更新日:2024/04/15
この記事のまとめ
近年、面接時の自己PRをプレゼンテーション形式にする企業が増えています。従来と比べ、プレゼン型の自己PRでは資料作成が必要になるほか、話し方の工夫もこれまで以上に求められるでしょう。
この記事では、プレゼン型の自己PRでうまく自分を表現するテクニックやコツをご紹介します。オンライン面接の場合についても紹介しているので、自己PRのプレゼンを控えている方は、ぜひご一読ください。
目次
面接における自己PRのプレゼンは、業界を問わず、すでにあらゆる企業で行われています。ここでは、なぜこれほどまでにプレゼン形式の自己PRを採用する企業が増えたのかをまとめました。企業の意図を知ることで、求められているものを明確に理解しましょう。
従来の面接は質疑応答形式であり、定型的な質問も多く見られます。そのため多くの求職者は、事前にインターネットや書籍などを調べ、マニュアルに沿った回答を用意するのが一般的でした。
結果として、従来の面接では応募者の個性が見えず、自社に合った人材なのかどうかの判断が難しい状況にありました。このように、プレゼン型の自己PRが企業の面接に取り入れられ始めたのには、マニュアル回答を避け、応募者の本質を見るためという理由がまずあります。
従来の面接であっても、面接官は入退室時の振る舞いや、回答時の話し方、表情などをチェックしていました。自社に合った人物像であるかを判断するためです。
その点、プレゼンでは、一定時間にわたって求職者が話し続けるため、質疑応答以上に話し方や表情、仕草などにその人ならではの個性が色濃く出ます。このように人物像の把握に優れていることもまた、自己PRのプレゼンを採用する企業が多い理由のひとつといえるでしょう。
グローバル化が推し進められる現代において、プレゼンテーションスキルは年々重要性を増しています。そのため、多くの企業はプレゼンテーションスキルの高い人材を求めています。このようなニーズにマッチしたのも、多くの企業にプレゼン型自己PRが広まった理由のひとつでしょう。
完璧である必要はありませんが、情報を分かりやすくまとめる能力や、伝えようとする姿勢など、基本的なプレゼンテーションスキルが備わっているかどうかに企業は注目しています。
ここでは、プレゼン型の自己PRで面接官がチェックしているポイントを4つに分けてご紹介します。面接官がプレゼンから汲み取ろうとしている能力がどのようなものかを具体的に知ることで、自分がどこに注力したらよいかが見えてきます。
プレゼン型の自己PRでは、情報収集能力が見られています。面接官に好印象を与える自己PRとは、応募先企業の求める人物像にマッチする人材であることを伝えられるものです。そのためには、応募先企業の情報を徹底リサーチする必要があり、「プレゼン型の自己PRが優れている」ことは、「情報収集能力に長けている」ことに直結します。
特に近年はインターネットで簡単に情報が集められるようになった分、真偽を見極められる能力や、情報の取捨選択能力までも情報収集能力の一環としてチェックされているでしょう。
プレゼンである以上は、企画力にも注目されます。自己PRのプレゼンにおける企画力とは、いわば自分の魅力を上手に伝えるための工夫を凝らす力です。
「どのような構成がよいか」「どのような資料が必要か」など、自分ならではの効果的なアイデアを生み出すことになるため、面接官は企画力に伴う個性にも注目しているでしょう。
プレゼン型の自己PRでは、資料やツールを使うなど、本格的なプレゼンを要求されるケースも多くあります。この場合、資料を分かりやすく作成する能力や、プレゼンに使うWebツールの活用能力なども見られるでしょう。
資料やツールは視認性が重要視されますが、業界や企業によっては、特色に合わせた装飾やアニメーションなどの工夫で個性もアピールできます。
情報を分かりやすく魅力的に伝えるためには表現力も欠かせません。言葉選びや話す際のトーン、抑揚、さらには身振り手振りや視線の動きなど、表現方法はさまざまあります。表現力によってプレゼンの質がよくも悪くも変わることがあるため、自己PRのプレゼンにおける重要性は高い傾向にあります。
