更新日:2021/09/14
カスタマーサポートという仕事を耳にしたことはあるでしょうか。電話対応の仕事であることを知っている方は多いかもしれません。
電話を使った仕事には、顧客からかかってきた電話の応対をする受電業務と、企業側から顧客や顧客見込みの相手に電話をかける発信業務の2種類があります。カスタマーサポートは、このうちの受電業務に分類される仕事です。
ここでは、カスタマーサポートの仕事内容や、その他の受電業務との違い、仕事の魅力と難しさなどをまとめました。興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
カスタマーサポートは、その名のとおり、カスタマー(既存顧客)のサポートを行う仕事です。具体的な業務範囲は会社によって多少異なりますが、主に既存顧客からの問い合わせ窓口を指します。
カスタマーサポートのメインの仕事は電話対応となりますが、他の受電業務とはどう違うのでしょうか?
顧客からの電話を受ける受電業務は様々で、ヘルプデスクやテレフォンオペレーターも、受電業務に分類されます。これらの仕事とカスタマーサポートでは、対応する相手や相談内容が異なります。
ヘルプデスクとカスタマーサポートとの違いは、対応する内容の専門性や範囲です。
まずヘルプデスクですが、カスタマーサポートと同じく既存顧客からの問い合わせや要望に電話で対応します。
カスタマーサポートの業務内容と異なる点として、ヘルプデスクで対応するトラブルの内容は、より専門的です。
たとえば、パソコンソフトや機器類の操作説明や故障対応など、一定の分野におけるトラブルの相談に対し専門的な知識をもって解決まで導きます。
一方、カスタマーサポートの業務で対応する質問内容は、ひとつの分野に関することだけではありません。商品への意見やクレーム、各種手続き方法、営業時間など、幅広い内容の質問や要望に対応します。
テレフォンオペレーターとカスタマーサポートも、似ている職種であるため間違いやすいでしょう。
テレオペとも呼ばれるテレフォンオペレーターは、受電業務の求人でもしばしば見かける職種です。
テレフォンオペレーターは、主に新規顧客からの問い合わせや申込対応を行います。
カスタマーサポートとの業務内容の違いは、対応する顧客が新規顧客か既存顧客かという点です。
企業によっては、ヘルプデスクやカスタマーサポートの仕事をする方も、全てまとめてテレフォンオペレーターと呼称する場合もあります。
カスタマーサポートの仕事には、5つの魅力があります。転職を検討している方は、自分の希望やイメージと合う仕事であるか参考にしてください。
新規営業をする必要がない点は、人によって大きな魅力に感じられるでしょう。
カスタマーサポートは、あくまでも既存顧客を相手にした受電業務ですから、新規顧客に対して営業活動をする必要はありません。
コールセンター業務に対して、「セールスの電話をかけて相手から迷惑がられる」といったネガティブなイメージを抱いている方も中にはいるかもしれません。
カスタマーサポートであれば新規顧客への営業はないので、攻めの営業を行うことに対して苦手意識がある方でも心配ないでしょう。
カスタマーサポートを含むコールセンターの仕事は、顧客と直接顔を合わせる必要がないことから、ファッションの自由度が高い場合が多くなっています。
自分らしい髪形や服装、メイクで働きたいと考えている方や、仕事のためだけにスーツやパンプスを購入するのは嫌だと感じている方は、カスタマーサポートの仕事を検討してみてもいいかもしれません。
基本的に、マニュアルどおりに対応すれば業務を遂行できる点も、カスタマーサポートの魅力です。
カスタマーサポートは、既存顧客からの問い合わせや相談、意見などを受け付けます。電話の内容はある程度パターン化することができるため、あらかじめマニュアルが作られている場合がほとんどです。
もちろん、相手がある仕事ですから、常にマニュアルどおりに話が進むわけではありません。しかし、基本的には、問い合わせがあった場合のQ&A集や、クレームを受けた際の対応方法などが記載されたマニュアルに沿って返答を行います。
まったく手掛かりのない状態でやりとりをしなければならないわけではありませんから、専門知識等がなくてもそれほど心配はいらないでしょう。
カスタマーサポートの仕事は、未経験でも応募できる求人がたくさんあります。これまで、まったく違う仕事をしていた方でも、カスタマーサポートにチャレンジするのは難しくないでしょう。
今までの仕事に疑問を感じる方、キャリアに不安がある方は、未経験で挑戦できるカスタマーサポートへの転職も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
カスタマーサポートという仕事の最大の魅力は、適切な対応をしたときに、深く感謝してもらえることです。
カスタマーサポートは、顧客と直接会話をします。相手の質問や疑問に適切な対処をして、問題解決に導ければ、相手から感謝の言葉をもらえるでしょう。
仕事をする上で、人から感謝されるというのは大きなやりがいにつながります。
カスタマーサポートの仕事を志す場合は、魅力とともに、難しい点についても知っておく必要があります。
カスタマーサポートのスタッフとして働く上で、ストレスを感じたり、壁にぶつかったりする可能性が高い3つのポイントをご紹介します。
