見積依頼メールの書き方は?初めて・急ぎなどケース別の例文を紹介

ビジネススキル・マナー

見積依頼メールを送る際は、正しいフォーマットを準備しておくことが大切です。もしも、間違った内容や形式で送付すると、スムーズな回答を得られないばかりか、相手に不信感を与えてしまう恐れもあります。そこで、本記事では見積依頼メールを作成する際のポイントや具体例をわかりやすく解説します。これから見積依頼を行う方や、メール作成に不安がある方はぜひ参考にしてください。


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1 見積依頼メールとは?

見積依頼メールとは、商品の提供者に対し、費用や条件を確認するための見積書を依頼するメールのことです。購入予定の品目や数量、希望する条件などを明記し、回答期限や特別な要望があれば併せて記載します。

1.1 見積依頼メールが必要なシーン

見積依頼メールは、主に以下のようなシーンで必要です。

  • 商品やサービスを新規に購入・契約する際
  • 複数の業者や企業から比較検討したい場合
  • プロジェクトやイベントに必要な費用を算出する際
  • 既存の契約を見直し、条件変更を検討する際
  • 特注品やカスタマイズの依頼を行う際

購入を予定している製品の費用や条件を確認したり、最適な取引先を選んだりする際は見積書が必要不可欠です。また、予算案の計画や継続費用の適正度をチェックする場合も見積書が必要になることは多いため、見積依頼メールを送る機会も増えます。

1.2 見積依頼メールを送るメリット

メール形式でやり取りすることで、見積依頼の内容が文書として残り、後々の確認が容易になるのは一番のメリットです。「どの業者にどういった内容で見積りを依頼したのか」といった具体的な内容を、社内で簡単に共有できます。

また、メールは電話のように相手の時間を拘束せず、言った言わないでトラブルになる心配もありません。さらに、フォーマットを利用することで、適切な文面の作成を短時間で行えるという利点もあります。

2 見積依頼メール作成のポイント

見積依頼メールを作成する際は、いくつかのポイントを抑えることが重要です。ここでは、正しい見積依頼メールを作成するための主なポイントを5つ紹介します。

2.1 件名は一目で「見積依頼」とわかるようにする

件名は、メールを開かなくても「見積依頼」だとわかるようにします。相手にわかりやすい件名をつけることで、メールを見落とされる可能性が少なくなります。例として、以下のような件名が挙げられます。

  • 【見積依頼】〇〇商品について
  • 【見積書作成のお願い】〇〇工事に関して
  • 〇〇サービスの見積り作成をお願いします
  • 【至急】〇〇のお見積り送付のお願い


2.2 内容や希望条件を具体的に記載する

数量、納期、予算、仕様などを具体的に伝えることで、依頼の意図が相手にしっかりと伝わります。不明点の確認や行き違いが防げるので、やり取りがスムーズになるでしょう。

また、依頼内容が明確であれば、受け取る側も必要なコストを正確に把握できるため、適切な見積もりを迅速に提示できます。

2.3 見積依頼を希望する理由を記載する

見積依頼を希望する理由を記載すると、相手に見積書の意図や重要性が伝わりやすくなります。

例えば、「新規プロジェクト立ち上げに伴い、〇〇の導入を検討しているため」「コスト削減に向け、〇〇の適正価格を判断するため」といった理由を明記すれば、こちらが求める内容に沿った見積書を提示してもらえる可能性が高まるでしょう。

2.4 相見積もりをとる場合はその旨を記載する

相見積もりとは、複数の業者に同じ条件で見積依頼を行い、価格やサービス内容を比較検討することです。もしも、相見積もりをとる場合は、「本件に関しましては、他社様にもお見積依頼をしております」などと明記します。

このように記載することで取引の透明性を確保しつつ、競争意識を芽生えさせてより良い条件を引き出せる可能性があります。

2.5 回答期限を明記する

見積依頼メールでは、「〇月〇日までにご回答いただけますと幸いです」といったように、具体的な回答期限を明記します。

期限を設定することで、相手に迅速な対応を促せるうえ、こちらのスケジュール調整もしやすくなります。また、相手に必要な準備期間を確保させる配慮が伝わり、誠実な依頼と受け取られやすくなるでしょう。

