AI資格7選!試験概要や仕事内容を徹底分析【2021年更新版】|求人・転職エージェント

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更新日:2022/04/01

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AI資格7選!試験概要や仕事内容を徹底分析【2021年更新版】

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近年、AI業界は急激に実用化が進んでおり、今後も大きな成長が見込めます。
そこで、AI業界で活躍するために役立つ、AI関連資格の種類と取得方法をまとめました。
すでにAI業界で働いている人はもちろん、これから目指したいと考えている人も、資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。

目次

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今後も拡大が見込まれるAI業界

AIとは、人工知能のことです。
身近なところでは、スマートフォンの音声アシスタントAIチャット車の自動運転などもAIに関連する技術です。
また、ビッグデータの収集と活用もAI関連業務のひとつです。

近年、幅広い分野でAIの実用化が進んでいます。
将来、人の仕事はAIに奪われていくという論文が発表されたこともありますが、実際にAIの発展は、今後の人手不足解消のカギになるだろうと期待されています。

少子高齢化が進む日本では、この先、どんどん現場で仕事を行う人材が不足していくと考えられます。
そのような中で、AIは人の仕事を奪う存在ではなく、人の仕事をサポートし、人材不足をカバーしてくれる存在として注目されているのです。

国のAI戦略

2019年、内閣府政策統括官から、AI戦略が発表されました。
「未来への基盤作り」「産業・社会の基盤作り」「倫理」の3つの分野に関する取り組みを行うことで、人材不足のカバーや産業競争力の強化を図るというのが、AI戦略の目標です。
AI関連事業は個々の企業レベルを超え、国を挙げて推進されている注目の技術なのです。

AI関連資格の登場

AI戦略においても、AIに関する教育改革として、認定制度・資格の活用が挙げられています。
AI関連資格は、2017年頃から少しずつ数を増やしています。
今後も、AI業界の発展が望まれる中で、新しい資格の誕生や、より時代に合った資格の改定が行われる可能性が高いでしょう。

AI業界で働く人の仕事

AI業界で働く人は、具体的にどのような仕事をしているのでしょうか。
代表的な4職種を取り上げて、簡単に仕事内容を解説します。

1.AIエンジニア

AIエンジニアは、AIシステムの開発やプログラムの実装を行う仕事です。
実際にAIを構築するのがAIエンジニアの仕事です。
機械学習エンジニアと呼ばれることもあります。

2.データサイエンティスト・データアナリスト

データサイエンティストは、データ分析を行う仕事です。
ビッグデータをAIの技術に活用するための分析を行い、それを他者にわかりやすく説明する役割を担います。
また、データサイエンティストよりもさらに専門的に、プロジェクトの内容に応じたデータ分析と問題解決のためのデータ活用方法を立案する、データアナリストという仕事もあります。

データサイエンティストやデータアナリストは、AIの開発ではなく分析を専門とする仕事ですが、AIエンジニアの分野のひとつとして分類されることもあります。

3.AIプランナー

AIプランナーは、AIを実際に仕事に活用するためのプロジェクト管理を行います。
具体的には、クライアントと技術者のあいだに立つ、橋渡し的な仕事を行います。
双方の要望や意見のヒアリング、仕様書の作成などを行います。

4.AIプロデューサー

AIプロデューサーは、AIの導入にあたって、様々な関連部署や関係企業との仲介を行い、プロジェクトをまとめていくのが主な仕事です。
スケジュール管理コスト管理などもAIプロデューサーが行います。

AI業界で働くなら知っておきたい日本ディープラーニング協会(JDLA)

一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)は、日本のAI業界を牽引するAI関連団体です。
2017年にディープラーニング関連企業が集まって設立され、AI人材の育成やAI技術の活用促進、公的機関などへの社会提言といった活動を行っています。

日本ディープラーニング協会には、ディープラーニングに関する講座について、事業者を認定し、受講を推奨する「JDLA認定プログラム」という制度があります。
認定を受けた講座を受講すると、JDLAが主催している資格試験への受験資格が得られます。
なお、認定プログラムの実施自体は、日本ディープラーニング協会が行っているものではありません。

