更新日:2024/03/21
この記事のまとめ
転職活動において、自己PRはとても重要です。自己PRでアピールできるポイントはさまざまですが、「柔軟性」を伝えたいと考えている方もいるのではないでしょうか。柔軟性は、多くの企業で歓迎される能力です。
ただし、いくら仕事に役立つからといっても、アピールの仕方によっては評価を得られない場合もあります。そこでこの記事では、柔軟性を自分の強みとしてアピールするにあたって、知っておきたいポイントをご紹介します。要所を押さえて、魅力の伝わる内容にしましょう。
目次
柔軟性がある方というのは、具体的にどのような人物を指すのでしょうか。プライベートの場面ではさまざまなケースが考えられますが、企業が求める柔軟性がある方は、主に次の3つのタイプに分けられます。
想定外のことが起こったとき、パニックに陥らずに必要な対応ができる方は、柔軟性があります。慌てず冷静に、問題や解決策について考えられる力と、フレキシブルな対応力を兼ね備えているといえます。
相手の意見を否定せず、たとえ反対意見であってもしっかり傾聴し、よい部分を取り入れて自分の意見をブラッシュアップできる方も柔軟性があるといえます。「相手の言い分にも一理ある」と考えて、その意見を素直に聞き、成長できる方ともいえます。
専門分野にこだわらず、複数の分野で活躍できる方も柔軟性があるといえます。さまざまな部署になじめる順応力や適応力に加え、多くの分野での経験を歓迎する好奇心・成長欲などを持ち合わせた方だといえるでしょう。
自己PRは応募者の人間性と魅力を伝える項目です。採用担当者に自分を採用するメリットを伝え、評価につなげましょう。柔軟性をアピールできれば、「活躍できる人」「協力関係を育める人」「問題解決ができる人」という印象を持ってもらえます。ここからは、柔軟性のどのような部分がメリットになるのか、詳しく見ていきましょう。
未経験分野への転職では、業界や業務内容に関する知識が不足しているケースもあります。入社後に多くのことを学ばなければならない状況において、柔軟性はプラスに働きます。柔軟性があると、周囲の環境に応じて自身のスタイルを変えられるからです。
新しいワークスタイルに順応できなければ、職場内での孤立やトラブルを招くことも。柔軟性を持ち合わせていると、そういった懸念を払拭し、環境の変化に適応しながら活躍できる人材だと期待してもらえるでしょう。
柔軟性がある方は、固定観念にとらわれずに、周囲の意見を素直に吸収できます。日々の業務に励む中で、「自分用のマニュアル」を作っている方も多いのではないでしょうか。自分に合った手順で仕事を進めるのも大事なことですが、自分のやり方に強く執着する姿勢は、欠点にもなり得ます。「融通が利かない人」「周囲と良好な関係を築けない人」という印象を与えてしまうかもしれません。
柔軟性をアピールできれば、そういったイメージとは反対に、協調性を持って仕事に取り組める印象を持ってもらえます。
さまざまな手段を比較検討し、最適な方法を見つけながら目標達成を目指せるのが、柔軟性のある方の特徴でもあります。柔軟性のある方とは、意志が弱い方を指すわけではありません。諦めずにゴールへ向かう強い心を持ちながらも、「セオリーが通用しないときもある」と分かっている方です。
柔軟性があれば、途中で予期せぬ事態が起こっても、状況を判断して臨機応変に対応できます。そのため、自己PRで柔軟性をアピールできれば、問題が起きても大局を見失わずにトラブルに対処できる人材というイメージを与えられます。
面接や履歴書などの自己PRで柔軟性をアピールする際に、単に「私は柔軟性があります」と述べても説得力はありません。企業の採用担当者に「柔軟性がある方だな」と思ってもらうには、実際にどのような場面でどう行動したのかという、具体的なエピソードを伝えるのが大切です。
具体的なエピソードを加えて、説得力のある自己PRにするには、次のような点に注意しましょう。
「トラブルが起きたので柔軟性を発揮して頑張った」だけでなく、「トラブルが起きたが◯◯をした結果△△となった」というように、結論まできちんと伝えるようにします。 また、結果を伝える際に数字を入れると、採用担当者はより具体的なイメージができます。
いくら柔軟性を発揮して対処した話でも、最終的にうまくいかなかったような、ネガティブなエピソードは避けましょう。
応募書類や面接では、具体的なエピソードに加え、「その柔軟性をこれからの仕事でどう活かせるのか」まで考えて伝えるのがおすすめです。
応募先の業務内容にマッチした活かし方をアピールできれば、企業への理解が深いと感じてもらえるでしょう。自己PRは、志望度の高さを伝えるチャンスにもなり得ます。企業への貢献意欲を示し、企業が求める人材であると伝え、さらなるアピールにつなげましょう。
まずは、面接で柔軟性をアピールする例文をご紹介します。面接で自己PRを伝える際は、企業側から指定がなければ3分以内を目安にしましょう。長さを調節する練習をしておくと、指定があっても戸惑わずに話せます。
【例文】
私の強みは、柔軟性があることです。 前職ではドラッグストアの販売員をしておりましたが、マニュアルどおりの対応をするのではなく、お客様一人ひとりに合わせた対応を心掛けてきました。 たとえば、英語が通じない海外のお客様がいらっしゃったときは、スマートフォンの翻訳アプリを使ってコミュニケーションを取って対応しました。
