ビジネスメールを送る際、結びや締めの言葉に迷うことはありませんか?
ビジネスメールには守るべきマナーがありますが、締めの言葉においても基本のマナーを押さえておけば、どのような内容でも文章に迷いにくくなります。そこで本記事では、ビジネスメールの締めの言葉の基本マナーを、例文を交えながらご紹介します。
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1. ビジネスメールにおける締めの言葉の基本マナー
ビジネスメールにおいて、書き出しの挨拶は内容に関わらず「お世話になっております」を使うのが多いのに対し、締めは臨機応変に書かなければならない傾向があるため、書き方に迷うケースも多いでしょう。
まずは、基本のマナーについて解説していきましょう。
【関連記事】「【例文】ビジネスメールの基本!書き方や返信の仕方を解説」
1.1. 内容や相手によって言葉を使い分ける
ビジネスメールは、取引先、上司、同僚など、送る相手によって使う言葉が変わります。同僚に対してと上司に対してでは接し方が違うように、ビジネスメールでも相手や内容によって言葉を使い分けることが必要です。
特に取引先相手に送信する場合には、下記のようにより丁寧な言い回しを使うようにしましょう。
<例>
→「どうぞよろしくお願いいたします」
「何卒お願い申し上げます」
→「ご検討いただければ幸いです」
また、特別な取引先や、目上の人などに向けて、さらに品格が高い締めの挨拶を書きたい場合は、季節や「時候の挨拶」を意識した一文を入れるのも一案です。
<例>
「新緑が鮮やかな季節になりました。どうぞ楽しい休暇をお過ごしください」
詳細は「4.【四季別】相手を気遣う締めの言葉・結びの挨拶」にて後述しますので、ぜひご覧ください。
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1.2. クッション言葉を活用する
ビジネスメールでは、用件だけを伝えたばかりに冷たい印象を与えてしまうこともあります。そんな時に重宝するのが「クッション言葉」です。
例えば、「お忙しいところ誠に恐縮ですが」を文頭につけたり、文末を「いただけましたら幸いです」とすることで、高圧的な印象になることを防げます。
<例>メールの返事を今日中に欲しい場合
クッション言葉あり:「お忙しいところ誠に恐縮ですが、本日中にご返信いただけましたら幸いです」
1.3. 締めの言葉の後に「署名」を入れる
メールの最後には、自分の名前や会社の連絡先などをまとめた「署名」を入れるのがマナーとされています。具体的には、「会社名」「氏名」「電話番号」「メールアドレス」「住所」「会社のホームページURL」などです。
署名を入れることで相手も次回からの連絡が取りやすくなり、郵便物を郵送する必要がある際にも便利です。
オプション設定で、メールの末尾に自動的に記載されるようなフォーマットにしておくのがおすすめです。また、メールのやり取りが続いて「メールが長くなって読みづらさがあるのでは」と心配な場合は、項目を少なくするなど臨機応変に対処すると良いでしょう。
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2.【例文集】ビジネスメールの締めの言葉
メールの内容や目的に応じて締めの言葉は変わります。ここではシチュエーション別にビジネスメールの締めの言葉の具体例をご紹介します。
2.1. 基本の締めの言葉
「今後ともよろしくお願い申し上げます」
「どうぞよろしくお願いいたします」
2.2. お願いする時の締めの言葉
「ご検討いただけますようよろしくお願い申し上げます」
「ご多忙の折、お手数をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします」
「ぜひご出席くださいますよう、よろしくお願い申し上げます」
2.3. 「取り急ぎ」を使用する時の締めの言葉
「取り急ぎご連絡いたします」
「取り急ぎ確認させていただきました旨ご連絡いたします」
2.4. お詫びや謝罪の締めの言葉
「ご期待に添えず誠に申し訳ありませんでした」
「大変申し訳なく思っております」
【関連記事】「【例文】謝罪メール・お詫びメールの書き方を締めの言葉まで解説!お客様から社内も対応」
2.5. 感謝を伝える締めの言葉
「誠にありがとうございました」
「心より感謝いたします」
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2.6. 返事待ち、連絡待ちを伝える締めの言葉
「誠に恐縮ですが、ご返信いただきますようお願いいたします」
「折り返しのご連絡をお願いできれば幸いです」
2.7. 長文になりすぎた時の締めの言葉
メールの内容がどうしても長文になってしまう場合は、締めの言葉でそのことについて詫びるような一言を添えましょう。この締めの言葉があることで、より丁寧な印象を与えます。
「長文失礼いたしました」
「長文となってしまい申し訳ございませんが、ご検討のほどお願いいたします」
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3. 締めの言葉を書く際のコツや注意点
締めの言葉においては、以下のようなポイントも意識すると良いでしょう。
3.1. 常套句は言い換えパターンも覚えておく
ビジネスメールで「毎回同じ文章になってしまう」「ワンパターンすぎるのではないか」と気になる場合は、以下のような言い換えができます。
「よろしくお願いします」
<言い換え例>
「よろしくお願い申し上げます」
「どうぞよろしくお願いいたします」
「ご検討をお願いします」
<言い換え例>