また、普段の癖が出やすいポイントでもあるため、人柄を確認するための項目として表現力を見る面接官もいるでしょう。
企業によって多少異なるものの、自己PRである以上、出題されるテーマは類似している傾向にあります。ここでは、プレゼン型の自己PRで出題される傾向が多い内容や特徴についてまとめました。
まず出題内容ですが、メインテーマとなるのは自己PRです。そのうえで「自分がどのような人物であるか」といった自己紹介や、「どのような将来のビジョンを持っているか」といった副題を出されるケースもあるでしょう。
副題が複数出されることもありますが、その場合でもひとつのプレゼンにまとめて、一貫性を持たせる必要があります。一問一答のような淡々とした形式にならないように気をつけましょう。
プレゼンに資料作成が必要になるかは、企業によって異なります。また資料作成を求められた場合でも、作り方や当日の公開方法を完全自由とする企業もあれば、作成ツールからフォーマットまで細かく指定する企業もあるでしょう。
ルールに則った資料でない場合、その時点でビジネスマナーがなっていないと判断されてしまいかねません。指定内容の確認は、入念に行いましょう。
自己PRのプレゼンには、基本的に制限時間があります。時間内に収まるように情報を分かりやすくまとめ、伝える能力もプレゼンテーションスキルの一貫であるためです。課される制限時間は企業によって大きく異なり、1分〜3分程度が一般的ですが、事前課題などが出されている場合には10分〜15分に及ぶこともあるでしょう。
なお聞き取りやすいスピードで話す場合、1分間に話す文量の目安はおおよそ300文字だといわれています。制限時間に合わせてプレゼン台本を作成する際には、こちらを参考にしてみてください。
ここでは、応募先企業から自己PRのプレゼンを課されたときに使える準備手順をご紹介します。「何から手をつけたらよいのか分からない」と悩んでいる方は、ぜひこちらを参考にしてみてください。初めてのプレゼン型自己PRであっても、効率よく準備を進められるでしょう。
プレゼン資料を作り始める前に、まずは自己分析と企業分析を徹底しましょう。面接官に好印象を与える自己PRとは、企業風土や業務内容に合致した内容のものです。分析内容を照らし合わせ、応募先企業にマッチする自分の強みをピックアップしましょう。
また、その強みの中でも「何を一番の売りとするのか」といった主軸を決めることで、この次に行う資料作成がスムーズに進みます。
自己PRに使う強みをピックアップできたら、いよいよプレゼン用の資料作りです。しかし、いきなり作成に取り掛かるのはNG。まずは構成づくりから始め、構成ができたら下書きをします。その後デザインも固まったら、そこで初めて資料作成に取り掛かりましょう。
プレゼンの出来は構成に大きく左右されるため、構成の作り込みは時間をかけることをおすすめします。基本の構成は、冒頭で結論を述べ、その理由を端的に解説してから具体例で補足、最後にまとめるといった「PREP法」を意識しましょう。
しかしプレゼンは聞き手の興味を引くこともコツのひとつであるため、物語のように起承転結を持たせるなど、ぜひ工夫してみてください。
資料作成まで終わったら、台本を作り、本番に向けてプレゼンの練習を重ねましょう。その際には読み上げたものを録音し、聞き返してみるとよいでしょう。
そうすることで制限時間内にまとまっているかを確認できます。また、客観的に聞くことで、もっと間を持たせたほうがよい箇所や、表現を変えたほうが分かりやすい箇所などに気づきやすくなるのもポイントです。
練習にある程度慣れてきたら、家族や友人に見てもらったり、録音ではなく録画したりして、表情や動きも確認しましょう。
プレゼン型の自己PRでは、質疑応答による自己PR以上に話し方や表情などの「伝える力」がチェックされます。ここでは、面接官に好印象を与えるための3つのコツをご紹介します。
