質問・問い合わせメールの書き方は?マナーや実際に使える例文を紹介

質問・問い合わせメールの書き方は?マナーや実際に使える例文を紹介

メールは今やビジネスに欠かせないツールの一つですが、さまざまな場面でメールの文面で悩んだ経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、ビジネスにおける質問・問い合わせメールを送る際のポイントや例文自分が回答する立場となった場合の返信メールのポイントについて解説します。

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1.メールで質問・問い合わせをするメリットや注意点

まず、ここではメールで質問や問い合わせをする場合のメリットを紹介します。

実際にメールを送る前に考えるべき注意点も記載しますので、参考にしてみてください。

1.1.メールで質問・問い合わせをするメリット

メールは電話や直接会って質問や問い合わせをするのとは異なり、送信・受信すると記録に残ることが一番のメリットと言えるでしょう。

また、自分も受け取る側も都合の良い時間に送信、確認ができるので、仕事の合間など忙しい時間を避けて連絡を取り合う事ができます。

複雑な内容でも資料を先に共有してから、電話など口頭で説明する事ができるのもメリットの一つです。

1.2.メールで質問・問い合わせをする際の注意点

メールでの質問や問い合わせのメリットは多いですが、メールを送る前に確認しておきたい注意点もあります。

質問や問い合わせを受けた側がメールで回答するために文章を作成するには、内容が複雑であればあるほど労力や時間がかかってしまいます。

「相手に頼らずに解決できる問題ではないか?」「本当にメールで送るのがベストなのか?」など、メールを送る前に確認することが重要です。

メールは時間をあまり気にしなくていいとはいえ、質問する前に自分で調べたり、複雑な内容の場合はメールで概要を送って電話やミーティングのアポイントをとったりと、相手に配慮して送る必要があります。

メリットや注意点を踏まえた上で、以下でメールを送る際のポイントや例文を紹介しますので、実際にメールを送る際の参考にしてください。

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2.社外宛に質問・問い合わせメールを送るときのポイント

社外宛に質問・問い合わせメールを送る際には、相手に配慮しつつ用件をしっかりと伝える意識が大切です。以下3つのポイントをそれぞれ押さえておきましょう。

  1. 件名
  2. 本文
  3. 締め

2.1.質問・問い合わせメールの件名

質問・問い合わせメールの件名は、一目で用件がわかる簡潔なものにしましょう。ビジネスパーソンは日々多くのメールを受信し、確認を行っています。

そのため、時には重要なメールが埋もれてしまったり、開封したメールの内容を失念してしまったりという事も起こり得ます。

そうした相手の事情も想像し、件名だけで内容を汲み取ってもらえるよう配慮することが必要です。

具体的には、受信ボックスに並べられている段階で、受信者が「誰からの、どのような用件のメールなのか」を把握できるような件名を設定しましょう。

件名の後方に自分の名前を記載しておくと、より親切で丁寧な印象です。

■例文

【ご確認】5月17日の打ち合わせについて(株式会社○○ 山本花子)

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2.2.質問・問い合わせメールの本文

質問・問い合わせメールの本文は、以下3つのポイントを踏まえて作成しましょう。

(1)はじめに用件を伝える

前項の要領で件名を作成すれば、すでに概要は伝わっているはずですが、冒頭であらためてメールの趣旨を伝えるようにします。はじめに伝えることで、そのあとに続く詳細がスムーズに理解しやすくなるためです。

■例文

本日は、5月17日に予定いただいている打ち合わせに関して、詳細の確認で連絡させていただきました。

(2)質問・問い合わせ内容が複数ある場合は箇条書きにする

質問・問い合わせ事項が複数ある場合は、内容ごとに分けて箇条書きにしましょう。メールを受け取る側が「自分は何の件に対して何をすれば良いのか」ということを一目で理解しやすくするためです。

■例文

打ち合わせに際して、以下3点を確認させていただけますでしょうか。

1.○○○○
2.○○○○
3.○○○○

(3)いつまでに回答をいただきたいか伝える

質問・問い合わせメールを送る際には、いつまでに回答をいただきたいかを相手に伝えるようにします。日時指定がないと「まだ大丈夫だろう」と後回しにされてしまったり、忘れられてしまったりする事も考えられるため、いつまでに回答をいただきたいのかを明確に記載しましょう。

期日は、ゆとりをもって日時を設定することをおすすめします。

■例文

大変恐縮ですが、諸々の準備が必要となりますので、○月○日○○時までにご回答いただけますと幸いです。

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2.3.質問・問い合わせメールの締め

締めには、最後まで目を通して質問・問い合わせ事項に対応してくださることに対して感謝の気持ちを伝えます。この時、たとえメールの送付に至った原因が先方にあったとしても、決して責任転嫁するような文面にはせず、相手へ配慮の姿勢を表しましょう。

