【例文付き】年末挨拶メールの正しい書き方は?マナーや基本構成を解説

ビジネススキル・マナー

ビジネスシーンにおける年末の挨拶メールは、一年間の感謝を伝え、より良好な関係構築を願うために送るものです。本記事では、年末挨拶メールのマナーや基本構成をわかりやすく解説し、具体的な例文も紹介します。スムーズに作成できるポイントを押さえて、一年の締めくくりに相応しい心のこもったメッセージを届けましょう。


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1 年末の挨拶メールは必ず送るべき?

年末の挨拶メールの目的は、一年間の感謝を伝えるとともに、新年に向けた関係構築を願うことです。また、年末年始の営業時間や休業日を知らせるという意味もあります。

これまでハガキや手紙で挨拶状を送付していたという企業も、近年は業務効率化や経費削減、SDGsの観点からメールに切り替えているケースが多いようです。取引先だけでなく、社内の上司や同僚に宛てた年末の挨拶も、メールであればより気軽に送ることができます。

1年の区切りとして、お世話になった方々に感謝の気持ちを伝えるのは自然な行動であり、受け取った側も嫌な気分になることはないでしょう。丁寧な年末の挨拶メールは相手に好印象を与え、引き続き良好な関係を保つ一助となります。

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2 年末挨拶メールの基本マナー

年末挨拶メールを送る際の基本的なマナーを4つ紹介します。送り方を間違えると、かえって失礼にあたる恐れもあるため注意しましょう。

2.1 最終営業日の数日~1週間前に送る

余裕を持ってメールを確認してもらうには、最終営業日の数日~1週間前に送るのがおすすめです。社外宛て、社内宛てともに最終営業日に出してもマナー違反ではありませんが、相手がすでに休暇に入っている可能性もあり、メールが読まれないリスクがあります。

一方で、早すぎると年末の挨拶としてのタイミングがずれてしまうため、相手の最終営業日や最終出勤日を意識しつつ送ると良いでしょう。

2.2 年末の挨拶と一目でわかる件名にする

年末は多くの挨拶メールが行き交うため、件名に用件や差出人を明記することが大切です。わかりやすい件名にすることで、相手にメールの存在を認識してもらえる確率が高まります。例として、以下のような件名が挙げられます。

  • 年末のご挨拶と御礼を申し上げます 株式会社〇〇 
  • 年末のご挨拶とお礼(株式会社〇〇)
  • 年末年始の営業日ご案内 ▲▲(店舗名)
  • 本年の御礼と年末のご挨拶|△△(氏名)

2.3 一斉送信では送らない

アドレスが共有されない「BCC」での一斉送信は便利ですが、迷惑メールに振り分けられ読んでもらえない可能性があります。また、誤って「CC」で一斉送信してしまうと、それぞれのアドレスが送信者全員に公開されてしまうため注意しなければなりません。

さらに、一斉送信では全ての人に同じ文章が送られるので、相手に機械的な印象を与え、感謝の気持ちが伝わりにくくなるのもデメリットです。このことから、年末の挨拶メールは一斉送信ではなく個別に送るようにしましょう。

2.4 年末年始の営業日や営業時間を記載する

取引先や顧客にとって年末年始の営業日程は重要な情報となるため、具体的な内容を挨拶メールに記載しておくと親切です。一般的には、以下のような内容を記載します。

  • 年末年始の休業日や営業日
  • 新年の営業開始日や営業時間
  • 休業中の連絡先(緊急対応が必要な場合)

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3 年末挨拶メールの基本構成

年末挨拶メールを作成する際は、以下のような要素を意識すると良いでしょう。社外宛、社内宛それぞれの基本構成に沿って作成することで、漏れのない挨拶メールになります。

【社外宛の基本構成】

①宛名
②挨拶と名乗り
③一年のお礼と感謝
④年末年始の営業日などのお知らせ
⑤来年の抱負や今後のお願い
⑥結びの挨拶

【社内宛の基本構成】

①宛名
②挨拶と名乗り
③一年のお礼と感謝
④思い出やエピソード
⑤来年の抱負や今後のお願い
⑥結びの挨拶

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4 年末挨拶メールに使える定型文テンプレート

時候の挨拶や感謝の一言、結びの言葉には以下のような定型文が使用できます。自分の気持ちを込めたオリジナルの文面を入れつつ、こういったテンプレートをうまく活用しましょう。

4.1 時候の挨拶

時候の挨拶とは、手紙や挨拶状の文頭に入れる一文であり、本文への導入をスムーズにする役割もあります。年末挨拶メールに適した時候の挨拶には、以下のようなものが挙げられます。

  • 師走の候、今年も残りわずかとなりました。
  • 歳末の折、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
  • 年の瀬も押し迫り、何かとご多忙のことと存じます。

