更新日:2024/01/11
転職の際に求められる「志望動機」。的確かつ志望先にしっかり届くものにするためには、志す業界の特色やどのような人材が求められているかを事前に知っておくことが大切です。
今回は、保険業界における志望動機の書き方やそのポイントについて解説します。実際の例文もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
保険商品は、病気やケガ、災害をはじめとしたさまざまな「万が一の事態」に備える人が購入する商品です。保険会社は、契約者から保険料の支払いを受ける代わりに、あらかじめ定められた事故が発生した際に所定の保険金を支払います。
保険業界の主な仕事は「保険業務」と「資産運用」の2種類に大別でき、支払った保険料が掛け捨てになるタイプのものや積み立て型のものなど、さまざまな商品があります。
保険業界では、個人を相手に一人ひとりのライフプランに合わせた保険商品を提案する必要があります。人の数だけ将来設計があるので、相手の視点に立ってどのような提案が最適なのかを一緒に考えていくことが重要となります。
そのため、誰かのために働くことにやりがいを感じる人や、人と接するのが好きな人、保険商品を通して人々の生活を支えていきたいと考えられる人が保険業界には求められています。
保険業界への志望動機を考える際は、次の3つのポイントを意識することが大切です。
保険会社がどのような役割を持っており、何を目的として経営しているのかを理解しておくことが大切です。業界についての理解を深めておくことで、「なぜその業界を選んだのか?」のような問いにもスムーズに答えられるようになります。
志望先の会社がどのような理念を持っているのかを確認し、強みにしている部分がどこなのかを入念にリサーチしておきましょう。「どうしてその会社選んだのか」を述べる際に、「理念に共感した」「会社が持つ〇〇という強みに惹かれた」などのように、明確な答えを自分の中に持つことができます。
自己分析を行い、自分が持つスキルや強みを把握しておくことも大切です。過去の経験も振り返りながらスキルの棚卸しを行い、自分はどのような部分で志望先の企業に貢献できるのかを明確にしておきましょう。
保険業界の志望動機を書く際に押さえておきたい4つのコツを紹介します。最終的には「どうしてその会社でなければならないのか」が伝わる志望動機を作成することがポイントです。
「なぜ保険業界を志望したのか」は面接において必ず問われるであろう項目の一つです。業界のどのような部分に魅力を感じたのか、他の業界ではなく保険業界を志望した理由はどこにあるのかを、自分の言葉でわかりやすく説明しましょう。
「他の保険会社ではなく志望先の保険会社でなければならない理由」を記述することも大切です。それが明記されていなければ「他の会社でもよかったのではないか」と思われてしまう可能性があります。その会社でしか実現できないことなど、魅力を感じた理由が伝わるような内容を心がけましょう。
「自分が志望先の企業に入社したらどのような部分で貢献できるのか」をアピールします。自身のスキルや得意なことを織り交ぜながら、企業の理念や特徴、扱っている商品などと関連づけて書くのがおすすめです。「私は○○の経験を持っているので、貴社の△△という保険商品の普及に貢献できると考えました」などの例が考えられます。
入社したらどのように業務に取り組んでいきたいのか、意気込みや目標を熱意が伝わるように記述しましょう。「〇〇の業務に携わり、貴社の△△という保険商品を広く浸透させていきたいと考えています」など、具体性のある内容を意識すると伝わりやすい内容になります。
ここからは、実際に使える保険業界の志望動機の書き方例をご紹介します。経験者、未経験者それぞれの例を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
まずは、保険業界経験がある場合の例文をご紹介します。
<例文1>
「私は現職で中小企業を対象とした損害保険の提案営業に5年間従事しています。最近、自身の生命保険を見直す機会があり、生命保険の分野に関心が移ったことから、個人向けの生命保険の提案にも挑戦してみたいと考えるようになりました。