プレゼンに盛り込む自己PRが複数あると、要点がぼやけてしまいます。特に伝えたいことにポイントを絞り込み、テーマがブレないように心がけましょう。
また分かりやすさを追求するためには、視認性の高いプレゼン資料を作成することも大切です。文章はなるべくシンプルにしたり、図や写真を入れたりなど、工夫してみましょう。
同じ内容の文章であっても、抑揚や表情によって伝わり方は大きく変わります。ハキハキとした声や明るい表情で話すことはもちろん、そのうえで、強調したいポイントでは声をワントーン上げてみたり、話すスピードを緩めてみたりなど、メリハリをつけてみましょう。
さらにプレゼンの完成度を高めるなら、意識的に目線を向けたり、落としたり、または目の開き方に強弱をつけるなども説得力を持たせるのに効果的です。
自己PRのプレゼンでは、普段の話し方に比べてゆっくりとしたスピードを意識するぐらいが丁度よいでしょう。
緊張のあまり伝えたいことを盛り込みすぎると、話すスピードが早くなってしまう傾向にあるため、練習は徹底しましょう。やみくもに練習するのではなく、録音(録画)を聞き返しては調整していくといった、客観視を伴わせることが大切です。
近年ではオンライン面接を行う企業が増えています。ここではオンライン面接向けに、対面ではなくカメラを通した状況でのプレゼンだからこそ意識したいポイントをピックアップしました。意外と見落としがちなポイントもあるため、逃さずチェックしましょう。
オンライン面接では面接官の目を見るように話すと、相手からは目線がずれて見えてしまいます。面接官の目を見るのではなく、カメラに目線を向けるように意識しましょう。
またオンライン面接では、台本をカメラに映らない位置に用意しておく方がいますが、目線の動きにより面接官からはバレているケースが多いようです。オンライン面接であっても、台本は暗記するようにしましょう。
表情が見えにくかったり、背景に私物が映り込んでいたりすると、印象が悪くなる恐れがあります。カメラにどのように映るかは面接が始まる前にチェックしておきましょう。
表情の見えやすさは照明で大きく変わります。部屋の照明を明るくするほか、簡易的なライトを設置するのもよいでしょう。
背景に関しては、場所を変えるのが難しい場合、空間を簡単に仕切れるカーテンやパーテーションを用意するのもおすすめです。
対面での面接に比べ、オンラインでは伝えられる情報が限られます。プレゼン型の自己PRに説得力を持たせるためには、対面以上に表現力に気を配る必要があるでしょう。身振り手振りや表情、声の抑揚などは、対面での面接以上に意識するのがおすすめです。
なおこれらの工夫は、自分の人柄や雰囲気を詳細に伝えるのにも役立ちます。
プレゼン型の自己PRは近年増えている面接手法であるため、慣れていない方のほうが多いのではないでしょうか
「どのような形で面接が進むのか知りたい」「自分のプレゼン方法に問題点はないか」など、疑問や不安がある方はぜひマイナビエージェントまでご相談ください。
マイナビエージェントでは、プロのキャリアアドバイザーが面接練習をサポートします。自己分析や資料作成のアドバイスも受けられるため、自己PRでお悩みの方はぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
質疑応答による自己PRに比べ、プレゼン型ではさまざまな能力が必要とされます。だからこそ、完成度の高い自己PRができれば、ほかの応募者に大きく差をつけられるでしょう。
自己PRのプレゼンをより完成度の高いものに仕上げたい方は、転職エージェントの手を借りるのもひとつの手です。
マイナビエージェントは、転職先探しから面接対策まで幅広くサポートします。「自分のアピールポイントが分からない」「人前でプレゼンするのが苦手」など自己PRでお悩みの方は、ぜひプロのキャリアアドバイザーに相談してみてはいかがでしょうか。
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