更新日:2022/09/30
この記事のまとめ
研究職は専門的な知識を要する職種です。そのため、「転職するには特定の資格が必要なのではないか」と思う人も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、研究職へ転職するために資格は必要なのかを解説します。また、研究職におすすめの資格や効率的な資格試験の勉強方法についても紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
目次
研究職は専門的な知識・スキルが求められる職業です。そのため、研究職へ転職するには資格が必要なのか気になる人も多いのではないでしょうか。ここでは研究職に転職するために資格が必要か、また資格を取得する利点についても解説します。
研究職へ転職するために必須の資格はありません。しかし業界や研究分野によっては、求人情報の応募条件に必須資格が明記されていることもあります。たとえば、医薬業界であれば「薬剤師」「毒物劇物取扱責任者」、食品業界であれば「栄養士」「調理師」などです。
求人情報の応募条件に必須資格が明記されていなくても、資格を取得することで専門的な知識を身につけていることをアピールできます。転職活動を有利に進めたい人は、自分の学びたい分野や転職したい業界に合わせて資格を取得するとよいでしょう。
転職活動を有利に進めるために資格を取得するのはひとつの方法ですが、資格取得にはお金がかかる点に注意が必要です。求人情報で必須となる資格が明記されていない場合は無理に実費で資格を取らず、転職後に企業の資格取得支援制度を利用して資格を取るのもよいでしょう。
資格取得支援制度でどこまで補助してくれるかは企業によって異なりますが、交通費や受験費、教材費などを補助してくれることが一般的です。
資格を取得することで専門的な知識を習得していることを証明できますが、どのような資格を取ればよいか分からない人も多いでしょう。研究職は業界によって転職活動で有利に働く資格が異なるため、ここでは幅広い業界に役立つ汎用的な資格を5つ紹介します。
TOEICは自身の英語力を証明できる検定試験です。試験には合格・不合格はなく、自身の英語力がスコアで評価されます。研究職へ転職するのに英語力は必須ではありませんが、海外に生産拠点を持つ企業では研究職にも一定の英語力が求められます。
英語力は現地の研究者とのコミュニケーションや英語論文の読解、海外赴任といったさまざまな場面で活かせるため、TOEICで高スコアを目指すとよいでしょう。
QC検定(品質管理検定)とは、品質管理の知識が問われる検定試験です。日本の多くの製造業では、高い品質管理能力が求められています。企業の品質管理部門では重要な資格ですが、研究職も同様に品質管理に関わるため、一定の知識を習得していると業務に役立ちます。
製造業に勤める研究職は、新製品の開発・実用化に向けて研究・実験を繰り返します。消費者に高品質の製品を届けるためには、品質管理能力を磨くことが大切です。
知的財産管理技能検定は、知財マネジメントに関する基礎知識が問われる資格です。知的財産とは、人間が発明したアイデアや技術といった価値のあるものを指します。
さまざまな製品・コンテンツが生み出される世の中において、知的財産に関するトラブルは少なくありません。企業の知的財産部門では重要な資格ですが、研究者にとっても自分が発明した権利を守るために知財マネジメントを学ぶのは大切なことです。
弁理士とは、知的財産に関する専門家のことです。弁理士試験に合格することで、知的財産権に関する豊富な知識を身につけられるほか、弁理士として特許の出願を行えます。
知的財産管理技能検定と同様に、知的財産における知識は研究者の発明権利を守るために重要です。新製品を生み出す企業に勤める場合は、弁理士の資格があると重宝されます。ただし難易度の高い資格であるため、すぐに取得するのは難しい点に注意が必要です。
危険物を取り扱うために必要な資格です。化学研究所や食品研究所など、業界によっては実験の過程で危険物を取り扱うケースがあります。自分の希望する転職先が危険物を取り扱う場合は、危険物取扱者の資格を取得するとよいでしょう。