「ご検討いただければ幸いです」
「ご検討くださいますようお願いいたします」
「ご検討いただけますでしょうか。何卒よろしくお願い申し上げます」
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3.2. 「取り急ぎ」は使い方に注意する
例文でも紹介した「取り急ぎ」ですが、「とりあえず急いで書いた」というニュアンスも持つため、相手によっては失礼だと受け取られることがあります。
「資料が届いてお礼を言いたいが、今すぐ外に出なくてはならない」など、本当に急を要する時以外は使用を控えたほうがいいでしょう。
また「取り急ぎ」を使った場合には、「後ほど改めてご連絡させていただきます」など後で自分から連絡を入れる旨も添えた方が、より丁寧な印象を与えます。
【関連記事】「「取り急ぎ」の意味とは?メールで使う際の3つの注意点・言い換えを例文で解説」
3.3. 「追伸」で親しさや気遣いを示す
メールや手紙において文末に「追伸」と入れる場合があり、メールの内容とは別に何か伝えたいことなどがある場合に使用します。英語表記では「P.S.」と表現し、「追伸」よりも「P.S.」の方に馴染みがある人も多いでしょう。
「追伸」「P.S.」はビジネスシーンでも活用でき、文脈や言い回しを変えずに要件を伝えられるので便利です。
「追伸」や「P.S.」を加えることで、相手との親しさを表現したり、健康面を気遣う一言を追加したりすることができます。なお、「追伸」を付け加える際は、長くなりすぎないように、なるべくシンプルにまとめて2〜3行以内に収めましょう。
3.4. 季節に応じた言葉を入れる
特に挨拶目的でのメールなど、相手にアクションを促す内容でない場合、必要に応じて季節感のある言葉を選ぶと、より丁寧な印象を与えられます。例を挙げると以下のような締めの言葉があります。
「暑い日が続いておりますので、くれぐれもご自愛ください」
「寒さも厳しくなってまいりましたので、あたたかくしてお過ごしください」
4.【四季別】相手を気遣う締めの言葉・結びの挨拶
季節に合わせた締めの言葉・結びの挨拶の基本は「季節の話題+相手の健康を気遣う文言」で構成されます。四季折々の挨拶を丁寧にすることで、品格のあるビジネスメールを作ることができます。
4.1. 春
「春の息吹が聞こえ始めましたが、まだ寒さも残っております。お風邪などお召しになりませんよう」
「新緑が鮮やかな季節になりました。どうぞ楽しい休暇をお過ごしください」
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4.2. 夏
「猛暑が続きますが、くれぐれもご自愛くださいませ」
「暑さが増して参ります。お体に気をつけてお過ごしくださいませ」
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4.3. 秋
「夏の疲れが出やすい時節となりました。体調を崩されませんようご自愛くださいませ」
「紅葉の映える季節になりましたが早晩冷え込みもいたしますので、体調にお気をつけてお過ごしください」
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4.4. 冬
「年末に向けてご多忙とは存じますが、ご無理なさいませんようお過ごしください」
「新年も何卒変わらぬご交誼を賜りますようお願い申し上げます」
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5. 四季を問わず使えるフレーズ
時候に関わらず一年中使えるフレーズもあります。知っておくと便利ですので、ぜひ覚えておきましょう。
<例>
「皆様にくれぐれもよろしくお伝えください」
「末筆ながら、ますますのご健勝、ご多幸をお祈り申し上げます」
「略儀ではございますが、まずはメールにてお礼申し上げます」
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6. 英語でメールを送る場合の締めの言葉
外資系の企業や海外の会社と取引をする会社に勤めている場合は、英語でビジネスメールをやりとりする機会もあるかもしれません。
英語でも日本語のように、文末に結びや締めの言葉を入れる場合が多いです。日本語でよく使われる「よろしくお願いいたします」に該当するフレーズや、よく使われるフレーズをご紹介します。
6.1. 「よろしくお願いいたします」に該当する言葉
・フォーマルなシーンで使えるフレーズ
訳すと「真心を込めて」という意味で、上司や取引先など目上の人に対して使うフレーズです。また、「敬具」のような使い方をします。
〇〇(氏名)
・カジュアルなシーンで使えるフレーズ
訳すと「最上の敬意の気持ちを込めて」「思いやりと敬意を込めて」という意味になります。面識がある相手や、仲のいい同僚に対して使うフレーズです。
〇〇(氏名)
Kind regards,
〇〇(氏名)
6.2. 「ありがとうございます」に該当する言葉
・フォーマルなシーンで使えるフレーズ
〇〇(氏名)
・カジュアルなシーンで使えるフレーズ
〇〇(氏名)
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7. まとめ
ビジネスメールでは、締めの言葉一つで相手が受ける印象が大きく変わることがおわかりいただけたかと思います。
顔が見えないメールだからこそ、基本のマナーを理解し、かつ相手への気遣いを言葉に乗せる必要があります。ぜひこの記事を参考にして、より印象の良いビジネスメールを作成してみましょう。
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