
IT職種 インフラエンジニア(ネットワーク)
職務経歴書のポイント
-
経験・スキルを3つのポイントで明記
職務経歴は、業務を客観的に記載することが求められます。ネットワークエンジニアの業務は、以下の3つのポイントで成り立っています。
<ネットワークエンジニアの業務のポイント>
- ハードウェアや使用製品の型番といった「環境」
- ネットワークを組んだ機器の台数などの「規模」
- 設計・構築・運用・保守といった業務全般の「工程」
どのような「環境」と「規模」で、どんな「工程」を担当したのか。また、所属していた部署のメンバー構成やご自身の役割、対応した案件の業界もしっかりと記載しましょう。案件内容については簡潔になりすぎないよう、読み手がイメージしやすいような記述を心掛けてください。
-
専門資格、スキルを積極的にアピール
ネットワークエンジニアとして、その市場価値が判断される資格を持っている場合は忘れずに記載しましょう。以下が、ネットワークエンジニアに転職する際に高く評価されやすい資格3つです。 技術者認定試験であるLPICなどを有することは強力なアピール材料となります。
1.シスコ技術者認定
「シスコ技術者認定」は、アメリカのネットワーク機器業界大手・シスコシステムズによる資格です。ネットワークエンジニアの資格は、初級者用の「CCENT」や「CCT」、プロフェッショナル認定の「CCNP」、エキスパート認定の「CCIE」など幅広くあるため、自分に合ったレベルの資格を選択できます。
また、シスコ技術者認定は、世界各国のネットワーク業界に知られているため、将来海外で活躍したいと思っているエンジニアにもおすすめです。
2.ネットワークスペシャリスト試験
「ネットワークスペシャリスト試験」は、経済産業省所管の独立行政法人情報処理推進機構が主催する国家試験です。
対象者は、ネットワーク分野における実務者レベルが想定されていますのでややハードルは高いですが、この資格を取得しておけばネットワーク分野のトータルな知見の持ち主として高く評価されるでしょう。
3.ITパスポート試験
「ITパスポート試験」は、ネットワークエンジニアとしての専門性だけではなく、コンプライアンスや経営戦略、財務といった幅広いITリテラシーが問われる国家資格です。
これらの知識は、上級エンジニアやプロジェクトマネージャーになるためには必須ですから、将来、そうした方面にキャリアアップしていきたい人は、ぜひ取得しておきましょう。
また、求職者に対して「将来は会社の中核を担ってほしい」という期待を持っている企業には、高評価が得られやすいはずです。
ネットワークエンジニアに求められる能力とPR法
-
トラブルを念頭に置いた思考力とコミュニケーションスキル
ネットワークエンジニアは、常にトラブルへの対処を念頭に置いた設計や運用を行います。そのためには、論理的な思考能力が不可欠です。さらに、ネットワークの安定的な運用の実現には、ネットワークを使用するクライアントの担当者や、他の技術者とコミュニケーションを行う必要性があります。
これまでの経験を、論理的な思考や他技術者とのコミュニケーションの側面からアピールできれば、採用担当者に良い印象を与えられるでしょう。
-
細分化・広域化する専門分野に対応できる柔軟性
無線ネットワークの拡充や、スマートデバイスの普及、IPv4のアドレス枯渇に伴うIPv6への移行、クラウドコンピューティングの導入など、ネットワークを取り巻く環境は激変しています。クラウドソリューションだけでも、その構築・設計はプライベートクラウドやSaaS型アプリケーションサービス、PaaS型インフラストラクチャーサービス、仮想ホスティングサービスなど、細分化が進んでいます。
このように、次々と新たな技術が生まれる中で、ネットワークエンジニアに求められるのは、これまでの業務の枠組みを超えた知識とスキルです。他領域のエンジニアとの連携や、新旧の技術・システムへの対応方法を理解し柔軟な対応ができる技術者は、企業にとって心強い存在なのです。
上流工程で活躍したいネットワークエンジニアのための職務経歴書の作成テクニック
-
上流工程につながるエピソードを
下流工程でネットワークの設計・構築から運用・保守に携わってきた方が上流工程での業務を目指す場合、これまでの経験の中で上流工程に関わった経験を具体的に記入するようにしましょう。
プロジェクトメンバーながら一時的に代理リーダーを任された、下請けのベンダーながらプライムベンダー(元請け企業)と密に連携し、クライアントのサポートにあたったなどという経験はアピールポイントになります。
もし、書くほどの経験がないという方は、携わるために心掛けていることや、上流工程で欠かせない資料作成のスキルのほか、資格の勉強をしているといった具体的な行動があれば記載すると良いでしょう。
職務経歴書サンプル
職歴概要
【職歴】
- 20xx年xx月 株式会社 ○○○○入社
- 現在に至る
【職歴要約】