4.2 感謝の一言

時候の挨拶の前後に以下のような感謝の一言を添えると、より丁寧な印象を与えられます。ただし、距離が近い方へのお礼や感謝の気持ちは、自分の言葉を使い具体的にに記載するのが適切です。

  • 本年も多大なるご支援を賜り、心より御礼申し上げます。
  • 本年もお引き立てをいただき、厚く御礼申し上げます。
  • 今年一年、格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございました。
  • 〇〇様のご支援のおかげで充実した一年となりましたこと、深く感謝申し上げます。

4.3 結びの言葉

メールの締めとなる結びの言葉には、以下のような例が挙げられます。特に、ビジネスメールでは新年に向けた一言を入れるとまとまりやすくなります。

  • 新年も引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。
  • 来年も変わらぬお付き合いをお願い申し上げます。
  • 引き続きご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
  • どうぞ良い年をお迎えください。

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5 【社外宛】年末挨拶メールの例文

ここからは、実際の年末挨拶メールの例文を紹介します。まずは、社外の取引先やお客様に向けた内容を解説するので、ぜひ参考にしてください。

5.1 【取引先宛】年末挨拶メールの例文

取引先に宛てた年末挨拶メールは、一年の感謝を伝えつつできるだけシンプルに読みやすい構成を意識することが大切です。

件名:年末のご挨拶とお礼|株式会社〇〇(自社名)


株式会社△△ ◇◇部 □□様

平素より大変お世話になっております。株式会社〇〇の▲▲でございます。

師走の候、今年も残りわずかとなりました。
今年一年、貴社の多大なるご支援とご協力により、大変実り多い年となりましたことを深く感謝申し上げます。

さて、誠に勝手ながら、弊社は〇月〇日から〇月〇日まで年末年始休業とさせていただきます。新年は〇月〇日より通常営業を開始いたします。


メールにて恐縮ではございますが、以上をもちまして年末のご挨拶とさせていただきます。

来年も変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
どうぞ、良い年をお迎えください。

5.2 【お客様宛】年末挨拶メールの例文

お客様に宛てた年末挨拶メールでは、休業日や営業時間をわかりやすく伝える工夫をするのがおすすめです。

件名:年始年末の営業時間のお知らせ|〇〇(店舗名)

□□様

平素より格別のご愛顧を賜り厚くお礼申し上げます。〇〇の▲▲でございます。

本年も残すところあとわずかとなりました。
誠に勝手ながら、年末年始の営業は以下の通りとさせていただきます。

  • 年末:〇〇年〇月〇日(〇時)まで通常営業
  • 年始:〇〇年〇月〇日(〇時)より営業開始


本年も□□様をはじめ、多くのお客様にご来店いただき心より感謝申し上げます。来年もより一層、皆様にご満足いただけるお店作りに励んでまいりますので、変わらぬご支援のほどよろしくお願いいたします。

寒さ厳しい折、どうぞお身体に気をつけて、素敵な新年をお迎えください。

6 【社内宛】年末挨拶メールの例文

次に、社内の上司や同僚に宛てた年末挨拶メールの例文を紹介します。社内宛てのメールでは、より具体的なエピソードを盛り込むと感謝の気持ちが伝わりやすくなります。

6.1 【上司宛】年末挨拶メールの例文

日頃お世話になっている上司に宛てた年末挨拶メールの例文です。してもらって嬉しかったことや新年への決意を記載すると、上司に好印象を与えるメールになるでしょう。

件名:年末のご挨拶

□□課長

お疲れ様です。〇〇です。

早いもので、本年も残すところわずかとなりました。

本年は、初めて▲▲の業務を担当する機会をいただき、誠にありがとうございました。課長の常に先を見た的確なアドバイスとサポートのお陰で、無事に業務を遂行できました。また、課長が共有してくださった過去の経験談は、私の大きな支えとなっています。

改めまして、一年間ありがとうございました。
来年はさらに成長できるよう精進してまいりますので、引き続きご指導のほどよろしくお願い申し上げます。

どうぞ良いお年をお迎えください。


6.2 【同僚宛】年末挨拶メールの例文

同僚に宛てた年末の挨拶メールは、日頃の感謝を伝えつつ、新年も共に頑張りたいという気持ちを表すと良いでしょう。

件名:年末のご挨拶

□□さん

お疲れ様です。〇〇です。

今年も大変お世話になりました。今年印象に残っているのは、8月の案件で予期せぬトラブルが発生したときに、□□さんが冷静に対応策を提案してくださったことです。あのときの判断がなければ、無事に乗り越えることはできなかったと思います。本当にありがとうございました。

