営業職種　メーカー

大切なのは「具体性」

営業職は、わかりやすくいえば「ものを売る仕事」です。ですから、職務経歴書の記入で迷ったら、「売る」という原点に立ち戻って考えると、わかりやすくなります。これまでの職場では「何を」「誰に」「どのように」売ってきたのかを、具体的にイメージできる内容に仕上げていきましょう。

「売るもの」に合った「売る力」

扱ってきた製品やサービスは何か。また、販売対象はBtoCなのかBtoBなのか、またどういった属性のターゲットなのかなど、過去の営業経験を振り返りながらリストアップしていきます。

製品が10種類あれば、10通りの営業方法があります。その製品により「技術理解」「売り込む力」「丁寧なヒアリング」など、求められる営業手法も変わってくるのです。

一言で「営業」といっても、その内容は千差万別です。自分の特徴が浮き彫りになる書き方ができているかどうか、読み返して確認してください。

志望先で求められる営業スキルを見極める

現在の職場で評価されている能力が、志望先で求められるとは限りません。例えば、志望先で求められることが「スピーディーな営業」であった場合、「ゆっくり時間をかけて信頼を勝ち取りました」とアピールしても、ピント外れになってしまいます。

その業界で求められる営業スキルを見極め、そこにぴったりハマる成功体験を提示できるのがベストです。アピールすべき自分の「強み」が、求められるポイントから逸れていないか、説得力のあるエピソードが添えられているか、じっくり考えながら書類を作りましょう。

実績の記載の仕方自体が評価の対象になる

営業職にとって、何よりものをいうのが「実績」です。しかし、ここで気を付けなければならないのは、職務経歴書への実績の記載の仕方です。実績をしっかり伝えられるかというのは、営業職にとって必要な能力となりますので、採用担当者はその点をしっかりチェックするでしょう。

必要事項がきちんとそろっていなければ、採用担当者に不審の念を抱かせてしまいます。必要事項がもれていないか、慎重にチェックしてください。

それぞれの実績について、「いつ」「どこで（所属部署、担当地域）」「どんな立場で（役割、責任範囲）」「何を（商品、サービス）」「どれくらい（単価、量）」といったことが書かれているかチェックします。最終的には、家族や友人にも目を通してもらうのも良いかもしれません。

ものを売るだけが「営業」ではない

営業職にとって大切なのは、「扱う製品の特徴を理解しておくこと」です。また、入社後は、その業界での営業ルール、やり方を一刻も早く身に付けることが求められます。メーカー営業では、ひとつの製品が開発、完成、納品するまで最低でも半年、長ければ数年かかるのが普通です。

その間、顧客と自社の開発・製造部門の仲立ちとなって、情報の共有や納期コントロールなどを調整していく手腕が求められます。

これまでの経験から、リーダーとしてチームをまとめた成果、調整役として関係部署をまとめてきた実績がアピールできれば、大きな評価となるでしょう。

専門的になりすぎないよう注意

誰にでもわかりやすい製品の営業であれば別ですが、特に法人向けの営業では、他の業界にはわかりにくい商材が多いものです。あまり一般的でないジャンルの製品については、できるだけ専門用語を使わず、簡単な説明を書き添えておくのがおすすめです。

顧客の情報も忘れずに

実績を書いていく上で忘れがちなのが、顧客のデータです。

職務経歴として記入する自らの企業情報ほど詳しく書かなくても構いませんが、会社の資本金や社員数、商談相手のプロフィールなどは押さえておきたいところです。また、どんな営業手法を用いたのかも書き添えておくようにしましょう。

アピールできるポイントは意外とある

営業による売上、目標達成率の具体的な数字は、必要最低限の情報です。アピールできそうであれば、「対前年比」や「社内平均値」を加えておくのも良いでしょう。さらに、顧客からどのように評価されたか、また社内で表彰された経験などがあれば、忘れずに書き添えておきます。

成果を挙げるためにどんな工夫をしたのかが大切なポイントです。特にアピールしたい実績・エピソードがあれば、「自己PR欄」を活用して書き入れておきましょう。

コミュニケーション力はあって当然

未経験者が営業にチャレンジしようという場合、多くの職務経歴書に見られるアピールポイントが「コミュニケーション能力」や「ヒアリング力」です。

しかし、これは営業であれば持っていて当然のスキルです。あまりこれらを押し出しても、採用担当者の心には響きません。他の求職者と差をつけるのであれば、別のアピールポイントを立たせたほうが良いでしょう。