毒物劇物取扱責任者とは?資格の取得方法や試験、活かせる仕事について|求人・転職エージェント

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更新日:2023/12/04

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毒物劇物取扱責任者とは?資格の取得方法や試験、活かせる仕事について

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農薬や化学薬品といった毒物や劇物を製造したり、輸入したりする仕事に携われるのが、毒物劇物取扱責任者です。毒物劇物取扱責任者になるためには、国家資格を取得する必要があります。
毒物劇物取扱責任者の試験を受けるにはどのような条件があるのか、資格を取得できた場合に活躍できる仕事はどんなものがあるのか、まとめました。

目次

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毒物劇物取扱責任者とは?

毒物劇物取扱責任者は、毒物や劇物を取り扱う企業内で、自分を含め、従業員や周辺の人々の健康が損なわれることがないように管理を行う人のことです。

毒物劇物の製造者や販売者、輸入事業者、研究機関などでは、必ず毒物劇物取扱責任者を登録しなければいけません。これは、「毒物及び劇物取締法(第七条)」によって定められている会社の義務です。

なお、毒物劇物とは、「毒物及び劇物取締法(第二条)」によって下記のように定義されています。

  • 毒物:シアン化水素、水銀、ヒ素、ニコチンなど100品目以上
  • 劇物:アンモニア、過酸化水素、硝酸、硫酸、ホルムアルデヒドなど300品目以上
  • 特定毒物:四アルキル鉛、モノフルオール酢酸など10品目以上

毒物劇物取扱責任者になれる人の条件

毒物劇物取扱責任者になれるのは、以下のいずれかの条件に合致する人です。

ただし、条件にあてはまる人であっても、18歳未満の人と、麻薬や大麻、阿片、覚せい剤中毒者、過去に毒物や劇物、薬事に関して罰金以上の罪を犯してから3年未満の人、厚生労働省令で定められた心身の障害による欠格事由にあてはまる人は、毒物劇物取扱責任者になることができません。

各都道府県で実施する毒物劇物取扱責任者試験に合格した人

毒物劇物取扱責任者試験に合格することで、毒物劇物取扱責任者になることができます
申請の際に窓口に提出する資格を証明する書類は、毒物劇物取扱責任者試験の合格証書です。

薬剤師

薬剤師の資格を持っている人は、毒物劇物取扱責任者になることができます
申請の際に窓口に提出する資格を証明する書類は、薬剤師免許証です。

厚生労働省令で定める学校で応用化学に関する学課を修了した人

厚生労働省令で定める学校とは、大学等、高等専門学校、専門課程のある専修学校、高等学校です。
各学校によって、必要な学科や単位の基準が定められています。
申請の際に窓口に提出する資格を証明する書類は、卒業証明書や成績証明書です。

毒物劇物取扱責任者試験について

毒物劇物取扱責任者試験の、受験資格や試験内容についてまとめました。
薬剤師免許がなく、応用化学に関する学課を修了していない方は、試験に合格する必要があります。
これから試験を受けようと考えている人は参考にしてください。

受験資格

学歴や経験、年齢を問わず、誰でも受験することができます
ただし、上述のとおり、18歳未満の場合や薬物中毒者などは試験に合格しても、毒物劇物取扱責任者にはなれません。

試験内容

毒物劇物取扱責任者の試験内容は、筆記試験と実地試験です。
実地試験といっても、実際に毒物や劇物を扱うのではなく、筆記試験と同様に全てマークシート形式で行います。

筆記試験

  • 毒物及び劇物に関する法規
  • 基礎化学
  • 毒物及び劇物の性質及び貯蔵その他取扱方法

実地試験

  • 毒物と劇物の識別や取扱方法

試験の種類

毒物劇物取扱責任者試験には、「一般」「農業用品目」「特定品目」の3種類があり、それぞれ責任者になれる業態が変わります。

  • 一般:毒物または劇物の、全品目を扱えます。製造業・輸入業・販売業で毒物劇物取扱責任者になれます。
  • 農業用品目:農業用の毒物または劇物のみを扱えます。輸入業・販売業で毒物劇物取扱責任者になれます。
  • 特定品目:特定品目の毒物または劇物のみを扱えます。輸入業・販売業で毒物劇物取扱責任者になれます。

就きたい業種が決まっている人や、すでに該当の業種に就職している人は、必要な毒物や劇物を取り扱える資格取得を目指すのが効率的です。
しかし、これから転職を目指す人や、将来も使える汎用性の高い資格を取りたい人は、「一般」の合格を目指すと、より幅広い業務に対応できるようになります。

試験会場と日程

毒物劇物取扱責任者の試験は、自治体ごとに行われています
自分の住んでいる自治体や勤務先の自治体など、行きやすい場所で受験しましょう。どこで受験したとしても、資格を取得すれば全国どこでも毒物劇物取扱責任者になることができます。

試験の開催頻度は年に1回です。
試験日は各都道府県で異なりますので、タイミングが合わない場合は、別の都道府県で受験するなどするといいでしょう。願書の受付日も決まっていますので、各都道府県のサイトで確認してください。

合格基準と難度

毒物劇物取扱責任者試験の合格基準や合格率は、自治体によって異なります

2019年度、東京都の場合

  • 合格基準:筆記試験、実地試験ともに各科目で50%以上正解していることと、全ての科目の合計が60%以上正解していること
  • 合格率:一般54.3%、農業品目29.2%、特定品目71.4%、計51.6%

2019年度、福島県の場合

  • 合格基準:筆記試験、実地試験ともに各科目で30%以上正解していることと、全ての科目の合計が60%以上正解していること
  • 合格率:一般31.9%、農業品目18.2%、特定品目16.7%、計27.6%

どこの自治体で受ける場合でも、勉強さえ十分できていれば、合格することができるでしょう。
過去問も自治体ごとにサイト上で公開されていますから、しっかり対策をとることができます。

受験料

毒物劇物取扱責任者試験の受験料は、受験する自治体によって異なります。
東京都は12,900円(非課税)ですが、関西広域連合(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、徳島県の試験を実施する行政機構)では10,300円(非課税)です。

毒物劇物取扱責任者の資格を活かせる仕事

毒物劇物取扱責任者の資格は、毒物や劇物に該当する薬品を取り扱う仕事で活かすことができます

具体的には、毒物劇物を製造する工場毒物劇物を運搬するトラックの運転手輸入業ホームセンターでの業務などが、毒物取扱責任者の資格を活かせる業種だといえるでしょう。

しかし、例に挙げた業種は、毒物劇物取扱責任者の資格が必須ではありません。就職した後で資格取得を目指せる求人も多いため、転職が決まってから資格取得を目指すという方法もあります。

毒物劇物取扱責任者の資格を活かせる仕事は多い

毒物劇物取扱責任者は、トラック運転手やホームセンターでの業務、輸入業、研究機関などで活かせる資格です。
すでに資格を持っている方で、スキルを活かせる仕事への転職を希望している方や、毒物劇物取扱責任者の資格取得を目指しやすい関連業種への転職を目指している方は、ぜひマイナビエージェントのキャリアアドバイザーにご相談ください。

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マイナビエージェント編集部

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