更新日:2024/05/31
この記事のまとめ
研究職は、ひとつのテーマに沿って新商品や新技術の研究を行う職種です。専門的な知識・スキルが求められる職業であるため、実務経験がなくても転職はできるのか、気になる人も多いのではないでしょうか。
この記事では、未経験者でも研究職への転職が可能なのかを詳しく解説します。また、研究職に向いている人の特徴も紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
目次
研究職は新商品や新技術の研究・開発を行う仕事です。何を研究するかは勤め先によって異なりますが、「基礎研究」「応用研究」の大きく2つに分類できます。
基礎研究は、5年・10年先の製品化・実用化に向けて学術的知識をもとに進める研究です。企業の利益には直結しませんが、未開拓の物質・原理を発見し、ビジネスのもととなる研究をします。
そして基礎研究で発見したビジネスの種の製品化・実用化を目指すのが応用研究です。基礎研究に比べてビジネスに近く、市場のニーズに合わせて研究を進めます。また、市場に出回っている既存製品の品質・性能を向上させる研究も応用研究の仕事のひとつです。
研究職の実務経験はないものの、「世の中にはない新たなものを生み出したい」「ひとつの研究に没頭したい」など、研究職に憧れを持っている人も多いのではないでしょうか。ここでは、研究職が未経験でも転職できるのか詳しく解説します。
インターネット上で「研究職 未経験」と検索すると、未経験者歓迎の求人を見つけることは可能です。しかし、基本的に未経験から研究職へ転職するのは困難といわざるを得ません。研究職はほかの職種と比べて求人数が少ないうえに人気もあります。数少ない採用枠に多くの応募者が集まるため、競争率・倍率が高くなってしまうのです。
また、研究職は退職率が低い傾向にあるため、希望する企業の求人が見つからない可能性もあります。ただし、自分のスキルや知識をうまく志望先企業にアピールできれば未経験者でも転職可能なため、前向きに転職活動を行うとよいでしょう。
研究職は専門性の高い分野であるため、転職先が限られます。企業の求人情報には「化学系学部学科を専攻していた人」といったような応募条件が設けられているケースがほとんどです。理系大学を卒業していても、採用されるとは限りません。
食品関連の研究職であれば食品学や生物学、医薬関連であれば薬学や医学といったように、在学中に学んだ分野に関連する業界でなければ未経験者の転職は難しいでしょう。
誰にでも仕事に対する向き不向きはあります。未経験から研究職に転職する際は、自分の性格が研究職に適しているかを知っておくことも大切です。ここでは、研究職に向いている人の特徴を5つ紹介します。当てはまる人は、ぜひ研究職を目指してみてください。
新商品・新技術を開発するためには、0から1のものを生み出す発想力が大切です。単純に「突拍子もない発想」といったものではなく、論文や学術的知見に基づいた根拠のある発想です。
新たなものを発想するには多角的な視点で研究を進めなくてはならず、たとえ小さな気づきであっても見落とさない集中力も必要となるでしょう。そうして見つけた発見を、深く掘り進める根気も重要です。
研究を進めるためには情報収集が欠かせません。自分の持っている知識だけでは新たな発想は生まれにくく、深く研究を進めるには限界が出てきます。また、唯一無二の製品・技術を作るための「オリジナリティ」は、情報のインプットによって磨かれるものといえるでしょう。
研究職に求められる情報収集力とは、ただ闇雲に情報を集める力ではありません。信頼性の高い資料や参考文献を取捨選択して集める必要があります。
研究職はひとりで黙々と研究を進めるイメージを持っている人もいるでしょう。しかし、実際は複数人でチームを組んでひとつの研究を進めることが多いため、コミュニケーションスキルが必要です。
また、企業の研究職は他部署の人と関わる機会もあります。研究の成果や進捗などを研究職以外の人たちに報告する際は、専門用語をかみ砕いて分かりやすく伝える技術も求められます。
企業の「先行投資」でもある研究職の仕事は、仮説を立て、それを立証できるよう実験を何度も繰り返します。研究は長期的なスパンで行うことも多く、成功するケースもあれば、失敗することも多いでしょう。しかし、何度失敗してもめげずにチャレンジすることが大切です。
「失敗は成功の母」ともいいますが、失敗を積み重ねた結果、ようやく成功へとつながるものといえます。研究職には、チャレンジ精神と努力し続ける力が必要です。
研究職では誠実さが重要です。研究職の仕事は上流工程にあたるため、何かミスがあるとその後の工程に大きな影響をおよぼし、迷惑をかけてしまいます。そのため、間違った研究結果を報告するのはNGです。研究過程において何か問題があった際や、失敗したときもすぐに関係各所に連絡する必要があります。
また、研究はチームで行うことも多いため、不誠実な対応・態度は周りの人から信頼を失いかねません。一方、正直な性格でミスをしてもすぐに謝れる人は周囲から好印象を持たれるでしょう。
未経験者が研究職へ転職するのはハードルが高いといえますが、自分の知識・スキルを磨くことで転職活動を有利に進められます。ただし、企業によって求められる知識やスキルが異なる点には注意しましょう。研究職未経験者の人は、ここで紹介する2つのポイントを押さえてから転職活動を進めてください。
研究職に求められる知識・スキルは業界や分野ごとに異なり、研究職に特化した資格はありません。しかし、転職先によっては必須とされる資格もあるため、志望先企業に応じた資格を取得するとよいでしょう。
たとえば化学メーカーの研究職であれば「危険物取扱者」、IT業界であれば「基本情報技術者試験」などです。応募条件に特定の資格が必須とされていなくても、資格取得によって専門的な知識を有していることを証明できるため、転職を希望する分野の資格は積極的に取得を目指すとよいでしょう。
研究職へ転職するために英語力は必須ではありません。しかし、海外に生産拠点を持つ企業、グローバルに事業展開している企業などは、研究職に英語力を求めることがあります。研究職が英語を必要とされる場面は、主に「現地の研究者と連絡を取る」「論文を読む」「海外赴任」の3つです。
求人情報には「TOEICスコア600点以上」といったように、具体的な条件を明示している場合があります。研究職に高い英語力を求める企業は少ない傾向にありますが、できる限り英語力を身につけておくことをおすすめします。
実務未経験者が研究職へ転職するのはハードルが高いとされています。しかし、未経験者を歓迎している求人もあるため、知識・スキルをアピールできれば転職可能です。資格の取得や英語の習得など自身のスキルを磨いたうえで転職に臨むとよいでしょう。
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