独立系システムインテグレータに入社し、ネットワークインフラの設計・構築や運用・保守を担当。官公庁から民間、医療、学術機関まで幅広いクライアントのシステム案件を経験し、要件定義、ネットワーク設計、構築、テスト、導入、運用・保守まで、上流工程から下流工程までを経験してきました。
得意分野
- 要件定義からシステム設計、開発、納品、保守までシステム開発における全工程に精通
- プロジェクト管理経験があり、関連する他業務も含めた状況認識能力
- 客先担当者とのコミュニケーション能力
職務経歴詳細
株式会社 ○○○○ 〔在籍期間:20xx年xx月~20xx年xx月(2年間)〕
資本金:xxx百万円、売上高:xxx百万円、従業員数:xxx名
- 20xx年xx月 ~
20xx年xx月
(6ヶ月) -
【業務内容】
[プロジェクト名]
某市立病院 外部SMTPサーバ導入[クライアント]
某市立総合病院
[自分の担当分]
ネットワーク設計・構築
- 20xx年xx月 ~
20xx年xx月
(10ヶ月) -
[プロジェクト名]
某教育研究所 教育基盤統合ネットワーク導入事業[クライアント]
某大学共同利用機関法人【担当フェーズ】
- 要件定義
- ネットワーク設計
- 負荷分散装置設計
- サーバ設計
- ファイアウオール設計
- 上記の構築実施
- 導入支援
- 保守
【開発環境】
- OpenLDAP
- DRBD
- LVS(LinuxVirtual erver)
- Squid
- BIND
- Apache
- Sitecare
- ARCserve v9
- ServerProtect v5.6
- Nokia FW-1
- Catalyst 6509
【開発規模】
プロジェクト全体……20名
ネットワークチーム……10名(自分)
サーバーチーム……10名[自分の担当]
ネットワーク設計・構築およびシステム基盤設計
- 20xx年xx月 ~
20xx年xx月
(4ヶ月) -
【業務内容】
[プロジェクト名]
公益法人向け 全国イントラネット導入にあたってのシステムコンサルテーション[クライアント]
某公益法人[担当フェーズ]
- 現状のシステム環境分析
- 要検定義
- システム分析
- レポート作成
- プレゼンテーション
【開発環境】
- 指紋認証サーバ
- グループウェア
- メールサーバ
- クライアント管理サーバ
【開発規模】
- ネットワークエンジニア……2名(自分)
- ハードウェアベンダー側のネットワーク/ネットワークエンジニア……2名
[自分の担当分]
ネットワーク・システム基盤に関するシステムコンサルティング
技術スキル
OS:WindowsNT(2年)、UNIX(4年)、Linux(1年)
言語:Java(3年)、PHP(2年)、Perl(2年)、VB(2年)、VC++(2年)
DB:Oracle(4年)、SQL-Server(2年)
資格・スキル
取得年月 資格名 20xx年xx月 Microsoft Certified Professional (windows 2000 professional)取得 20xx年xx月 Linux Professional Instruction Level 1取得 20xx年xx月 Linux Professional Instruction Level 2取得 20xx年xx月~ CCNA3.0取得予定 自己PR
ネットワークを軸にサーバやプリセールスなど幅広く経験
追求力・粘り強さ。自分の性格はこの言葉で表されます。ここ5年間はサーバ構築・ネットワーク構築を主な業務として携わってきました。営業支援から受注票・見積もり・請求までを行うことが多く、客先・業者折衝を受けていたこともあり、プレセールス的な業務も経験しています。また、サーバ構築、ネットワーク構築を主に担当し、某教育機関の総合ネット導入事業では、サーバ設計・構築・保守を一人で行いました。
ベンダーの選定およびコントロールなども経験
ネットワークの設計・構築だけではなく、クライアントと直に接しての課題抽出や要件定義といったコンサルティングフェーズから、サーバー設計、セキュリティ設計、導入および現地調整、運用・保守と幅広いフェーズを担当することができます。また、ベンダーの選定や取りまとめの経験もあり、他社・他部門との円滑な調整を行う能力を有しているとの自負があります。
常に強い向学心をもって技術の研鑽に励む
プライベートの時間を利用し、海外のライセンスフリーのサーバーや負荷分散ミドルウェア等、オープンソースのリソースを渉猟・調査しており、個人的な実機環境を構築しての評価・分析をライフワークの一つにしています。また、クラウドコンピューティングや負荷分散手法などについて独自に情報収集を行ったり、擬似環境を構築の上、実機を動かして動作検証を行うなど、常に向学心をもって技術の追求にあたっています。
IT職種 インフラエンジニア(ネットワーク) 職務経歴書の書き方ページ。転職エージェントならマイナビエージェント。マイナビの転職エージェントだからできる、転職支援サービス。毎日更新の豊富な求人情報と人材紹介会社ならではの確かな転職コンサルティングであなたの転職をサポート。転職エージェントならではの転職成功ノウハウ、お役立ち情報も多数掲載。