⼊社1、2年⽬の
転職事情〜早期転職を
成功させるポイントとは?
第二新卒向け 転職ノウハウ・お役立ちコンテンツ
新卒就職から1年⽬・2年⽬で転職を検討しなくてはならないのは、よほど今の会社に失望したか、やむをえない事情に直⾯した⼈が多いのではないでしょうか。
⼀般的に、新卒から3年以内に転職する⼈のことを「第⼆新卒」といいます。第⼆新卒はまだ特定の会社のカラーに染まっていないということから、採⽤に関して新卒に準ずる扱いをする企業も⾒られます。
また、最初に勤めた会社とはまったくの異業種にもチャレンジが可能です。
とはいえ、「たった1年や2年で前職を辞めたということが採⽤に不利に働くのではないか?」という不安を持つ⼈も少なくないでしょう。
そこで、1年⽬・2年⽬で会社を退職する新卒者の実態や、第⼆新卒が転職を成功させるためのポイントなどについてお話ししていきたいと思います。
新卒1〜2年で退職する⼈は意外に多い!!
厚⽣労働省が2016年10⽉25⽇に発表した「新規学卒者の離職状況」によれば、2014年に⼤学を卒業した⼈の1年以内離職率は12.3%、1年以上2年以内離職率は10.5%にのぼります。
新卒100⼈のうち、約4⼈に1⼈が2年以内に会社を辞めているのです。
ちなみに、2013年卒の3年以内の離職率は31.9%。つまり、⼤卒の約3⼈に1⼈が、第⼆新卒として就活の場に戻って再びスタートを切るという計算になります。
離職率の⾼い業種を産業別に⾒ると、宿泊業・飲⾷サービス業がトップで50.5%、2位は⽣活関連サービス業・娯楽業で47.9%、3位は教育・学習⽀援業で47.3%となっています。上位3つは約半数の⼈が3年以内に退職していることがわかります。
2013年卒社員の3年後の離職率が⾼い業界(上位5つ) | |
---|---|
宿泊業・飲⾷サービス業 | 50.5% |
⽣活関連サービス業・娯楽業 | 47.9% |
教育・学習⽀援業 | 47.3% |
医療・福祉 | 38.4% |
⼩売業 | 37.5% |
※厚⽣労働省「新規⼤学卒業者の産業別卒業3年後の離職率の推移」2016年10⽉
逆に離職率が低いのは、電気・ガス・熱供給・⽔道業がトップで8.5%、2位は鉱業、採⽯業、砂利採取業で12.4%となっています。3位は製造業で18.7%、4位は⾦融・保険業で21.0%と、離職率が低い業界であっても1〜2割程度は3年以内に離職するという結果が出ています。
2013年卒社員の3年後の離職率が低い業界(上位5つ) | |
---|---|
電気・ガス・熱供給・⽔道業 | 8.5% |
鉱業、採⽯業、砂利採取業 | 12.4% |
製造業 | 18.7% |
⾦融・保険業 | 21.0% |
複合サービス事業 | 23.2% |
※厚⽣労働省「新規⼤学卒業者の産業別卒業3年後の離職率の推移」2016年10⽉
職種にもよりますが、「1年⽬・2年⽬の離職はそれほど珍しくない」といってもさしつかえないでしょう。
新卒1〜2年⽬で転職したいと思ったら
離職に際して、「すぐに転職先を探さなくてはならない」と考える⼈は多いでしょう。「今の会社を辞めるのはいいが、辞めたあとにどんな会社に転職するか」は⼤きな問題です。最初の就職の経験を基に、後悔のない、できるだけ理想に近い転職をしたいものです。
ここからは、第⼆新卒としての就職活動を成功させるために持っておきたい⼼構えをお伝えします。
<まずは⾃分の気持ちを整理する>
転職活動を始めるにあたって、最初にしなくてはならないことは何でしょうか?
それは「⾃分の気持ちの整理」です。
これは、⼀⾒簡単なことのように思えますが、実際に転職活動をスタートさせるために必要な気持ちの整理は、「⾃分の気持ちを、第三者に客観的に説明できるよう整理する」という作業が必要なのです。
新卒の就活と第⼆新卒の転職はまったく違います。
「就活は1〜2年前に経験したばかり。あれをもう1回やればいいんだろう?」などと思っていると、⼿痛いしっぺ返しをくらうかもしれません。
新卒の就活では志望企業に対して、企業研究などを基に「なぜこの会社を志望したか」の説明ができれば充分でした。しかし、第⼆新卒の転職となると、「なぜ前の会社を1〜2年で辞めるのか(退職理由)」と「当社を志望する理由は何か(志望動機)」という2つのステップを、整合性のある⼀貫したストーリーで説明しなくてはならないのです。
履歴書や職務経歴書を書くにも⾯接を受けるにも、この⼀貫したストーリーは⽋かせません。また、採⽤側も第⼆新卒には「1〜2年で前職を辞めた⼈だから、ひょっとして当社で嫌なことがあったら、またすぐに辞めてしまうかもしれない」という疑いを持っています。
⾯接の席でも「なぜ前職を1〜2年で辞めたのですか?」「もう少し⾟抱してみようとは思いませんでしたか?」「状況を改善するための努⼒はしましたか?」「それはどんな努⼒ですか?」といった、鋭く踏み込んだ質問が続くことを覚悟しておくべきです。
⾃分の気持ちが⼗分整理できていないと、こういう鋭い質問を受けているうちに「新しい成⻑の場を求めて転職するつもりだったが、苦しいことから逃げていただけなのかも…」「ひょっとして、⾃分に⽢えがあったのかも…」といった迷いが⽣じてしまいます。
