更新日:2024/02/09
バイヤーの仕事は、魅力的な商品を見つけて買い付けることだけではありません。バイヤーの具体的な仕事内容と、仕事の面白さがどこにあるのかをまとめました。
また、バイヤーに向いている方の特徴も併せてご紹介します。自分に、バイヤーとしての適性があるかどうかを判断する参考にしてください。
目次
バイヤーの仕事でメインとなるのは、商品の買い付けです。しかし、そのためには、自社が取り扱う分野のトレンドをリサーチしたり、メーカーと仕入れ価格の交渉をしたりする必要があります。
「目利き」と呼ばれる売れる商品を見つけ出す業務は、バイヤーの重要な仕事です。実際にはそれだけでなく、目利きに付随する様々な業務を行う必要があります。
なお、バイヤーはアパレル業界でよく耳にする言葉ですが、取扱商材は必ずしもアパレル関連とは限りません。自社の取り扱う商材を選定・買い付ける仕事に従事している人は、アパレルに限らずバイヤーと呼ばれます。
バイヤーの仕事内容は、目利きや買い付けだけでなく、多岐にわたります。実際の仕事内容は企業によっても変わりますが、ここでは一例を見ていきましょう。
バイヤーは、売れる物を買い付けるのが仕事ですから、トレンドに関する情報収集と分析は必須です。
常にアンテナを高く張り巡らせ、ユーザーが求めているものが何なのか、間もなく人気が出ると予想されている物は何なのかを把握しなければなりません。
優秀なバイヤーとして活躍するには、顧客分析も重要です。
顧客に魅力的だと思わせる商品が何かを知らなければ、バイヤーとして、売れる商品を買い付けることができないでしょう。
日本全体、あるいは世界全体のトレンドと、自社の顧客のニーズが必ずしも合致するとは限りません。バイヤーは、業界全体のトレンドとともに、自社の顧客がどのような人で、どういった商品を求めているのかについても把握しておく必要があります。
同時に、顧客が自社に対し期待していることを、正しく理解することも大切です。
定期的に展示会に参加し、業務に役立つアイディアをインプットすることも重要です。
アパレルに限らず、それぞれの業界では、商材が一堂に会する展示会が定期的に開催されます。
バイヤーはこのような展示会に赴き、トレンドをキャッチするとともに、自社が販売するにふさわしい商材がないかどうかチェックします。
展示会やインターネット、業界紙、プレスリリースなど、様々な情報を参考に商品を選んで、買い付ける業務です。
集めた情報を活かし適切な選定が行えるかどうか、バイヤーとしての技量が問われます。
商品の選定はバイヤーの腕の見せどころでもあり、やりがいにもつながります。
買い付け商品が決まったら、メーカーに対して、仕入れ価格の交渉や支払時期の交渉、返品についての交渉などを行います。このような、外部との交渉もバイヤーが行います。
取引条件の交渉は、企業の利益を左右する大きな問題です。いくら商材が優れていても、条件が悪ければそれだけ利益が出にくくなってしまいます。
バイヤーは、自社とメーカー双方にとってメリットとなる、売買取引の落としどころを見つけることが重要です。
実際に、商品の買い付けを行います。
何を買うかだけでなく、いつ、どれだけ買うのかも、トレンド分析や顧客分析を基に慎重に検討します。
データを基に、自社で売れそうな商品を発掘したら、適切な数量を調整し仕入れを行います。
商品が実際売れているのか現場で確認するなど、販売管理が業務に含まれるケースもあります。
買い付けた商品を販売するのはバイヤーの仕事ではありません。しかし、販売価格をいくらにするのか、いつ追加発注をかけるのかといった仕事は、バイヤーが担当することもあります。
バイヤーの仕事には、3つの面白さがあります。その面白さを認識し、業務で実感できれば、仕事のやりがいにもつながるはずです。
ここからは、バイヤーの仕事の面白さが何であるのか見ていきましょう。
バイヤーの仕事の一番の面白さは、なんといっても自分が買い付けた商品がヒットしたときの達成感でしょう。読みが当たれば、それまで世間にあまり知られていなかった商品が爆発的な人気になることもあります。
バイヤーは、自分自身が製品を作ったり、企画したりするわけではありませんが、世の中に生み出された製品の魅力をいち早くキャッチし、発信できる仕事です。
常に流行の最先端を追いかけ躍動的に働けることも魅力的です。
バイヤーは、今ある流行に即するだけでなく、次の流行を見据えて買い付けを行う必要があります。
