更新日:2021/09/14
秘書の仕事へ転職を希望する際、志望動機に織り込むべきポイントがあります。志望動機を書く際は、まず十分な企業研究を行うことが大切です。
ここでは、秘書の仕事内容や企業が求める人材像を把握する方法や、把握した上で採用につながる志望動機を書く方法についてご紹介します。経験者、未経験者それぞれの例文もご紹介しますので、完成度の高い志望動機を書くために役立ててください。
目次
志望動機を書き出す前に、そもそも秘書に求められるスキルとは何であるのか確認しておきましょう。
秘書の仕事は社長や役員といった会社の重役をサポートすることです。自分自身が営業をして売上を上げるわけではありませんし、会社の社員全体のために動く総務や庶務といった仕事とも性質が異なります。
上役のサポートに徹し、きめ細やかな対応をしていく必要がある秘書には、「上司のために動く」という意識とコミュニケーションスキルが求められます。これに加えて、スケジュール管理能力や的確な判断力、臨機応変な対応力なども必要です。
秘書の具体的な仕事内容は、電話対応やメール対応、来客対応、備品管理、スケジュール調整、各種チケット類の手配、文書作成、ファイリングなど、多岐にわたります。上司の仕事内容を理解し、優先順位をつけて効率的に業務をこなす計画性や、処理能力の高さも求められることでしょう。
このように、秘書に求められる能力は、単純な事務処理能力や社会人としての一般的なスキルだけではありません。志望動機を書く際には、このような秘書の仕事の特徴を意識する必要があります。
秘書の志望動機を書く際に大切なのは、志望する企業をよく研究し、その企業ならではの内容に仕上げることです。
秘書の仕事は、企業の上役の仕事をサポートするものですが、事業運営を理解し、柔軟かつ臨機応変に対応することが求められます。志望動機をまとめるときも、どのような事業に属する人物をサポートすることになるのか、事業について詳しく知っておく必要があるでしょう。
応募の時点では、具体的に誰が上司になるのかはわからないかもしれません。しかし、事業の概要や代表の理念、どんな役員が勤務しているかなどを調べておけば、志望動機を書く際に、知識として役立てることができます。
採用されるためだけではなく、入社後、秘書として深い仕事をしたいのであれば、企業の上役が掲げる目標やビジョン、ミッションを理解することは大事なことです。
それでは、どのように企業研究を行えばいいのか、具体的な方法を3つご紹介します。
秘書の仕事を目指して志望動機を書く際、志望する企業のウェブサイトをチェックして、事業理念や経営方針を把握しておくことも大切です。
企業のウェブサイトには、経営方針や経営理念、事業内容、プレスリリースなど、様々な情報が掲載されています。経営陣の秘書として働くことになる以上、このような情報についても熟知しておく必要があるでしょう。
企業がどのような理念で経営を行っているのか、業界内でどのような立ち位置にあるのかといったことは、求人に応募するかどうかの判断材料としても役立ちます。
自分のキャリアビジョンと合致するかどうかや、将来性はあるかどうかなどを確認しておきましょう。
志望動機を書く前に、社長や経営陣、会長などが書いた本やインタビュー記事などにも目を通しておきましょう。
上記のとおり、企業のウェブサイトに掲載されている内容をチェックするのは最低条件となります。さらに、外部サイトに掲載された取材記事やメディア実績、代表者が執筆した著書・文献などに目を通しておくことは、印象に残る志望動機を書くために有効です。
経営陣の名前は企業のウェブサイトに掲載されているため、簡単に調べることができます。名前や社名で検索をすれば、インタビュー記事や著作などが見つけられるはずです。
多くの著書や記事がある場合、全てに目を通すのは難しいかもしれません。しかし、まずはタイトルや見出しをチェックして、経営陣がおおよそどんな考えを持っている人物であるのか理解しておくようにしましょう。
自社のことを深く知るために情報収集をしてくれたということは、文面の随所ににじみ出るものであり、採用担当者の印象に残る志望動機が完成するでしょう。
求人情報には、様々な情報が掲載されています。募集している人材像や優遇資格、仕事内容などを見ることで、企業側がどのような人材を求めているのかを知ることができるでしょう。
秘書として採用してもらうためには、自身が、企業側の求める人材像に近い人間であることをアピールすることが大切です。求人情報を読み込んで、求められる人材像に寄り添う形で自身の特性を伝えられるようにしましょう。
