更新日:2025/05/09
この記事のまとめ
企業の求人募集を見て、「業務内容についてもっと詳しく知りたい」「ほかの職種は募集していないのかな」など、記載されていない内容について問い合わせたいと考えたことがある方は多いでしょう。
疑問や不安を残したまま就職・転職すると後悔する可能性があるため、不明点はきちんと問い合わせることをおすすめします。しかし、問い合わせる際の方法やマナーには十分配慮することが大切です。
本記事では、求人について問い合わせメールを送ってもよいかどうか、送信する際のマナーや例文、送付前のチェックポイントについて解説します。
目次
求人について知りたいこと、疑問に思うことについて問い合わせる際、どのような方法で質問するべきか迷うケースがあります。
「電話はハードルが高いから、できればメールで問い合わせたい」という方もいるでしょう。しかし、メールで問い合わせるのは失礼に当たらないのでしょうか?
結論から先に言うと、求人に関する疑問や不明点は、メールや電話で質問してもかまいません。
特に、募集職種や仕事内容についての不明点や、応募資格など選考対象に関する疑問点、面接日時の調整の可否など、応募するか否かを左右するような重要な要素はきちんと問い合わせておくことが大切です。
一方で、具体的な給与の額や残業日数といった細かな待遇についてはケースバイケースであることが多く、企業側もはっきり明言できません。場合によっては「面倒臭そうな人だな」とマイナスの印象を与えてしまい、採用で不利になる恐れもあるため要注意です。
また、メールや電話で問い合わせる際はマナーを守ることを心掛けましょう。問い合わせメールを送る際のマナーについて、詳しくは後述します。
求人についての不明点は問い合わせしてもよいと説明しました。しかし、問い合わせが企業側から歓迎されるとは限りません。応募者から電話やメールで問い合わせがあったら、企業は業務の手を止めて対応に当たらなければならず、多少なりとも負担がかかるためです。
そのため、求人票に記載されていることや、入社後に尋ねても支障のないことについては、応募前にわざわざ問い合わせるのは控えた方が無難です。
特に求人票を読めばわかることを質問すると注意力のない人と見なされる可能性があるため、きちんと内容を読み込んでから質問しましょう。
求人に関する問い合わせをメールで行う場合は、相手に失礼のないよう、マナーを遵守する必要があります。マナーを守らずにメールを送付すると、マイナスのイメージを持たれて転職活動が不利になる可能性があるため要注意です。
ここでは問い合わせメールを送るときに守りたいマナーを6つご紹介します。
メールの件名(title)は、一目で内容がわかるものにすることが大切です。ただ「問い合わせ」と記載すると、何についての問い合わせなのか判断できませんし、場合によってはスパムと勘違いされる可能性があります。
とはいえ、「お世話になっております。◯◯というサイトで見た貴社の求人について問い合わせたいことがあります。よろしくお願いします」などと、必要以上に長い件名を付けると、受信ボックスで一覧表示しただけでは全文を読み取れません。
そのため、「◯◯求人への問い合わせ/(氏名)」「募集職種についてのご相談/(氏名)」など具体的な内容と自分の氏名を明記した件名を付けましょう。
件名と同じように、本文もなるべく簡潔に、読みやすい文章を心掛けましょう。質問が複数にわたる場合は箇条書きを活用し、すっきりと見やすいレイアウトにすると読み手の印象もよくなります。その際、あらかじめ「2点質問がございます」などと質問の数を明記しておくと、よりまとまった文章になります。
ただ、いくら箇条書きを活用しても、あまり多くの質問を重ねると相手の負担になってしまうため、重要性の高いものだけを厳選して尋ねるようにしましょう。
企業は基本的に社用パソコンでメールをチェックしているため、スマートフォンや携帯電話などを使ってメールを送信するとレイアウトが崩れて見にくくなる恐れがあります。
特にキャリアメールのアドレスからの送信は迷惑メールフォルダに振り分けられるリスクもあるため、できるだけパソコンから送付しましょう。
パソコンを所有していない場合は、あらかじめ「携帯電話からの送信で失礼いたします」などの一文を添えておくのがポイントです。
企業はコンピュータウイルスへの感染リスクを防ぐため、よく知らないアドレスからの添付ファイル付きメールは基本的に開封しません。場合によっては未読のまま削除されたり、迷惑メールフォルダに振り分けられたりする可能性があるため、相手からファイルの送信を求められた場合を除き、ファイルを添付するのは控えましょう。
