更新日:2024/03/18
転職の際に必要となる履歴書は、採用担当者に自分のことを知ってもらうための大切な書類です。名前や住所、学歴などの項目を丁寧に記入することはもちろんですが、転職先企業の業種に見合うよう、書き分けることも重要です。
ここでは、業種別の履歴書の書き方をご紹介します。業種に合わせて書き方を変えて、採用担当者の印象に残る履歴書を作りましょう。
目次
メーカー(製造業)の求人は、個人のスキルや専門知識があることはもちろん、性格的にものづくりが好きだったり、やりがいを感じられたりする人を求める傾向があります。また、製品を開発・生産する上で、企業の経営方針に応募者が適応できるかどうかという点も重視されます。ですから、転職先として検討する際は、まず応募企業の経営方針を調べて、自分に合っているかどうかを見定めましょう。その上で、自分の技術や知識を活かしてどのように貢献できるのか、具体的なビジョンを履歴書に記載すると良いでしょう。
これまでに製造業に関わったことがある方なら、作った物に対する愛情をどのように持っていたかなどを表現すると好印象となるでしょう。また、未経験者でアピールの仕方がわからない場合は、ものづくりに惹かれたきっかけや出来事を志望動機に書いてみましょう。「機械いじりやプラモデルづくりが好き」などでも構いません。その好奇心が応募企業の製品に紐付けられれば、それは大きな志望動機となりえます。
総合商社の場合は、語学力のある人材を求める企業が多い傾向があります。特に英語の需要は高く、TOEIC700点以上のスコアを目安としている企業がほとんどです。この基準を超えるスコアを獲得できているなら積極的に記載して、英語のキャリアについてわかりやすくアピールしましょう。さらに近年は、アジア市場の重要性も増しているため、中国語や韓国語、タイ語など、第二外国語の能力もあるとさらに強みとなるでしょう。
また、商社は同業他社が多数あるため、「どこでも良いので応募した」ととらえられないよう、なぜその商社を選んだかについて明確な理由を伝えることも大切です。応募する企業の強みや扱う商品やプロジェクトに対する思いを一言添えるなどして、志望動機にリアリティを持たせましょう。
取得している資格はなるべく多く記載したほうがアピールとなりますが、やみくもにすべてを記載すればいいというわけではありません。商社であれば、商社の仕事に通じる資格を優先的に記載しましょう。
一般的な会計知識があることをアピールできるのは「日商簿記検定」の2級以上です。また、「ビジネス実務法務検定」があれば、基本的な法的知識が身に付いていることの証明となります。
そのほか、WordやExcel、PowerPointなど、Microsoft Office製品の操作スキルを証明する国際資格「MOS」など、IT系のスキルをアピールすることもおすすめです。
金融関連企業や官公庁の求人では、コンプライアンスを意識した誠実さが求められます。履歴書でも、まず気を付けたいのは第一印象となる写真です。一般的に履歴書の写真は、証明写真機で撮影・プリントした物を使用することがほとんどですが、より良い印象を持ってもらうためには、プロのカメラマンに撮影してもらった写真を使用することも検討してみましょう。写真館で撮影目的を説明し、「真面目で爽やかな履歴書の写真を」などとイメージを伝えれば、撮影してくれるでしょう。プロによる撮影は、写真の色調補正などもしてくれますので、仕上がりに大きな差が出ます。
業種によって、履歴書の作成は手書きがいいかパソコンでの作成がいいか、意見が分かれることがあります。求人情報に手書きと指定があったり、パソコン使用可と書かれていたりすれば、それに従います。書かれていない場合は、応募先の企業の特性をよく調べて使い分けしましょう。
・金融関連企業
金融関連企業の場合、社風や職種によってはパソコンでの作成のほうが好まれる場合があるため、応募先に合わせて判断しましょう。
・官公庁・公社
官公庁や公社に応募する際は、特に誠実さが求められますので、手書きの履歴書が好印象とされています。誤字脱字に注意して下書きをし、丁寧に心を込めて清書しましょう。
手書きで作成することが基本である履歴書ですが、ITや通信、インターネット関連企業の場合は、パソコンで作成するのが一般的です。作成する際は、フォントサイズや段落の幅など、デザイン・バランスをしっかりと考慮し、見やすさを重視した履歴書を作ることが大切です。
履歴書の提出に関しては、メールに添付して送付するよう指定される場合もあります。このようなエントリー方法の場合、「書類提出からすでに選考が始まっている」ととらえて、手を抜かないようにしましょう。
また、IT関連企業では、学歴・職歴欄は西暦で記載するほうが良いことが多いようです。表記方法についても一貫性を持たせ、ちぐはぐな部分がないかチェックしましょう。
ITエンジニアは分業制であることも多いですが、その垣根を越えられる人物は重宝されます。例えば、前職がネットワークエンジニアで、転職希望先がサーバーエンジニアであった場合などは、前職の経験などをしっかりアピールします。
また、志望動機や自己PRでは、前職で得た専門知識や実績を活かして、どのような利益を企業にもたらすことができるかを記載しましょう。スキルアップやキャリア形成に関する具体的なビジョンがあると、なお良い印象を与えます。
ここまで業種ごとの履歴書についてご紹介してきましたが、どの業種でも、同業種の企業に転職を希望する場合は、業界経験者であることをしっかりアピールしましょう。
例えば、金融関連企業の場合、担当していた期間の取り扱い金額や件数、またその増加率などの実績を数字で示したり、個人的な実績ではなくても所属グループでの数値をしっかり記載したりすることで、経験者であることを伝えます。
履歴書は、業種が違えば、書き方も記載する内容も違ってきます。業種別にアピールすべきポイントを見定めて、採用担当者の目にとまる履歴書に仕上げましょう。
出来上がった履歴書に不安がある場合は、第三者に見てもらうことをおすすめします。自分ではなかなか気付きにくい、読み手が受け取る印象などがわかるかもしれません。マイナビエージェントでは、あなたの目指す業界に精通したキャリアアドバイザーが、転職で勝ち抜くための書類づくりをサポートいたします。
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