来年も引き続き力を合わせて頑張りましょう。
どうぞご家族と素敵な年末年始をお過ごしください。

7 先に年末挨拶メールが届いた場合の返信例文

自分が年末挨拶メールを出す前に、相手からメールが届いた場合の返信例文を紹介します。社外の取引先から届いた場合、社内の上司から届いた場合、それぞれの返信例文は以下のとおりです。

7.1 取引先宛の年末挨拶メール返信例文

まずは、挨拶メールを送ってくれたことへの感謝を伝え、自社の営業時間などの連絡を行いましょう。また、相手が「良いお年を」という文面で結んでいた場合は、こちらも同じく「良いお年をお迎えください」と返すのが適切です。

件名:Re:年末のご挨拶とお礼(件名は変えない)

株式会社△△ ◇◇部 □□様

平素より大変お世話になっております。株式会社〇〇の▲▲でございます。

先程は、ご丁寧に年末年始のご挨拶、及び休業期間についてお知らせいただきありがとうございました。

今年一年、貴社の多大なるご支援とご協力により、大変実り多い年となりましたことを深く感謝申し上げます。

なお、弊社の年末年始の営業日程は以下の通りでございます。

  • 年末:〇〇年〇月〇日(〇時)まで通常営業
  • 年始:〇〇年〇月〇日(〇時)より営業開始

休業期間中はご迷惑をおかけいたしますが、何とぞよろしくお願いいたします。

貴社のご発展をお祈りするとともに、来年も変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。

7.2 上司宛の年末挨拶メール返信例文

本来なら部下である自分から挨拶をすべきところ、上司から先に挨拶をされてしまった状態なので、まずはそのことについて謝罪し、あとは普通の挨拶メールと同様に感謝やお礼の気持ちを伝えます。

件名:Re:年末の挨拶(件名は変えない)


□□課長

お疲れ様です。〇〇です。

先程は、ご丁寧なご挨拶メールをいただき、ありがとうございました。
本来であれば私から先に挨拶すべきところ大変申し訳ございません。

今年は、□□課長にご指導いただきながら取り組んだ▲▲案件が特に印象に残っています。的確なアドバイスをいただいたおかげで、多くの学びと成長の機会を得ることができました。

来年はさらにスキルアップし、チームに貢献できるよう努力してまいりますので、引き続きご指導を賜りますようお願い申し上げます。

□□課長もどうぞ良いお年をお迎えくださいませ。

8 年末の挨拶メールに関するQ&A

ここでは、年末の挨拶メールに関してよくある質問にお答えします。送り忘れた場合や対面で挨拶する場合など、気になるシーンについて詳しく解説するのでチェックしてください。

8.1 送り忘れた場合はどうする?

もしも、年末の挨拶メールを送り忘れてしまった場合は、新年が開けた営業開始日に新年の挨拶メールとして送りましょう。その際は、昨年への感謝の気持ちを添えるのが適切です。例えば、以下のような文面が考えられます。

件名:新年のご挨拶

株式会社△△ ◇◇部 □□様

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。株式会社〇〇の▲▲でございます。

旧年中は、格別のお引き立てを賜り誠にありがとうございました。
本年も一層の努力を重ねてまいりますので、引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

なお、弊社は本日1月◯日から通常営業いたしております。

8.2 対面で挨拶する場合は不要?

対面で挨拶する場合でも、挨拶メールは送っておいた方が安心です。メールでは、営業時間や休業日などを文面で残せるため、後で見返すこともできて便利です。

また、毎日顔を合わせている上司でも、改めて感謝の気持ちを伝える場面はあまりないので、この機会に日頃のお礼をするのも良いでしょう。丁寧な挨拶状を送ることで「礼儀正しい人」という印象を与え、新年からの仕事をスムーズに進める効果も期待できます。

8.3 3月の年度末にも挨拶メールは送るべき?

一般的な企業では、4月1日から翌年の3月31日を一年度として一年の区切りにしています。そのため、「3月の年度末にも、挨拶メールを送った方がいいのでは?」と考える方がいるかもしれません。

結論として、年度末の挨拶メールはあまり一般的ではないものの、営業日や営業時間の変更がある場合は、送っても問題ないと言えます。また、新年度から全く新しい業務が始動するといった場合も、これまでの感謝と抱負を挨拶メールで伝えるのは良いことです。


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9 まとめ

年末の挨拶メールは、感謝の気持ちを伝えるとともに、年末年始のスケジュールを共有する大切なビジネスマナーです。社外宛と社内宛、それぞれの基本構成にそって作成することで、漏れのないスマートな内容になります。

年末の挨拶メールを送る際は、一斉送信を避け、相手に合わせた文面を心がけることがポイントです。シンプルかつ丁寧な表現を意識し、気持ちのこもったメールを送りましょう。


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