飲み会後のお礼メールは、感謝の気持ちを伝えるだけでなく、上司や取引先との信頼関係を強固にするための重要な機会です。ただし、内容や表現を誤ると、相手に不快な印象を与える恐れもあります。そこで、本記事では飲み会お礼メールの正しいマナーを解説し、上司や取引先に送る場合の具体的な例文もご紹介します。適切なお礼メールで好印象を与え、円滑なコミュニケーションを図りましょう。
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1 飲み会のお礼メールは必ず送るべき?
上司や先輩、取引先との飲み会に参加した後は、感謝の気持ちを伝えるお礼メールを送った方が良いとされています。一方で、形式的に感じられたり、逆に気を使わせてしまったりする可能性もあるため、お礼メールが必要なケースと必須ではないケースを確認しておくことが重要です。
1.1 飲み会お礼メールの役割
飲み会お礼メールの役割は、楽しい時間を共有できたことに対する感謝を伝えることです。丁寧にお礼をすれば、相手に良い印象を与え、関係性をより深めることができます。
また、次回の飲み会に対する期待や、良好な関係を願う気持ちを添えることで、今後の仕事をスムーズにする役割もあります。そのため、飲み会のお礼メールは、社会人にとって必要なビジネスマナーの一つと考えられます。
1.2 お礼メールが必要な飲み会とは
基本的に、公私を問わず業務に関連した飲み会ではお礼メールが必要とされています。具体的に、以下のような飲み会後は忘れずにお礼メールを送りましょう。
- 取引先との接待飲み会
- 上司や先輩に誘われて参加した飲み会
- 忘年会や新年会など主催者がいる飲み会
- 歓迎会や送別会など幹事が企画した飲み会
1.3 お礼メールが必須ではないケースもある
ビジネスシーンの飲み会では、基本的にお礼メールを送るのがマナーとされています。しかし、お礼メールが煩わしく思われたり、他人行儀と感じさせたりするケースもあります。例として、以下のような飲み会ではお礼メールを送らないのが一般的です。
- 同僚同士の気軽な飲み会
- 頻繁に開催される割り勘の飲み会
- メインの会合の後に誘われた短時間の飲み会
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2 飲み会お礼メールの基本マナー
飲み会のお礼メールを送る際は、いくつかの基本マナーを守る必要があります。せっかくのお礼メールが失礼なものにならないよう、送るタイミングや内容には十分注意しましょう。
2.1 翌日の午前中までには送信する
飲み会のお礼メールは、できるだけ早く送るのが基本であり、可能であれば飲み会の当日中に送信します。しかし、飲み会が深夜に終了した場合、当日中に送るとかえって迷惑になってしまう可能性もあります。
そのため、帰宅が深夜になった場合は無理をせず、翌日の午前中までに送信しましょう。もし、仕事が立て込んでいて送る機会を逃した場合でも、遅れたことのお詫びを添えて必ず送るのが賢明です。
2.2 定型文をコピペしただけの内容はNG
定型文をコピペした形式的な文面は、相手に感謝の気持ちが伝わりにくく、場合によっては印象を損ねる可能性もあります。
お礼メールは、相手が費やした時間や労力を労う機会です。簡潔でも良いので、飲み会での具体的な話題や感謝したいポイントを一言添えましょう。自分の言葉で誠意を伝えれば、相手に好印象を与えるメールになります。
2.3 堅くなり過ぎない文章を心掛ける
飲み会はリラックスした場であるため、メールもその雰囲気に合った親しみやすいトーンで書くのがおすすめです。せっかく飲み会で打ち解けても、お礼メールが堅すぎると相手に距離を感じさせてしまいます。
ただし、くだけすぎた表現は避け、相手との関係性に応じたバランスを考えましょう。丁寧さを保ちつつ、飲み会での楽しかったエピソードを盛り込むことで、より自然な印象になります。
2.4 相手に応じてチャットやLINEを活用する
普段の連絡をチャットやLINEで行っている場合は、お礼を送る際もそれらのツールを利用して構いません。チャットやLINEであれば、より手軽にリアルタイムでお礼の気持ちを伝えられます。
ただし、取引先やそこまで面識のない上司にはメールで送るのが適切です。お礼メールを送る際は、相手や会社の雰囲気によってツールを使い分けましょう。
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3 飲み会お礼メールの基本構成