こうした迷いを⽣じさせないためにも、しっかり⾃分の気持ちを整理しておきましょう。
ポイントは「危険からは逃げろ。壁からは逃げるな(乗り越えろ)」です。
「⾃分にとって、前職にとどまり続けるのはリスキーだから退社した。決して壁にぶつかって挫折したわけではない」。
そういう確信を持てるまで、⾃分の気持ちと向かい合う時間を持つことが重要です。
<第⼆新卒のライバルはフレッシュな新卒!!>
第⼆新卒は、新卒と⽐べると「社会のきびしさを知っている」「ビジネスマナーを⾝に付けている」という点でアドバンテージを持っています。とはいえ、まだ1〜2年の経験では、これといったスキルは⾝に付いていない⼈が⼤半でしょう。
第⼆新卒の最⼤のライバルは新卒です。新卒と競争して転職を成功させるためには、上記のような第⼆新卒のアドバンテージを最⼤限にアピールし、「フレッシュさと即戦⼒性を併せ持つ魅⼒的な⼈材」として印象付ける必要があります。
早期転職のメリット・デメリット
転職する明確な理由があったとしても、実際に退職を決断するのは勇気が必要です。
最終的な判断を下す前に、⼊社1、2年⽬で転職するメリット・デメリットをしっかりと理解しておきましょう。
<早期転職のメリット>
新卒就職から1〜2年で早期転職をすることのメリットは、「本当に志望する業界や会社に第⼆新卒として転職できるチャンス」が得られることです。
好景気・不景気などの要因で、卒業する年によって新卒採⽤の求⼈数は変化します。不運にも就活期に志望業界の求⼈数が少なく、やむをえず他の業種を選んだという⼈もいるでしょう。そういう場合、志望する業界の採⽤が活発になった時期を⾒計らって転職するという⽅法があります。
先ほど紹介した厚⽣労働省の資料でも、「求⼈数の少なかった年は早期離職者が多い」というデータが⾒られますから、みんな考えることは同じなのかもしれません。
しかし、あまり社会に出てから年数が経過してしまうと、志望業界で即戦⼒として活躍できるスキルがなくては、有利な転職は難しくなります。だからこそ、できるだけ若いうちに志望業界に転職したほうがいいと考えることができるのです。
<早期転職のデメリット>
デメリットとしては、「忍耐⼒や協調性、コミュニケーション能⼒などに問題があるかもしれない」といった偏⾒の⽬で⾒られやすく、シビアな審査が⾏われやすいという点が挙げられます。
また、⼀部の⼤企業では「新卒⼀括採⽤」という慣⾏が残っており、第⼆新卒には求⼈情報が提供されず、エントリーが難しいという側⾯もあります。
このため、第⼆新卒が新卒と互⾓に競争するためには、転職⽀援サービスやキャリアアドバイザーからの⽀援を受け、第⼆新卒には公開されていない⾮公開求⼈情報の提供を受けたり、あなたの資質や意欲を⾼く評価してくれる企業と個別に折衝してもらったりするといった⽅法が有効でしょう。
新卒1年⽬・2年⽬の転職を成功させるポイントは?
新卒1年⽬で転職を成功させるには、「せっかく⼊社したのに、なんですぐに辞めちゃうの?」という率直な疑問に答え、誰もが納得できる退職理由を語ることが最⼤のポイントとなるでしょう。
いったん⾃分なりに退職理由をまとめた上で、
「なぜこんなに早くあきらめたの?」
「在籍し続けて、もっと努⼒できることがあったのでは?」
「会社に⽢えていたんじゃないの?」
といった質問を想定し、それに対する説明を⽤意しておきましょう。
ただし、「反論」するべきではありません。⾯接官が気持ち良く納得してくれるような、説得⼒のある答えを準備してください。
また、新卒2年⽬では、上記の転職理由の理論武装に加え「2年間で⾝に付けたスキル(即戦⼒性)」をアピールしましょう。例えば「適切なデータをもらえれば、必要な資料をまとめて分析できます」「顧客企業との折衝は任せてください」といった、具体的な実務単位で⾃分にできることをアピールすることで、⾯接官に好印象を与えることができます。
また、新しい環境に率先してなじみ、新卒に劣らないフレッシュさやバイタリティをアピールすることも重要です。
<チャンスを逃さず、強い意志と計画性を持って転職活動に臨もう>
今回は、新卒⼊社から1年⽬・2年⽬で転職する⼈に対して転職を成功させるポイントをご紹介しました。
- ⾃分の気持ちを客観的に説明できるよう整理する
- 誰もが納得できる退職理由を⽤意する
- 新卒2年⽬の⼈は実務レベルの即戦⼒性もアピールする
- 最⼤のライバルはフレッシュな新卒。社会経験というアドバンテージをアピールし、フレッシュさでも負けていないことを伝える
上記のような点を踏まえて転職活動を進めていただければと思います。
新卒で⼊社した会社を短期間で辞めるのは、気が引けるという⼈も多いでしょう。しかしながら、現状に不満を持ちながら⾟抱した結果、貴重な転職のチャンスを逃してしまっては元も⼦もありません。若いうちに⼀刻も早く⾃分を⽣かせる業界・職種に転職し、⾃分が本来望んでいたキャリアをスタートさせたほうがいい場合もあるでしょう。
⼀度、転職すると決めた以上は、強い意志と計画性をもって、理想的な転職を実現してください。
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