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3 【ケース別】見積依頼メールの例文

ここからは、実際のビジネスシーンで使える具体的な見積依頼メールの例文を紹介します。個人で見積依頼をする際も使える文面なので、ぜひ参考にしてください。

3.1 初めての取引先に送る見積依頼メール例文

初めての取引先に送る場合は、見積依頼に至った経緯を詳しく説明すると、より丁寧な印象を与えられます。

【件名】:【見積依頼】〇〇について

○○株式会社
〇〇様

初めてのご連絡失礼いたします。
株式会社△△の○○と申します。

この度、貴社のホームページを拝見し、〇〇についての見積もりをお願いしたくご連絡いたしました。
つきましては、以下の条件で見積書を作成いただけますでしょうか。

<見積依頼内容>
設備名:〇〇
数量:〇〇台
希望納期:〇〇月〇〇日までの納品
保守サービスの有無についても記載ください

現在、弊社では□□社の■■を使用中ですが、貴社製品の優れた機能が我々のニーズに合致しており、関係部署で切り替えを検討しています。予算内であれば、導入を進める予定です。

ご多忙のところ恐れ入りますが、〇月〇日(〇)までにご回答をお願いできますでしょうか。
何卒よろしくお願いいたします。


3.2 既存の取引先に送る見積依頼メール例文

既存の取引先に送る場合は、簡単な挨拶や取引に対するお礼を記載すると良いでしょう。

【件名】:見積依頼のお願い

〇〇株式会社
営業部 △△ 様

いつもお世話になっております。
〇〇株式会社の□□です。

先日の〇〇では迅速なご対応をいただき、ありがとうございました。

この度、追加の発注を検討しており、以下の条件で見積もりをお願いしたくご連絡いたしました。

<見積依頼内容>
数量: ××個
希望納期:〇〇月〇〇日
その他:〇〇(特別な条件や仕様)

ご多忙とは存じますが、〇月〇日までにご回答いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。


3.3 急ぎで見積依頼をしたい場合のメール例文

急ぎの場合は、件名や内容でその旨を明記し、急がせてしまうことへのお詫びも添えましょう。

【件名】:【至急】見積依頼のお願い

〇〇株式会社
営業部 △△ 様

お世話になっております。〇〇株式会社の□□です。
急なお願いとなり恐縮ですが、〇〇に関して見積もりをお願いしたく、ご連絡させていただきました。

<見積依頼内容>
数量:××個
希望納期:〇月〇日

納期が迫っておりますので、〇月〇日(〇)までに見積書の送付をいただけると大変助かります。
なお、時間を要する場合は、お知らせいただけますと幸いです。

お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。


3.4 相見積もりをとる場合のメール例文

相見積もりをとる場合は、その旨をしっかり明記しましょう。

【件名】:見積依頼のお願い(〇〇工事に関して)

○○株式会社
〇〇様

突然のご連絡、失礼いたします。
株式会社△△の○○と申します。

現在、オフィスの改修工事を計画しており、貴社に見積もりをお願いしたくご連絡いたしました。
つきましては、下記の条件でご対応いただけますでしょうか。

<見積依頼内容>
工事内容:オフィスの壁塗装・床張替え
面積:〇〇㎡
希望工事日:〇〇月〇〇日~

お忙しいところ恐縮ですが、〇月〇日までにお見積りをいただけると助かります。

なお、本件につきましては、複数の企業に見積もりを依頼しております。
お見積もりをもとに、比較検討させていただく旨、あらかじめご了承ください。

お手数をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。


3.5 回答期限までに返信がない場合のメール例文

明記した回答期限までに返信がない場合は、以下のような内容で催促メールを送ってみましょう

【件名】:【見積もり依頼の進捗状況について】

〇〇株式会社
営業部 △△ 様

お世話になっております。
〇〇株式会社の□□です。

先日、〇〇の見積もり依頼をさせていただきましたが、進捗はいかがでしょうか。

〇日が期限でしたが、現時点でお返事を確認できておりませんので、ご連絡いたしました。

お忙しいところ恐縮ではございますが、至急ご連絡いただければと存じます。
もし何かご不明点等ございましたら、お知らせいただきますようお願いいたします。

次に、見積依頼メールを受け取った場合の返信メールについて解説します。返信メールの主な作成ポイントは以下の3つです。

4.1 件名は変えず「Re:〇〇」のまま送る

件名を変更せずに「Re:〇〇」のまま送ることで、受信者はどのメールに対する返信なのかが一目で分かり、メールの流れを把握しやすくなります。

特に、見積依頼では双方のやり取りが複数回続くことも多いため、過去のメールを検索する機会も増えますが、件名を変更しなければ検索機能を使用して、効率的に対象のメールを探すことも可能です。

4.2 回答期限に関わらずできるだけ早く返信する

見積依頼メールに記載されている回答期限に関わらず、できるだけ早く返信することが大切です。迅速に対応することで相手に安心感を与え、より強固な信頼関係を築けます。

また、早く見積もりを提示すれば、他の競合企業に先んじて取引を獲得できる可能性が高まります。特に、相見積もりを取られている場合、迅速な対応は非常に重要です。

4.3 見積書の改ざん防止・セキュリティ対策を徹底する

返信メールで見積書を添付する場合は、改ざん防止やセキュリティ対策を徹底しましょう。対策が不十分なまま送付すると、見積書の数字を書き替えられたり、見積書の内容が外部に漏れたりする恐れもあります。