貴社は積み立て型や貯蓄型の保険商品を数多く取り扱っておられる他、外貨運用を含む保険商品など、他社では扱われていない商品も数多く用意されているという点に魅力を感じ、志望をいたしました。個人向けの営業活動に携わるのは初めてですが、これまで法人営業として培ってきた経験を通して、即戦力として貴社に貢献したいと考えています。」
法人営業から個人営業に転職する場合の志望動機です。それまで従事していた内容から関心が移ったために新たな活躍の場を求めている、という流れがポイントで、「他にはめずらしい商品を扱っている点に魅力を感じている」という表現でその会社でなければならない理由を表現しています。
<例文2>
「現職では災害保険のリテール営業に従事しています。地震保険や火災保険など、個人の方が万が一の事態に備えるためのサポートにやりがいを感じていましたが、経験を重ねるうちにより広いフィールドで自分の力を試したいと考えるようになり、法人営業に興味を持つようになりました。しかし、現職の会社には法人営業を行う部署がないため、法人営業として業界トップの実績があり、豊富な保険商品を扱っている貴社を志望しております。
これまでリテール営業で培った経験から、円滑なコミュニケーションで顧客との関係を築くスキルを貴社でも活かせると感じています。」
個人向けのリテール営業を行っていたものの、法人営業に携わる機会を求めて転職を決意した、という志望動機です。社内の異動などでは希望を叶えられないことをアピールし、転職に至った経緯に説得力を持たせています。
次に、保険営業が未経験の場合の例文をご紹介します。
<例文1>
「私が保険業界を志望するきっかけとなったのは、2年前に自転車事故に遭ったことです。重大な事故にはならずに済みましたが全治2ヵ月のケガを負うことになり、その間は日常生活もままならず、仕事も休まなければならなくなりました。
幸い、職場で勧められた保険に加入していたこともあり、金銭面の不安を抱えることなく治療に専念できましたが、その経験から保険に興味を持つようになり、自分も多くの人に保険の重要性を伝え提案したいと考えるようになったことが、保険業界を志望した理由です。
保険業界の中でも長い歴史がある貴社は、堅実でお客様を第一に考えた経営を続けていらっしゃいます。常にお客様に寄り添う姿勢に魅力を感じ、貴社を志望しております。なお、現職では法人向けのインサイドセールスを担当しています。ヒアリングを通じてお客様の要望を引き出すことを得意としており、現職の経験を貴社でも活かせると考えています。」
自分自身の事故をきっかけに保険に興味を持ち、保険業界を目指したという内容の志望動機です。「お客様に寄り添う企業であること」に企業への価値を見出し、志望につながったという構成がポイントです。
<例文2>
「私が生命保険の重要性を知ったのは、家族の入院がきっかけでした。幸い、生命保険に加入していたことから金銭面の不安を抱えることなく治療でき、現在は退院しております。この経験から、生命保険の重要性を実感するだけでなく、日頃から保険について十分な知識を持つことが大切だと実感しました。人々の暮らしを支える生命保険の大切さをより多くの人に知ってほしいと感じ、保険業界を志望しています。
貴社は豊富な保険商品を取り扱っており、一人ひとりのライフプランに合わせた柔軟な提案が可能な点に魅力を感じて志望いたしました。現職では法人営業を行っており、数多くのお客様と接してきた経験は貴社でも活かせると感じています。」
家族の入院を機に保険の大切さを知った、という内容の志望動機です。自身の経験をきっかけに保険商品を多くの人に提案し広めていきたいと考えたという理由を、保険業界を目指した志望動機としています。
ここまで、保険業界における志望動機の書き方やそのポイントについてお伝えしました。志望動機を書く際は、その業界を選んだ動機や志望先の会社でなければならなかった理由などを相手にわかりやすく伝えることが大切です。
人々のライフプランに関わる保険業界の仕事においては、「なぜこの仕事をしたいのか」の表明はとりわけ重要だと言えるでしょう。ここでご紹介した例文なども参考にしながら、自分なりの言葉で独自性のある志望動機を作成しましょう。
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