飲み会のお礼メールを作成する際は、以下のような要素を意識すると良いでしょう。件名から締めの一言まで、具体的な構成のポイントを解説します。
3.1 件名では「食事会」「会食」を使用する
件名は、メールを開かなくても「お礼」であることが分かる内容にします。また、飲み会であっても「飲み会」とは書かず、「食事会」「会食」とするのがマナーです。例として、以下のような件名が挙げられます。
- 会食の御礼
- 食事会のお礼
- お招きのお礼
- 昨晩のお礼
- 会食のお礼を申し上げます
- 会食のご招待、ありがとうございました
- お招きいただき、ありがとうございました
3.2 感謝とお礼の気持ちを伝える
「誘っていただいたこと」「ごちそうになったこと」「時間を割いていただいたこと」などに対する率直なお礼を述べます。
気心の知れた先輩や上司であっても、感謝の気持ちは丁寧に伝えるのが適切です。メールの印象を左右する大切な部分なので、自分の言葉を使ってしっかり記載しましょう。
3.3 お店や食事の感想、会話の内容に触れる
相手がお店を選んでくれた場合は、店内の雰囲気や食事の感想を伝えるのがおすすめです。その際、「お店の〇〇が最高でした」「〇〇がとても美味しく驚きました」など、気に入った点を具体的に記載すると喜ばれます。
また、「〇〇という言葉に励まされました」「貴重な体験談を聞けて、とても有意義な時間でした」など、会話の内容に触れることで、「しっかり話を聞いてくれていたんだな」と相手に好印象を与えられます。
3.4 次回への期待と締めの一言を添える
メールの最後には、「またの機会がありましたら、ぜひご一緒させてください」「後日お返しできる機会をいただきたく存じます」など次回を期待する言葉を添えると、楽しかった気持ちがより伝わりやすくなります。
そのうえで、「今後ともよろしくお願いいたします」「今後もご指導のほど、よろしくお願いいたします」といった締めの一言を記載します。
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4 【社内向け】飲み会お礼メールの例文
ここからは、実際の飲み会お礼メールの例文を紹介します。上司や先輩など、社内の飲み会に参加した際の例文を、ケース別に5つ解説するのでぜひ参考にしてください。
4.1 上司・先輩からごちそうになった場合の例文
上司や先輩が、支払いを全て負担してくれた場合は、「ごちそうになり恐縮です」といった表現を使用して感謝の気持ちを伝えましょう。
【件名】:食事会の御礼
〇〇課長
お疲れ様です。
昨日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございました。すっかりごちそうになってしまい恐縮です。
職場ではなかなか聞くことができない貴重なお話ばかりで、大変勉強になりました。思いがけず仕事へのアドバイスもいただき、ありがたく感じております。
また、食事やお酒はどれも美味しく、とても幸せな時間を過ごせました。
またの機会がございましたら、ぜひご一緒させていただきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
〇〇部〇〇(氏名)
4.2 上司・先輩が多めに払ってくれた場合の例文
全額ではなくても、上司や先輩が多めに支払ってくれたのであれば、「ごちそうしていただき」という表現を使用して問題ありません。
【件名】:食事会の御礼
〇〇課長
お疲れ様です。
昨夜はお誘いいただき、ありがとうございました。素敵なお店で美味しい食事をごちそうになり、大変有意義な時間となりました。
また、初めて伺う〇〇課長の入社当時のお話は、とても新鮮で貴重なものでした。私も〇〇課長に倣い、さらに努力を重ねたいと思いますので、これからもご指導のほどよろしくお願いいたします。
次の機会がありましたら、またぜひご一緒させてください。
〇〇部〇〇(氏名)
4.3 上司・先輩が幹事をした場合の例文
上司や先輩が幹事をした飲み会では、幹事への感謝と労いの言葉を述べ、選定してくれたお店や食事を褒めると喜ばれます。
【件名】:食事会の御礼
〇〇課長
昨夜は楽しい会を企画していただき、誠にありがとうございました。〇〇課長の細やかなご配慮のおかげで、非常に楽しい時間を過ごすことができました。
特に、〇〇(お店や料理、イベントなど)の選定が素晴らしく、参加者全員が喜んでおりました。また、〇〇課長のお話からも多くのことを学ばせていただき、大変ありがたく感じております。