なお、相手からの要求で添付ファイルを送信する場合は、ファイル名を「日付・内容・名前」にするとともに、ファイルの容量が1メガバイトを超えないよう注意します。
企業宛のメールは、個人で保有しているメールアドレスから送信するのが理想です。
大学で発行されたメールアドレスは卒業後に使えなくなる可能性があります。また、勤めている会社のメールアドレスを使うと「勤務中に転職活動をしているの?」とマイナスのイメージを持たれる原因になるため、避けた方がよいでしょう。
個人のメールアドレスであれば、プロバイダから発行されたものでも、フリーメールでも問題ありません。既存のアドレスを使ってもOKですが、プライベートでのやり取りが多い場合は企業からの返信メールが埋もれてしまう恐れがあります。そのため、新たに転職活動用のアドレスを作った方がよいでしょう。
絵文字を使ったり、砕けた文体を使ったりすると常識のない人と見なされる恐れがあるため、絵文字やカジュアルな文体は使わないように注意しましょう。絵文字に限らず、!(エクスクラメーションマーク)も使用しないのがマナーです。
?(クエスチョンマーク)については質問かどうか判別しやすくなるという利点があり、絵文字や!ほど非常識とはみなされません。ただ、「~でしょうか」などの言い回しを使えば、わざわざ「?」を付けなくても質問であることは十分伝わるため、迷った場合は記号の使用は控えましょう。
求人に関して質問する際のメールの内容は、問い合わせの目的によって異なります。
ここでは募集状況や待遇、応募条件など、問い合わせの目的や内容別にメールの例文をまとめました。もちろん、ここで紹介するのはあくまで一例です。実際に送付する際は状況に応じてアレンジを加えましょう。
【例文】
件名:▲▲職の募集状況に関するお問い合わせ/(氏名)
××株式会社
採用ご担当者様
はじめまして。△△大学●●学部□□学科の◯◯と申します。
貴社ホームページにて▲▲職の募集要項を拝見し、大変興味があるためぜひ応募したいと考えております。
ホームページでは▲▲職募集と記載されておりましたが、現在も採用は継続されていますでしょうか。
お忙しいところ恐縮ですが、ご回答いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
署名
件名やメール本文では、どの職種に関する募集状況を知りたいのか、きちんと明記しましょう。また、どこで募集要項を見たのか、ソースを記載しておくと先方も情報をチェックしやすくなります。
【例文】
件名:▲▲職の給与および制度についてのお問い合わせ/(氏名)
××株式会社
採用ご担当者様
初めてメールをお送りいたします。◯◯と申します。
貴社の採用ページで▲▲職の募集を拝見し、応募を検討しております。
つきましては、▲▲職の待遇について2点お伺いしたく、ご連絡させていただきました。
・▲▲職の初任給について、具大的な金額をお教えいただけますでしょうか。
・▲▲職の昇給制度や評価制度についての概要をお教えいただけますでしょうか。
以上2点について、差し支えない範囲でご教示いただけますと幸いです。
ご多忙の中、大変恐縮ではございますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
署名
先でも説明したとおり、待遇に関する具体的な質問については回答を敬遠する企業も少なくありません。そのため、可能な範囲でかまわないことや、業務に差し支え場ある場合は無理に回答しなくてもよいことなど伝えておきましょう。
【例文】
件名:▲▲職の応募条件についてのお問い合わせ/(氏名)
××株式会社
採用ご担当者様
はじめまして。突然のご連絡失礼いたします。
私は現在転職活動をしております◯◯と申します。
この度、☆☆に掲載されておりました貴社の▲▲職の募集を拝見し、応募させていただきたく、ご連絡いたしました。
募集要項では、応募条件に関しまして「大卒」と「■■の経験必須」との記載がございました。
私は大学を出ておりませんが、▲▲職に就いて6年の経験がございます。
この度の応募条件を満たしていないことは承知しておりますが、これまで▲▲職としてさまざまな仕事を担当してきた実績をいかし、ぜひ貴社で働きたいと考えております。
お忙しいところを誠に恐縮ですが、何卒ご検討いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
署名
自身が応募条件を満たしていない場合でも、企業が求めている経験や実績をアピールすれば、条件が緩和されることもあります。特に学歴条件については、経験やスキルで補える可能性が高いため、諦めずに問い合わせてみましょう。