そのため、講座の受講申込みは、各講座の実施団体に直接行います。
2020年1月現在は、12の講座が認定プログラムとして公開されています。
オンラインや対面講義、体験学習など、それぞれ異なる形態で学習を進められます。

日本ディープラーニング協会が運営する2つのAI資格

日本ディープラーニング協会では、AIに特化した資格であるG検定とE資格の2つの検定試験を運営しています。
G検定はマネージャー向け、E資格はエンジニア向けです。

G検定(ジェネラリスト)

G検定は、ディープラーニングに関する基礎的な知識を保有して、事業に活用できる人材を育成することを目的に作られた検定です。

受験資格

誰でも受けることができます。

試験実施日

年2回程度(2020年は3回の実施を予定)

試験内容

120分、選択制の知識問題226問(前回実績)が出題されます。
オンラインで行われるため、自宅受験となります。
AI業界はどんどん進歩しているため、具体的な内容は毎年変化します。
たとえば、2019年の試験範囲は下記のとおりでした。

  • 人工知能(AI)とは(人工知能の定義)
  • 人工知能をめぐる動向
  • 人工知能分野の問題
  • 機械学習の具体的手法
  • ディープラーニングの概要
  • ディープラーニングの手法
  • ディープラーニングの研究分野
  • ディープラーニングの応用に向けて

合格基準

非公開

合格率

2019年第3回の受験者数は6,580名、合格者は4,652名で、合格率は70.7%です。
累計受験者数は2万1,275名、累計合格者数は1万4,523名で、累計合格率は68.3%です。

申込み方法

申込みサイトからのみの受け付けとなります。

受験料

一般1万2,000円(税別)/学生5,000円(税別)

E資格(エンジニア)

エンジニアとして、ディープラーニングを実装できる技量を持った人を認定するための資格試験です。

受験資格

試験日の2年以内に、JDLA認定プログラムのいずれかを修了していること。

試験実施日

年2回程度

試験内容

120分、選択制の知識問題108問程度(前回実績)が出題されます。
オンライン受験ではなく、指定試験会場で受験します。

AI業界はどんどん進歩しているため、具体的な内容は毎年変化します。
たとえば、2019年の試験範囲は下記のとおりでした。

  • 応用数学
  • 機械学習
  • 深層学習
  • 開発・運用環境

合格基準

非公開

合格率

2019年第2回の受験者数は696名、合格者は472名で、合格率は67.8%です。
累計受験者数は1,420名、累計合格者数は951名で、累計合格率は66.9%です。

申込み方法

申込みサイトからのみの受け付けとなります。

受験料

一般3万円(税別)/学生2万円(税別)/JDLA賛助会員2万5,000円(税別)

その他のAI関連資格5選

AI資格は、日本ディープラーニング協会が主催する2つだけではありません。
明確にAIに関連した資格であると明言しているものの他、AIに特化したものではない資格も含まれますが、AI業界で役立つ資格を5つご紹介します。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、独立行政法人情報処理推進機構が実施している、IT技術者の入門的な国家試験です。
AIエンジニアを含めたITエンジニアを目指す人全般に必要な知識が問われます。
試験は年に2回、4月と10月の第3日曜日に行われます。

午前と午後150分ずつの試験で、午前は選択問題80問、午後は選択問題11問中5問を回答します。
それぞれ100点満点中60点以上取得で合格です。
試験では、情報戦略の予測、分析、評価だけでなく、システムの設計、開発、運用など、プログラムに関する知識も求められます。

2019年度の受験者数は16万9,170名で、合格率は25.7%とやや低めですが、内容は基礎的なことが中心で、難関試験というわけではありません。
学校単位で受験しているケースなどがあるため、合格率が低く出ていると考えられます。

Python3エンジニア認定データ分析試験

Python3エンジニア認定データ分析試験は、AI開発で使用されるプログラム言語Pythonに特化した、2020年春から実施される新しい試験です。
Pythonの資格を取得しておくことで、転職などの際にスキルを示す一助になるでしょう。

全国200ヵ所で通年受験が実施され、Pythonを使用したデータ分析の基礎や方法についての知識が問われます。
なお、翔泳社から発売されている「Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書」が公式テキストとなっています。

