【内部監査(CIA)の資格】取得のメリット・試験内容や種類|求人・転職エージェント

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更新日:2021/09/14

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【内部監査(CIA)の資格】取得のメリット・試験内容や種類

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内部監査の仕事に活かせる資格には、「公認内部監査人(CIA)」や「内部監査士」があります。資格の取得は、今後、内部監査として働きたい方だけでなく、内部監査としてスキルアップを目指す方にもおすすめです。
ここでは、資格を取得する過程で身に付く知識やスキルの他、資格を取得するメリットや方法についてご紹介します。

目次

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内部監査とは?

内部監査とは、経営状況の確認や業務効率をチェックし、業務改善や経営改善に役立てるために行われるものです。また、社会通念上問題がある業務を行っていないかといった、経営の健全性や適法性などについても調べます。

内部監査を行う部署は、監査対象の部署から独立している必要があります。内部監査は社内で行われるものですが、利害関係を排し、客観的な評価を行う必要があるからです。
内部監査は第三者の立場を徹底しつつ、監査計画の立案やチェック項目の策定、監査の実施、評価、報告を行います。

内部監査をするなら取得したいCIA資格

内部監査に関する資格として、最もポピュラーなのが公認内部監査人(CIA)資格です。これは、アメリカに本拠地がある内部監査人協会(IIA)が認定するもので、内部監査人唯一の国際的な資格です。
公認内部監査人の資格試験は、世界約190ヵ国で実施され、1999年より日本語での受験が可能となりました。CIAの認定試験は、日本におけるIIAの日本代表機関である、一般社団法人日本内部監査協会が実施します。

試験内容

CIAの認定試験は、IAパート1からIAパート3までの3つのパートに分けられています。

<CIAの認定試験のパートと試験内容>

  • IAパート1...内部監査の意義や独立性、不正などに関する知識について(125問・2時間30分)
  • IAパート2...内部監査計画の策定、実施、報告など、実務的な知識について(100問・2時間)
  • IAパート3...情報セキュリティや財務管理知識など、内部監査に必要なビジネス知識について(100問・2時間)

不合格だった場合でも、4年以内であれば複数回の再受験が可能ですが、一度受験したパートの再受験をする際には、61日以上日にちを空けなければならないという規定があります。

合格基準は単純な正答割合ではなく、「スケールドスコア」で測られます。スケールドスコアとは、開催回によって難度が異なることを考慮し、合格者のレベルが均一となるよう設計された評価方法です。得点を補正して算出されますが、詳しい算定方式は公開されていません。
3つのパートそれぞれの合格基準は、「スケールドスコア600ポイント以上」とされていますが、概ね75%以上の正答率で合格になると考えてよいでしょう。

受験資格

CIAの受験資格は、四年制大学を卒業し、第三者から推薦を受けることが必要となります。第三者とは、勤務先の上司や教授の他、親族以外の客観的な立場の人物です。
教育要件を満たさない場合、以下のいずれかの要件を満たしていることが条件となります。

<教育要件を満たさない場合のCIAの受験資格>

  • 短期大学または高等専門学校を卒業し、5年以上の実務経験を有していること
  • 7年以上の実務経験を有していること

他、受験の要件として、簡易書留または特定記録による郵送で、書類を提出する必要があります。
パスポートや運転免許証など顔写真付き身分証明書のコピーに加え、新規で申し込む場合は受験申込書や推薦状、再受験の場合は前回受験時の正式な試験結果のコピーなど、たくさんの書類を用意しなければなりません。
必要な提出書類について、詳しくは一般社団法人日本内部監査協会がインターネット上で公開している「公認内部監査人 認定試験ガイド」をご確認ください。

公認内部監査人 認定試験ガイド

CIA資格を取得するメリット

CIA資格を取得することで得られるメリットは、主に次の2つがあります。

  • 内部監査知識だけでなく、幅広いビジネス知識が身に付けられる
  • 日系・外資系ともに内部監査室への配属を目指す転職で有利になる

CIA資格の出題範囲は非常に幅広いため、内部監査に関する知識はもちろん、財務や会計など、ビジネスに必要な知識を広範囲にわたり身に付けることができます。内部監査として活躍したい人だけでなく、より経営に近いポジションに就きたい人にとってもメリットがあるといえるでしょう。