なお、スキルや経験について詳しくアピールしたい場合は、メールではなく電話で直接伝えるのも一つの方法です。
【例文】
件名:選考状況についてのお問い合わせ/(氏名)
××株式会社
採用ご担当者様
お世話になります。◯月◯日に▲▲職の選考(一次面接)を受けさせていただきました、◯◯と申します。
その節は、貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
本日は、選考結果のご連絡時期についてお伺いしたく、ご連絡いたしました。
選考状況については、通常、ご連絡までにお時間を要するものと理解しております。
こちらから連絡を差し上げるのは大変失礼とは存じますが、もし、選考結果のご連絡時期の目安がございましたら、お教えいただけますと幸いです。
なお、行き違いの場合は何卒ご容赦くださいませ。
お手数をおかけして申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
署名
選考結果がなかなか届かない場合、こちらから結果について問い合わせても失礼には当たりません。
ただ、確認漏れや行き違いの可能性もあるため、後半で「こちらにミスがあった場合は申し訳ありません」といった意味の一文を添えておくとよいでしょう。
【例文】
件名:希望職種の変更についてのご相談/(氏名)
××株式会社
採用ご担当者様
お世話になっております。
現在、貴社の▲▲職の選考に参加させていただいております◯◯と申します。
既に▲▲職に応募している身ではありますが、貴社の事業内容や企業文化について理解を深めるにつれ、※※職にも大変魅力を感じるようになりました。
つきましては、今後の先刻において、※※職への変更を検討していただくことは可能でしょうか。
私が保有する■■という資格や経験は※※職の業務に適しており、貴社により貢献できると考えております。
貴社の選考状況や人員計画によっては難しい場合もあるかと存じますが、ご検討いただけますと幸いです。
お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。
署名
求人にエントリーした後、「やはり別の職種にしたい」と考えた場合、希望職種の変更を申し出ることも可能です。ただ、既に応募を済ませた後であるため、なぜほかの職種に変更しようと思ったのか、その理由もきちんと伝える必要があります。
また、希望職種の変更を申し出ても、企業によっては対応してもらえない可能性もあることを念頭に置いておきましょう。
求人に関して質問するメールを企業に送る際は、先方に失礼のないよう、送信前に内容やタイミングをチェックしておきましょう。
メールの本文に誤字や脱字があると、「注意力がない人」「仕事が雑な人」と判断される可能性があります。送信前に本文を何度か読み直し、誤字脱字がないかどうか念入りに確認しましょう。
時間を置いてからチェックする、本文を音読する、家族や友人などの第三者に読んでもらう、AIを用いて誤字脱字がないか確認するなどの工夫を取り入れるとミスを発見しやすくなります。また、誤字脱字とともに敬語の誤用にも注意しましょう。
企業へメールを送るときは、なるべく早朝や深夜、休日は避けるようにしましょう。これらの時間帯は採用担当者にとって勤務時間外であり、迷惑や負担をかけたりする恐れがあります。特に深夜にメールを送ると「生活リズムが乱れているのではないか」と思われる原因にもなるため要注意です。
基本的には、深夜以外の時間帯なら特に問題ありません。しかし、企業の社員は出社直後や、昼休憩あるいは昼休憩後のメールチェックを習慣にしている方が多いようです。そのため、朝9~10時または昼の12~13時にメールを送信するのがおすすめです。
求人について企業に問い合わせるときは、電話でもメールでもかまいません。メールで問い合わせる場合は、わかりやすい件名を付ける、箇条書きを活用するなど、先方が読みやすい工夫を取り入れましょう。また、ファイルを添付しない、絵文字などを使用しないなどのマナーを守ることも大切です。
マイナビエージェントでは、企業へのメールの送り方や書き方なども含め、転職活動の全般を支援するサービスを提供します。求人紹介から応募、面接、さらには内定や入社後まで、経験豊富なキャリアアドバイザーが徹底的にバックアップします。
転職活動にお悩みの方や、サポートを必要とされている方は、ぜひマイナビエージェントをご利用ください。
転職全般
転職で9月入社するメリット・デメリットを詳しく紹介
転職全般
退職届の紙は何が最適?種類やサイズの選び方を詳しく解説
転職全般
公務員の志望動機の書き方・伝え方は?ポイントや注意点を例文とともに解説!