【例文】ビジネスメールの書き出しはどう書く?パターン別にポイントを解説

ビジネススキル・マナー

ビジネスメールの書き出しは基本的に、宛名・挨拶・名乗りの3つの要素から構成されます。具体的な表記は、送る相手や内容によって使い分ける必要がありますが、ある程度決まったルールやパターンがあるため、基本をおさえておきましょう。

今回は、メールの印象を左右する書き出しに焦点をあて、パターン別に例文を交えてポイントを解説します。

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1. ビジネスメールにおける書き出しの基本

ビジネスメールには、ある程度決まった基本的な構成があります。書き出しに関しては、以下3つの要素で構成されます。

  • 宛名
  • 挨拶
  • 名乗り

このあとメールの本題に入り、最後には結びの挨拶と署名を記載します。

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2. 【パターン別】ビジネスメールの書き出し例文

ここからは、パターン別の書き出し例文をいくつか紹介します。メールを送付する相手や状況によって言葉を使い分けましょう

2.1. 社内・社外宛の基本形

まずは、社内宛・社外宛の書き出しで最もよく使われる基本形をそれぞれ紹介します。

2.1.1. 社内の上司や同僚に送る場合

例文1)

△△部長

お世話になっております。
〇〇部の××(氏名)です。

例文2)

△△課 △△さん

お疲れ様です。
〇〇課の××(氏名)です。

社内宛のメールでは、相手の名前+役職名や、所属+「さん」で宛名を書くのが一般的です。挨拶としては、以下のような言葉がよく使われるでしょう。

  • お疲れ様です。
  • お世話になっております。
  • おはようございます。
  • お忙しいところ失礼いたします。

例文1)

□□□□株式会社
△△部 部長
〇〇様

いつもお世話になっております。
□□□□株式会社 △△部の××(氏名)です。

例文2)

□□□□株式会社
△△部△△課 △△様

平素より大変お世話になっております。
□□□□株式会社 △△部の××(氏名)です。

  • お世話になっております。
  • いつもお世話になっております。
  • いつも大変お世話になっております。
  • 平素より大変お世話になっております。

2.2. 初めてメールを送る場合

例文1)

△△課 △△さん

突然のご連絡失礼いたします。
〇〇課の××(氏名)です。

例文2)

□□□□株式会社
△△部△△課 △△様

初めてご連絡を差し上げます。
□□□□株式会社 △△部の××(氏名)と申します。
〇〇株式会社の〇〇様からご紹介いただき、ご連絡をさせていただきました。

初めてメールを送る相手には、すでに関係性があることを印象付ける「お世話になっております」などは使用しません。はじめてのコンタクトであることを認識してもらえるような書き出しが望ましいでしょう。

また、上記例文のように連絡の経緯なども丁寧に伝えると相手の疑問や警戒心を解くことができます。

  • 突然のご連絡失礼いたします。
  • 初めてご連絡を差し上げます。
  • 突然のメールでのご連絡失礼いたします。この度、新たに〇〇の担当となりました〇〇と申します。
  • はじめまして、▲▲部の〇〇と申します。

2.3. 久しぶりにメールを送る場合

例文1)

△△課 △△さん

お久しぶりです。
〇〇課の××(氏名)です。
その後いかがお過ごしでしょうか。

例文2)

□□□□株式会社
△△部 部長
〇〇様

長らくご無沙汰しており申し訳ございません。
□□□□株式会社 △△部の××(氏名)です。

「お久しぶりです」はカジュアルな印象を与え、「ご無沙汰しております」は丁寧な印象を与えます。相手との関係性によって使い分けるようにしましょう。

  • お久しぶりです。その後いかがお過ごしでしょうか。
  • ご無沙汰しております。
  • 大変ご無沙汰しております。~~でお世話になりました、□□株式会社の 〇〇です。
  • 長らくご無沙汰しており申し訳ございません。

2.4. 続けてメールを送る場合

例文1)

△△部△△課 △△さん

度々失礼いたします。

例文2)

