【例文】催促メールはどう書く?伝え方や行き違いに注意しよう

ビジネススキル・マナー

ビジネスを行う上では、取引先や社内の関係部署からの納品や回答が遅れている、というようなことも少なからず起こります。そういった場合は、こちらから催促のメールを送るのが効果的です。

ただし、催促メールを送る際は相手に不快な思いをさせたりしないよう、伝え方や行き違いなどに十分注意しなければなりません。今回は、催促メールを送る際の注意点やポイント、実際に使える例文などを紹介していきます。

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1. 催促メールを送る前に必ず確認すべきポイント

催促メールを出さなければいけない状況であったとしても、一方的に相手を責め立てるようなメールを送ってはいけません。相手に不快感を与え、その後の関係性に悪影響を及ぼさないよう、細心の注意を払う必要があります。

特に取引先などの社外に送る場合は、身近な仲間や同僚に催促するケース以上に最新の注意が必要です。以下のポイントを確認し、送るべきかどうかを慎重に判断しましょう。

  • 相手の最新の対応状況
  • こちらが相手の返信や対応を見逃していないか
  • こちら側のメールの送り忘れなどがないか
  • 相手に要望がきちんと伝わっている状態か

相手がすでに対応をしてくれていたり、対応期日などについて連絡をしてくれたりしているにも関わらず、それを見落として催促メールを送ってしまうと失礼にあたります

迷惑メールフォルダや別のスタッフへの連絡なども含め、よく確認しておきましょう。また、そもそも自分の対応に不備がないかについても振り返っておく必要があります。催促メールは、これらの確認がすべて済んだ上で送るのがマナーです。

2. 催促メールを送るべきケースは?

催促メールは、納品や書類の送付が遅れている場合や、入金の確認がとれていない場合、期日を設けているのにメールの返信が来ない場合などに送ります。

2.1. 納品や書類の送付が遅れている場合

相手からの納品や書類の送付が期日までにない場合は、催促のメールを送付する必要があります。こちら側の仕事が立ち行かなくなってから相手を急かしても、すぐに対応してくれる保証はありません。

限界まで待たずに、期日を超えたら早い段階で連絡をするべきでしょう。また、ただ遅れていることをメールするのではなく、期日を再設定した上で相手に伝えるのがよいでしょう。

2.2. メールの返信が来ない場合

返信期日を設けているメールの場合は、その期日を超えたら催促メールを送っても構いません。しかし、メールの返信スピードは相手の状況によって左右される面があるため、催促するタイミングについても一概には言えないのが現実です。

そのため、通常は2、3日程度様子をみてから催促メールを送るのが一般的です。期日を設けていなくても、あまりに返信が来ない場合は催促メールをして良いですが、あらかじめいつまでに返信が欲しいか記載しておくことをおすすめします。

2.3. 入金の確認がとれていない場合

相手から期日までに入金が行われていないという状況が確実に分かり次第、催促メールを送りましょう。入金されているにもかかわらず催促メールを送付してしまうと相手に不快感や悪印象を与えてしまう可能性があります。

相手の状況によって、単に処理に時間がかかっている、忘れてしまっているといったケースが考えられますが、いずれのケースにおいても相手を責め立てるようなメールにならないように文章作成の際には気をつけましょう。

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3. 催促メールの書き方のポイント

こちらの見落としなどがなく、相手がまだ対応をしていないことが確認できたら、催促メールを作成します。作成する際にはいくつか重要なポイントがありますが、以下の5つをしっかりとおさえておくと安心です。

3.1. 件名:端的な表現かつ重要度もわかるように

催促メールを送る際には、一目見て内容がわかるような件名にするのが理想です。文言をわかりやすくするのはもちろん、隅付き括弧【】などをうまく活用すると相手に重要度や緊急度が伝わりやすく、スピーディーに対応してもらえる可能性も高まります。

■件名例

  • 【重要】納期のご確認
  • 【再送】次回ミーティング日程について
  • 【至急】1月分のお振込みについてのご確認

3.2. 前置き:前回の連絡内容と状況伺い

日々多くのメールをやり取りしていると、いつ誰からどのようなメールが届いたかをすべて覚えておくことは難しいものです。また、対応してもらえていないという時点で、相手はこちらのメール内容を忘れている可能性もあります。

そのため、すぐに状況を確認してもらえるよう、催促メール本文に「前回いつどんな用件でメールを送付したのか」という詳細を添えるようにしましょう。それだけで相手の確認の手間が軽減されます。

