な知識が問われ、面接試験では「なぜ正社員になりたいのか」「自己PR」「期間工として働く中でどのようなことをがんばってきたのか」「仕事をする上でどのようなことを心掛けているのか」などの質問がされます。
この試験の結果に、普段の勤務成績や仕事ぶり、上司や同僚とコミュニケーションがとれているかなどの評価が加わり、総合判断で正社員になれるかどうかが決まります。
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