お客様がお求めの商品がなかったときは、ただ「ございません」と言うのではなく、明日の入荷予定を確認してお伝えしました。お急ぎの方にはどのような機能や価格帯の物をお探しなのかを伺ったうえで、希望に近い別の商品をおすすめするというように、臨機応変な対応を心掛けました。
おかげさまで多くのお客様からお褒めいただき、「助かりました」との言葉をいただきました。 このような臨機応変な対応力を、御社でも活かしたいと思います。
【例文】
私の強みは、柔軟性です。 前職では、飲食店の店舗リーダーとして、スタッフをまとめる立場にありました。アルバイトスタッフは海外からの留学生も多く、言葉や文化の違いから行き違いも少なくありませんでした。
そのようなときにはスタッフの話をしっかり聞き、相手の考えや常識を知ることで、解決策を考えてきました。 一方的にルールを押しつけるのではなく、相手の考え方を深く知ると、自然と相手の意見を尊重してよい点を取り入れる癖がつきました。 このような、相手の意見を尊重して学ぶ態度は、チームワークが重要な開発の仕事でも活かせると考えています。
履歴書と職務経歴書で柔軟性をアピールする場合、内容の方向性はどちらも同じで構いません。アピール内容が違うと、採用担当者に強みが伝わりにくいため、違う部分をアピールするのは避けたほうがよいでしょう。履歴書は100文字~150文字程度、職務経歴書は200文字以上で記入するのが目安なので、履歴書に書けなかった部分を職務経歴書でアピールするのがおすすめです。
【例文】
私の強みは、お客様のニーズに気がつき、行動に移せる柔軟性があることです。前職では、お客様に快適な時間を過ごしていただけるように、お客様が望む接客を意識していました。声のボリュームやトーン、声のかけ方などをお客様によって変えることで、お客様に寄り添う接客ができました。
「今日は○○さんが出勤でよかった」と言ってもらう機会が増え、直近2年はお客様アンケートで好感度1位のスタッフに選ばれています。
【例文】
私は、お客様が望んでいることを把握し、最適な対応ができる柔軟性を持っています。前職では、カフェのホールスタッフを担当していました。カフェに来るお客様は、年齢も利用スタイルもさまざまです。仕事をしているお客様には声のボリュームを落として接客し、お子様連れのお客様には明るくフレンドリーに対応するなど、お客様によって声のかけ方を変えました。
その結果、多くのお客様と信頼関係を築けるようになり、「○○さんがいるから来たよ」「今日も○○さんと話せてよかった」と言っていただける機会が増えました。直近2年は、店内で実施したお客様満足度アンケートで好感度1位を獲得しています。
一言で柔軟性といっても、人によって解釈は異なります。職種によって活かし方も変わるため、どのように活用できるのかを具体的に伝える必要があります。また、面接の場で柔軟性を発揮できるかも重要なポイントです。ここでは、柔軟性をアピールするときに注意したい点をご紹介します。
自己PRは、自分が「企業ニーズにマッチする人材」であると伝える時間です。単に、自分の能力の高さをアピールすればよいわけではありません。募集要項を読み込み、応募するポジションに求められている部分を把握したうえで、自己PRの内容を考えます。すべての企業に刺さる魔法のフレーズはありません。企業のニーズと自分の価値が交わる部分を探し、「理想に近い人物」であると伝えられるように工夫しましょう。
柔軟性を持ち合わせている方は、何事にも臨機応変に対応できます。それは、面接の場においても同じです。柔軟性をアピールしたいのであれば、イレギュラーな質問にも、うまく対処する姿を見せる必要があります。
予想外の質問に不安な表情を浮かべたり、無言のまま時間が過ぎたりすると、柔軟性をアピールできません。「アピール内容と実際の行動が矛盾しているのではないか」という懸念を与えてしまいます。
柔軟性は強みになる一方、「決断力に乏しい」と捉えられる場合があります。決断に時間がかかると、ビジネスチャンスを逃しかねません。作業が進まず、メンバーに悪影響を与えてしまうケースもあります。
また、柔軟性は「自己主張が苦手」と思われやすい点も留意しておきましょう。発言力がないと会議に呼ばれなかったり、出世が遠くなったりする場合もあります。これらのイメージを払拭するために、柔軟性が持つネガティブな側面も把握したうえで、アピール方法を工夫する必要があります。
自己PRは、単に「◯◯が得意です」と述べるだけでは説得力がありませんが、具体的なエピソードを語れると効果的にアピールできます。
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応募書類は、内定を勝ち取るための重要なアイテムです。その中でも自己PRは、人間性を伝えるための大切な項目であるため、ぜひキャリアアドバイザーのサポートを受けてみてはいかがでしょうか。マイナビエージェントを活用すれば、訴求力の高い応募書類へとブラッシュアップ可能です。面接対策も実施しているので、まずはお気軽にご相談ください。
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