経理(経理事務)と財務の違いとは?仕事内容と必要スキルを徹底比較|求人・転職エージェント

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更新日:2021/09/14

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経理(経理事務)と財務の違いとは?仕事内容と必要スキルを徹底比較

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経理や財務は、会社のお金に関する大切な仕事です。売上に直接的に関わる仕事ではありませんが、企業の経営を支えるためになくてはならない職種といえるでしょう。
ここでは、経理や財務といった企業のお金に関する職種の具体的な仕事内容や両者の違い、どのようなスキルが必要なのかといったことをまとめました。また、経理や財務と同じく、企業のお金にまつわる仕事である会計についてもご紹介します。

目次

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企業のお金にまつわる3つの仕事

企業のお金にまつわる仕事は、経理、財務、会計の3つに分けられます。それぞれ、どのような仕事なのか、また3つの仕事にはどのような違いがあるのか確認しましょう。

1.経理の仕事内容

経理は、日々の入出金管理や記帳、決算などを行う仕事です。
営業社員が立て替えた経費の精算をしたり、領収書を切ったりといった事務的な仕事が多く、経理事務という名前で求人募集がかかることもあります。

2.財務の仕事内容

財務は、経営計画に基づいた予算の作成や資金調達、資金管理といった、企業のお金をやりくりする仕事です。
経理が、すでに使用したお金や売り上げたお金の管理をするのに対し、財務は、これから使用するお金の調達や予算策定を行います。

3.会計の仕事内容

会計は、企業のお金の流れを記録する仕事です。
会計の担当者は、経理が記帳した帳簿や、作成した計算書などを基に、企業の経営状況を可視化できる資料を作成します。会計が作成した資料は、経営陣や株主などに報告され、それを基に経営方針が決められる仕組みです。

会計と経理は非常に密接な関わりを持ち、業務が連動するため、経理部門と会計部門を分けていない企業もあります。実際、経理の仕事は、会計の仕事の一部だということもできるでしょう。
ちなみに、会計事務所で顧客の経理業務を請け負う仕事を会計事務といいます。会計事務の仕事は、主に経理担当者のような、日々の仕訳や帳簿作成を行うことです。

企業によっては経理、財務、会計を兼務することもある

上述のとおり、経理、財務、会計はそれぞれ担当する業務の範囲が異なります。しかし、会社の規模によっては、経理と財務を一人の社員が担当したり、経理の仕事を会計が兼務したりすることもあります。会計の業務を経理または財務が兼務することで、会計部門を設置していない企業も珍しくありません。
このように、経理、財務、会計が対応する業務範囲は企業によって異なります。仕事を探す際は、募集職種だけでなく、実際の仕事内容と対応の幅についても十分吟味しましょう。

経理の3つの業務内容

経理の業務内容は主に「毎日行うもの」「毎月行うもの」「1年ごとに行うもの」の、3つに分けられます。
この3つの仕事の難度は、日次、月次、年次の順に上がります。経理事務として入社したばかりの頃は、日々の仕事である日次業務を任せられることが多いでしょう。
それぞれの具体的な仕事内容についてまとめました。

1.日次業務

日次業務とは、現金の管理や支払い、経理にまつわる伝票の作成、取引の帳簿入力など、企業活動を行う上で日々発生する経理関連の業務のことです。
具体的な業務内容として、社員が立て替えた交通費などの経費精算、小口現金の管理、支払伝票の作成、領収書の発行などが該当します。また、会社の備品などを購入したり、材料を仕入れたりした際の買掛金の管理なども日次業務の一部です。

2.月次業務

月次業務は、毎月定期的に行われる業務のことです。具体的な業務内容は、毎月締め日に行われる取引先への請求書発行や、売掛金の管理、買掛金の支払業務などで、他にも月次決算とその報告も含まれます。
月次決算は、1ヵ月ごとの収支や資金の状況などをまとめたものです。年次決算とは違い、義務付けられているわけではありません。しかし、企業の経営状況を理解し、方針を定めるために大切な仕事です。

3.年次業務

年次業務とは、1年に1度行う業務で、代表的なものに年次決算があります。経理の求人においても、決算の実務経験がある人は優遇されるケースが多いものです。
また、法人税や償却資産税など、年間で支払時期が決まっている税金の申告や納税業務も、年次業務に該当します。

社内の経理が担当する業務範囲は企業によって異なる

経理の業務のうち、どこまでを社内の担当者が行うのかは、企業によって異なります。
一部や全部を外注している企業もあれば、上記の業務だけでなく、年末調整や給与計算といった労務の仕事までを経理が担当する企業もあり、業務範囲は様々です。
また、請求書発行など、他社に対する仕事は、営業事務が行う場合もあるでしょう。
経理の仕事を探す際は、自分が対応できる業務と、企業が対応してほしい業務が合致しているかどうかを確認しておくことが大切です。