また、相手が対応中である可能性なども踏まえ、「ご進捗はいかがでしょうか?」といった状況伺いの言葉も添えると丁寧です。

3.3. 要望:相手に求めるアクションと期日を明確に

催促メールでは、具体的に相手に求めるアクションと、それを完了してほしい期日を明確に記載するようにしましょう。

この際に注意すべきポイントは、日にちだけではなく時間まで設定することです。時間設定がない場合、こちらの営業時間後に対応が行われる可能性も考えられます。

細かいと思うかもしれませんが、事前にきちんと決めておくことで後々のトラブルやわだかまりを回避することができます。

3.4. 結び:行き違いになった場合の予防線を張る

連絡の行き違いには注意すべきですが、完全に防ぐことは難しい面もあります。そのため、行き違いが発生することも想定して予防線を張っておきましょう。

例えば、メールの締めくくりに「行き違いになった場合は何卒ご容赦いただけますと幸いです。」といった一文を添えると、万が一の場合も相手に不快感を与えずに済みます。

3.5. 言葉遣い:相手に配慮した丁寧な文面を心掛ける

たとえ相手の不手際だとしても、責めるような強い文面は避けるべきです。対応できなかったやむを得ない事情があったのかもしれないという配慮を持ちながら、冷静で丁寧な言葉遣いを心がけましょう。

クッション言葉を使う、上から目線にならないようにするなど、あくまでお願いベースのやんわりとした文面になるように意識すると良いでしょう。

4. 催促メールではやんわりと伝えることが重要

催促メールを作成する際のポイントとして言葉遣いを挙げましたが、相手との良い関係性を保ちながら催促をするには、相手を不快にさせないような言い回しをすることが大切です。

いかにも催促しているという感じを与えず、やんわりと伝えるのに効果的なフレーズを紹介します。

●恐れ入りますが
 (例)大変恐れ入りますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

●お手数ですが
 (例)お手数ですが今一度ご確認いただけますでしょうか。

●ご多忙かと存じますが
 (例)ご多忙かと存じますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

●お忙しいところ恐縮ですが
 (例)お忙しいところ恐縮ですが、ご対応お願いいたします。

●~いただけますと幸いです
 (例)早急にご対応いただけますと幸いです。

●お力添えいただければ
 (例)納期も迫っておりますので、お力添えいただければと存じます。

ビジネスメールでは要件を端的に伝えることが重要であるものの、冷たくきつい印象になってしまう文面は避けるべきです。特に催促メールでは、上記のようなフレーズを使って印象が悪くならないように気をつけましょう。

5. 催促メールの例文

ここからは、ケースごとに催促メールの例文を紹介していきます。催促メールを送る際には、以下を参考にしながら作成してみてください。

5.1. 取引先への催促メールの例文①

まずは、取引先企業への催促メールの一例を紹介していきます。

■件名
【再送】〇〇のサンプル品送付について

■本文
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様

いつも大変お世話になっております。
〇〇株式会社の〇〇でございます。

本日は表題の件でご連絡させていただきました。

先日、貴社より〇〇のサンプル品をご送付いただけると
お話をいただいておりましたが、
本日11時時点では商品が到着していない状況です。

今週中にサンプルが弊社の手元にないと
今後のスケジュールにも支障が出て参りますので、
大変恐縮ではございますが
本日の17時までに発送いただけますでしょうか。

もしご対応が難しい場合は、
対応スケジュールをご連絡いただけますと幸いです。

なお、本メールと行き違いで、すでにご対応いただいている場合は
何卒ご容赦いただけますと幸いです。

お手数をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

5.1.1. ポイント解説

こちらの主張を伝えることも重要ですが、「サンプル品が届いておりませんので、至急発送願います」といった表現は角が立ち、相手が不快に感じる可能性があります

仕事が滞ることに対して焦りや憤りを感じるかもしれませんが、相手に対する思いやりを持った言い回しを心がけましょう。

5.2. 取引先への催促メールの例文②

取引先への催促メールとして、メールの返信がきていない場合の一例も紹介します。

■件名
【再送】ご提案書について

■本文
株式会社〇〇
〇〇様

平素より大変お世話になっております。
〇〇株式会社の〇〇です。

〇月〇日に〇〇についてのご提案書を
メールにて送付させていただきましたが、
ご確認いただけましたでしょうか。

念のためご提案書のファイルを再度添付いたしますので、
お手すきの際にご確認ください。

なお、お忙しいところ恐縮ですが、
〇月〇日までにご返答をいただけますと幸いです。

本メールと行き違いでご対応いただいておりましたら、
何卒ご容赦ください。

また、ご不明点などございましたらお気軽にご連絡ください。
今後ともよろしくお願いいたします。

5.2.1. ポイント解説

相手からの返信が遅れている場合、まずは前回のメールを見てもらえたかどうかを確認しましょう。また、何らかの原因でメールを見てもらえていなかったり、メールが相手に届いていなかったりする可能性に備えて、ファイルや前回のメール内容を再度添付することも重要です。