改めまして、お忙しい中、幹事としてのご準備に感謝申し上げます。
引き続きご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
〇〇部〇〇(氏名)
4.4 接点のない上司・先輩に送る場合の例文
あまり接点のない上司や先輩に対しても、お礼メールは送るのがマナーです。あまりくだけた印象にならないよう、フォーマルな文面を意識すると自然なメールになります。
【件名】:食事会の御礼
〇〇課長
お疲れ様です。
昨夜はお時間をいただき誠にありがとうございました。〇〇課長の〇〇に関するお話を伺い、大変参考になりました。ぜひ、今後の業務の中で活かしていきたいと思います。
素敵なお店で美味しいお料理をいただきつつ、楽しいひとときを過ごせましたことに、心より感謝いたします。
今後ともよろしくお願いいたします。
〇〇部〇〇(氏名)
4.5 支払いが割り勘だった場合の例文
割り勘の場合でも、時間を割いて参加してくれたことや楽しい場を提供してくれたことへの感謝を伝えると、丁寧で良い印象を与えられます。
【件名】:食事会の御礼
〇〇課長
お疲れ様です。昨夜はお時間をいただき、ありがとうございました。〇〇課長と直接お話しできる貴重な機会をいただき、大変嬉しく思いました。
また、楽しい雰囲気の中で同席させていただき、〇〇課長の普段とは違う一面を拝見できたことも、とても良い経験となりました。
ぜひ、次回もご一緒させていただければと思います。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
〇〇部〇〇(氏名)
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5 【社外向け】飲み会お礼メールの例文
社外の取引先向けのメールでは、よりフォーマルで簡潔な文章を意識すると良いでしょう。ここでは3つのケースについて例文を紹介します。
5.1 取引先を接待した場合の例文
取引先を接待した場合、取引先はお客様にあたります。支払いやお店の選定はこちらで行うのが基本なので、時間を割いてもらったことや、話をうかがったことに対する感謝だけを述べます。
【件名】:昨晩の御礼
〇〇株式会社
〇〇様
平素より大変お世話になっております。
株式会社□□の□□です。
昨晩はお忙しい中、弊社との会食にご参加いただき、誠にありがとうございました。
〇〇様から伺った〇〇についてのエピソードは大変興味深く、改めて貴社の取り組みの素晴らしさを実感いたしました。また、〇〇(特定の話題や内容)が盛り上がり、楽しい時間を共有できたことを心より嬉しく思います。
今後とも、より良い関係を築いていけるよう、弊社としても一層努力してまいりますので、引き続きご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
改めて御礼申し上げるとともに、またの機会を楽しみにしております。
まずは取り急ぎ、メールにて御礼申し上げます。
5.2 取引先から接待を受けた場合の例文
取引先から接待を受ける場合、支払いは取引先の全額負担となることが多いため、ごちそうになったことへのお礼を丁寧に述べましょう。また、「次回は弊社で負担させていただきます」といった内容を添えると好印象です。
【件名】:会食の御礼
〇〇株式会社
〇〇様
平素より大変お世話になっております。
株式会社□□の□□です。
昨夜はお忙しい中、ご丁寧なおもてなしを賜り誠にありがとうございました。
美味しいお料理とともに、〇〇についてのお話を伺い、大変有意義な時間を過ごすことができました。〇〇様のお心遣いに対し、心より感謝申し上げます。
いただいたお話を踏まえ、引き続き貴社のお力になれるよう精一杯努めてまいりますので、今後ともご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
また機会があれば、ご一緒させていただけますと幸いです。次回はぜひ弊社に持たせていただけたらと存じます。
まずは取り急ぎ、メールにて御礼申し上げます。
5.3 取引先から手土産をもらった場合の例文
取引先から接待を受け、さらに手土産をもらった場合は、その旨をしっかり明記して気持ちを伝えましょう。相手は手土産を気に入ってもらえたか気にしている場合もあるので、具体的な感想を述べると喜ばれます。
【件名】:昨晩の御礼
〇〇株式会社
〇〇様
平素より大変お世話になっております。
株式会社□□の□□です。
