更新日:2022/09/30
この記事のまとめ
研究職は学歴や専門的な知識・スキルが求められるため、誰でもできる仕事ではありません。そのため「研究職は年収が高い」といったイメージを持っている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、研究職の平均年収や年収が決まる要素を解説します。年収アップの方法も紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
目次
「研究職は具体的にどのような仕事をするのか」「平均年収はどのくらいなのか」と気になる人も多いでしょう。仕事内容と年収は転職先を選ぶ重要なポイントです。ここでは、研究職の仕事内容と年収について詳しく解説します。
研究職はひとつのテーマに沿って研究をする仕事です。業界や分野によって仕事内容は異なりますが、企業であれば、既製品の改良や新製品・新技術を生み出す研究に従事します。商品企画部門や生産部門と連携を図りながら業務に携わる企業もあります。
研究は主に「基礎研究」と「応用研究」の2つに分類できます。基礎研究は5〜10年先を見据え、ビジネスの種を発見する研究です。利益には直結しませんが、未知の物質・原理を発見する目的があります。応用研究は、基礎研究によって発見されたものを実用化に向けて研究を進める仕事です。
マイナビエージェントの2020年職種別平均年収ランキングによると、研究職の平均年収は449万円です。20代の平均年収は395万円、30代は459万円と、20代から30代にかけて100万円も昇給しています。勤続年数が長いほど高年収が期待できます。
今回紹介した研究職の平均年収は医薬・医療機器・バイオ分野の数字ですが、大手の企業や業界によってはさらなる年収アップも望めるでしょう。
研究職の年収が決まる要素は、勤め先だけではありません。専攻分野や学歴なども年収に影響します。年収が決まる要素を知っておけば、自分の年収がおおよそどのくらいなのか、予想しやすくなるでしょう。ここでは、研究職の年収に影響する要素を4つ紹介します。
一口に「研究職」といっても、分野はIT・食品・化学などさまざまです。研究職は、どの分野を研究するかで年収が変わります。ITや人工知能、製薬といった需要の高い分野を専攻すれば、高年収が期待できるでしょう。また、そういった分野では採用人数も多い傾向にあります。
研究職の初任給は、最終学歴によって決まることがほとんどです。研究職の求人には「博士前期課程(修士)を修了していること」「博士後期課程(博士)を修了していること」を応募条件としているケースがありますが、修士と博士では博士のほうが初任給は高めです。
研究職に語学力は必須ではないものの、海外に生産拠点を持っている企業では英語をはじめとした語学力が求められる場合があります。海外の研究者と連絡を取ったり、英語の論文を読んだりする機会もあるため、語学力のある人は企業に重宝され、年収にも反映されるでしょう。また、実際に海外勤務経験があれば、高く評価される可能性もあります。
他企業や他学術機関などで共同研究の実績があると、年収が高くなる傾向にあります。共同研究の実績がある研究者は、柔軟性のある発想力やスピード感を持って研究を進められると評価されやすいためです。また、共同研究を通じて得た人的ネットワークも、企業での研究に活かせると期待されます。
海外勤務経験や共同研究実績がないからといって、年収が低くなるわけではありません。研究職として年収アップを狙うのであれば、「資格を取得してスキルアップを図る」「上司に年収アップを交渉する」「待遇のよい企業に転職する」といった対策を講じるとよいでしょう。
年収を上げる方法としてもっとも手軽に取り組めるのが、自身のスキルを磨くことです。自身が持つスキルが評価されれば、昇進や昇給につながります。
第三者にスキルを証明するには、資格の取得が有効です。資格を取得することで一定の知識があることを客観的に証明できるうえに、企業によっては資格手当が支給されるところもあります。
自分の能力や成果が年収と見合っていない場合は、上司に交渉してみるのもひとつの方法でしょう。上司に交渉することで、自分の実績やスキルに対する評価を見直してくれる可能性があります。
しかし、上司に交渉する際はただ年収を上げてほしいとお願いするのはNGです。自分がどのくらい実績を出しているのか、会社にどう貢献しているのかを具体的な数字で表したうえで交渉しましょう。
長く働いても年収アップが見込めず、上司に交渉しても認めてもらえない場合は、条件のよい企業へ転職するのもおすすめです。転職すれば、自分のスキルや実績をきちんと評価してくれる企業に出合える可能性もあります。少しでも早く年収を上げたい人は、前向きに検討するとよいでしょう。
研究職の仕事内容や年収を知り、転職すべきか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。転職はそう簡単にできるものではないため、慎重になることも大切です。悩んでいる人は、ここで紹介する研究職へ転職する2つのメリットを参考にしてください。
企業に勤める研究職は、一般消費者や社会の役に立つ製品・技術を研究します。すぐに形にはならなくても、数年・数十年先に自分が発明したものが、何らかの形で世の中に出回ることで社会に貢献している実感が得られるでしょう。
研究職は、新しい発見を追い求める仕事です。世界初・日本初の新製品・新技術を生み出すことに、大きなやりがいを感じる人も多くいます。また最先端の技術に触れることも多いため、他業種では得られにくい刺激もあるでしょう。
研究職は、自分の好きな分野をとことん突き詰めたい人、新しい何かを生み出したい人におすすめの職種です。
研究職には魅力的なメリットもたくさんありますが、少なからずデメリットもあります。転職してから「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、ここで紹介する研究職へ転職する2つのデメリットを押さえておきましょう。
「研究職は自分の好きな分野の研究ができる」とイメージしている人もいるでしょう。しかし、企業の研究職に勤めれば、研究対象を自ら選ぶことは基本的にできません。
企業が市場の状況を踏まえたうえで、自社の利益につながるような研究対象を選定します。企業の研究者として働く以上は給与も発生しているため、仕事として企業に貢献する必要があります。
研究職として入社すると、その企業での専門的な分野を突き詰めることとなります。これまで研究して得た知識・スキルがそのまま他領域で活かせることは少なく、別の製品・技術を扱う分野への転職は難しい点がデメリットです。
また、研究職は別の職種と業務内容が大きく異なるため、異職種への転職も難しいといえます。とはいえ、研究職で得た専門的な知識を評価されるケースもあるため、異職種への転職が不可能なわけではありません。
研究職の平均年収は449万円です。年代別に平均年収を見ると、20代で395万円、30代で459万円と昇給率も高い傾向にあるため、長く勤めれば高年収も期待できるでしょう。また、資格を取得したり、転職したりすることで年収を上げることも可能です。
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