メールの「CC」とは?使い方や「BCC」との違いをわかりやすく解説

ビジネススキル・マナー

メールの宛先設定である「CC」は、複数人へ情報を共有したいときに便利な機能ですが、プライバシーや利便性の観点からいくつか注意しなければならない点があります。そこで、本記事では「CC」の正しい使い方を紹介し、「BCC」との違いもわかりやすく解説します。適切な使い分けを覚えて、よりスマートなメール対応を目指しましょう。


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1 メールの「CC」とは?

仕事でメールを送信する際に、宛先を「TO」だけでなく「CC」も活用する場合があります。この「CC」の他に「BCC」というものもあり、それぞれどういった意味があるのでしょうか。ここでは、「TO」「CC」「BCC」の意味や違いについて解説します。

1.1 「TO」「CC」「BCC」の意味

「TO」「CC」「BCC」の主な違いとそれぞれの使用方法は以下のとおりです。

対象者用途受信者の表示使用方法
TO メインで送る相手 担当者への直接連絡など 全受信者に表示される ・メールに直接関係する相手を指定する
・一般的なメール送信に使用
CC 内容を確認してほしい相手 チームメンバーへの情報共有など 全受信者に表示される ・念のため共有したい相手を指定する
・送信している事実を全受信者へ知らせたい場合に使用
BCC 内容を確認してほしい相手 外部取引先を含む一斉送信など 受信者には表示されない ・念のため共有したい相手を指定する
・他の受信者にメールアドレスが知られてはいけない場合に使用

「TO」とは主要な送信相手・当事者を意味し、やり取りをメインで行うため返信や何かしらのアクションを求めます。原則1名のみ記載し、複数人いる場合は「CC」などを活用します。また、「TO」に記載されるアドレスはオープンに表示されます。

「CC」とは「Carbon Copy(カーボン・コピー)」の略であり、メールを共有したい相手を意味します。内容を確認してほしい相手を記載するのでサブ的な扱いであり、返信義務はありません。「TO」同様、ここに記載されるアドレスはオープンに表示されます。

「BCC」とは「Blind Carbon Copy(ブラインド・カーボン・コピー)」の略であり、相手にアドレスが表示されないようにするものです。情報共有したいメンバーに一斉送信する場合などに使用し、「CC」同様に返信義務はなく、プライバシーも保護されます。

1.2 「CC」と「BCC」の違い

「CC」と「BCC」は使用において「メールの内容を確認・共有して欲しい」「返信義務はない」などの共通点がありますが、この2つはどう使い分けたらいいのでしょうか。

「CC」に記載されるアドレスはオープン表示され他の受信者も見られるため、お互い面識があり、アドレスが相手に表示されても良い相手を記載します。また、「TO」の受信者に対して、他のメンバーにも情報を共有していることを知らせ、情報の透明性を図ります。

「BCC」は宛先が相手に表示されないため、面識のないメンバーがいる場合やお互いにアドレスを知らない相手がいる場合などに使用します。プライバシーを保護しつつ、共有程度に見てほしい際に最適です。

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2 「CC」を使うメリット

メールの「CC」は情報共有を目的とした相手を記載しますが、具体的に「CC」を使用することでどういったメリットがあるのでしょうか。ここでは、「CC」のメリットを3つ解説します。

2.1 情報共有がスムーズに行える

メールのやり取りを当事者同士の「TO」のみで行うと、後々他のチームメンバーに情報を共有したい場合に別途コンタクトを取るなど、手間がかかってしまいます。「CC」を使って他のメンバーにも情報を周知することで、業務がスムーズに進めやすくなります。

2.2 優先順位が明確になる

「TO」で送られてくる内容は確認・対応の優先度が高くなりますが、「CC」の場合は共有を目的としているため返信義務がなく、業務的な優先度は低めです。仕事の優先順位が明確になるため、メインの業務に集中しやすくなります。

2.3 受信者全員が必要な関係者を把握できる

「CC」を使用することで「TO」の相手はもちろん、「CC」に記載されている全員がプロジェクトに関わる関係者を把握できます。「TO」と「CC」を使い分けることで自分の役割や責任が発生する業務について明確化され、重複作業などを防ぎやすくなります。

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3 「CC」が適したシーン

「CC」を使用することで業務に関わるメンバーの周知や作業の優先度が明確になりますが、具体的にはどういったシーンに向いているのでしょうか。ここでは、「CC」が適したシーンをピックアップして解説します。

3.1 プロジェクトの進捗共有

プロジェクトの進捗状況を定期的に「CC」によって共有することで、チームメンバー全員が進捗具合を把握しやすくなります。ミーティングに参加できなかったメンバーに対しても、議事録を共有することで確認漏れなどを防ぎます。

また、発生するトラブルやリスクに関してもその都度「CC」で共有することで早期な対応・調整が可能になり、効率的に業務を遂行できます。

3.2 上司への報告

予算変更やチーム構成の変更など、プロジェクトにおける重要な決定事項がある際は、最終的な承認者である上司への報告が欠かせません。例えば、予算変更が生じた場合、「CC」で上司に報告することで状況を共有し、必要に応じて追加の承認や調整が可能になります