昨夜はお忙しい中、素晴らしい会食の席をいただき誠にありがとうございました。
貴社の〇〇に関するお話を伺えたことは、非常に有意義で貴重な経験となりました。
また、素敵なお土産までご用意いただき、心より感謝申し上げます。今朝、早速チーム全員で美味しくいただき、貴社の細やかなお心遣いに改めて感銘を受けているところでございます。
今後とも、良好な関係を築いていけるよう尽力してまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
まずは取り急ぎ、メールにて御礼申し上げます。
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6 こんな飲み会お礼メールはNG!避けるべき内容とは
飲み会のお礼メールは感謝の気持ちを素直に伝えることが大切であり、それほどかしこまった内容にする必要はありません。とはいえ、記載してはいけない言葉や内容もあるので、相手を嫌な気持ちにさせることのないよう予めチェックしておきましょう。
6.1 友達同士のような軽すぎる言葉遣い
職場の飲み会はリラックスした場とはいえ、ビジネスマナーを意識した適切な言葉遣いが求められます。「めちゃくちゃ楽しかったです」「いっぱい話せて良かったです」「また飲みましょう」などの軽すぎる表現は、ビジネスシーンにふさわしくありません。
あまりにも堅苦しいと相手に距離を感じさせてしまう場合もありますが、特に取引先や上司へのメールでは、敬語を使用した丁寧な文面を心掛けましょう。
6.2 飲み会の席で出たプライベートな内容
お酒が入る飲み会の席では、普段なら言わないプライベートな内容をついつい話し過ぎてしまうこともあります。相手が「この席だけに留めておいて欲しい」と思っていた話を、他のシーンで話題にするのはNGです。
飲み会のお礼メールはあくまでビジネスマナーの一つであるため、会話を引用する場合は、仕事に関するものだけにしておきましょう。
6.3 次回の飲み会に向けた無理なお願い
例えば、「またの機会を楽しみにしています」「次回もぜひご一緒させてください」など、次回への期待を添えるのは、相手にも「飲み会が楽しかった」という気持ちが伝わるため問題ありません。
しかし、「月に1回は必ず行きましょう」「来週の予定はいかがですか?」など、飲み会を強く求めるような内容は避けるべきです。お礼メールの目的は感謝の気持ちを伝えることであり、飲み会に誘うことではないことを意識しましょう。
7 飲み会お礼メールに返信が来たときの対処法
飲み会のお礼メールに対して返信が来た場合、さらに返信をした方が良いのか迷う方も多いのではないでしょうか。ここでは、返信メールへの正しい対処法を解説します。
7.1 返信に対しては返信しなくても良い
結論から言えば、返信に対する返信は不要です。お礼メールに関しては、「お礼と返信」のみで完結と捉えるのが基本であり、さらに返信を続けるのはかえってマナー違反になってしまう可能性もあります。
ただし、相手との関係性やメールの内容によっては、もう一度返信をしておいた方が良いと思うことがあるかもしれません。その場合は、「ご丁寧にご返信をいただき、ありがとうございました。こちらこそ、どうぞよろしくお願いいたします」といった簡単な内容を送っても良いでしょう。
7.2 返信の無限ループを避ける一言を添える
お礼メールに返信する場合、また、返信メールに返信する場合は、文末に以下のような一文を添えることで返信の無限ループを避けることができます。
- どうかご返信はお気になさいませんように。
- ご返信はご無用でございます。
- ご返信には及びません。どうぞお気遣いなさいませんように。
- お読みいただけるだけで幸いですので、ご返信のお気遣いには及びません。
相手に返信の気遣いをさせないためにも、返信が不要な場合はこういった文面を利用しましょう。
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8 まとめ
飲み会のお礼メールは、感謝の気持ちを伝える大切なビジネスマナーです。上司や取引先に対しては、礼儀正しい表現を心掛け、楽しい時間を過ごせたことへの感謝や、今後の仕事への意欲を表現します。
また、文末には、次回の機会を楽しみにしていることをさりげなく伝えるのがおすすめです。適切なお礼メールを送り、ビジネス関係を円滑に保ちましょう。
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