メーカー 研究開発
職務経歴書のポイント
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「専門性」と「わかりやすさ」の両立
研究開発職の職務経歴書で求められるのは、募集されているポストに対して、応募者が持つスキルや専門性がどの程度フィットするか、わかりやすく書き入れることです。
これまで「どのような分野で」「どのような研究内容を」「どれだけやってきたか」が基本となります。これらをリストアップした上で、書き入れていきましょう。
募集職種の研究分野と、ぴったり一致していなくても、ぼかすことなくしっかりと書くことが大切です。
また、その分野での実務経験がなくても、それまでのキャリアとの関連性や、自ら学んでいく姿勢を強調していくことも大切です。
気を付けるべきポイントは、専門性の高さのアピールばかりに気を取られて、難しい内容になってしまうことです。学術用語に疎い人事担当者が見ても、わかりやすいような表現を心掛けましょう。
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熱意のアピールも忘れずに!
研究開発職の志望者にありがちなのが、実績を淡々と並べていくだけの職務経歴書です。もちろん、そこに立派なキャリアが並んでいれば、それだけで勝負することも可能です。
しかし、もし横一線で何人かが並び、その中で一人だけを採用するとなると、そこでモノをいうのは「熱意」です。どれだけ探究心や精神力があるのか、アピールを盛り込むのも有効です。
また、企業が「どんな人材を求めているのか」を、求人要項から読み取ることも大切です。その上で、自分のどんな部分が、その企業に向いているのかを考え、そこを強調していくのも有効な手段です。
メーカーの研究開発に求められる能力とPR法
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対外発表の実績も大切に
研究開発職と切っても切れないのが、「論文執筆」や「学会発表」です。企業側としては、単に作業するだけの研究者は必要ありません。求められているのは、技術力を社内にきちんと蓄積していける人材です。論文執筆や学会発表以外に、特許出願・取得などの経験は、もらさず記載しましょう。
応募職種に関連するセミナーや研修の受講履歴も記載すると、アピールポイントになります。
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経歴はプロジェクトごとにまとめる
営業職の職務経歴書には「達成率」や「売上」といった数字が書き込まれ、これが判断の目安になります。研究開発職でこれにあたるのが、プロジェクトごとの経歴です。それまで関わってきた一つひとつのプロジェクトに関して、「構成人数」「特許出願件数」「役割」を書き入れます。
これらを詳細に書いていくと、採用担当者は応募者がどんな働きぶりをしてきたのか、想像しやすくなります。プロジェクトリーダーであれば、自分のリーダーシップにより、どんな成果がもたらされたのかを詳しく書き込みましょう。
第二新卒・研究職未経験者のための職務経歴書の作成テクニック
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学生時代のスキルも具体的に記入する
現在は研究職ではないものの、学生時代の専門を活かして、改めてチャレンジしてみたいという第二新卒の人は、学生時代の研究内容を職務経歴書に余すところなく書き入れ、アピールすることが重要です。
「研究実績」という欄を作るのも良いかもしれません。必要になるのは、学部の卒業論文、大学院の修士・博士論文の内容です。さらに、「活かせるスキル」などの欄に、使用経験のある分析機器や、解析ソフトを列挙します。それぞれに関して、どの程度のレベルなのかも書き添えておくと良いでしょう。
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自己PRの効果的活用法
実務経験のない人は、「自己PR」の欄でアピールをしましょう。
まず、現在の職場では、どんな仕事を手掛けているのか。それが応募する職種にとって、どんなプラスとなるのかを書き入れます。さらに、学生時代の研究活動では、PDCAサイクルを回していく上で、どんな工夫を凝らしていたのか。未経験者としては、ここで強みを見せておく必要があります。
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採用担当者が見ている意外な部分
応募職種に関する実務経験がない人の場合、前述した学生時代の研究実績以外のアピールポイントとして挙げられるのが「職務経歴書の仕上げ方」です。
研究開発職であっても、他のどんな職種であっても、創造性や論理的思考能力、プレゼン能力などは共通して求められるところです。
職務経歴書の仕上がりからは、こうした能力を読み取ることができるのです。単なる事実の羅列に終わらず、現在のキャリアでの日常の細かな努力、工夫なども盛り込んでいくことが、アピールにつながります。
職務経歴書サンプル
職務経歴概要
××大学××学部卒業後、××××株式会社に入社。入社以来,××年間パワーエレクトロニクス機器を中心に研究開発をしてきました。パワー回路設計から制御基板,制御,さらにシステム検討も対応しました。更に,蓄電池を使用したスマートエネルギー関係の研究などを経験があります。
職務経歴
20xx年xx月 ~ 20xx年xx月
××××株式会社
事業内容:××
本社所在地:××勤務地:××
資本金:××従業員数:××年商:××
職務経歴詳細
×××株式会社
- 20xx年xx月 ~
20xx年xx月 -
磁場解析と回路解析の連成
モータの磁場とインバータ回路の各解析に従事。従来の解析では××××××という点において課題があったため、解析環境を整備いたしました。
【プロジェクト規模】総勢:4名(××:2名、××:1名、××:1名)
- 20xx年xx月 ~
20xx年xx月 -
車載用インバータの開発
制御基板評価、インバータの環境試験(EMC等)を担当。
【プロジェクト規模】総勢:7名(××:1名、××:2名、××:3名、××:1名)
- 20xx年xx月 ~
20xx年xx月 -
スマートエネルギー関係
蓄電池を利用したシステム検討を担当。太陽光発電との組み合わせやUPSの運用方法についてパワーエレクトロニクス機器側から検討してきました。
【プロジェクト規模】総勢:5名(××:1名、××:2名、××:3名、××:1名)
得意分野・スキル
- インバータ制御:基本的な永久磁石同期モータ制御技術、特殊インバータの制御技術(C言語で制御を調整)
- モータ磁場解析:電磁場解析ソフトウェアであるMaxwellを使用したモータ解析・設計。
- 3D CAD:CATIA V5/Solidworksの二つの3D CADの使用経験あり。
大学時代の研究内容
- 研究テーマ『超強磁場磁化過程の解明における○○○の解明』
概要:超強磁場量子極限環境下で、○○や○○、○○構造での超強磁場磁気光学による電子状態の解明
主な論文・特許など
- マルチレベルインバータ:マルチレベルインバータ回路のスイッチング形における増幅器についての特許
- スマートエネルギー:蓄電池と太陽光発電とを組み合わせた長寿命化技術についての特許
取得資格及び英語力
取得年月 | 資格名 |
---|---|
20xx年xx月 | 第三種電気主任技術者資格 |
20xx年xx月 | エネルギー管理士資格 |
自己PR
大学時代は、磁場研究の第一人者である○○教授が受け持っている○○ゼミに所属し、在学中は超強磁場に関する研究を行っていました。
入社以来、パワーエレクトロニクスの研究開発に従事しております。主に自動車・産業用機械・スマートエネルギー業界向けが中心となっており、研究や特許調査、技術動向調査などに強みがあります。更に、業務上において学術論文の読み書きを行う関係で英語読解力スキルは必要最低限備わっており、週に1回は英会話レッスンを受講することで語学力の研鑽も重ねております。
また、社内外での研究開発を進めることが多いため、チーム間内でのコミュニケーションを重要視しており、意思統一を行いながらスピーディに進捗を図ることができました。
これまで培ってきた知識・経験を生かし、貴社に貢献できるよう努力していきたいと思います。
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