更新日:2025/05/27
この記事のまとめ
選考が進むにつれて「自分には合わない」と感じることがあります。また、何らかの事情によって面接日に企業へ行けないこともあるでしょう。そのような状況の中で、どのように面接辞退の連絡をすればよいのかが分からずに悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、面接辞退の連絡を電話とメールのどちらでしたほうがよいのかをケース別に解説します。社会人としてのマナーをわきまえたうえで面接を辞退できれば、気持ちを新たに転職活動を続けていけるでしょう。
目次
面接辞退の連絡は電話でもメールでもできますが、場合によっては電話で伝えたほうがよいケースがあります。もし面接辞退の連絡を何でしたほうがよいのかで迷っており、以下3つのケースのいずれかに該当するのなら、すぐに電話で連絡することをおすすめします。
面接への案内が来た時点で、企業側の面接準備は始まっています。辞退者が出ると採用の流れに調整が必要になるため、「面接辞退の連絡はできるだけ早く」が鉄則です。しかし、予期しないトラブルや病気、迷ってなかなか決断できなかったなどの理由で、連絡が前日や当日になることもあるかもしれません。
この場合は、電話で直接連絡しましょう。メールでは行き違いが起きてしまう可能性があるからです。「直前のご連絡になってしまい、誠に申し訳ありません」といった謝罪の言葉を述べることで誠意を示せます。
面接担当者へ面接辞退のメールを送ったものの返事がないケースもあります。まずは本当に送れているのか、メールアドレスにミスがないか、「下書き」フォルダなどに残っていないかを確認しましょう。相手が気づいていない、迷惑メールになっているなどの理由で、面接辞退の連絡が伝わっていないことも考えられます。
時間が十分にあれば再送信できますが、同じことの繰り返しで時間を無駄にするよりも、電話で連絡したほうが無難です。その際には「〇月〇日にメールにてご連絡させていただきました、面接辞退の件でお電話いたしました」と添えるとスムーズです。
突発的な病気や家族のトラブルなどが原因で面接を辞退する場合には、「可能であれば日程を変更して面接を受けたい」こともあるでしょう。電話で直接話をすれば、代替日を指定してもらえることも少なくありません。
このケースでは、謝罪の言葉とともに、面接を受けたい熱意を言葉にして伝えることを忘れないようにしましょう。誠実さや志望度の高さが伝わり、かえって好印象を残せるかもしれません。
ここでは、面接辞退の連絡をメールで伝えたほうがよい3つのケースを解説します。ただし、「面接辞退の連絡は電話で直接」と考える面接担当者もいるため、「メールでのご連絡となりましたこと、ご容赦ください」といったおわびの言葉を添えるとよいでしょう。
面接担当者は多くの応募者への対応ととともに、通常業務も担っています。忙しさのあまり、面接辞退の連絡を受けたことをうっかり忘れてしまうこともあります。「言った」「言わない」が原因でトラブルに発展しないようにするためにも、面接辞退の連絡が証拠として残るメールを用いるのは賢明な方法です。
面接担当者も自分の都合のよいタイミングで返信できるため、煩わしさがありません。ただし、エラーや見落としなどで相手が見ていない可能性もあります。返信がない場合には、アドレスミスなどがないかを改めてチェックしたうえで、再送信してみましょう。
電話での連絡は、面接担当者の業務時間内が基本です。仕事をしながらの転職活動では、都合よく電話をするタイミングが取れないこともあるでしょう。雑音のある出先や移動中の電話は失礼になることもあります。こういった場合にはメールで連絡しましょう。
メールも面接担当者の業務時間内に送るのがベストです。とはいえ、業務時間を過ぎても大きな問題にはなりません。ただし、相手が目にするのは翌日になることを計算しておきましょう。プライベートの時間に下書きを準備しておき、翌日の業務時間内に送信する方法もあります。
