更新日:2024/03/08
この記事のまとめ
履歴書の通勤時間欄とは、自宅から応募企業までにかかる通勤時間を記入する項目です。通勤時間は応募企業の採用条件に適しているかどうかの判断材料となるため、分かりやすく正しい情報を書くことが求められます。
ここでは、通勤時間欄の書き方のポイントやルールをまとめました。また、通勤時間が長くかかってもマイナスなイメージを持たせないための対処法を併せて解説します。
目次
履歴書に通勤時間の記入項目が設けられている理由は、採用担当者が「この応募者は自社に適した人材なのか」と判断するポイントになるためです。通勤時間からどのようなことを判断するのか、具体的な内容は以下をご覧ください。
採用担当者は履歴書の通勤時間を見て、応募者にとっての負担が大きくないか、企業側のコスト負担にならないかという点をチェックしたり、採用となった場合の配属先を検討したりします。
不正確な情報を書いてしまうと、企業が採用の判断を正確に行えなくなるほか、採用後の勤務条件や配属場所等に影響しかねません。間違いのないように記入しましょう。
通勤時間を書く際、「バスも出ているけれど、自転車でも行ける」「路線AとB、どちらからでも行ける」といった理由から、どの通勤手段やルートを書くのが適切であるのか、悩んだことがある方もいるでしょう。ここでは、履歴書の通勤時間を書くときのポイントをご紹介します。
通勤にかかる所要時間は、往復ではなく片道の時間を記入しましょう。なお、所要時間とは、自宅から会社までのドアtoドアの時間です。
私鉄を使った場合とJRを使った場合など、複数の行き方がある場合には、その中から最短時間となるルートを選びます。注意点として、実際に入社した後は、時間ではなく運賃が最も安い通勤経路で通勤交通費の計算を行う場合があることです。新幹線や有料特急など、実際に使う可能性が低いと思われるルートは、いくら最短時間であっても省いて考えましょう。
また、公共交通機関以外を使った通勤は、基本的に避けるのがマナーです。自転車やバイク、自家用車などは、交通事故に遭う確率が高いため、企業によっては通勤時の利用を認めていないケースがあります。
応募要項に自転車通勤や自家用車・バイクによる通勤が可能である旨が明示してある場合は、公共交通機関以外のルートを使った通勤時間を記入しても問題ありません。ちなみに、車は「自家用車」、バイクは「自動二輪車」、原付は「原動機付自転車」と表記します。
会社によっては、通勤時間欄に記入された情報を基に、配属先や社宅・寮への入居対象になるかを判断することがあります。そのため「だいたいこれくらいだろう」という想像で書いてはいけません。たとえ利用したことがある路線であっても、改めて正確な時間を調べて書きましょう。
ただし、通勤時間は信号や電車の乗り継ぎなどの都合で数分程度の誤差が生じるものなので、1分単位で細かく記入する必要はありません。通勤時間は、5分単位で記入すればOKです。詳しく調べた結果、通勤時間が38分であったとしても、40分と書きましょう。
履歴書に通勤時間を記入する際には、「約1時間20分(JR、地下鉄)」など、利用する通勤手段を書いておくと、より丁寧な印象を与えられます。なお、自宅から最寄り駅まで10分以上かかる場合は、「約50分(徒歩、バス)」などと記入してください。
自宅から応募企業までの通勤ルートが複数ある場合、どのルートを使った通勤時間であるのかまで分かるように書き添えておくと、より丁寧です。
【例】
00時間45分(△△線●●駅→◎◎線□□駅→××線◯◯駅を利用の場合)
ただし、枠がそれほど広くなく、文字が小さくて読みづらくなってしまうような場合は、無理に書く必要はありません。
履歴書に記入する通勤時間を正確に書くには、インターネットのルート検索等を利用するのがおすすめです。Google マップやYahoo!地図のルート検索機能を使えば、自宅から応募企業までの最短ルートや到着にかかる時間を調べられるので便利でしょう。
通勤時間の欄に「 時間 分」とあらかじめ印字されていて、通勤時間がちょうど1時間だったり、1時間以内だったりするときは、それぞれ「約1時間00分」「約0時間45分」などと書きます。
「1時間 分」「 時間45分」といったように空欄を作ると、「記入漏れでは?」と思われてしまう可能性があるためです。
通勤時間があまりに長すぎると、「通勤によって体力を消耗してしまい、仕事のパフォーマンスに影響しかねない」「会社側のコスト的な負担が増える」といった懸念を抱かれる可能性があります。
採用に影響しないといわれる通勤時間の目安は、「最大90分〜120分」です。これを超える場合には、採用担当者にマイナスなイメージを持たれないようにフォローを入れることをおすすめします。なお、面接を受ける際、履歴書の内容に補足して、改めて問題がない旨を伝えることも大切です。
通勤時間が長めであっても業務に支障をきたさないことや、以前も同じ通勤時間で勤務したことがあるなど、時間の長さが問題ないことをアピールしましょう。