また、企業内の内部監査室への配属を目指す転職においても、CIA資格取得者は優遇されます。
内部監査がCIA取得者によって実施されていることは、自社の内部監査における、正当性のアピールとなるからです。
CIAは米国発祥の国際資格であり、世界190ヵ国で有効な資格のため、日系企業だけでなく外資系企業の内部監査室の仕事に就きたい場合も、取得者は高く評価されるでしょう。

内部監査士資格には3種類ある

内部監査士資格は、一般社団法人日本内部監査協会が主催する講習会を修了することで取得できる国内資格です。資格を取得することで、内部監査士の称号が与えられます。
講習会の目的は、内部監査人を教育・養成することです。講習会を受講することで、内部監査に関する理論や実務の専門的知識を学べます。
内部監査士の資格は3種類あり、講習内容は異なります。それぞれ、講習でどのような知識が身に付くのか、またどのようなスキルを証明できる資格であるのか見ていきましょう。

1.内部監査士資格

内部監査士は、3種類の資格の中で最もオーソドックスな資格であり、取得するには「内部監査士認定講習会」を修了する必要があります。講習会の学習内容は、内部監査の基礎や、実際に監査を行う際のポイントなどです。
講習を受けるための条件は、下記のいずれかとなります。

<内部監査士認定講習会の受講資格>

  • 内部監査業務に携わっている
  • 大学等において、会計学・商学・経営学・経済学・法学・情報学等のいずれかを学んだ経験がある、またはそれと同等の資格・能力を有する

講習の出席状況と修了論文の審査によって合否判定が行われ、合格すれば内部監査士の資格が取得できます。

2.情報システム監査専門内部監査士資格

情報システム監査専門内部監査士資格とは、一般社団法人日本内部監査協会が主催する「情報システム監査専門内部監査士認定講習会」を修了することで取得できる資格です。
講習会で学習できる内容は、内部監査を行う上で必要な情報システムや情報セキュリティ、個人情報保護、ケースごとの模擬監査などです。
下記の条件のうち、いずれかを満たせば講習会を受けることができます。

<情報システム監査専門内部監査士認定講習会の受講資格>

  • 大学や専門学校等において、会計学・商学・経営学・経済学・情報工学等のうち、いずれかを学んだ経験がある、またはそれと同等の資格・能力を有する
  • 内部監査業務に携わっている

前述の内部監査士と同じく、講習の出席状況と修了論文の審査によって合否判定が行われます。

3.金融内部監査士資格

金融内部監査士資格は、金融機関の内部監査についての知識・技能が認定される資格です。取得するには、一般社団法人日本内部監査協会が指定する団体で行う研修を修了する必要があります。
団体で行う研修は、「金融内部監査士養成コース」または「金融内部監査士養成コース【保険版】」のいずれかです。どちらのコースも通信講座で、受講期間は7ヵ月、受講料は10万8,680円(税込)となります。
いずれかのコースを修了したのち、1年以内に登録申請料7,700円(税込)を支払い、認定の手続きを行うことで資格取得となります。

認定講座の受講を希望する際には、実施主体である経済法令研究会の、各コースのウェブサイトをご参照ください。

経済法令研究会「金融内部監査士養成コース」

経済法令研究会「金融内部監査士養成コース【保険版】」

資格取得は内部監査士としてのキャリアアップに役立つ

資格取得を目指すことで、内部監査に関するより確かな知識とスキルを身に付けることができます。内部監査士認定講習会の内容は、CIA認定試験と重なる部分も多いため、講習で勉強を行った上で資格取得を目指すという道もあります。
ただし、CIAを受験するためには、大学を卒業しているといった条件や内部監査としての実務経験が必要です。ゼロベースから取得するというよりは、経験者がよりスキルを磨いたり、キャリアアップ転職を目指したりする際に役立つ資格といえるでしょう。

内部監査の仕事に役立つ資格を取得する方法や、資格を活かした転職についてアドバイスが欲しい方は、マイナビエージェントにご相談ください。
担当のキャリアアドバイザーが、内部監査の仕事に役立つ資格や、資格取得によるスキルアップのコツをご紹介します。求職者の志向や条件に寄り添ってサポートさせていただきますので、転職に少しでも不安を感じられる方は、ぜひマイナビエージェントをご利用ください。

執筆・編集

マイナビエージェント編集部

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