面接担当者に電話をかけても、なかなかつながらないケースがあります。電話をかけても不在である場合には、担当者の帰社時間を尋ね、再び電話します。しかし、面接まで間がない、何度も電話しているのになかなかつかまらない場合には、面接を辞退する旨を伝言として残し、メールでも連絡します。
この際、「お電話させていただいたのですが、ご不在だったため連絡がつかず、メールでのご連絡となりました。ご容赦ください」とひと言添えると丁寧です。
転職エージェントを利用して転職活動を行っている場合には、面接辞退の連絡も転職エージェントを通じて行います。企業に直接連絡するのはルール違反です。面接まで十分な時間がある場合には、面接を辞退するかどうかの相談もできるでしょう。
希望すれば、日程変更やWeb面接などの打診も転職エージェントが代行してくれます。面接前日や当日など直前での連絡の場合には、メールではなく電話やチャットアプリなど、できるだけ早く転職エージェントの担当者と連絡がつく手段を使うようにしましょう。
ここでは、面接辞退の連絡でそのまま使えるメール例文を紹介します。基本的に面接辞退の理由は「一身上の理由」でOKです。そのため、ほとんどのケースでは例文をそのまま使えます。どうしても辞退の理由を伝えたい、担当者と個人的なつながりがあるなどのケースでは、解説を参考にアレンジしてみてください。
面接担当者は毎日多くのメールを受け取ります。送られてきたメールの重要度を件名で判断し、本文を読むか、後回しにするかを決めることも少なくありません。面接辞退はそれ自体がネガティブ要素のある情報です。本文を読むまで内容が分からない件名では、さらに印象を悪くしてしまう恐れがあります。そのため、メールを送るときには「面接辞退」という要件と送信者の氏名をはっきりと記載するようにしましょう。
【例文】
件名:【面接辞退のご連絡】○○(あなたの氏名)
宛名はビジネスマナーにのっとり、企業名、部署、担当者氏名の順番で記載します。担当者の名前には「様」をつけましょう。
【例文】
株式会社○○
人事部 採用担当 △△様
本文では、自分の氏名、面接辞退の意向、感謝やおわびの言葉を述べます。面接辞退の理由を詳しく説明する必要はなく、「一身上の都合」で辞退する旨を記すだけで十分です。
【例文】
お世話になっております。□月□日に△次面接のご案内をいただいておりました○○(あなたの氏名)です。
誠に勝手ながら、一身上の都合により、この度の面接は辞退させていただきたく存じます。考に際し貴重な時間を割いていただいたにもかかわらず、このようなご連絡となり、申し訳ありません。何卒ご理解くださいますよう、お願い申し上げます。
直接お伝えしなければならないところ、メールでのご連絡となってしまいましたこと、重ねてお詫び申し上げます。貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。
最後に自分の連絡先を以下の順番で記載します。
場合によっては面接担当者から返信があり、日程や求人内容の変更などが伝えられることもあります。間違えがないように気をつけましょう。
面接辞退を電話で伝える際も、基本的な内容はメールと同じです。ただし、電話は会話になるため、相手の出方しだいで返答も変わります。何をどこまで話すか決めておくと、スムーズな連絡ができるでしょう。ここでは、面接辞退を切り出す基本例文と、辞退理由を伝える場合の返答例文を紹介します。
電話で面接を辞退する場合にも、理由は「一身上の都合」で構いません。理由を詳しく尋ねられた場合や、辞退理由を説明したいときには、この後の例文を参考にアレンジしてみてください。面接辞退の旨を伝えたら、相手が切るのを待ってから電話を切ります。
【例文】
お世話になっております。□月□日に△次面接のご案内をいただいております○○(あなたの氏名)と申します。
お忙しいところ失礼いたします。誠に勝手ながら、一身上の都合で今回の面接は辞退させていただきたく、ご連絡差し上げました。選考に際し貴重な時間を割いていただいたにもかかわらず、このような結果となってしまい、誠に申し訳ありません。