ビジネスや人間関係におけるマナーでもありますが、先方のスムーズな対応を促し、早期解決を図る上でも重要なポイントです。

■例文

●お手数をおかけいたしますが、ご確認いただけますと幸いです。

●お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願いいたします。

【関連記事】「【保存版】ビジネスメールの結び・締め言葉の基本は? マナーと例文集を紹介」

3.社内宛に質問メールを送るときのポイント

社内の人に質問しなければならないシチュエーションもよくあります。社内宛ての質問・問い合わせメールの基本的なポイントも、前述した社外の方向けの内容と同様ですが、以下2点も併せて押さえておきましょう。

3.1.基本的には直接うかがって質問する

社内の場合は基本的に直接質問するのがビジネスマナーとして望ましい形です。ただし、社内とはいってもリモートワーク中や勤務地が異なる場合など、直接質問することが難しい場合はメールでも問題ありません。

3.2.会社内でのルールがないか確認をする

会社によっては、質問の仕方を含めコミュニケーションに関するルールが定められている場合もあります。

そのため、身近な上司や先輩がどのように社内でコミュニケーションを取っているか、日頃から会話やメールの内容を確認しておきましょう。

社内での問い合わせの方法がわからなかったり不安だったりする場合は、あらかじめ内容を整理した上で上司や先輩に相談してみましょう。

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4.質問・問い合わせメールの例文

次に、質問・問い合わせメールの例文を具体的に紹介します。社内向け、社外向けでどのような違いがあるのか確認しましょう。

4.1.社内向けの質問・問い合わせメールの例文

社内に向けた質問・問い合わせメールの例文は、以下の通りです。

4.1.1.例文

件名:○月○日新卒向け採用広告取材について
本文:
人事部 ○○部長

お疲れ様です。
営業部の山本です。

○月○日に参加させていただく新卒向け採用広告の取材につきまして、以下3点を質問させてください。

・当日はどのような服装が望ましいでしょうか。
・現時点で予想される質問事項を共有いただくことは可能でしょうか。
・おおよその所要時間はどの程度でしょうか。

お忙しいところ恐れ入りますが、○日17時までにご回答いただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。

署名

4.2.社外向けの質問・問い合わせメールの例文

社外に向けた質問・問い合わせメールの例文は、以下の通りです。

4.2.1.例文1

件名:「○○」の追加納品に関するご確認(○○株式会社 山本)
本文:
株式会社○○
○○部 ○○○○様

いつもお世話になっております。
○○株式会社の山本花子でございます。

本日は、先週〇月〇日に発売となりました「○○」の在庫に関しまして、確認の連絡をさせていただきました。

・〇個程度、追加発注は可能でしょうか。
・可能な場合、来週金曜日までに納品可能でしょうか。

以上2点、明日〇月〇日の12時までにご確認、ご返信いただけますと幸いです。
急ぎの依頼となり恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。

署名

4.2.2.例文2

件名:【至急】〇月度請求書について
本文:
○○株式会社
○○部 ○○○○様

いつも大変お世話になっております。
○○株式会社 山本花子です。

本日は、〇月分の請求書につきまして至急ご確認いただきたくご連絡させていただきました。
本日〇月〇日11時時点で、貴社からの請求書が確認できておりません。
万が一、本メールと行き違いとなっておりましたら大変恐縮ですが、今一度状況をご確認いただくことは可能でしょうか。
何らかのご事情がある際には、その旨もご連絡いただけますと幸いです。

連休明けでお忙しいところかとは存じますが、ご対応いただきますよう何卒よろしくお願いいたします。

署名

4.2.3.例文3

件名:○○システム導入について
本文:
株式会社○○
○○システムご担当者様

貴社ホームページを拝見しご連絡させていただきました、○○株式会社 山本と申します。
貴社が新規リリースされた「○○」につきまして、現在弊社での導入を検討しております。
今後、社内でより具体的なシミュレーションや準備を開始するに際しまして、以下質問させていただきたくお願いいたします。

1.○○
2.○○
3.○○

以上、3点となります。
大変お手数ではございますが、ご教示いただけますと幸いです。

なお、今週〇月〇日~〇月〇日は終日在席しておりますので、以下記載の電話番号までお電話いただく形でも問題ありません。
何卒よろしくお願いいたします。

署名

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5.質問・問い合わせメールに対して回答するときのポイント