続いては、秘書の志望動機に織り込みたいポイントを3つご紹介します。志望動機を書く際には、これらのポイントを意識しながらまとめてみてください。
秘書として働く上でなぜ自社を選んだのかは、採用担当者が最も知りたい事柄でしょう。
「企業のキーパーソンとなる人物のそばで働き、サポート役として活躍したい」「仕事を通してビジネスマナーを磨き、一流の秘書になりたい」など、秘書という職種への熱意でなく、その企業への思いを伝えます。採用担当者に「秘書ができるならどこでも良かったのではないか」と思われないように、企業に対して感じた魅力を、自分なりの言葉で書きましょう。
なぜ自社を選んだのかを明確にすることで、採用のミスマッチが起こりにくくなるため、応募者にとっても企業側にとってもメリットとなります。
そもそも、なぜ秘書の仕事がしたいのかを伝えることも大切です。
秘書の仕事は、成果を上げて目立ったり、売上に対して明確な評価を受けたりできる営業職などと異なり、成果が見えにくく、自分が前に出る仕事ではありません。そのような秘書という仕事にどのような魅力を感じているのか、自身が見いだせている魅力を伝える必要があります。
「人の上に立つよりも人をサポートする仕事が好きだから」など、自分の性格や資質を、秘書という仕事を選ぶ要因のひとつに加えるのも有効です。なぜ秘書を目指すのか、あなたならではの理由を明確に伝えてください。
企業にとっては、秘書という仕事に応募者がどのような魅力を見いだせているのかを知ることで、入社後のギャップを減らすことができ、結果的に早期離職を減らすことにもつながります。
入社後に、秘書としてどのように貢献できるのか、明確なビジョンを書きましょう。
「習得したビジネスマナーと接遇応対で、内外に対する貴社のイメージアップに貢献したい」など、採用担当者が読んだときに、採用後のメリットが具体的にイメージできることが大切です。
そもそも採用は、企業と求職者の双方にメリットがなければ実現しません。志望動機は、自分自身の応募理由を書くものです。それと同時に、自身を採用することで得られる企業側のメリットを伝えることも意識しましょう。
秘書の経験者と未経験者それぞれについて、志望動機の例文をご紹介します。例文を参考に、自分の実績やスキル、応募先の企業に合わせた志望動機を考えてみましょう。
現職では、社長付秘書として、スケジュール管理や文書作成、経費精算といった業務に携わってきました。上司が円滑に仕事を進められるよう、常に正確性と迅速さを心掛けて仕事にあたってきました。また、カナダ留学経験があるため、海外からのメールや電話対応、簡単な通訳などにも対応してきました。
業務を通して、もっと語学力を活かし、事業拡大に役立てることができないかと思っておりましたところ、ICT技術を利用しグローバルな企業展開をしている貴社の経営方針に感銘を受け、志望いたしました。
貴社の秘書として経験と語学力を活かし、貢献していきたいと考えております。
大学卒業後、3年間、営業事務員として営業部員のサポートを行ってきました。業務を通して習得したのは、何事も先回りをして準備を進めることの大切さです。
社員から感謝されることも多く、裏で人を支えることができる業務に対し、大きなやりがいを感じるようになりました。誰かをサポートする仕事を極めたいという思いが強くなり、企業のキーパーソンのサポート役に徹することができる秘書を志すようになった次第です。
特に、貴社の「新部署立ち上げに伴い、大切なパートナーとなる秘書を募集中」という求人に強く惹かれ応募いたしました。秘書経験はございませんが、秘書検定準1級を取得しており、基本的な知識は身に付いています。社会人としてのこれまでの経験と資格を活かして、貴社に貢献していきたいと考えています。
秘書の志望動機は、企業の経営方針や求める人材像によって、どのような書き方をすべきかが変わります。志望する企業に合わせて、適切で印象に残る志望動機を書くために、企業研究を綿密に行い、自身が保有するスキルや実績を確認するなど、事前準備をすることが大切です。
そもそも、どのような企業が秘書を募集しているのか、未経験者の場合、どのようなスキルがアピールポイントとなるのかわからない方は、マイナビエージェントにご相談ください。
企業の内情に詳しいキャリアアドバイザーが、秘書の求人を行う企業や、求められるスキルに関する情報をご提供します。志望動機の書き方のアドバイスや添削を行い、まとめ方についてもアドバイスさせていただきます。
求職者の皆様の志向や条件に寄り添ってサポートいたしますので、ぜひマイナビエージェントをご利用ください。
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