財務の具体的な仕事内容

財務は、経理部門が作成した集計表を基に、企業の資金調達や予算編成といった業務を行います。
企業にとって、手元の資金をどのように調達し、どう活用していくかは、非常に大切な問題です。経理や会計が、過去のお金の動きをまとめ、可視化する仕事であるのに対し、財務はそれを基に企業の将来的な資金繰りや資金計画を練る仕事です。
そのため、財務は将来の経済情勢や、企業の経営方針について深く理解する必要があります。日々の金融情報の収集や、資産運用の知識・スキルが求められるのです。

経理に活かせる3つの要素

続いては、経理業務に活かせる資格やスキル、特性を3つご紹介します。
いずれも、経理として働く上で必須とされることが多いものです。自身の能力を見直し、不足していると感じたスキルや資格があるなら、底上げを試みましょう。

1.日商簿記検定

日商簿記検定は、経理として働く上で必ず保有しておきたい資格です。簿記は、企業の経営活動を記録・計算・整理して、経営成績や財政状態を明確に捉えるための技能となります。
日商簿記検定は1~3級までと、簿記初級の4種類ありますが、資格をアピールして就職につなげたいのであれば、2級以上の取得を目指すのが望ましいでしょう。
簿記検定2級以上、あるいは同等の技能の保有が応募条件になっている求人も多くあります。

2.パソコンスキル

多くの企業において、経理の帳簿記帳は経理ソフトで行っているため、基本的なパソコンスキルが必要です。
経理ソフトといっても扱いが難しいわけでなく、基本的なパソコンスキルがあれば、使っているうちに慣れるものです。経理ソフトを上手に使うことで、記帳や集計の手間を大幅に削減することが可能ですし、ミスも減らせます。
経理ソフトを業務で有効利用するため、最初は特別難しいことができる必要はありませんが、基本的なパソコンの操作はできるようにしておきましょう。

3.正確性

経理は、毎日の細かい収支や取引履歴の管理・記帳を行う仕事です。ミスがあると集計結果のずれにつながってしまうため、高い正確性が求められます。
間違いがないように業務を行うことはもちろん、自分の仕事を過信せず、確認を欠かさない慎重さも大切です。

財務に活かせる3つの要素

財務の仕事は、資格がなければできないというものではありませんが、企業の経営に直結する資金調達の仕事を行うことになるため、ある程度の金融知識は必須となります。
財務の仕事をする際に活かせる資格や経験を3つご紹介します。

1.公認会計士

公認会計士は、「会計」という名前がついていますが、財務の仕事にも活用できる資格です。公認会計士は、企業の財務諸表の監査を行うことができます。
公認会計士は難関資格ですが、取得すれば財務の仕事における活躍の幅が広がるでしょう。財務への転職活動においても、公認会計士の資格があれば優遇される場合が多くなります。

2.経理の実務経験

財務の求人では、経理の実務経験が必須となる場合も少なくありません。財務は、経理が作成した資料を基に将来の予算計画を立てたり、資金調達をしたりするため、経理の基礎知識が必要になります。
また、経理の実務経験があれば、資料を理解するのが困難とならず、作業がはかどります。

3.金融機関での実務経験

金融機関での実務経験があると、財務への就職の際に優遇される場合があります。
金融機関の実務で身に付けた資金の配分や管理に関する知識は、資金調達の際に活かすことができるでしょう。また、資産運用についての知識やスキルも、財務の仕事に役立ちます。

経理や財務は未経験でも目指せる?

経理や財務の仕事は未経験であっても、業務に関連する資格や経験があれば転職することができます。特に経理は、簿記検定を取得している人であれば、未経験可の求人を探すのはそれほど難しくありません。その代わり、決算経験者優遇など、実務経験者を優先して採用する企業があることは留意しておきましょう。

また、財務への転職では、財務の業務自体は経験が不要であっても、関連業務の実務経験が必要になるケースが多くあります。
まったく別の職種から経理や財務への転職を目指す場合は、まず、経理事務や経理などを目指して、経験を積みましょう。

経理も財務も企業のお金を扱う重要な仕事

経理は日々のお金の動きの管理を、財務はそれを基にした予算計画の立案や資金調達をそれぞれ行います。過去のお金を記録する経理と、未来のお金の計画や調達をする財務は、異なる役割を持つものですが、どちらも企業になくてはならない大切な仕事です。

未経験だけど経理や財務の仕事に転職したいという方は、まず自分に活かせる能力がないかチェックすることから始めましょう。
自分だけで判断するのが難しく、活躍できる転職先をアドバイスしてほしい場合は、マイナビエージェントにご相談ください。担当のキャリアアドバイザーが、これまでの実績やスキルに応じた企業をご紹介いたします。
求職者の志向や条件に寄り添ってサポートさせていただきますので、転職に少しでも不安を感じられる方はぜひご活用ください。

執筆・編集

マイナビエージェント編集部

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