□□□□株式会社
△△部△△課 △△様

先程ご送付したメールに追加でご連絡いたします。

相手からの返信をまたずに続けて送る際は、一度に用件が伝えられなかったことに対するお詫びや、先行して送付したメールに関連する要件である旨を伝えます。また、時間を空けずに送る場合は名乗りを省いて良いこともあるでしょう。

  • 度々失礼いたします。
  • 度々のご連絡、申し訳ありません。
  • 先程ご送付したメールに追加でご連絡いたします。
  • 五月雨式に失礼いたします。

2.5. 届いたメールに返信する場合

例文1)

△△課 △△さん

さっそくのご返信、ありがとうございます。

例文2)

□□□□株式会社
△△部 部長
〇〇様

ご連絡いただきありがとうございます。

相手から受け取ったメールに返信する場合は、書き出しで返信に対するお礼を述べましょう。また、続けて送る場合と同様、名乗りは省いて良いこともあります。

  • さっそくのご返信、ありがとうございます。
  • ご連絡いただきありがとうございます。
  • 早々のご返信、誠にありがとうございます。
  • 迅速なご返信、心より感謝申し上げます。

2.6. 電話や対面のやり取りの後に送る場合

例文1)

△△部△△課 △△さん

先程お話しさせていただいた件につきまして、補足のご連絡です。

例文2)

□□□□株式会社
△△部△△課 △△様

お世話になっております。
□□□□株式会社 △△部の××(氏名)です。
昨日は貴重なお時間を頂戴し、誠にありがとうございました。

相手と電話や対面でやりとりした後にメールを送る場合は、電話に対するお礼や、関連する内容のメールである旨を伝えましょう。また、相手が離席していた場合はその旨も添えましょう。

  • 先程お話しさせていただいた件につきまして、補足のご連絡です。
  • 先日は貴重なお時間を頂戴し、誠にありがとうございました。
  • 昨日はお電話ありがとうございました。ご質問いただいた〇〇について~
  • 先程お電話いたしましたが、ご不在のようでしたのでメールにて失礼いたします。

2.7. お礼のメールを送る場合

例文1)

△△課 △△さん

お疲れ様です。
〇〇課の××(氏名)です。
先日はご協力いただきましてありがとうございました。

例文2)

□□□□株式会社
△△部 部長
〇〇様

お世話になっております。
□□□□株式会社 △△部の××(氏名)です。
このたびはお品物をお贈りいただきまして、ありがとうございました。

お礼のメールを送る際は、基本的な書き出しの後にお礼の言葉を続けましょう。なお、本題が別にある場合には、「さて」など前置きをしたうえで要点を伝えると良いでしょう。

  • 先日はご協力いただきまして誠にありがとうございました。
  • このたびはお品物をお贈りいただきまして、ありがとうございました。
  • このたびはご配慮いただき、心より感謝申し上げます。
  • 昨日はご来店いただき、誠にありがとうございました。

2.8. 謝罪のメールを送る場合

例文1)

△△部△△課 △△さん

お世話になっております。
〇〇部の××(氏名)です。
先日はご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ございませんでした。

例文2)

□□□□株式会社
△△部△△課 △△様

お世話になっております。
□□□□株式会社 △△部の××(氏名)です。
この度は私の不手際により、ご不快・ご不便な思いをさせてしまい、心よりお詫び申し上げます。

謝罪メールを送付する際も、通常の書き出しの後、謝罪の言葉を伝えましょう。先に理由や経緯を長々と述べると言い訳のように見えてしまうため、最初に謝罪するのがポイントです。

  • 先日はご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ございませんでした。
  • この度は〇〇の件で多大なるご迷惑をおかけしてしまい、誠に申し訳ございませんでした。
  • この度は私の不手際により、ご不快・ご不便な思いをさせてしまい、心よりお詫び申し上げます。
  • この度はお手数をおかけしまして、大変申し訳ございませんでした。

2.9. 依頼やお願いのメールを送る場合

例文1)

△△課 △△さん

お疲れ様です。
〇〇課の××(氏名)です。
先日の〇〇の件でご相談させていただきたく、ご連絡いたしました。

例文2)