なお、これは通勤時間欄ではなく、自己PR等の欄に「体力に自信がある」といったアピールポイントとして記載するのがおすすめです。通勤時間の欄に無理に記入すると、採用担当者が読みづらくなってしまいます。
応募企業付近への転居が決まっている場合や、採用されたら近くに転居するつもりである場合は、その旨を伝えてアピールするのが有効です。
応募先企業付近への転居が決まっているのであれば、履歴書の住所欄にその旨を書き添えるとともに、通勤時間欄にも新住所からの通勤時間を記入しましょう。
また、転居先は決まっていないが、採用された場合は転居するつもりがあるのであれば、本人希望欄等に「採用いただけましたら近隣エリアへ転居いたします」などと書きます。併せて、通勤時間欄にも予定の通勤時間を記入してください。
転居先が決まっている場合と、未定の場合の通勤時間の書き方の例は下記のとおりです。
<転居先が決まっている場合>
2020年12月入居予定の新住所より、約0時間50分(電車、バス)
<転居先が未定の場合>
現在:3時間00分(内定後は通勤30分以内のエリアへの引越しを予定)
転居が決まっている場合は、いつ引っ越す予定であるのかも書いておくと丁寧です。
ここでは、さまざまなケース別に履歴書の通勤時間の書き方を解説します。勤務地が自宅から近いケースや、配属先が未定であることから通勤時間が分からないケースなど、一般的に悩むことが多いケースを中心にまとめました。
勤務地が自宅から近く、公共機関を使う必要がない場合でも、徒歩や自転車といった交通手段と併せて通勤時間を記入しましょう。通勤時間だけの記入では、「書き忘れではないか」と勘違いされる恐れがあります。
【例】
約00時間5分(徒歩)
応募先の企業に事業所が複数あり、どこに配属されるのかが面接時点では分からない場合もあります。そのようなときは、通勤時間が最短となる勤務地までの所要時間を書きましょう。
【例】
約1時間20分(◯◯支店までの通勤時間)
なお、距離や通勤時間にかかわらず、希望の勤務地がある場合は、本人希望欄に記入します。その際には通勤時間も、希望の勤務地までの時間を記入するようにしましょう。
また、別の場所に配属されても問題がない場合は、面接の際にその旨を伝えるとよいでしょう。
引っ越し予定がすでに定まっている場合には、現住所と新住所両方の通勤時間を記入します。
通勤時間の記入欄に2つ記入することが難しいようであれば、通常の記入欄には現住所から会社までの通勤時間を記入しましょう。新住所から会社までの通勤時間は、連絡先欄や備考欄に記入します。
【例】
<通常の記入欄>
約3時間00分(バス)
<連絡先欄や備考欄>
2020年12月入居予定の新住所より、約0時間50分(電車、バス)
電車だけでなく、バスや車でも通勤が可能といった場合には、早く到着する手段を優先して記入します。ただし、新幹線や特急といった多額の交通費がかかる手段は例外です。
また、日によって通勤方法を変える予定があったとしても、履歴書の通勤時間欄には一番早く到着する手段を記入しましょう。記入枠に余裕があるようであれば、複数記入しても構いません。
【例】
約0時間20分(電車)
約0時間40分(バス)
通勤時間は、選考における判断材料のひとつです。極端な話ではありますが、まったく同じ評価の応募者が2人いて片方の通勤時間が10分、もうひとりが2時間だった場合、通勤時間の短い応募者が採用される可能性が高いでしょう。
通勤時間が長いか短いかだけでなく、「41分(走った場合)」などと、基本的なルールにそぐわない書き方をしてしまうと、採用担当者の印象が悪くなる恐れがあります。通勤時間は、正確に分かりやすく、ルールに則して記入しましょう。
また、転居の予定がある場合はきちんとそれを明記するなど、採用担当者に不安を感じさせない書き方を心掛けることが大切です。
履歴書の書き方には基本ルールがあります。しかし、応募者によって記入内容は異なるため、例文どおりに書けば問題ないとは言い切れません。
だからこそ、履歴書の書き方に迷ったときには、第三者に確認してもらいましょう。マイナビエージェントであれば、転職のプロとして添削が可能です。求人のご案内から履歴書の添削に至るまで、料金は一切いただいておりません。ぜひお気軽にご相談ください。
履歴書の通勤時間欄には、片道の最短時間を正確に5分単位で記入しましょう。地下鉄やバスといった通勤手段についても、明記することをおすすめします。しかし、引っ越し予定がある場合や入社後の勤務地が未定の場合などをはじめ、「定型文では書きづらい......」というケースもあるでしょう。
そのような場合には、ぜひマイナビエージェントまでご相談ください。マイナビエージェントでは、転職成功率を高めるため、履歴書の添削およびアドバイスを行っております。
履歴書
【履歴書】自動車免許の正しい書き方|取得日や正式名称の確認方法も紹介
履歴書
履歴書の送り方は採用に影響する?郵送のマナーから封筒の書き方まで徹底解説
履歴書
履歴書に書く「現在に至る」「以上」の意味とは?ケース別の記入方法を解説