バイヤーとして働くということは、その業界のトレンドの最先端を走り続けるということです。自分の好きな業界の流行を常に追い続け、時には自分で流行を生み出すこともできるのがバイヤーです。
ある業界に強いこだわりや関心を持っている方にとって、これは大きな魅力だといえるでしょう。
分析を基に行った販売予測が的中し、売上という成果を出したときの喜びは大きいものでしょう。
販売予測とは何がヒットするかだけでなく、仕入れた数量が適切であったのかまで含め、バイヤーとしての精緻な能力が問われる仕事です。
販売予測が当たるということは、期待どおりの売上が得られているということで、無駄なく仕入れができているということでもあります。
過不足なく商品を仕入れることができたかどうかは、実際に売り出してみるまでわかりません。ただ、魅力的な商品を買い付けるだけでなく、売上を予測し、それが合致したときの喜びは大きなものです。
次の5つの条件に当てはまる方は、バイヤーの仕事に一定の適性があると考えられます。今後のキャリアプランの候補として、バイヤーを検討してみてもいいのではないでしょうか。
特定の業界に精通している方や、強い関心があり趣味として継続している方は、その業界のバイヤーとして活躍できる可能性が高いです。
バイヤーの業務で売れる商品を買い付ける際、商品が属する業界の知識は重宝します。
業界に興味を持っている顧客が何を求めているのか、また、その業界において魅力的な商材とは何なのかがわかっていなければ、適切な仕入れをすることはできないでしょう。
特定の業界に精通している方であれば、その業界のバイヤーとして活躍するための一定の素地があると考えられます。
常に新しいことに興味があり、自然とアンテナを立てておける方は、バイヤーとして強いです。
バイヤーの仕事は、一度きりで終わるものではありません。常に新しい情報を仕入れ続け、流行の先端を追い続ける必要があります。
ある一時期だけ積極的に情報を収集し、その後は放置してしまうタイプの方は、バイヤーとして長く活躍するのは難しいでしょう。
反対に、元々、流行り物が好きであるなど、日常的に新しい物事に興味を抱ける方は、バイヤーとしての特性を持っています。
商品のトレンドがいつまで続くのか、もう終わりそうなのかなど、将来性まで正確に評価できる方は、バイヤーとして長く活躍できるでしょう。
バイヤーは、今のトレンドを理解するだけでなく、今後、何が売れるのかを考えた上で買い付けを行います。
商品の選定をするときは、現在の売れ行きや人気だけでなく、将来的に売れるかどうかを判断し、正しく評価する能力が必要です。
バイヤーの仕事は、世情や政治経済にも興味を持ち、分析に取り入れられる方に向いています。
バイヤーとして効率的に業務を遂行するには、決断力が必要です。
買い付けるかどうかで悩みすぎたり、交渉に時間をかけすぎたりすると、時節を逃してしまうことがあります。
バイヤーは、自分のセンスとトレンドの分析結果を武器に、買い付ける商品を決定します。
「これだ」と思ったときは、迷わず商談を進める決断力が必要です。
いくらセンスが良く、業界知識が豊富であっても、決断力を持たない方にはバイヤーの仕事は向いていません。
最終的にバイヤーとして成功できるのは、商品価値や価格相場を数値で捉え、売上を予測し合致させていく能力がある方です。
バイヤーは、売れる商品を紹介する記者ではありません。実際に製品を買い付け、自社の利益をのせて販売することで、売上をアップさせることが目標です。
いくら目利きだけができても、数字に弱く、自社の利益につなげられないようでは、バイヤーとして活躍するのは困難です。自社の利益を獲得できて初めて、バイヤーとして成功を収めることができます。
バイヤーは、次に流行する製品を常に考え、商品買い付けを行えるやりがいのある仕事です。
バイヤーになるためには、該当の業界についての高い知識が求められることから、業界経験が求められたり、まずは店舗スタッフとして採用されたりするケースも多く見られます。
しかし、中には、意欲次第で未経験者でも採用する企業も存在しています。
マイナビエージェントには、アパレル業界を含む豊富な求人があります。各業界に精通したキャリアアドバイザーが転職相談にのっておりますので、バイヤーへの転職を考えている方は、ぜひ一度ご相談ください。
販売・サービス業界
マーチャンダイザー(MD)とは?バイヤーとの違いや仕事内容
販売・サービス業界
ウエディングプランナー・ブライダルコーディネーターの仕事内容と魅力
販売・サービス業界
ドレスコーディネーターになるには?仕事内容や資格、必要なスキル