画像処理エンジニア検定

画像処理エンジニア検定は、画像処理分野の設計・開発に特化した検定です。
デジタル画像の処理についての知識を問われます。
画像処理や画像認識は、ディープラーニングの活用法のひとつです。
直接、AIに関係する検定試験ではありませんが、AIエンジニアを目指す上での知識の上積みとして役立てることができるでしょう。

画像処理エンジニア検定には、ベーシックとエキスパートの2種類があります。
ベーシックは基礎的な内容となっているため、より専門的な内容を求めるのであれば、エキスパートを受験しましょう。
2019年度後期の合格率は、ベーシックが67.9%、エキスパートが32.6%です。

比較的、歴史のある検定試験ですが、毎回の受験者数は1,000名前後とそれほど多くはありません。

統計検定

統計検定は、統計知識や統計データを活用する能力を問う検定です。
AI分野で働く上で、統計に関する知識は必須だといえるでしょう。

難度に応じて、4級から1級までの5種類(4級、3級、2級、準1級、1級)の試験が実施されています。
2019年11月(1、2、3、4級)・6月(準1級)試験の各試験の合格率は下記のとおりです。

  • 1級(統計数理):受験者数878名、合格者数202名、合格率23.0%
  • 1級(統計応用):受験者数793名、合格者数125名、合格率15.8%
    ※1級は、統計数理と統計応用の両方に合格する必要があります。
  • 準1級:受験者数853名、合格者数179名、合格率21.0%
  • 2級:受験者数2,369名、合格者数988名、合格率41.7%
  • 3級:受験者数1,907名、合格者数1,178名、合格率61.8%
  • 4級:受験者数422名、合格者数237名、合格率56.2%

ITパスポート試験

ITパスポート試験は、ITに関する基礎的な知識を問う試験です。
AIに特化したものではなく、試験内容も初歩的なものです。
対象者も、AI業界に限らず全ての社会人向けとなっています。

とはいうものの、2018年にAIやビッグデータに関する内容を織り込む改定が行われたことから、AI業界を目指す第一歩として取得しておいてもいいでしょう。
2019年4~12月の累計合格率は、社会人が62.8%、学生が40.8%、合計54.3%です。

AI関連資格を取得するメリット

AI関連の仕事には、資格を取得しなくても就くことができます。
実際に、AI業界で働いている人の中には、特に資格を保有していない人もたくさんいるでしょう。
そんな中で、あえて関連資格を取得するメリットはどこにあるのでしょうか。

資格取得を目指すためには、そのための勉強時間を確保し、継続的に学んでいかなければなりません。
自分にとってのメリットが明確になっていなければ、モチベーションを維持するのは難しいでしょう。
何のための資格取得なのかを意識した上で勉強を行いましょう。

効率良く知識を得られる

資格取得というゴールが明確になることで、それに関連する知識やスキルを効率良く学ぶことができます。

自分の保有スキルを客観視できる

試験を受け、その結果を点数や合格・不合格という形で示されることで、自分の持っているスキルや知識量を客観視することができます。
今後の学び方や転職先を考える上で、自分の能力がどのくらいなのかを客観的に把握することは、メリットとなるでしょう。

自分のやりたい仕事に一歩近づける

現在は、他の分野で働いているエンジニアがAI業界への転職を目指す場合、資格を保有していることを面接時のアピールポイントにすることができます。
知識量のPRとしてはもちろん、やる気や転職への本気度を示すためにも役立つでしょう。

AI関連資格取得のために、まず動き出すことが大切

「いつか取得したい」と思っているだけでは、いつまで経っても資格を取得することはできません。
特に、AIは今後の大きな成長が見込まれる分野です。
業界で活躍したいと考えているのであれば、早めに知識を身に付けて、転職への一歩を踏み出すことが大切です。

AI業界に転職したい方には、マイナビエージェントのキャリアアドバイザーにご相談ください。
どんな資格を取得したら良いかなど、キャリアアドバイザーに相談しながら検討してみましょう。

マイナビエージェントには、IT業界への転職サポート実績が数多くあります。
応募前の「審査書類の添削」や「面接対策」など、転職に関する様々なお悩みについてキャリアアドバイザーが手厚くフォローさせていただきます。

みなさまの将来の選択肢を広げるお手伝いをさせて頂けたらと思いますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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