□□□□株式会社
△△部 部長
〇〇様

お世話になっております。
□□□□株式会社 △△部の××(氏名)です。
〇〇の件で折り入ってご相談があります。

依頼・お願いのメールでは、一般的な書き出しの後、本文として対応してほしい事柄をはじめに明示することがマナーです。そのため、書き出しでそのメールの大まかな概要を伝えましょう。

  • 先日の〇〇の件でご相談させていただきたく、ご連絡いたしました。
  • 本日は〇〇の件を確認させていただきたいのですが、よろしいでしょうか。
  • 〇〇の件で折り入ってご相談があります。
  • 今回は〇〇の件につきましてご確認させていただきたいことがあり、ご連絡いたしました。

2.10. 催促のメールをする場合

例文1)

△△部△△課 △△さん

お世話になっております。
〇〇部の××(氏名)です。
先日お伺いした〇〇の件はご検討いただけましたでしょうか?

例文2)

□□□□株式会社
△△部△△課 △△様

お世話になっております。
□□□□株式会社 △△部の××(氏名)です。
先日送付いたしました〇〇の資料につきまして、お手元に届いておりますでしょうか?

相手からの返答などが遅れている場合、催促のメールを送る必要が出てくることもあります。そういった場合は、相手にもやむを得ない事情があることも考慮して、いきなり催促をするのではなく、まずは状況を確認する一言を入れましょう

  • 先日送付いたしました〇〇の資料につきまして、お手元に届いておりますでしょうか?
  • 先日お伺いした〇〇の件はご検討いただけましたでしょうか?
  • 〇月〇日にメールにてお送りした提案書ですが、ご確認いただけましたでしょうか?
  • 〇〇の件ですが、その後ご状況はいかがでしょうか?

2.11. 季節に絡めた挨拶を送る場合

例文1)

△△課 △△さん

新年あけましておめでとうございます。
〇〇課の××(氏名)です。

例文2)

□□□□株式会社
△△部 部長
〇〇様

ご無沙汰しております。
□□□□株式会社 △△部の××(氏名)です。
暑い日々が続いておりますが、お変わりありませんでしょうか。

久しぶりにメールを送る相手には、季節の挨拶で書き出す方法もあります。また、仕事納めの直前や仕事始めの直後には、年末年始の挨拶を送るのが一般的です。相手への気遣いや感謝の気持ちが感じられる言葉を添えましょう。

  • 暑い日々が続いておりますが、お変わりありませんでしょうか。
  • 近頃一段と寒さが厳しくなって参りましたが、いかがお過ごしでしょうか。
  • 本年も大変お世話になり誠にありがとうございました。
  • 新年あけましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になり誠にありがとうございました。

2.12. 英語でメールを送る場合

例文1)

Mr. △△

I am writing this e-mail about 〇〇.

例文2)

Dear Ms. △△

Thank you for contacting us.

取引先が海外の会社、担当者が外国人の場合は、英語でビジネスメールをやりとりする機会もあるかもしれません。

英語の場合は日本語と多少構成が異なる部分もありますが、冒頭で結論を伝えるのは日本語と同様です。以下に一例を紹介します。

・〇〇についてご連絡します。
I am writing this e-mail about 〇〇.

・〇〇について質問です。
I have some questions about 〇〇.

・ご連絡ありがとうございます。
Thank you for contacting us.

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3. ビジネスメールを作成する時の注意点

ビジネスメールを作成する際には、上記で紹介した内容を踏まえつつ、以下のポイントを押さえておく必要があります。実際にメールを送信する前に、落ち着いて確認するようにしましょう。

3.1. 正しい敬語を使う

ビジネスメールのマナーとして、正しい敬語を使用することは大前提です。誤った敬語や不自然な表現は、違和感や不信感を抱かせる原因となるため注意が必要です。

敬語には尊敬語・謙譲語・丁寧語があり、それぞれの場面に応じて使い分けなければなりません。また、過剰な敬語や二重敬語にならないようにも注意しましょう。

3.2. 口語を使用しない

ビジネスメールでは、話し言葉である口語を使用しないようにしましょう。相手の顔が見えない文字だけのやりとりだからこそ、丁寧な対応が必要です。

口語は親しみやすさがある反面、カジュアルすぎたり、誤解を招いたりすることがあります。ビジネスの場では、フォーマルな書き言葉で相手に失礼のない文章を心がけることが大切です。