また、取引先とのやり取りの際に「CC」に上司を追加することで、コミュニケーションの透明性を図れます。特に、契約や商談が絡むような内容の場合は、上司への報告も兼ねて把握してもらう方針がいいでしょう。

3.3 会議の日程調整や資料の送付

ミーティングを行う際、口頭で伝えるよりもメールで形となるものを残しておいた方が把握しやすくなります。その際「CC」で関係者にも周知させることで日程調整が行いやすくなり、スケジュール管理に役立ちます。

また、事前に資料を「CC」で送付することで参加者全員に資料を共有できます。会議後に追加の資料があった際にも、ワンアクションでメンバー全員が同じ情報を受け取れ、確認漏れを防ぎます。

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4 「CC」の正しい使い方

「CC」の使用シーンが分かったところで、実際に「CC」を設定して使用してみましょう。ここでは、「CC」の設定方法と書き方についてまとめています。

4.1 「CC」の設定方法

「CC」の設定方法はシンプルであり、「CC」の欄に共有したい相手のアドレスを追加するだけで完了です。この手順は「BCC」も同様であり、GmailやOutlookなど、どのメールツールでも共通しています。

4.2 「CC」の書き方

「CC」を使用する際は、メールの本文でも宛先を記載します。通常ビジネスメールの構成は、「宛名」「挨拶」「名乗り」「要旨」「詳細」「結びの挨拶」「署名」で作成し、本文の最初となる「宛名」に「TO」や「CC」の宛名を記載します。

宛名の順番は「TO」「CC」の順で記載し、これらを役職順に列挙します。社外の人物も含まれている場合は、社外の人物の宛名から記載します。また、宛先が大勢いる場合は「各位」を使用します。

【社内向け】

企画部 田中様
(CC:〇〇プロジェクトメンバー各位)

お疲れ様です。
〇〇プロジェクトの進捗報告会議を下記の通り開催いたしますので、ご確認ください。

日時:11月29日(金曜日) 14:00〜15:00
場所:A-1会議室(3階)
議題:プロジェクト進捗報告、課題の共有、次ステップの確認

ご参加のほど、よろしくお願いいたします。

※参加者の皆様には、後日アジェンダをお送りします。

何かご不明点がありましたら、私までご連絡ください。

(署名)


【社外向け】

△△株式会社
営業部長、佐藤様
(CC:弊社 高橋、斉藤)

いつもお世話になっております。
株式会社〇〇 営業部の山田です。

〇〇プロジェクトの進行方向に関して、下記の通り決定いたしました。

- 決定事項:〇〇の進行を一時停止し、〇〇に焦点を合わせる
- 理由:市場の状況の変化、顧客からのフィードバック
- 次のステップ:〇月〇日までに詳細計画を提出

何か問題があればお知らせください。

引き続き、ご支援よろしくお願いいたします。

(署名)

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5 「CC」を使う際の注意点

「CC」は情報共有ができて返信義務も発生しないため、便利なメールの機能の1つではありますが、使用する上で気をつけたいポイントがあります。

5.1 アドレスを共有しても問題ないかを確認する

「CC」には記載された人のメールアドレスが相手側にも表示されてしまうため、あらかじめ記載する相手にメールアドレスを共有しても問題がないかを確認する必要があります。

メールアドレスは個人情報であるため、情報漏洩の問題とならないよう「BCC」に変更するなどして対策しましょう。

5.2 返信が必要な場合はメール本文に明記する

「CC」はメールの内容の共有がメインであるため、基本的には返信義務はありませんが、「CC」宛でも返信を必要とする場合は、本文に返信の必要がある旨を明記します。例えば、「CCの皆さまもご返信をお願いいたします」などの一文を添えましょう。

5.3 本当に必要な人だけを入れる

「CC」は便利な機能なので多用してしまいがちですが、全てのメールに「CC」を付けると大量のメールを受信してしまうことになります。メールの管理も困難になってしまうため、「CC」に追加するのは本当に必要な人のみに限定しましょう。

6 「CC」で送信されたメールに返信する方法

一般的に、「CC」で送信されたメールに返信の義務はありません。そもそも、「CC」は念のため内容を共有したい相手を指定するものであり、返信はメインの受信者である「TO」に指定された人が行うのが基本です。

もしも、「CC」に指定された人が次々に返信してしまうと、「TO」に指定された人からの大事な返信が紛れてしまい、余計な混乱を招く恐れがあるため注意しなければなりません。

ただし、内容について確認が必要な場合や、送信者から返信を求められた場合は返信を行います。その際、CCはそのまま残して、全員に返信するのが良いでしょう。送信者は、全員に内容を共有する目的で「CC」を使用しているため、返信も全員に共有するのが良いとされます。


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7 まとめ

メールの「CC」は、関係者に同じ内容を送る際に使用します。「CC」に指定した相手には、それぞれのアドレスが公開されるため、情報を共有しても良い場合にのみ使用可能です。

一方、「BCC」は受信者同士が見えない形で送信する場合に活用されます。これらの機能を正しく使い分けることで、効率的かつ円滑なコミュニケーションが可能になります。メールを送る際は、「TO」「CC」「BCC」それぞれの特性を理解し、適切なタイミングで活用することが大切です。

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