危険物取扱者には甲種・乙種・丙種の3種類の免状がありますが、全種類の危険物を扱える甲種がおすすめです。ただし甲種危険物取扱者試験には化学に関する学科修了者や乙種危険物取扱者免状の取得者など一定の受験資格があるため、まずは誰でも受験可能な乙種・丙種の取得を目指しましょう。
研究職へ転職するために資格を取得するのは有効ですが、そもそも研究職ではどのようなスキルを持った人材が求められるのかも知っておくべきでしょう。
資格を取得するまでに数ヵ月〜数年かかることもありますが、スキルは努力次第ですぐに身につけることも可能です。ここでは、研究職に求められるスキルを3つ紹介します。
研究職の仕事は、新製品・新技術の研究・開発です。そのためには専門的な知識が要求され、分からないことは自分で積極的に調べなくてはいけません。海外の論文やインターネットで情報収集することも多いでしょう。研究職には専門分野を深く学ぶ意欲、物事を突き詰める熱意が求められます。
研究職はひとりで黙々と研究を行うイメージを持っている人も多いでしょう。しかし、実際は複数人のチームでひとつの研究を進めることも多いうえに、クライアントと議論する機会もあります。そのため、研究職には情報交換や方向性を確認するためのコミュニケーションスキルが欠かせません。
研究職の仕事は、取り組むテーマによっては長いスパンで実験・研究を繰り返します。仮説を立て、立証できるまでうまくいかないことも多いでしょう。しかし、失敗しても諦めずに努力する粘り強さが重要です。
「失敗は成功の母」ともいいますが、失敗のプレッシャーに負けずに、成果を出すため一歩一歩研究を進める必要があります。
資格の中には簡単に取れるものもあれば、数年単位で勉強してようやく取得できるものもあります。しかしコツを押さえれば、効率のよい勉強が可能です。ここでは、資格試験に向けた勉強で押さえておきたい3つのコツを紹介します。ぜひ取り入れてみてください。
資格取得に向けて、すぐに勉強を始める人も多いのではないでしょうか。しかし試験勉強を始める前に、「試験の全体像」を知ることが大切です。まずは出題範囲や出題科目、配点などを確認しましょう。
配点が高い科目は重点的に勉強し、配点の低い科目は後回しにするなど、何に注力して勉強を進めればよいかが見えてきます。
資格試験で満点を目標にするのはよいことですが、資格は一定の合格ラインを越えれば取得できるため、無理に満点を目指して勉強する必要はありません。限られた時間の中で資格取得を目指すのであれば、覚えるべき知識の取捨選択をしましょう。
過去問を公開している資格であれば、過去問を重点的に解き進める勉強方法がおすすめです。資格試験は、過去問と類似した問題が出題されるケースが多いため、過去問を解くことでおおよその試験傾向をつかめます。また、自分の苦手な問題や、どの科目に時間がかかるのかも把握できるでしょう。
転職活動のために資格取得を目指す場合、働きながら試験勉強を進める人も多いでしょう。働きながらの資格取得は勉強時間も限られてくるため、効率の悪い勉強方法は避けるべきです。ここでは、資格の勉強でやらないほうがよいことを2つ紹介します。
教本をノートに丸写しして暗記する勉強方法は、時間がかかるため効率的とはいえません。仮に教本を暗記できても、問題を解く力は身につけられないでしょう。しかし、要点をまとめたり、苦手な部分をノートに写したりするのはおすすめです。
資格試験では、知識のインプットだけでなく、アウトプットに時間をかけることも大切です。分厚い参考書を端から端まで読み進め、知識のインプットに時間がかかれば、過去問を解く時間がなくなってしまいます。知識の定着にはアウトプットも重要であるため、バランスよく勉強の時間配分をしましょう。
研究職へ転職するために必須の資格はありませんが、資格を取得すれば専門的な知識をアピールでき、転職活動を有利に進められます。業界や分野によって取るべき資格は異なりますが、この記事で紹介した5つの資格は幅広い業界で役に立つため、取得を目指すとよいでしょう。
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