5.3. 社内の上司への催促メールの例文

次に、社内の上司への催促メールの一例を紹介していきます。

■件名
【至急】1月の経費精算について

■本文
〇〇事業本部
〇〇部
〇〇部長

お疲れ様です。
経理部の〇〇です。

表題の件ですが、1月の経費精算の締め切りが
先週金曜日17時までとなっておりました。

現在ご対応いただいている最中でしたら恐縮ですが
本日中にご提出いただきますよう
ご協力いただけますと幸いです。

お忙しいところお手数ではございますが
何卒よろしくお願いいたします。

5.3.1. ポイント解説

ある程度関係性が近い上司の場合はストレートに「締め切りが過ぎているので至急ご対応ください」と言いたくなるかもしれませんが、ビジネスマナーや上司に対する敬意は忘れてはいけません。相手が誰であっても丁寧な催促メールを心がけましょう。

5.4. 催促メールを再送する際の例文

期日を過ぎても送った催促メールに連絡がこない場合、こちらから再度催促メールを送らなければなりません。

■件名
【再送】〇月分お支払いのご確認

■本文
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様

いつもお世話になっております。
株式会社〇〇の〇〇です。

度々のご連絡で恐縮ですが、
本日時点で〇月お支払い分の入金が確認できていないため、再度ご連絡させていただきました。

恐れ入りますが、
〇月〇日〇時までにご対応いただけますと幸いです。

念のため、請求の詳細を再度添付させていただきます。
(請求メールのコピーや請求ファイル)

お忙しいとは存じますが、何卒よろしくお願いいたします。
なお、本メールと行き違いでご対応いただいている場合はご容赦ください。

5.4.1. ポイント解説

2回目の催促メールを送る場合は、件名に【再送】と付けてから内容を書くようにしましょう。

1回目のメールと同様、「〜いただければ幸いです」「お忙しいところ恐れ入りますが〜」などと優しく伝えるのが好ましいです。期日についても、再度こちらから伝えるましょう。

また、2回目以降の催促メールは、期日の3日後を目安に送りましょう。送る前は1回目同様に、対応を見落としていないかを忘れずに確認し、急いで対応しなければいけない案件の場合は直接電話で確認することも視野に入れましょう。

6. 催促メールへの返信をする時のポイント

催促メールは自分が送信することもあれば、相手から送られてくることもあるでしょう。自分が催促メールを受け取った場合、できる限り早く返信すること、そして対応の遅れをお詫びすることが何より重要です。

「お世話になっております。」などの挨拶の後はまずはお詫びの言葉を記し、その後で対応が遅れてしまった理由といつまでに対応できるのかを明確にしましょう。

なお、催促メールへの返信を受け取った場合には、忙しい中対応してくれていることに感謝の気持ちを込めて「ご返信ありがとうございます。」「お忙しい中、早急なご対応ありがとうございます。」といったお礼の言葉を添えましょう。

6.1. 催促メールに返信する際の例文①

取引先などから催促メールが送られてきた場合の返信文の例を紹介します。

■件名
Re:【再送】ご提案書について

■本文
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様

いつもお世話になっております。

ご提案書の件につきまして、
回答が遅れており大変申し訳ございません。

いただいたご提案書については、
ただいま社内の関係各所にて確認を行っております。
〇月〇日までには回答できる見込みですので、今しばらくお待ちいただけますと幸いです。

お急ぎのところご迷惑をおかけいたしますが、
何卒よろしくお願い申し上げます。

6.2. 催促メールに返信する際の例文②

催促メールを受け取り、至急対応をした場合の返信例文を紹介します。

■件名
Re:【至急】1月の経費精算について

■本文
経理部 〇〇様

お疲れ様です。

1月の経費精算について、提出が遅れ申し訳ございませんでした。

先ほどシステム上にて提出いたしましたので、
ご確認のほどお願いいたします。

今後は期限超過がないよう留意してまいります。
引き続きよろしくお願いいたします。

7. その他メールの書き方

その他のメールの書き方については、下記の記事でもご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。


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8. まとめ

ビジネスにおいて、期日を過ぎても相手の対応がない場合、催促メールを送ることで早めの対応を促すことができます。ただし忘れてはいけないのは、一時の感情に流されて相手を攻撃するような内容を送らないということです。

期日が守られないと困ることもありますが、相手なりの事情があるのだろうという気持ちを持ちながら、またこちらの不備や確認不足がないかなども確認したうえで、相手に不快感を与えないメールになるよう意識しましょう。

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