チームや部下のモチベーションを上げることは管理職にとって重要なスキルです。
しかし、自分の担当業務も抱えている中で、チームをどう作り上げていくか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。チームビルディングのポイントは、普段からの接し方や声がけ、ほめ方叱り方など、さまざまな接点にあります。

そこで、チームや部下とどう接していけば良いか、明日から職場で活用できる具体的な方法をご紹介します。

部下が失敗！モチベーションを下げない叱り方とは？

部下の失敗をきちんと指摘することは、部下本人の成長にとっても事業の成功にとっても必要なことです。

まず部下が失敗してしまった場合には、それに対して叱るべきか、叱ることがフェアであるかをいったん検討しましょう。感情的であったり理不尽な指摘であったりする場合には部下の信頼を損ないかねません。その判断をしたうえで叱る際には、どのような事情があり失敗してしまったのかを聞き取り、改善すべき点を具体的に指摘しましょう。

さらに、「自分も過去にこのような失敗をした、それをこのように解決した」などエピソードを織り交ぜて話せれば、心理的にもその後の行動的にもフォローアップをすることができます。

また、叱られることは誰にとっても良い思いをするものではありません。叱る場所や場面には配慮し、無意味な心理的負担はなくすことが賢明です。ほかの失敗を持ち出してダラダラと叱り続ける、などの行為も聞く気を削ぐだけですのでやめましょう。

部下のやる気をさらに引き出すほめ方とは？

叱られたことは印象に残りやすい一方で、褒められたことは印象に残りづらいもの。
ですから、積極的に褒めていくことが大切です。まず、部下を褒めるためには日頃から意識的に言動を注視して、良い部分や変化、伸ばしたい部分を観察する必要があります。

その上で、部下の行いについて「この間の営業では、◯◯さんの発言で話が前向きに進んだよ」などと具体的なエピソードを絡めて褒めていきましょう。ただ単に「すごい！頑張ってるね！」などと褒めるだけでは、内容がなくただのご機嫌取りにしか聞こえません。

さらに、「おかげで部署の営業成績が上がったんだ」「上司として◯◯さんの成長が嬉しい」など、部下の行動から生まれた結果や、成長を喜ぶ気持ちなども伝えられると、モチベーションアップにつながります。

また、必ずしも部下の結果のみに言及するのではなく、成長目標があるのであれば、そこに向けた積極的な行動に対しても褒めていくべきでしょう。「結果を出す」「努力する」の２点に良いイメージを抱かせることで、部下が自走して前向きに業務に取り組んでくれるはずです。

難しい案件！チームで乗り切る団結力、結束力を引き出す接し方、声かけとは？

チームで仕事をする際には、もちろんさまざまなメンバーが集まって１つの案件に取り組むこととなります。その際に、最も気をつけなければならないことは、「ズレがないか」ということです。

いくら優秀なメンバーが集まっても、目標に対する認識やコミュニケーションにズレがあると、十分なパワーを発揮できません。ですから、リーダーとして部下をまとめる際にはビジョンや目標を明確に設定し、メンバー一人ひとりにきちんと共有して、全員が同じ方向に向かえるようにしましょう。
当然個人が集まっているのですから、意見の違いが生まれることはあります。その中で、こうしたビジョンや目標が明確になっていると、全員にとって納得感のある意思決定ができるようになります。

また、メンバーがどういった役割と責任を持っているのかも明確にさせて、当事者意識を持ってもらいましょう。参加意識がバラバラであったり、暗黙の了解で業務に線引きをしていると、コミュニケーションエラーが生まれやすくなります。

もし悩んでいるメンバーがいる場合には、積極的にコミュニケーションをとり、まずは気持ちに寄り添う声かけをしましょう。悩みがどういった原因で発生しているのかを聞き取り、それがチームにある場合にはリーダーとして対応する必要があります。

チームに必要な団結力は、個人の力が発揮できてこそ生まれてくるものです。チームの成果のみに気を取られることなく、メンバー一人ひとりに意識を向けてチームづくりをしていきましょう。

まとめ

案件や業務によって、チームにはさまざまな形があります。

もちろん、チームメンバーにもそれぞれ違ったモチベーションや目標を持った人がいることでしょう。その時々でリーダー職がすべきことは変わってきますが、いずれもこうしたコミュニケーションのポイントで意識すべき基本的なスキルが求められるはず。

そんな時メンバーの様子など細やかな視点で観察できるのも女性管理職ならではの強みともいえます。コミュニケーションも業務の一環だと認識して、意識的な接し方を心がけましょう。