ここからは、自分が質問・問い合わせメールを受け、回答メールを送る場合のポイントについて紹介します。

5.1.最初にお礼から述べる

質問・問い合わせメールに対して回答する際は、まず何よりも先にメールをいただいたことに対する感謝を伝えます。

どのような内容にせよ、自分や自社に対して「質問・問い合わせメールを送ってくださる」という行動を取ってくれたことに対し、お礼を述べることが大切なマナーです。

■例文

この度は、弊社オンラインサービス「○○」に関するお問い合わせをいただき誠にありがとうございました。

5.2.簡潔に見やすく回答する

質問・問い合わせメールへの回答は、自分が送る時と同様、簡潔で見やすい文章を心がけましょう。結論から先に述べ、簡潔に理由や経緯を伝えます。

「多分」「恐らく」「だと思います」「だと思われます」「のようです」といった曖昧さが感じられるものや個人の感想のような表現は、思いもよらない誤解を招くリスクもありますので、なるべく避けましょう。

■例文

お問い合わせいただいた件につきまして、以下の通りご回答申し上げます。

1.先行申し込みのスタートは、来月〇月〇日〇時からとなります。
2.1社あたり最大300アカウントの登録が可能です。

5.3.回答までに時間がかかる場合の対処法

質問・問い合わせメールに回答する際、関係各所に確認が必要となり回答に時間を要するケースもあるかもしれません。その場合は決して放置せず、回答に時間をいただきたい旨と、回答可能な日時の見込みを伝えるようにしましょう。

複数受けている質問のうち一部に対する回答は可能という場合は、先送りせず、まず回答できる範囲で返信しておきましょう。

■例文

恐れ入りますが、いただいたご質問に対する回答は関係部署への確認が必要となります。

つきましては、担当者に確認次第、明日〇月〇日〇時までにご回答させていただきます。

お時間をいただく形となり大変恐縮ですが、ご理解いただきますよう何卒よろしくお願いいたします。

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6.回答に対するお礼メールの例文を紹介

自分が送った質問・問い合わせメールに対して回答のメールを受け取ったら、お知らせを兼ねたお礼メールを送るのがビジネスマナーです。時間や労力を割いてメールを送っていただいたことへの感謝の気持ちや、回答内容に対するコメントを記載しましょう。

なお、回答に対するお礼メールでは、受け取り時の件名は変えずに返信するのが一般的です。件名を変更してしまうと、相手側でメールの判別が難しくなる可能性があります。

6.1.社内向けの場合

以下が回答に対する社内向けのお礼メールの例文となります。

■例文

お疲れ様です。
営業部の山本です。

月末のお忙しい中、調査・ご回答いただき誠にありがとうございます。
クライアントへの提案資料作成にあたり該当データが必要だったため、
詳細にご回答いただけて大変助かりました。

万が一、追加で確認が必要となった際にはまた依頼させていただくこともあるかもしれません。
その際はまたご協力いただけましたら幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
今回は誠にありがとうございました。

署名

6.2.社外向けの場合

以下が回答に対する社外向けのお礼メールの例文となります。

■社外向け例文

株式会社○○
○○部 ○○○○様

いつもお世話になっております。
○○株式会社の山本でございます。

ご丁寧に解説いただき誠にありがとうございました。
おかげさまで2点とも不具合が解消できましたので、お知らせいたします。

このまま使用を続けてみて、万が一同様のトラブルが生じた際には、
あらためてご相談させていただくかと存じます。
その際はお手数ではございますが、再度お力添えいただけますと幸いです。

この度は誠にありがとうございました。
引き続き何卒よろしくお願いいたします。

署名

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7.まとめ

ビジネスシーンにおける質問・問い合わせメールは、受け手の事情に配慮した簡潔でわかりやすい内容であることが重要となります。

今回の内容を基に、状況に応じて臨機応変にメールを作成していきましょう。

また、メールを送信する前に、再度内容を見直すことをおすすめします。

お互いの声や表情が見えない文章のやりとりでは、自分の事情を優先してしまったり、主張が強くなってしまったりしている場合があります。

相手と良好な関係性を保つためにも、一呼吸置いて確認してからメールを送信することを意識しましょう。

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(※メールでの質問・問い合わせなど、手紙やメールなどの作成時はさまざまな決まりがありますが、履歴書や職務経歴も同様です。転職を考えている方で、履歴書や職務経歴書などの書類作成に困っている方がいれば、それらの書類作成だけでなく、転職全般に関しても相談をしてくれる「マイナビエージェント」などの転職エージェントに相談するのをおすすめします。)

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