本日はお時間を割いていただき、ありがとうございました。
他社から内定をもらっている理由を話してよいかどうか迷うこともあるでしょう。ただし珍しいことではないため、詳しく聞かれた場合には話しても問題ありません。ただし、これまでに「御社が第一志望です」といった発言をしていた場合にはつじつまが合わなくなるため、内定の件は伝えないほうが無難です。
【例文】
実は先日他社から内定をいただきまして、悩んだ末、そちらへの入社を決断いたしました。
体調不良については、何をどこまで話すかしっかりと線引きしておきましょう。「体調不良」の詳しい内容を話したくない場合には、尋ねられても「プライバシーに関わることなので、ご容赦ください」と断って構いません。ただし、「できれば別の日程で面接を受けたい」場合には、簡単に説明したほうがよいでしょう。
【例文】
体調不良のため、この度の面接は辞退させていただくほかない状況です。体調管理ができておらず、申し訳ありません。
しかし、1週間ほどで回復するとの診断も受けておりますし、ぜひとも御社で働きたいという強い願いがあります。可能であれば日程をずらしていただけないでしょうか。
介護や子ども関連のトラブルなど、思いがけない出来事が理由で面接を辞退することもあります。この場合にも、プライベートな内容を詳しく説明する必要はありません。別の日程での面接を希望する場合には、その意思をしっかりと伝えましょう。
【例文】
家族の介護が必要となり、提示いただいていた勤務時間での就業が難しくなりました。大変残念なのですが、今回の面接は辞退させていただきたく思います。
一次面接、二次面接と進むにつれて企業の雰囲気に違和感を持つようになった、リサーチを続けているうちに企業の求めることと自分の能力にギャップがあることに気づいたなど、ミスマッチを理由に面接を辞退するケースがあります。この場合には、言葉を選んだ慎重な話し方が必要です。
【例文】
面接に参加させていただく中で、自分のイメージしていたものと実際のニーズとに違いがあることに気づきました。現在の自分のスキルでは御社のビジネスに十分に貢献できないため、面接辞退という決断に至りました。
面接の辞退はよくあることです。しかし、ちょっとした気の緩みで相手を怒らせてしまったり、悪い印象を残してしまったりすることもあり得ます。不要なトラブルを避けるためにも、面接辞退の連絡にまつわる注意点を確認しておきましょう。
面接には、資料の印刷や面接担当者のスケジュール調整、応募者それぞれの日程調整などさまざまな準備が必要です。辞退者が出ると、再調整が発生するのはもちろん、採用の判断にも影響を与えます。企業への迷惑を最小限に抑えるためにも、面接辞退を決めたらすぐに連絡しましょう。
転職エージェント経由で選考に臨んでいる場合には、担当のキャリアアドバイザーが企業へ面接辞退の連絡をします。その分時間がかかるため、なおさら早めの連絡が必要です。
面接の辞退を連絡することなく欠席する行為は、社会人としてやってはいけないマナー違反です。企業側が面接の準備に費やした時間や労力が無駄になってしまうためです。社会はどこでどうつながっているか分からず、もしかしたら一緒に仕事をする機会があるかもしれません。企業側に悪い印象を与えないためにも、面接を辞退するときには事前に連絡を入れるようにしましょう。
面接辞退の連絡は、面接担当者の業務時間内にするのが原則です。電話の場合には特に気をつけましょう。業務時間内であっても、慌ただしい始業直後や終業直前、昼休憩時の電話は迷惑です。電話がつながらない可能性もあります。面接まで間がない中で連絡がつかないなど、やむを得ない状況で業務時間外に連絡する場合には、誠意の伝わる謝罪の言葉を忘れないようにしましょう。
メールの場合には、それほど気にする必要はありません。深夜に送信する場合には「夜分遅くに失礼します」と添えるとよいでしょう。