カスタマーサポートの業務で困難を感じやすい点として、クレーム対応があることは知っておくべきです。
受けるのは自分自身に対するクレームではありませんが、企業の一員として、相手の怒りを受け止め、謝罪をしなければいけません。
人からマイナスの感情を向けられるのが苦手な方や、クレームを長く引きずってしまう方にとっては、大きなストレスになるでしょう。
特に、強い怒りを感じている顧客は、こちらの謝罪を受け取ってくれない場合もあります。
興奮する顧客をなだめられず、困ることもあるかもしれません。
そのようなときは、スーパーバイザーに代わってもらったり、対処法を指示してもらったりしながら対応することになります。
カスタマーサポートとして活躍するには、相手が何を言おうとしているのか、言葉や間でくみ取らなければなりません。相手がどんな状態にあり、どんな気持ちを抱えているのか、電話で正確に把握することに難しさを感じる場合もあるでしょう。
カスタマーサポートに電話をしてくる方の中には、伝えたいことの整理がうまくできていない方もいます。
しかし、「つまりどういうことですか?」などと聞き返してしまうと、相手をがっかりさせ、さらには怒りに火をつけてしまうケースも多いです。
カスタマーサポートでは、相手と慎重に会話をすることで何を伝えたいのか、どのような問題を抱えているのかを正しくくみ取り、適切な対処をしなければいけません。
カスタマーサポートでは、迅速で正確な判断、回答を求められ、余裕を持って考えられないことに困難を感じることもあるでしょう。
カスタマーサポートのスタッフの数は限られていますから、顧客を待たせないためには、一つひとつの電話にかかる対応時間を、できるだけ短縮する必要があります。
顧客側も、同じように迅速に対応し、解決してもらいたいと考えているはずです。
対応方法がわからず、長く待たせてしまうと、顧客をいら立たせる原因になります。
ただし、いくら対応スピードが速くても、案内した内容に誤りがあると、大きなクレームに発展しかねません。リアルタイムで顧客とやりとりを行うカスタマーサポートでは、スピードと正確性の両方が求められます。
カスタマーサポートは、電話を使った仕事ですから、人と話すことが好きな方や、臨機応変に柔軟な対応ができる方などが向いています。カスタマーサポートに向いている方の5つの特徴をまとめました。
カスタマーサポートの仕事で最も大切な素質として、人と話すのが好きであることが挙げられます。
人と話をするのが好きな方でなければ、毎日たくさんの電話を取るカスタマーサポートの仕事を続けるのは難しいでしょう。
いろいろな人と会話をすることを楽しめる方であれば、カスタマーサポートとしての仕事にも前向きに取り組めるので、活躍できるはずです。
話し方が丁寧な方も、カスタマーサポートの仕事では重宝されます。
カスタマーサポートは、顔の見えない電話口での対応を行う仕事です。そのため、実際に対面で話をする場合以上に、相手に好感を抱かせる話し方を意識する必要があります。
多くの企業のカスタマーサポートにはマニュアルがあり、研修で話し方の指導を受けることができます。しかし、顧客との会話の途中で、素の話し方が出てしまうこともあります。
普段から話し方が丁寧な方であれば、そのようなときでも相手に不快感を抱かせたりすることは少ないでしょう。
実際に、現場でカスタマーサポートとして働くとなると、臨機応変な対応ができることが必須となります。
カスタマーサポートの対応内容は、ある程度マニュアル化されている場合がほとんどですが、それでも相手がある仕事ですから、全てのケースをカバーできるわけではありません。
電話の内容を聞いた上で、臨機応変な対応ができる方でないと、適切な案内ができなかったり、返答に困って顧客を長く待たせたりすることになります。
クレームを受けた際は冷静に対処し、前の電話対応で受けた暴言を引きずらず次の電話対応に入れる。そのように気持ちの切り替えが早い方であれば、カスタマーサポートの仕事を長く続けられるでしょう。
クレームを受け、頭に血が上り何も考えられなくなったり、気持ちが沈んだまま次の業務ができなくなったりする方に、カスタマーサポートの仕事は難しいといえます。
クレーム発生時、真摯に謝罪した後で、現場にフィードバックして改善を要求するこの一連の作業は、あくまでも仕事として、冷静に行わなければいけません。
顧客に対してはしっかり謝罪をする必要がありますが、重く受け止めすぎてしまい、いつまでも引きずっていては仕事に前向きに取り組むことができなくなってしまうでしょう。
カスタマーサポートは事務仕事でもあるため、事務の経験があるなど事務処理が早い方におすすめです。
業務において電話を受けるだけでなく、依頼内容に応じパソコンの操作をしたり、内容を記録したりする仕事も発生します。
事務処理が早ければ、それだけひとつの問い合わせにかかる時間も短縮できますから、効率良く仕事を進められるでしょう。
既存顧客を対象とした受電業務を行うカスタマーサポートの仕事は、それほど難度も高くない場合が多く、コールセンター未経験の方にもおすすめです。
マイナビエージェントには、豊富なカスタマーサポートの求人がありますから、条件に合った職場のご紹介が可能です。転職を検討されている方は、ぜひ一度ご相談ください。
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