メールを送る際は、以下のような口語を書き言葉に書き換えましょう

口語メールでの書き換え表現
御社 貴社
すみません 申し訳ございません
わかりました 承知いたしました
さっき 先ほど
~してます ~しております
~ですよね ~かと存じます
すみませんが~ 恐れ入りますが
~でいいですか ~でよろしいでしょうか
どうしますか いかがなさいますか

3.3. 件名は簡素にわかりやすくする

ビジネスメールを送る際は、件名に用件を簡潔に示すことが重要です。「ご連絡」「お世話になります」など内容が曖昧な件名は避け、ひと目で要件が伝わる表現を心がけましょう。

具体的には、次のような例が挙げられます。

  • ご提案資料の送付について
  • 打ち合わせ内容のご報告
  • 【ご確認】◯◯について
  • 【再送】◯◯についてのご連絡
  • ◯◯資料の送付(PDF添付)

添付資料がある場合は、「PDF添付」や「添付資料あり」などと明記すると、受信者に内容がより伝わりやすくなります。

3.4. クッション言葉を入れる

ビジネスメールでは、クッション言葉を添えることで、依頼や断りの文章に対する印象をやわらかくすることができます。

クッション言葉とは、以下のようなものです。

  • 恐れ入りますが~
  • ご迷惑をおかけしますが~
  • お手数ではございますが~
  • お忙しい中恐縮ですが~
  • 差し支えなければ〜
  • 大変申し上げにくいのですが〜
  • もしよろしければ〜

こういった言葉が一言あるだけで、相手への配慮が伝わり、やりとりを円滑に進めやすくなります。依頼や断りなど言いづらい内容も、柔らかく伝える工夫をおこないましょう。

3.5. ネガティブワードは使用しない

ビジネスメールでは、「~できません」「~は無理です」などのネガティブな言葉を使用しないようにしましょう。必要のない卑下も印象を損ねる可能性があります。

ネガティブな内容を伝えなければならない場合には、否定的な言葉ではなく、「~であれば可能です」のように肯定的な言い方に置き換えることが大切です。

3.6. 返信が欲しい時は事前に期限を伝える

「〇日までに返信が欲しい」と明確な期日がある場合には、あらかじめ相手に期限を伝えておくことでトラブルを避けられます。

文末に「大変恐縮ではございますが、〇月〇日までにご返信をいただけますと幸いです。」などと添えておきましょう。

3.7. 誤字脱字・敬称ミスに注意する

メールを送信する前には、誤字脱字がないか必ず確認しましょう。特に、相手の名前や会社名の間違いは失礼にあたるため、十分な注意が必要です。

また、「御社」「貴社」など、敬称の使い分けが正しくできているかどうかも見直しましょう。小声でも構わないので、一度声に出して読むことで、文中のミスや違和感に気づける場合があります。

3.8. 結びの挨拶も忘れずに書く

ビジネスメールでは、用件を伝えた上で、最後に結びの挨拶を添えます。一般的には、以下のような挨拶が挙げられます。

  • 何卒よろしくお願いいたします。
  • 今後とも何卒よろしくお願いいたします。
  • お忙しいところ恐縮ですが、ご確認の程よろしくお願い申し上げます。
  • 取り急ぎのメールとなり恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。

用件にふさわしい結びの挨拶で締めくくりましょう。

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4. まとめ

ビジネスメールの書き出しは、相手の立場や関係性に応じてある程度パターンが決まっているため、あまり難しく考える必要はありません。

大切なのは、相手の状況を気遣い、わかりやすく簡潔に伝える工夫をすることです。対面であれば、表情・しぐさ・声色・話し方などから情報が得られ、臨機応変なコミュニケーションが可能ですが、ビジネスメールでは文字だけのやり取りになります。

常に相手の立場に立ち、まるで目の前にいるかのような心遣いやコミュニケーションを大切にしましょう。

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