具体的には、「エクセルではなくPDF形式で送付する」「パスワードを設定する」などの方法が考えられます。

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5【ケース別】見積依頼メールへの返信メール例文

ここからは、見積依頼メールへの返信メールの例文をケース別に3つ紹介します。

5.1 見積書を後で送付する場合の返信メール例文

まず、見積依頼をしてくれたことに対するお礼を伝える場合は、以下のような文面を送付しましょう。

【件名】:Re:【見積依頼】〇〇について

〇〇株式会社
〇〇様

お世話になっております。
△△株式会社の□□でございます。

この度は、弊社〇〇の見積依頼を頂戴し、誠にありがとうございます。
ご依頼のお見積書は、〇月〇日(〇)までにメールにてお送りいたします。

なお、見積内容の変更や追加条件がございましたら、□□まで何なりとお申し付けください。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。


5.2 見積書を添付する場合の返信メール例文

見積書を添付して返信する場合の例文です。セキュリティ対策として、見積書にはパスワードをかけておくと安心です。パスワードは、電話やメールで別途連絡するようにしましょう。

【件名】:Re:【見積依頼】〇〇について

〇〇株式会社
〇〇様

お世話になっております。
△△株式会社の□□でございます。

この度は、弊社〇〇の見積依頼を頂戴し、誠にありがとうございました。

早速ですが、ご依頼の内容についてお見積書が完成しましたので添付いたします。
なお、パスワードは別途送付しておりますので、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

お見積り内容についてご不明な点がございましたら、お気軽にお知らせください。
ご検討をよろしくお願いいたします。


5.3 見積もりをお断りする場合の返信メール例文

依頼された条件が合わず、見積作成をお断りする場合は、以下のような文面で謝罪の気持ちを伝えましょう。

【件名】:Re:【見積依頼】〇〇について

〇〇株式会社
〇〇様

お世話になっております。
△△株式会社の□□でございます。

この度は、弊社〇〇の見積依頼を頂戴し、誠にありがとうございます。
誠に恐れ入りますが、現在弊社ではご依頼の内容に対応するのが難しい状況です。
ご希望に添えず大変申し訳ございません。

また機会がございましたら、ぜひよろしくお願いいたします。

6 見積依頼メールに関するQ&A

見積依頼メールに関してよくある質問とその答えを紹介します。もしもの場合の対処法をチェックしておきましょう。

6.1 催促メールはいつ送る?

明記した回答期限までに返信がない場合は、上述したように催促メールを送るのが適切です。催促メールは、期限の翌営業日の午前中に送ると良いでしょう。送る前に、もう一度返信が来ていないか、迷惑メールに振り分けられていないかをチェックします。

6.2 送信後に変更があった場合はどう伝える?

依頼メールの内容に変更があった場合、相手は既に見積作成に着手している可能性があるため、できるだけ速やかに連絡しなければなりません。

メールでは相手が気付くまでに時間が掛かるので、まずは電話で変更があったことを伝え、詳しい変更内容はメールで送付すると良いでしょう。

6.3 見積もりが条件に合わない場合の断り方は?

作成してもらった見積もりが条件に合わず、取引を断らなければならないこともあります。その際は、丁寧にお詫びをして、「また次の機会にお願いします」という言葉を添えましょう。例として、以下のような文面が挙げられます。

【件名】:Re:Re:【見積依頼】〇〇について

〇〇株式会社
〇〇様

お世話になっております。
△△株式会社の□□でございます。

この度はお見積りをいただき、誠にありがとうございました。

社内で慎重に検討した結果、費用面での調整が難しく、誠に恐縮ではございますが今回は見送らせていただくこととなりました。

お忙しい中お時間を割いていただいたにも関わらず、このようなご連絡となり大変申し訳ございません。

またの機会がございましたら、ぜひお声掛けさせていただきたく存じます。
その際には、何卒よろしくお願い申し上げます。


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7 まとめ

見積依頼メールは見積書が必要なときに欠かせないものであり、目的や状況に応じた内容を意識することが重要です。初めて依頼する場合は、依頼に至った背景を伝え、相手に安心感を与える文面が求められます。

また、急ぎの場合は、早急な対応をお願いする旨を丁寧に伝えつつ、相手の負担を考慮した表現を使うことが大切です。依頼内容を簡潔に、そして感謝の気持ちを忘れずに記載することが、スムーズなやり取りに繋がります。

8 「メールの書き方」に関する関連記事

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ぜひ併せてご覧いただければ幸いです。


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