更新日:2022/04/01
近年、急速に普及しているクラウドサービス。今後も、さらに多くのウェブサービスやインフラシステムなどにおいて、クラウドの利用が見込まれています。
クラウドサービスの成長に伴い、IT関連のエンジニアにとっては、クラウド関連の知識をつけることは必須になりつつあります。
ここでは、クラウドに関する知識やスキルがあることを証明できる資格をいくつかご紹介します。
目次
クラウド(クラウドコンピューティング)サービスとは、インターネットなどのネットワークを経由して、別の場所にあるサーバーが提供する様々なサービスのことです。
クラウドサービスの代表的なものといえば、GmailやYahoo!メールといったウェブメールでしょう。自分の手元にあるコンピューターにソフトウェアをインストールすることも、独自のサーバーを用意することもなく、ネットワークにつながったブラウザ上で、メールの閲覧・送付などの操作ができます。
また、昨今では企業内で使われているシステムも、クラウド化される流れが加速しています。
導入・運用の容易さや、ランニングコストの削減、利用したいサービスだけが選べるといったメリットに加え、最近ではクラウドのセキュリティレベルも上がり、クラウドサービスの導入を進めたり検討したりする企業はどんどん増えてきています。
クラウドサービスが大いに普及し、企業システムのクラウドへの移行が盛んに行われている現在、IT関連のエンジニアにとって、クラウド関連の専門知識や技術の取得は欠かせないものとなりつつあります。
特に、インフラエンジニアやネットワークエンジニア、サーバーエンジニアなど、ネットワークやサーバーの分野に直接かかわるエンジニアには必須のスキルといえるでしょう。
クラウドの知識を得るために役立つ資格には、どのようなものがあるのでしょうか。
ここからは、クラウド関連の資格をいくつかご紹介します。資格勉強による知識の取得に加え、資格を取ることで、自らの知識を客観的にアピールできる武器にもなります。
AWS 認定は、Amazonにより提供されているクラウドサービス、Amazon Web Services(AWS)に関する知識やスキルがあることを認定する資格試験です。AWSは、現在クラウド市場ではトップシェアを誇っています。
AWS 認定には、下記の11種類の資格があります。
AWS 認定クラウドプラクティショナーは、最も基礎的なスキルを認定する資格です。
半年程度のAWS使用経験とクラウドの知識を持っている人が対象になります。
AWS 認定クラウドプラクティショナーの取得によって、AWSクラウドとは何かという基礎知識や、AWSの基本的な使い方ができることが認定されます。
アソシエイトレベルは、1年程度AWSクラウドを使用し、AWSクラウドによって問題解決を実施した実務経験を持つ方が対象です。
設計者向けのAWS 認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト、運用担当者向けのAWS 認定 SysOps アドミニストレーター - アソシエイト、開発者向けのAWS 認定開発者 - アソシエイトの3つの認定があります。
プロフェッショナルレベルは、2年程度のAWSの実務経験を持つ方が対象です。
設計者向けのAWS 認定ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル、運用担当者ならびに開発者向けのAWS 認定 DevOps エンジニア - プロフェッショナルの2つの認定があります。
レベル別のほかに、高い専門知識が問われるAWS 認定も用意されています。高度なネットワーキング、ビッグデータ、セキュリティ、機械学習、Alexa スキルビルダーの5種類があります。
Google Cloud 認定資格はGoogleのクラウドプラットフォームであるGoogle Cloudに関する知識やスキルを証明するための資格です。
ここでは、日本語で受験できる種類をご紹介します。
アソシエイトレベルは、Google Cloudでの実務経験が半年以上で、Google Cloudでプロジェクトを運営するための基礎知識・スキルを取得したい方を対象にしたものです。
Associate Cloud Engineerは、Google Cloudに関わるエンジニアとしてのスキルを証明する、入門編的な資格になります。
プロフェッショナルレベルは、IT業界の経験が3年以上かつ、Google Cloudを使用したソリューション設計と管理の経験が1年以上ある方を対象にしたものです。
ソリューションの設計、構築、管理に関するスキルの認定を行うProfessional Cloud Architect、アプリケーション構築に関するスキルの認定を行うProfessional Cloud Developer、データに基づく意思決定に関するスキルの認定を行うProfessional Data Engineerといった種類があります。
Azureは、マイクロソフトが提供するクラウドプラットフォームで、AWS、Google Cloudと並んで3大クラウドのひとつといわれています。
Microsoft Azure 認証試験は、レベル別、対象者別に様々な種類のものが存在しています。試験の枠組みも年々変化していますので、最新の情報を確認することをおすすめします。
Alibaba Cloud 認定試験は、Alibabaが運営するクラウドプラットフォームAlibaba Cloudの知識・スキルを測るものです。Alibaba Cloudは中国ビジネスに強いといわれています。
Alibaba Cloud 認定は、クラウドコンピューティング、クラウド・セキュリティ、ビッグデータの3つのジャンルに分かれ、それぞれにアソシエイト、プロフェッショナル、エキスパートの3つのレベルが用意されています。
アソシエイトは、クラウド初心者向けの入門レベルです。これらの認定試験は日本語で受験できます。
プロフェッショナルは、実務経験のあるクラウドエンジニアに向けた認定です。アソシエイトレベル同様、日本語で認定試験を受けることができます。
エキスパートは、特定の分野における高度な実務経験を持つクラウドエンジニア向けの認定です。認定試験は、英語・中国語のみの試験となります。
Alibaba Cloud 認定試験は、数万人を超えるITプロフェッショナルのコミュニティを運営している国際的なIT業界団体であるCompTIAが行う、クラウドコンピューティング環境においての必要な知識、スキル全般を評価するものです。ISO17024の認証も受けた、国際的な資格試験となっています。
CompTIA Cloud+の取得によって、クラウドへの移行を行うためのシステム要件の分析、クラウドリソースのマネジメント、メンテナンス、セキュリティ、トラブルシューティングといった、標準的なクラウド手法やクラウドの実装に関する知識やスキルがあることが証明されます。
CompTIA Cloud+は、ネットワークやストレージあるいはデータセンターの管理者として2~3年程度の実務経験者を対象としており、クラウドエンジニア、ネットワークエンジニア、クラウド管理者、ネットワーク管理者、システム管理者、データセンターエンジニアにとって役立つ資格です。
クラウドサービスは今後、ますます発展していきます。それに伴い、システム構築やセキュリティの問題など、クラウドに詳しい人材はさらに需要が増えていくことが見込まれます。IT関連のエンジニアとして働くのであれば、クラウド関連の資格を取っておいて損はありません。
また、資格を持っていることは、クラウドに関する知識やスキルのアピールにもつながりますので、転職活動の武器にもなります。さらにステップアップするための転職をお考えの方は、マイナビエージェントをご利用ください。専門性の高い分野にも詳しいキャリアアドバイザーが、あなたの現状に即したアドバイスをいたします。
IT業界
Webエンジニアに将来性はない?AI発展の3つの影響と生き残るための戦略
IT業界
ネットワークエンジニアの将来性は?需要が高まる理由と必須のスキル
IT業界
システムエンジニアを辞めたい4つの理由と辞める前に確認したいこと