面接担当者の態度や社内の雰囲気が原因で面接を辞退することもあるかもしれません。しかし、不平不満を面接辞退の連絡で話すのは控えましょう。不平不満を口にすると、自分にも相手にも嫌な感情が残ります。言ったところで自分には何のプラスもなく、不必要なマイナスイメージを残してしまうだけです。「自分には合わなかっただけ」と気持ちを切り替えて、転職活動を続けていきましょう。
面接辞退の連絡を電話で行う場合には、通話環境にも配慮しましょう。雑音が大きい、電波が安定していないといった状況で電話すると、重要な情報が聞き取れなくなるかもしれません。「言った」「言わない」のトラブルにつながることもあります。
互いの話がよく聞き取れ、スムーズに会話できる環境を整えてから電話するのがベストです。相手側が原因で通話環境が悪い場合には、いったん切ってかけ直したほうがよいでしょう。
企業にかかる迷惑を考え、面接の辞退にためらいを感じる人も少なくありません。しかし、転職という人生の大きな分岐点で、面接辞退というカードを使わなかったばかりに長く後悔するのは避けたいものです。ここでは、転職活動における面接辞退をどう捉えればよいかを解説します。
面接辞退は珍しいことではありません。企業側としても面接を辞退する応募者が一定数いることは織り込み済みであるため、「面接担当者に失礼なのではないか」という心配は不要です。とはいえ、連絡のタイミングや言葉遣い、マナーなどを間違ってしまうと、悪い印象を与えてしまいます。スムーズに面接を辞退するためにも、社会人としての態度とマナーを守って連絡するようにしましょう。
「何となく合わない気がする」「転職活動のモチベーションが上がらない」など、漠然とした理由で面接を辞退し、のちに決断を悔やむことがあります。一般的に、面接を辞退した企業への再応募はできません。できたとしても、「また辞退するのではないか」と思われ、不採用になる可能性が高いでしょう。面接辞退はマナー違反ではありませんが、安易に辞退すると後悔することになるかもしれません。
株式会社マイナビ「転職動向調査2025年版(2024年実績)」(2024年12月調査)によると、選考辞退の理由で最も多かった理由は「給与が低かった」でした。ほかにも「会社の雰囲気が合わないと思った」「仕事内容が想定と違った」「勤務地が希望に合わなかった」などの理由も挙げられています。
選考を辞退すると、再び一から転職活動をはじめる必要があり、時間がかかります。スムーズな転職を実現したいのなら、事前に応募先企業を徹底的にリサーチし、自分が望む働き方ができるのかを確認しておくことが欠かせません。
参照:転職動向調査2025年版(2024年実績)(2024年12月調査)|株式会社マイナビ
応募先企業の情報収集には時間も労力もかかります。インターネット上には不確かな情報やうそが出回っている可能性があるため、精査するのも簡単ではありません。
そこで役立つのがマイナビエージェントです。マイナビエージェントに登録すると、担当のキャリアアドバイザーが企業の雰囲気や福利厚生の実績など、外からだけでは分かりにくい情報を伝えるため、転職後のミスマッチを防げます。選考途中で辞退となるのを未然に防げるため、よりスムーズな転職を実現できる点もメリットです。
面接辞退は電話であれメールであれ、できるだけ早く、マナーをわきまえて伝えるのが鉄則です。面接日まで十分な時間がある場合には記録として残るメール、面接前日や当日など急なキャンセルの場合には電話を使うとよいでしょう。
また面接辞退を避けるためには、応募の段階で企業研究をしっかりと行い、自分に合っているか、希望条件を満たしているかを確認しておくことも大切です。
自分に合った企業を紹介してもらいたい、企業の情報を十分に得たうえで面接に臨みたいのであれば、マイナビエージェントをぜひご利用ください。あなたのスキルや希望条件に合った企業を紹介するため、ひとりで行うよりもスムーズに転職活動を進められるでしょう。
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